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交通事故の評価損とは? 相場や判例など勝ち取る方法を徹底解説

弁護士 川﨑公司

この記事の執筆者 弁護士 川﨑公司

東京弁護士会所属。新潟県出身。
交通事故の影響で怪我や病気になってしまうと、体調の不安に加えて、経済的な不安も発生します。
慰謝料を請求するためには、法律上の知識や、過去の交通事故被害がどのような慰謝料額で解決されてきたかという判例の知識が必要です。
我々はこういった法律・判例や過去事例に詳しいため、強い説得力をもって、妥当な損害賠償金を勝ち取ることが期待できます。是非一度ご相談ください。

PROFILE:https://vs-group.jp/lawyer/profile/kawasaki/
書籍:この1冊でわかる もめない遺産分割の進め方: 相続に精通した弁護士が徹底解説!

修理した車が事故歴車として査定額が下がったことを知り、ショックを受けているドライバーのイラスト

この記事でわかること

  • 交通事故で評価損が認められやすいケースがわかる
  • 交通事故における評価損|5つの計算方法・相場がわかる
  • 交通事故で評価損を勝ち取るためのポイントがわかる

交通事故で車を修理した場合でも、「事故歴がついた車」として市場価値が下がることがあります。このように、修理によって見た目や機能が回復しても、事故によって車の価値が下がった分の損害を「評価損(格落ち)」といいます。

しかし、評価損は保険会社が認めにくい損害の一つであり、請求しても「修理すれば元に戻る」「価値の下落は証明できない」などの理由で支払いを拒まれるケースも少なくありません。そのため、適切な資料や裁判例を踏まえて主張することが重要になります。

この記事では、交通事故で評価損が認められやすいケースや相場・計算方法、実際の裁判例などを整理したうえで、評価損を勝ち取るためのポイントについて弁護士がわかりやすく解説します。

目次

交通事故の評価損(格落ち)とは?

評価損はすべての事故で認められるわけではなく、車の状態や損傷の程度などによって判断が分かれることも少なくありません。ここでは、評価損の基本的な意味と、修理しても車の価値が下がる理由について解説します。

修理により車の価値が下がることによる損害

評価損とは、交通事故で損傷した車を修理したあとでも、事故歴が残ることによって中古車としての価値が下がる損害をいいます。

たとえば、同じ年式や走行距離の車であっても、「事故歴がある車」と「事故歴がない車」では中古車市場での評価が異なります。事故歴のある車は買い手から敬遠されやすく、査定額が下がることが多いためです。

このように、修理によって外観や機能が回復しても、事故によって車の価値が低下した場合には、その差額が評価損として問題になります。

修理により車の価値が下がる理由

修理した車の価値が下がる理由としては、主に次のような点が挙げられます。

事故歴(修復歴)が査定で重視されるため
中古車の査定では事故歴の有無が重要な判断材料となり、修復歴のある車は評価が下がる傾向があります。
将来的な不具合への不安が残るため
フレームなど車体の重要部分に損傷がある場合、修理後でも安全性や耐久性に不安を持たれることがあります。
中古車市場での需要が下がるため
購入希望者は事故歴のない車を優先する傾向があるため、事故歴のある車は売却価格が低くなりやすくなります。

このような事情から、交通事故によって車の価値が下がった場合には、修理費とは別に評価損として損害賠償を請求できる可能性があります。

評価損は保険会社が認めにくい損害の一つ

実務では、評価損は保険会社が認めにくい損害の一つとされています。修理費のように客観的に金額が確定する損害とは異なり、評価損は「事故によって車の価値がどの程度下がったのか」という評価が問題になるためです。そのため、被害者と保険会社の見解が分かれることも多く、請求してもすぐに支払いが認められるとは限りません。

実際の示談交渉では、評価損そのものの存在を否定されたり、事故との因果関係がないと主張されたりするケースもあります。保険会社が評価損の支払いに消極的な理由としては、主に次のような点が挙げられます。

修理によって原状回復していると主張するため
損害賠償は、事故によって生じた損害を元の状態に戻す「原状回復」が原則とされています。そのため、修理によって外観や機能が回復している場合には、追加の損害は発生していないと主張されることがあります。
価値の下落を客観的に証明するのが難しいため
車の価値は年式や走行距離、車種、市場の需要など多くの要素によって変動します。そのため、事故による価値の下落を客観的に証明できないとして、評価損を否定されることがあります。
事故歴があっても必ず価値が下がるとは限らないとされるため
損傷が軽微な場合や車の年式が古い場合などには、事故歴があっても市場価値への影響が小さいと判断されることがあります。このような場合には、評価損は発生していないと主張されることがあります。

