記事の要約
- 相続税申告の必要書類は「全員共通の書類」と「財産別の書類」に分かれる
- 「財産別の書類」には、提出が「必須」のものと「推奨」のものがあり、推奨の書類も可能な限り集めるのがおすすめ
- 相続手続きの流れに沿って進めれば、必要な書類は自然と集まる
「相続税の申告をするときは、一体どんな書類を集めればいいの?」
相続税の申告に必要な書類は多岐にわたるため、全体像が見えないと不安になるものです。
ただ、必要書類の考え方は、意外とシンプルです。
まず「すべての人が共通して提出する書類」があり、そこに「遺産の内容に応じた書類」を足していく、というイメージを持っておくと全体像をつかみやすくなります。

この記事では、「必要書類の概要」と「書類を効率的に集めるための段取り」をわかりやすくお伝えします。
なお、VSG相続税理士法人では、相続に関するお悩みに無料でお答えしています。何かお困りのことがあれば、下記からお気軽にご連絡ください。
目次
【全員共通】必ず提出する添付書類

相続税の申告では、遺産の内容に関わらず、すべての人が提出しなければならない書類があります。
提出が必須の書類は、大きく分けると次の3種類です。
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
相続人全員の本人確認書類

相続税の申告書には、相続人全員のマイナンバーを記載します。そのため、マイナンバーを確認するための書類を添付する必要があります。
マイナンバーカードをお持ちの場合は、表面と裏面の両方のコピーを提出してください。

マイナンバーカードがない場合は、以下の2種類の書類のコピーをセットで提出します。
| 書類の種類 | 具体的な書類の例 |
|---|---|
| 番号確認書類 | マイナンバー通知カード、またはマイナンバー記載の住民票 |
| 身元確認書類 | 運転免許証、パスポート、健康保険証 など |
相続人の状況がわかる書類

続いて必要になるのは、税務署に「誰が相続人なのか」を証明するための書類です。提出する書類は、次の2つのパターンから選べます。
以下では、それぞれのパターンを詳しく見ていきます。
パターン1:戸籍謄本一式で提出する
このパターンでは、以下の書類を提出します。
| 書類 | 取得先 |
|---|---|
| 被相続人の出生から死亡までの連続した戸籍謄本 | 市区町村役場 |
| 相続人全員の現在の戸籍謄本 | 市区町村役場 |
| 戸籍の附票 または 住民票の写し | 市区町村役場 |
このうち、戸籍謄本は「相続開始日(亡くなった日)から10日を経過した日以後に作成されたもの」を提出する必要があります。亡くなった直後に取得したものは使えない場合があるのでご注意ください。
また、「戸籍の附票」と「住民票」はどちらでも構いませんが、「戸籍の附票」のほうが幅広い手続きで使えます。そのため、戸籍謄本を取得する際に、併せて「附票」の発行も依頼することをおすすめします。
補足
このケースでは、上記の書類に加えて、故人の父母それぞれの「出生から死亡までの連続した戸籍謄本」も必要です。
なお、戸籍謄本の効率的な取り方は、下記の記事でお伝えしているので、併せてご覧ください。
パターン2:法定相続情報一覧図の写しで提出する
「相続人の状況がわかる書類」としては、先ほど紹介した「戸籍謄本一式」よりも「法定相続情報一覧図」を作成し、その写しを提出するのがおすすめです。
法定相続情報一覧図とは、被相続人(亡くなった人)と相続人の関係を1枚の紙にまとめた、下記のような書類です。

この書類は、法務局で作成できて、必要な枚数を無料で発行してもらえます。
法定相続情報一覧図は、「預貯金の解約・払い戻し」や「不動産の名義変更(相続登記)」でも使えるため、最初に作っておくと相続手続き全体がスムーズに進みます。
なお、法定相続情報一覧図を提出する場合も、住所確認のために「戸籍の附票(または住民票の写し)」は、併せて取得しておきましょう。
「住民票」や「戸籍の附票」は必ず提出する?
しかし、実務上は「被相続人や相続人の住所が正しいこと」の証明のために、どのようなケースでも提出することが一般的です。
このため、戸籍を集めるタイミングで一緒に取得しておきましょう。
遺産の取得状況がわかる書類

