最終更新日:2024/2/6
節税対策Vol.2 税金の世界は「知らない人は損をして、知ってる人が得をする」 節税には種類がある
ベンチャーサポート税理士法人 大阪オフィス代表税理士。
近畿税理士会 北支部所属(登録番号:121535)
1977年生まれ、奈良県奈良市出身。
起業・会社設立に役立つYouTubeチャンネルを運営。
PROFILE:https://vs-group.jp/tax/startup/profile_writing/#p-mori
YouTube:会社設立サポートチャンネル【税理士 森健太郎】
書籍:プロが教える! 失敗しない起業・会社設立のすべて (COSMIC MOOK) ムック
税金の世界は「知らない人は損をして、
知ってる人が得をする」 節税には種類がある
「節税」というものにもいくつか種類があります。
私はそれを4つに分けています。
1.お金が出ていかない最優先の王道的節税
2.お金は出ていくが将来につながる投資型節税
3.お金は出ていくが自分の会社を守るための保守的節税
4.お金が出ていき将来にはつながらない消費型節税
この4つの節税をちゃんとした順序で実行していくことが、
節税の大前提になります。多くの方が、この順序を誤ります。
利益が残ったら4の消費型節税からはじめてしまうという方が多いのです。
正しい方法は次の通りです。
最初に、お金を使うことなく出来る節税である「王道的節税」をしっかりやります。
例えば役員報酬の金額を最適なところに設定することや、旅費規程の作成、
在庫の評価見直し、特別償却・税額控除といった節税になります。
この部分をちゃんとやるだけで、会社によっては数百万の節税効果は軽く
出てきます。これをやらずに脱税する人がいるというのは、本当に残念なことです。
次に、「王道的節税」を実行した後でも利益が残っている場合。
このときに検討すべきは2の「投資型節税」と3の「保守的節税」です。
この2つはどちらを先にというのはないので、どちらも同時に、自分の会社に合う
ものを選ぶということでいいでしょう。
会社によっては広告宣伝費に投資するところもあれば、人材確保のために
投資するところもあるでしょうし、得意先の連鎖倒産のリスクがある際には倒産防止共済に加入するというところもあるでしょう。
まず自分の会社にとって、どの節税を優先させたいかを決めて、優先順位の
高いものから実行していきましょう。
「投資型節税」と「保守的節税」もやりきった後、それでも
利益が残っている場合。このときは2つ選択肢があります。
それは「消費型節税」をやるか、そのまま税金を払うかです。
別に私は消費型節税が絶対にダメって言っているわけではありません。
頑張って稼いだわけですから、自分へのご褒美としてある程度やる
のはいいと思っています。
ただ、その時期と順序を誤ると自分が苦しくなるということを言いたいだけです。
それを考えて「消費型節税」をやるか、税金を払うかを選択しましょう。
では、次章以降で、それぞれの節税について具体的に説明していきますね!
会社にお金を残すために必要な30の節税方法
- 節税対策Vol.1 税金の世界は「知らない人は損をして、知ってる人が得をする」
- 節税対策Vol.2 税金の世界は「知らない人は損をして、知ってる人が得をする」 節税には種類がある
- 節税対策Vol.3 お金が出ていかない最優先の王道的節税 「役員報酬」
- 節税対策Vol.4 お金が出ていかない最優先の王道的節税 「旅費規程を作って出張日当を活用し、税金のかからない経費を作る」
- 節税対策Vol.5 お金が出ていかない最優先の王道的節税 「未払金・未払費用を今期に計上する」
- 節税対策Vol.6 お金が出ていかない最優先の王道的節税 「回収できない売掛金など不良債権を経費にする」
- 節税対策Vol.7 お金が出ていかない最優先の王道的節税 「期末の大きな売上を合法的に翌期に計上する裏ワザ」
- 節税対策Vol.8 お金が出ていかない最優先の王道的節税 「評価損」
- 節税対策Vol.9 お金が出ていかない最優先の王道的節税 「除却・廃棄」
- 節税対策Vol.10 お金が出ていかない最優先の王道的節税 「社宅」
- 節税対策Vol.11 お金が出ていかない最優先の王道的節税 「飲食代の交際費と会議費」
- 節税対策Vol.12 お金が出ていかない最優先の王道的節税 「特別減税制度」
- 節税対策Vol.13 お金は出ていくが将来につながる投資型節税「短期前払費用」
- 節税対策Vol.14 お金は出ていくが将来につながる投資型節税「中古資産の減価償却」
- 節税対策Vol.15 お金は出ていくが将来につながる投資型節税「カーナビなどは後から取り付ける」
- 節税対策Vol.16 お金は出ていくが将来につながる投資型節税「消耗品を購入しておく」
- 節税対策Vol.17 お金は出ていくが将来につながる投資型節税「社員旅行を経費にして節税」
- 節税対策Vol.18 お金は出ていくが将来につながる投資型節税「決算賞与」
- 節税対策Vol.19 お金は出ていくが将来につながる投資型節税「従業員社宅」
- 節税対策Vol.20 お金は出ていくが将来につながる投資型節税「決算が近くなれば広告宣伝費で節税」
- 節税対策Vol.21 お金は出ていくが将来につながる投資型節税「人材に投資して節税」
- 節税対策Vol.22 お金は出ていくが将来につながる投資型節税「社内規定整備に投資して節税」
- 節税対策Vol.23 お金は出ていくが将来につながる投資型節税「別会社を設立して節税」
- 節税対策Vol.24 お金は出ていくが自分の会社を守るための保守的節税「 小規模企業共済に加入する」
- 節税対策Vol.25 お金は出ていくが自分の会社を守るための保守的節税「 中小企業倒産防止共済制度に加入する」
- 節税対策Vol.26 お金は出ていくが自分の会社を守るための保守的節税「中小企業退職金共済に加入する」
- 節税対策vol.27 お金は出ていくが自分の会社を守るための保守的節税「 健康診断を経費にする」
- 節税対策vol.28 『会社にお金を残すために、本当に使える30 の節税方法』