このように、評価損は保険会社との見解が対立しやすい損害であり、請求する際には事故の内容や車両の状態を踏まえて具体的な根拠を示すことが重要になります。

交通事故で評価損が認められやすいケース

評価損が認められるかどうかは、事故当時の車の価値や損傷の程度などを踏まえて判断されます。実務では、車の時価が高く、事故による損傷の影響が大きい場合ほど評価損が認められやすいとされています。

ここでは、評価損が認められやすい代表的なケースを解説します。

登録からの年数が浅く、ほぼ新車に近い状態の車両

初度登録からの期間が短く、新車に近い車は評価損が認められやすい傾向があります。新しい車は中古車市場でも高値で取引されることが多いため、事故歴がつくことで売却価格が下がる影響が大きくなるからです。

一般的には、外国車や国産の高級車・人気車種では登録から5年以内、その他の国産車では3年以内の車両などが目安とされることがあります。

もっとも、登録年数だけで判断されるわけではなく、車種や市場価値なども総合的に考慮されます。

高級車や市場価値の高い人気車種

高級車や中古車市場で需要が高い人気車種も、評価損が認められやすいケースの一つです。このような車は中古車として売却した場合の価格が高く、事故歴がつくことによる価値の下落幅も大きくなりやすいためです。輸入車やスポーツカー、限定モデルなどは、事故歴の有無が査定額に大きく影響することがあります。

逆に、比較的価格の低い車や軽自動車などでは、新車に近い状態であっても評価損が認められないケースもあるため注意が必要です。

走行距離が短く使用歴が少ない車

走行距離が少なく、使用状況が良好な車も評価損が認められやすい傾向があります。走行距離が少ない車は中古車としての価値が高く評価されるため、事故歴がつくことで価値の下落が生じやすいためです。

目安としては、外国車や国産高級車・人気車種では6万km以内、その他の国産車では4万km以内などが一つの基準として参考にされることがあります。

フレームなど車体の重要部分(骨格部)に損傷がある

自動車のフレームなど、車体の骨格に当たる部分に損傷がある場合には、評価損が認められる可能性が高くなります。

骨格部分とは、車の強度や安全性を支える構造部分であり、サイドメンバーやクロスメンバー、ピラー、フロアなどが該当します。これらの部分に損傷が及び修理や交換が行われた場合、いわゆる「修復歴車」として扱われる可能性があり、中古車市場での評価に大きく影響します。

そのため、事故によって骨格部分に損傷が生じた場合には、事故による価値の下落が認められやすいといえます。

修理費用が高額で、事故の影響が大きいと判断される場合

修理費用が高額になる事故では、評価損が認められる可能性が高くなる傾向があります。

修理費が高いということは、それだけ車両への損傷の程度が大きいことを意味するため、事故による価値の下落も大きいと判断されやすいためです。特に、フレーム部分の損傷や複数の外板の交換などが行われた場合には、中古車としての評価に影響が出る可能性があります。

逆に、バンパーやミラーなど外装部品の交換のみで修理が完了するような軽微な事故では、事故歴による価値の下落が生じないと判断されることがあります。

交通事故で評価損が認められにくいケース

評価損はすべての事故で認められるわけではありません。事故によって車の価値が下がったといえるかどうかが重要となるため、事故の内容や車の状態によっては評価損が認められないケースもあります。

ここでは、評価損が認められにくい代表的なケースを紹介します。

修理後も市場価値の下落が認められないと判断される場合

事故で損傷した部分を修理した結果、中古車市場での価値に大きな影響がないと判断される場合には、評価損が認められないことがあります。

たとえば、バンパーやミラーなど外装部品の交換のみで修理が完了するような軽微な事故では、事故歴による価値の下落が生じないと判断されることがあります。

中古車の査定に影響しない程度の損傷であれば、評価損として補償する必要はないと考えられるためです。

ローン返済中やリース契約など、所有者が本人でない車両

車のローンが残っている場合やリース契約の車両では、評価損を請求できないケースがあります。特に、所有権留保付きのローン契約では、車検証上の所有者が販売会社やローン会社になっていることがあるためです。

評価損は車の価値が下がったことによる損害であり、原則として車の所有者が被る損害と考えられます。そのため、所有者が本人ではない場合には、購入者が評価損を請求できないと判断されることがあります。

