ベンチャー企業が大企業よりイノベーションを起こしやすい4つの理由
ベンチャー企業が大企業よりイノベーションを起こしやすい
4つの理由
経済学者シュンペーターは、「資本主義は企業のイノベーションによって発展する」と説き、イノベーションとは「新製品や新品質の開発」、「新しい生産方式の導入」、「新しい販路の開拓」、「原材料の新しい供給源の確保」、「新しい独占的な地位の形成、もしくは既存の独占状態の打破」によって起こると考えました。
今、このイノベーションは大企業から起こらず、多くはベンチャー企業から起きています。その理由を知り、最大限に活かすことはベンチャー企業の大きな発展につながります。今回はベンチャー企業が大企業よりイノベーションを起こしやすい4つの理由をご紹介します。
イノベーションは常に不確実
イノベーションが成功するか・しないかは、常に極めて不透明です。
そのため大企業は必ずそのイノベーションについて、時間と人をかけてデータを収集、分析し、慎重に議論します。その時間は数か月におよび、投資額が大きければ更に伸びます。
ベンチャーが大企業に勝る4つの理由
ベンチャーには、大企業に比べるとデータ収集能力、分析力は一般的に劣ります。
しかし、ベンチャー企業にはそれを補って余りある能力があります。
1.直感力に優れる
ベンチャー起業家は多くの場合、好きなことを行うために起業しているので、論理よりも直感で物事を見極める力が備わっています。データを集めて分析しなければ判断できない大企業に対して、データが無くてもイノベーションが成功するかを速く、場合によっては瞬時に判断できます。
2.意思決定が速い
大企業が根回しによる合意がなければ意思決定ができないのに対し、ベンチャー企業は即断即決が可能です。シュンベーターは経済の発展とイノベーション関係について時間軸では触れていません。しかし、現代では意思決定の速さは重大な差を生みます。
3.切迫感が強い
大企業は経営に余裕があり、リスクが発生する事項について拙速な意思決定は行いません。そのため、データを時間をかけて集めます。
しかし、ベンチャーには机上でデータをのんびり集めている時間はなく、走りながら経営判断をしています。孫子の有名なことわざに「巧遅は拙速に如かず(出来は悪くても速いほうが、出来がよくても遅いよりよい)」ということわざがありますが、ベンチャーは期せずして、毎日の経営の中でこれをしています。そして、そこから研ぎ澄まされた先見性のある判断力が生まれます。
4.勝負を諦めない
大企業には勝負をかけなければならないというビジネス場面は少なく、リスクがあるとアイデアに対する諦めが早くなりますが、一方で、ベンチャー企業は、後がなく常に勝負状態であるため、事業に対し強い執着心を持っています。
織田信長が勝利した「桶狭間の戦い」は、慢心した大企業の今川家に対して、未だベンチャー企業の織田家が起こしたイノベーションと言えるでしょう。地の利、時の利、天の利が働いたとは言え、織田信長に今川家の戦力に近いものがあったら、あの戦術アイデアは生まれず別の結果になっていたかも知れません。
まとめ
ここで述べた4つの理由は、多くのベンチャー企業が備えている能力であり、特別な能力ではありません。ただ、少し経営が軌道に乗り組織が出来上がっていくと、すぐに大企業病と言われる症状が現れるので、初心を決して忘れることなく経営にあたることが必要です。
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