東京弁護士会所属。
交通事故の程度によっては、入院が必要になったり、定期的な通院、精神的にも疾患を負ったり、PTSDとして現れることもあります。
こうした状況の中で、交渉ごとを被害者本人でまとめようとすることは非常に大変です。
弁護士に示談交渉を依頼することで、直接示談交渉をしたり、資料を準備したりする精神的負担が軽減できます。
つらい事故から一日でもはやく立ち直るためにも、示談交渉は弁護士に任せて、治療に専念してください。
自転車に乗る上で、覚えておかなければいけないのは、自転車は軽車両であり、道路交通法を守らなければいけないということです。
とくに歩行者と自転車間の交通事故の場合、自転車の過失割合が高くなるケースが多いです。
そこで、歩行者と自転車間で起きる交通事故の事例を取り上げ、どのような過失割合になるのか解説していきます。
今回取り上げる事例は、信号のある横断歩道において、信号が赤にも関わらず歩行者が横断を開始して、自分の側の信号が青で交差点に進入した右左折の自転車が衝突してしまったケースです。
下の画像を御覧ください。
信号機が設置された横断歩道における、歩行者と自転車の衝突事故で、歩行者の信号が赤、自転車の信号が赤であるのがポイントです。
今回のケースの場合、それぞれの基本過失割合としては、歩行者が60%で自転車が40%になります。
当然ですが歩行者側の信号が赤の場合には、歩行者は横断歩道を横断してはいけません。完全な信号無視です。
そのため赤信号を無視して横断を開始した歩行者には過失が認められます。
では信号を守って走行している自転車に過失がないのかというと、全くないわけではありません。
というのも自転車は、横断しようとする歩行者がいる場合には、進行を止めて一時停止しなければならない旨が道路交通法で規定されているからです(横断歩道によって横断しようとする歩行者がいないことが明らかな場合を除く)。
自転車についても歩行者がいる事を予測し、右左折する際には速度を落として進行する必要もあります。
過失の割合は、任意ではあるが当事者間の話し合いの結果で決まります。
過失割合について当事者間で決定できなかった場合には裁判手続きを利用しますが、裁判手続き中でも和解をする場合には当事者間で決定します。
過失割合は、どのような類型の事故かを決めた上で、特殊事情の有無で割合が決まります。
当事者が優先道路の交差点を青信号で進入したと主張する場合には、現場で道幅や道路標識、見通し、信号が変わるタイミング、目撃情報や防犯カメラの情報などといったものを収集します。
また、交通事故の調査をした結果である実況見分調書の内容も調査の対象になります。
これらの基本情報から、過失割合を主張していくことになります。