全損事故となり、修理ではなく車両を買い替えるケース

事故によって車が全損と判断された場合には、評価損は認められないのが一般的です。

全損事故では、修理によって車を元の状態に戻すのではなく、事故当時の車の時価額などを基準として損害賠償が行われます。そのため、事故後も車を修理して使用することを前提とする評価損の問題は生じないと考えられるためです。

このように、評価損は事故の状況や車両の状態によって認められないケースもあるため、実際に請求できるかどうかは個別の事情を踏まえて判断する必要があります。

交通事故における評価損|5つの計算方法・相場

評価損の金額については、法律で明確な計算式が定められているわけではありません。事故の内容や車両の状態などを踏まえて個別に判断されますが、実務ではいくつかの算定方法を参考にしながら金額が検討されるのが一般的です。

裁判実務では、事故前後の査定額の差額を直接算定する方法も考えられますが、多くの裁判例では修理費を基準に割合で評価損を認定する方法が採られています。具体的には、修理費の10%〜30%程度が評価損として認められることが多く、これが裁判実務における一つの目安とされています。

もっとも、すべてのケースでこの範囲に収まるわけではありません。高級車や新車購入直後の車両など、事故による価値下落の影響が大きい場合には、修理費の50%以上の評価損が認められた裁判例もあります。

一方で、裁判ではなく保険会社との示談交渉のみで解決する場合には、評価損として認められる金額は比較的低くなる傾向があります。国産車では修理費の5%〜10%程度、高級車でフレーム損傷がある場合でも10%〜15%程度が保険会社が認める上限となるケースが多いです。

①修理費基準

修理費基準とは、修理費用の一定割合を評価損とする考え方です。実務では、修理費の10%〜30%程度が評価損の目安とされることがあります。

たとえば、修理費が100万円の場合、評価損は10万円〜30万円程度と算定されるイメージです。ただし、この割合は事故の内容や車両の状態によって変動するため、必ずしもこの範囲に収まるとは限りません。

比較的シンプルな計算方法であるため、示談交渉の場面で参考にされることが多い基準です。

②総合勘案基準

総合勘案基準とは、車の年式や走行距離、車種、事故の内容などを総合的に考慮して評価損を判断する方法です。

裁判実務では、このような総合判断によって評価損の金額が決められることが多く、修理費の割合だけでなく、事故の影響や市場価値なども踏まえて判断されます。そのため、個別の事情によって金額が大きく異なることがあります。

③売却金額基準

売却金額基準とは、事故前と事故後の売却価格の差額を評価損とする考え方です。

事故前の査定額と、修理後の査定額を比較することで、事故によってどれだけ価値が下がったのかを算定します。理論上はわかりやすい方法ですが、事故前の査定額を証明することが難しいケースが多いため、実務で用いられるケースは多くありません。

④査定協会基準

査定協会基準とは、「一般財団法人 日本自動車査定協会」の査定結果を基に評価損を算定する方法です。具体的には、同協会が発行する「事故減価額証明書」に記載された金額を評価損として主張するケースがあります。

事故減価額証明書とは、事故によって中古車としての価値がどの程度下がったかを専門的な査定に基づいて証明する書類です。客観的な資料として利用できるため、示談交渉や裁判で評価損を主張する際の根拠資料として用いられることがあります。

もっとも、極めて流通量が少ない車両(クラシックカーやプレミア価格が付く車など)は、適切な査定ができない場合がある点に注意が必要です。

⑤車両時価基準

車両時価基準とは、事故当時の車両の時価額を基準として評価損を算定する方法です。車の価値が高いほど、事故によって生じる価値の下落も大きくなると考えられるため、車両の時価を参考に評価損の金額を検討します。

たとえば、事故当時の車両の時価が高額な場合には、事故歴が付くことによる市場価値への影響も大きくなる可能性があります。そのため、特に高級車や人気車種など中古車市場での価値が高い車では、車両時価を踏まえて評価損が認められるケースがあります。

交通事故の評価損に関する裁判例

国産車

①トヨタ・アルファードGのMS(走行距離4万3974km、時価233万5000円)

  • 初年度登録から約3年半経過
  • 時価がかなり高額
  • 基本的構造部分にも損傷が及んでいる
  • 修理費費用が高額

➡︎修理代の1割である19万2794円の評価損を認めた(名古屋地判平成22.7.9)

②国産軽自動車(登録後4カ月、走行距離不明)

  • 事故による損傷が内部骨格部位に及んでいることを否定できず、事故が中古市場における価格に影響を及ぼすことが全くないとはいえない

➡︎修理費用47万円の5%に相当する2万3500円の評価損を認めた(大阪地判令2.3.10)

