東京弁護士会所属。新潟県出身。
交通事故の影響で怪我や病気になってしまうと、体調の不安に加えて、経済的な不安も発生します。
慰謝料を請求するためには、法律上の知識や、過去の交通事故被害がどのような慰謝料額で解決されてきたかという判例の知識が必要です。
我々はこういった法律・判例や過去事例に詳しいため、強い説得力をもって、妥当な損害賠償金を勝ち取ることが期待できます。是非一度ご相談ください。
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交通事故でむちうちだと嘘をついても、保険会社には嘘がすぐバレてしまいます。
嘘がバレる理由はさまざまですが、事故状況や治療経過、被害者の証言などからむちうちの症状を否定されるケースが多いです。
痛みがあると嘘をついて通院しても、保険会社が認めない以上治療費や慰謝料は請求できません。症状を客観的に証明できない場合には裁判でも不利になるうえ、悪質なケースでは刑事罰を科される恐れもあります。
「もしかしたらバレないかも」と安易な嘘はつかないようにしましょう。
むちうちの主な症状は、以下のとおりです。
症状の内容や程度は人によって異なり、レントゲンやMRI検査などでは症状を医学的に証明できないケースも多いです。
事故から数日後に突然症状があらわれる場合もあり、事故と症状の因果関係を証明しづらいのも特徴となっています。
そのため、実際に痛みやしびれがあるにもかかわらず、保険会社に認めてもらえない場合も少なくないのです。
交通事故で症状が出たとしても、保険会社は次に挙げるような理由でむちうちが嘘だと主張してくる可能性があります。
軽い追突事故や接触事故だった場合、むちうちの症状に疑いを持たれる可能性があります。事故の規模と被害者の訴える症状にギャップがあると、「その程度の事故でむちうちになるわけない」と主張される恐れがあるのです。
むちうちは軽い衝撃を受けるだけでも発症する後遺症ですが、少しでも賠償金を減らしたい保険会社は、事故の規模を理由に症状を疑ってくる可能性があるでしょう。
事故直後に病院で受診していなかった場合、保険会社が「交通事故による痛みではない」などと主張してくるケースがあります。
追突事故によるむちうちは、あとから痛みが出てくるケースも多い後遺症です。事故から数日経過後に症状が出始めた場合、そのタイミングで初めて病院で受診するでしょう。
一方で、事故から症状が出始めるまでに時間が空くと、事故以外が原因で発症した痛みではないかと疑われる可能性があります。
むちうちは、レントゲンやMRI検査などの画像検査からは異常が見つからないケースの多い後遺症です。自覚症状のみで症状を客観的に証明できる検査結果がない場合、保険会社は症状が嘘ではないかと疑ってきます。
めまいや吐き気など自覚症状だった場合には、高額な賠償金を払う根拠に欠けると主張される恐れがあるのです。
通院をするにつれて症状が変わっている場合には、保険会社に「本当はそんな痛みなどないのではないか」と疑われる場合があります。
むちうちの症状は人それぞれで、治療の経過とともに症状が変化していくケースもあります。時間の経過とともに痛みからしびれに変わる人もいれば、事故で衝撃を受けた場所とは違う箇所に症状が出る場合もあります。
症状に一貫性がないと「あとから出てきた痛みは事故と関係がない」と主張されたり、「証言を信用できないからむちうち自体嘘かもしれない」と判断される恐れがあるでしょう。
むちうちが嘘だとバレた場合、もしくは嘘だとみなされると以下のようなデメリットがあります。
むちうちの嘘がバレた場合、むちうちの治療費は補償してもらえません。また、賠償金の項目の一つである慰謝料も請求できません。
交通事故で相手方保険会社に賠償請求できる治療費や慰謝料は、事故で負ったけがに関するものに限られます。むちうちが嘘だった以上、事故によるけがはなかったとみなされるため、通院にかかった費用は自己負担になるのが原則です。
事故とむちうちの因果関係が否定された場合、たとえ後遺症が残ったとしても後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益も請求できません。
また、嘘がバレるまでに支払われた治療費や休業損害などについても返金を要求されます。
