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最終更新日:2026/6/16

合名会社とは?特徴やメリット・デメリット、他の会社との違い

森 健太郎
この記事の執筆者 税理士 森健太郎

ベンチャーサポート税理士法人 大阪オフィス代表税理士。
近畿税理士会 北支部所属(登録番号:121535)
1977年生まれ、奈良県奈良市出身。
起業・会社設立に役立つYouTubeチャンネルを運営。

PROFILE:https://vs-group.jp/tax/startup/profile_writing/#p-mori
YouTube:会社設立サポートチャンネル【税理士 森健太郎】
書籍:プロが教える! 失敗しない起業・会社設立のすべて (COSMIC MOOK) ムック

合名会社と合資会社、合同会社、株式会社などは一見よく似ていますが、社員(出資者)が会社の債務についてどこまでの責任を負うのかについて違いがあります。

この記事では、合名会社の特徴をはじめ、合名会社と他の会社との違いについて具体的に解説します。

個人事業と法人の違い、会社設立の流れ、必要書類、費用など会社設立の全体像をわかりやすく解説!

合名会社とは?

合名会社とは、会社法に全部で4種類定められている会社の形態の1つです。

無限責任社員だけで構成されていることから、出資者個人の資産を使ってでも会社の債務の返済をしなければなりません。

そのため、会社というよりは個人事業主の集合体という色合いが濃い組織となります。

2006年に会社法が施行されるまでは、手軽に設立できる会社の形態として一定の需要がありました。

しかし、会社法施行と同時に、新たな会社の形態として合同会社が設けられ、こちらも手軽に設立できるようになったため、合名会社の設立は大幅に減少しています。

株式会社の場合、(株)と表記されることがありますが、合名会社の場合も同じように(名)と表記されることがあります。

特徴1:合名会社の社員には無限責任がある

合名会社の社員となる人は、会社が外部の人に対して負っている債務について、無限責任を負わなくてはなりません。

無限責任とは、文字通り「際限なく無限にすべての責任を負う」という意味です。

例えば、会社名義で金融機関からお金を借りた場合に、もし会社がそのお金を返済できなくなったときには、社員が返済しなくてはなりません。

特徴2:合名会社は個人事業主とほとんど同じ

合名会社はいわば個人事業主として活動するのとほとんど同じ形といえますから、個人事業主からの法人設立を検討するときにはあまり大きなメリットはないといえます。

会社の運営については無限責任社員に広く裁量が認められるほか、会社に参加しようとする人を誰にするかといったことについても無限責任社員となる人が専権的に決定権を持つことになります。

ただし、複数人の社員が無限責任社員として事業に参加できるという点では個人事業とは異なりますから、その面では意味があるといえます。

合名会社と合資会社・合同会社・株式会社の違い

合名会社・合資会社・合同会社・株式会社の違い
合名会社のほかに、合資会社と合同会社、そして株式会社があり、全部で4種類の会社が存在します。

これらの会社の違いは、どのようなところにあるのでしょうか。

出資者の責任について

会社に出資を行った人が、その会社に対してどのような責任を持つのか、会社の種類により異なります。

合名会社の出資者は、無限責任社員として会社に対して全責任を負う形となります。

これに対して、合資会社は有限責任社員と無限責任社員がそれぞれ1名ずつ必要となります。

また、合同会社はすべて無限責任社員となり、出資額の範囲内でしかその責任を負いません。

株式会社の場合、出資者はすべて無限責任となりますが、出資者は株主と呼ばれ、他の会社形態のように出資者兼役員を意味する社員とは呼ばれません。

最低出資者数

合名会社、合同会社、株式会社はそれぞれ、出資者は最低1名いれば良いものとされています。

これに対して、合資会社は有限責任社員と無限責任社員の各1名、合計2名の出資者が必要です。

合名会社のメリット・デメリット

4種類ある会社の種類の中から、合名会社を選択して会社を設立し登記することができます。

ただ現在では、合名会社を選んで設立することに、ほとんどメリットはありません。

そのため、合名会社を設立しようとするのであれば、その前に合名会社のメリットとデメリットを知っておく必要があります。

特にデメリットについてはよく把握しておき、他の会社の形態との違いを理解しておきましょう。

合名会社のメリット

合名会社のメリットは、会社の設立費用が安く済み、設立の手間もかからないことです。

株式会社と比較すると、設立にかかる費用は半額以下となることもあり、株式会社とは大きく異なることがわかります。

また、合名会社の組織は非常に単純で、分かりやすいものとなっています。

出資者は1人でよく、その出資者が代表者となれば、経営者の意思決定に基づいて会社の運営も機動的に行うことができます。

ただ、これらのメリットは合資会社や株式会社と比較した場合の話であり、合同会社の場合は、合名会社のメリットとまったく同じことがメリットとして言える点に注意が必要です。

合名会社のデメリット

合名会社の最大のデメリットは、出資者は必ず無限責任社員になることです。

無限責任社員になると、会社が負った債務の支払いができない場合には、個人でその支払いを行わなければなりません。

無限責任社員はこの責任が無限にあるため、個人の支払能力の有無に関係なく、債務の支払いをしなければならなくなるのです。社員がすべて無限責任を負うのは合名会社だけです。

合資会社には無限責任社員と有限責任社員が必ず存在し、その双方の社員によって会社が運営されます。

また合同会社や株式会社の出資者は有限責任であり、出資者が会社の債務の支払に対して個人的に責任を負うことはありません。

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