③中古で購入した国産大衆車(登録後1年3カ月、走行距離2193km)

  • 初年度登録からまだ時間が経っていない(走行距離も多くない)
  • センターアウターピラーといった車体の骨格部分を損傷している

➡︎修理費の15%である4万3591円の評価損を認めた(熊本地判令4.2.8)

外国車

①BMW(初年度登録2年4カ月、走行距離1万5148km、時価約263万円)

➡︎実際には修理(見積額230万円)、下取りをしていない場合でも、日本自動車査定協会の査定額37万6605円を評価損として認めた(大阪地判平成12.9.6)

②メルセデスベンツE430(登録後4カ月、走行距離2856km)

  • 高級車であり、損傷の程度も大きく修理費も高額

➡︎修理費用713万6800円の3割である214万1040円の評価損を認めた(東京地判平成23.3.29)

③クライスラー・ジープラングラーサハラ(初年度登録半年弱、走行距離約4000km)

  • 限定車両として販売された車両である
  • 車体の骨格部分を損傷している
  • 下取価格が40万3000円差し引かれている

➡︎修理費用約43万円の6割相当である25万円の評価損を認めた(札幌地判令2.8.24)

事業者

大型貨物自動車(粉粒体運搬車、初年度登録後3カ月、走行距離3万2099km)

  • フレーム等、車体の骨格部分を損傷している
  • 車両の特殊性およびその特殊性からくる車両市場の流動性

➡︎修理費用の15%である62万3855円の評価損を認めた(名古屋地判令3.10.27)

所有権留保車両・リース車両等

事故前にリース契約の解約を申し入れていた普通乗用自動車(事故前査定額237万7000円・解約清算金98万837円、事故後査定額190万2000円・解約清算金142万3307円)

  • リース契約者は、事故後に増額した解約清算金全額を支払うことで評価損を請求できる
  • リース会社の事故前後の被害者の評価額の査定下落分について、リース契約に由来する事情のため、客観的な価値の下落ではない
  • 修理費49万6845円、初年度登録後1年半、走行距離1万6598km

➡︎修理費の4割にあたる19万8738円の評価損を認めた(名古屋地判平成29.8.22)

交通事故で評価損を勝ち取るためのポイント

評価損を請求する際には、事故の内容や修理状況、車両の価値の変化などを裏付ける資料を準備し、具体的な根拠に基づいて主張することが重要です。

ここでは、評価損を認めてもらうための主なポイントを紹介します。

修理内容や損傷箇所を客観的資料で証明する

評価損を主張するためには、事故によって車にどのような損傷が生じ、どのような修理が行われたのかを客観的に示すことが重要です。そのため、修理見積書や修理明細書、修理前後の写真、損傷箇所を示す資料などを保管しておくことが大切です。

特に、フレームなど車体の骨格部分に損傷がある場合には、中古車市場での価値に影響する可能性があるため、損傷箇所を明確に示す資料が重要になります。

事故による価値下落を示す査定書や資料を用意する

事故によって車の価値が下がったことを示すためには、査定書などの資料を用意することが有効です。たとえば、中古車販売店の査定書や、日本自動車査定協会が発行する事故減価額証明書などは、事故による価値下落を示す客観的資料として利用されることがあります。

このような資料があることで、事故による評価損の存在を説明しやすくなります。

過去の裁判例や算定基準を踏まえて主張する

評価損の金額は法律で一律に決まっているわけではないため、過去の裁判例や算定基準を参考にしながら主張することが重要です。

実際の裁判例では、修理費の一定割合を評価損として認めるケースが多く、修理費の10%〜30%程度が目安とされることがあります。このような裁判例を踏まえて主張することで、評価損の金額について説得力のある説明がしやすくなります。

自分だけで交渉して評価損が認められるケースはある?