保険金をだまし取る目的でむちうちだと嘘をついた場合、保険金詐欺とみなされ刑事罰を科される可能性があります。
刑法上の詐欺罪で有罪になると、「10年以下の懲役」に科される恐れがあります。罰金刑の規定がない重い犯罪で、たとえ未遂に終わっても処罰されるのが特徴です。
軽い気持ちでむちうちだと嘘をつくと、今後の人生に大きな影響を与えてしまう可能性があるでしょう。
軽い追突事故や接触事故でむちうちの症状が出た場合、必ず病院で受診しましょう。
その際は、症状を疑われないために以下の対策を取ってください。
交通事故で衝撃を受けたり、少しでも身体に違和感があるなら、痛みがなくても病院で受診してください。遅くとも、事故から2〜3日以内には整形外科に行くことをおすすめします。
事故直後に医師の診断を受けておけば、事故と症状の因果関係を疑われにくくなります。
また、医師の指示なく整骨院や接骨院、整体に行くのは避けてください。病院以外ではむちうちを証明する検査ができないため、不要な治療として治療費を支払ってもらえない可能性があるからです。
通院する際は、医師の指示に従い適切な検査を受けてください。
むちうちは人によってさまざまな症状が出る後遺症です。レントゲンやMRIなどの画像診断を受けることはもちろん、ジャクソンテストやスパーリングテストなどの神経学的検査も必要に応じておこなうのがよいでしょう。
頭を後ろに傾けて左右に動かし痛みが出るかどうかを調べるテストや、握力テスト、筋電図テストや腱反射テスト、異常反射テストなどによって症状が分かることもあります。
いずれにせよ、さまざまな検査をおこなうことでむちうちを多角的な視点で証明することが大切です。
むちうちは第三者からも認識できる他覚症状があらわれないので、被害者本人による症状の説明が非常に重要視されます。この説明に明確な一貫性があれば、保険会社から余計な疑いを持たれることはないでしょう。
事故の直後でまだどこにも痛みを感じていないのであれば、事故で受けた衝撃や身体の違和感を伝えましょう。無理に不調の部位を探して申告するのではなく、不調なところが明らかになってから落ち着いて症状を伝えることを心がけてください。
事故直後から継続して通院していれば、症状の一貫性を証明しやすくなります。過剰な通院は好ましくありませんが、医師の指示に従い適切な頻度で通院し、治療の経過や症状の変化を医師に報告しましょう。
医師への報告と同時に、通院の状況を保険会社にも連絡しておくのがベストです。誠実に治療に向き合っていることを示すことで、症状を疑われる可能性を低くできるでしょう。
ドライブレコーダーや防犯カメラなど、事故状況の証拠になるものを保険会社に提出しましょう。
事故時の衝撃が伝わる映像があれば、たとえ小規模な事故でもむちうちになる可能性を主張しやすくなります。
上書きされて消えてしまう前に、ドライブレコーダーの映像を保存しておきましょう。
担当医にむちうちを否定されてしまった場合には、別の医師にセカンドオピニオンを求めるのもよいでしょう。
交通事故患者をよく診ている医師であれば、小規模な事故でも症状が出るむちうちの特性をよく理解しています。
柔軟に幅広い検査をおこなってくれるため、検査の過程でむちうちを証明できる可能性も高まります。
適切な検査を受け、一貫した主張をしても保険会社からむちうちが嘘だと疑われる場合は、弁護士に相談してみましょう。
交通事故問題にくわしい弁護士であれば、追加検査の必要性や診断書の記載内容を医師に助言してくれます。保険会社に対して論理的に反論できるうえ、適正な後遺障害等級に認定されやすくなります。
また、さまざまな賠償金を漏れなく弁護士基準で請求できるため、示談交渉で損をする可能性が低くなります。弁護士費用特約があれば、軽傷でも赤字になることなく弁護士に依頼できます。
軽い追突事故や衝突事故などでむちうちになった場合、相手方保険会社から症状を疑われる場合があります。
たしかに、むちうちは客観的に症状が分かりづらく、治療を長期化させようと思えばできてしまうという特性があります。保険会社が対応に慎重になるのも、否定することはできないでしょう。
一方で、事故直後から適切な対応を取ることで、むちうちを疑われる可能性を低くすることはできます。
けがをしている以上、泣き寝入りする必要はありません。もし保険会社との交渉が上手くいかなかったら、早めにVSG弁護士法人にご相談ください。