評価損は保険会社が認めにくい損害の一つとされていますが、被害者が自分で交渉した場合でも評価損が認められるケースがまったくないわけではありません。事故の内容や車両の状態によっては、保険会社が一定の評価損を支払うことに応じることもあります。

たとえば、登録から間もない車両や高級車など市場価値が高い車で、フレームなどの骨格部分に損傷が生じている場合には、事故による価値の下落が比較的明確であるため、示談交渉の段階でも評価損が認められる可能性があります。

もっとも、実務では保険会社が評価損の支払いに消極的なことも多く、個人で交渉しても「価値の下落は認められない」と主張されるケースも少なくありません。また、仮に認められたとしても、裁判で認められる水準よりも低い金額で提示されることもあります。

そのため、評価損の請求で保険会社と見解が対立する場合には、弁護士に相談して交渉を進めることを検討することも重要です。

交通事故で保険会社との対応を弁護士に依頼するメリット

交通事故で評価損を請求する場合、保険会社が支払いに消極的なケースも多く、被害者本人が交渉しても認めてもらえないことがあります。このような場合には、弁護士に交渉を依頼することで適切な賠償を受けられる可能性が高まります。

ここでは、保険会社との対応を弁護士に依頼する主なメリットを紹介します。

なお、自動車保険の「弁護士費用特約」が付いている場合には、弁護士費用を保険で補償できるケースがあります。多くの保険では300万円程度まで弁護士費用が補償されるため、自己負担なく弁護士に依頼できる可能性があります。

認められにくい評価損を請求できる可能性が高まる

評価損は、事故による価値の下落を客観的に説明できなければ、保険会社に否定されることがあります。弁護士に依頼すれば、修理内容や損傷箇所、査定資料などを整理し、評価損の根拠を示しながら主張することが可能になります。

また、裁判例や算定基準を踏まえた交渉ができるため、保険会社が提示する金額よりも適切な評価損を請求できる可能性が高まります。

慰謝料などの賠償金全体を増額できる

交通事故の損害賠償には、評価損だけでなく、治療費や休業損害、慰謝料などさまざまな項目があります。弁護士が関与することで、これらの損害項目についても適切に計算し、保険会社に対して増額を求めることが可能になります。

特に慰謝料や逸失利益などについては、裁判基準(弁護士基準)で算定することで、保険会社の提示額より高くなるケースも少なくありません。

交渉をスムーズに進めることでいち早く示談金を受け取れる

交通事故の示談交渉では、保険会社とのやり取りに時間や労力がかかることがあります。弁護士に依頼すれば、保険会社との交渉を任せることができるため、被害者の負担を軽減できます。

また、専門家が交渉に入ることで話し合いが整理され、示談交渉がスムーズに進むこともあります。その結果、適切な賠償内容で早期に示談が成立し、いち早く示談金を受け取れる可能性があります。

交通事故の評価損に関してよくある質問(Q&A)

物損事故でも評価損を請求できる?

評価損は、交通事故によって車の価値が下がった場合に発生する損害であるため、人身事故でなく物損事故であっても請求できる可能性があります。もっとも、すべての事故で認められるわけではなく、車の年式や走行距離、損傷の程度などを踏まえて判断されます。

10対0のもらい事故でも評価損は認められない?

過失割合が10対0のもらい事故であっても、評価損が自動的に認められるわけではありません。評価損が認められるかどうかは、事故によって車の価値が実際に下がったかどうかによって判断されます。たとえば、新車に近い車や高級車でフレーム損傷がある場合などには認められる可能性がありますが、軽微な損傷の場合には否定されることもあります。

残価設定ローンやリース契約の車でも評価損を請求できる?

残価設定ローンやリース契約の車では、評価損を請求できないケースがあります。特に、車検証上の所有者がローン会社やリース会社になっている場合には、車の価値が下がることによる損害は所有者に帰属すると考えられるためです。もっとも、契約内容や車検証の所有名義によって扱いが異なるため、個別の契約内容を確認する必要があります。

評価損を請求する場合、修理前と修理後どちらの査定が必要?

評価損は事故による価値の下落を問題にするため、修理後の査定を行うケースが多いとされています。修理後の車両を査定することで、事故歴が付いたことによる価値の下落を確認できるためです。ただし、事故前の査定額が分かる場合には、事故前後の査定額を比較することで価値の下落をより明確に示すことができる場合もあります。

まとめ 保険会社が認めにくい評価損の請求は弁護士に相談を

交通事故で車を修理した場合でも、事故歴がつくことによって中古車としての価値が下がることがあります。このような価値の下落は「評価損(格落ち)」として損害賠償を請求できる可能性があります。

もっとも、評価損は修理費のように金額が明確に算定できる損害ではないため、保険会社が支払いに消極的なケースも少なくありません。事故の内容や車両の状態によっては、評価損の存在自体を否定されることもあります。

そのため、評価損を請求する際には、修理内容や損傷箇所を示す資料、査定書、過去の裁判例などを踏まえて根拠を示すことが重要です。保険会社との交渉が難航する場合には、弁護士に相談することで適切な評価損を主張できる可能性が高まります。

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