相続税の申告では、「遺産を誰がどのように引き継いだのか」を示す書類も必要です。
下記のように、ご自身の遺産分割の状況に応じて、必要な書類を提出してください。
| 遺産分割の状況 | 必要な書類 |
|---|---|
| 遺産分割協議で決めた | ■ 遺産分割協議書の写し ■ 相続人全員の印鑑証明書 |
| 遺言書で決められた | ■ 遺言書の写し |
以上、相続税の申告で全員が提出する書類を紹介しました。
「自分の場合、どれを用意すればいいのかわからない……」という方は、私たちVSG相続税理士法人まで、お気軽にご相談ください。
【財産別】追加で必要になる添付書類

ここからは、遺産に含まれる「財産の種類」に応じて、提出が必要になる書類を紹介します。
故人が持っていた財産の種類によって、必要な書類が変わってくるので、該当するセクションだけご覧いただければ結構です。
なお、ここで紹介する書類には、提出が「必須」のものと「推奨」のものがあります。
このうち、「推奨」の書類については、提出して税務署に内容を確認してもらうことで、税務調査が入る可能性を下げることが期待できます。そのため、可能な限り揃えて、提出するようにしましょう。
配偶者の税額軽減を使う場合
前述の「遺産分割協議書の写し + 印鑑証明書」または「遺言書の写し」が提出されていれば、それで足ります。
ただし、申告期限までに遺産分割の方法がまとまっていない場合は、「申告期限後3年以内の分割見込書」の提出が必要です。
預貯金
「預貯金」に関連して提出する必要がある書類は、下記のとおりです。
| 書類 | 区分 | 概要 |
|---|---|---|
| 残高証明書 | 〇必須 | ■ 預貯金の金額を確認するために必要 ■ 口座を持っている金融機関で、「相続開始日(亡くなった日)」時点の残高が記載されたものを発行してもらう |
| 既経過利息計算書 | △推奨 | ■ 「定期預金」がある場合は、金融機関で発行してもらう ■ 定期預金の利息を含めた正確な評価額を出すために使える ■ 「普通預金」の口座の分は不要 |
| 定期預金の証書 | △推奨 | ■ 定期預金の内容(預入日・満期日・利率)を確認できる ■ 自宅に保管されているはずなので探しておく |
| 通帳のコピー | △推奨 | ■ 口座内の入出金の流れを確認できる ■ 過去5年分程度あるとよい ■ 自宅に保管されているものをコピーする |
| 手許現金のメモ | △推奨 | ■ 故人がタンスなどで保管していた現金があれば、「金額」と「保管場所」をメモしておく |
なお、金融機関で残高証明書を請求すると、その口座が凍結されることがあります。
このため、公共料金やカードなどの引き落としに使っている口座は、引き落とし先の変更を済ませてから請求するようにしましょう。
「名義預金」に注意
この名義預金は、税務調査でも指摘されやすいポイントです。
心当たりがある場合は、該当する口座の「残高証明書」や「通帳のコピー」も準備しておきましょう。
不動産
遺産に「土地」や「建物」がある場合は、以下の書類を準備しましょう。
| 書類 | 区分 | 概要 |
|---|---|---|
| 全部事項証明書(登記簿謄本) | 〇必須 | ■ 土地・建物の権利関係を確認するために必要 ■ 権利部(乙区)で、故人の債務も確認する ■ 法務局の窓口またはオンラインで取得する |
| 公図 または 地積測量図 | 〇必須 | ■ 土地の面積や形状を確認ために使う ■ 地積測量図がある場合には、公図は不要 ■ 法務局の窓口またはオンラインで取得する |
| 固定資産税評価証明書 | 〇必須 | ■ 建物の評価額や土地の評価の基礎数値を確認するために必要 ■ 不動産のある市区町村役場で取得する |
| 名寄帳 | 〇必須 | ■ 故人が所有していた不動産を一覧で確認できて、申告漏れの防止に役立つ ■ 不動産のある市区町村役場で取得する ■ 固定資産税評価証明書と一緒に取ると効率的 |
| 固定資産税の課税明細書 | △推奨 | ■ 毎年届く納税通知書に同封されている書類で、故人が所有していた不動産のおおよその内容を確認できる ■ 自宅に保管されているはずなので探しておく |
| 住宅地図 | △推奨 | ■ 間口・奥行・接道状況などを確認し、路線価の補正判断の根拠にするために使う ■ ゼンリンのブルーマップであれば、「住所」と「地番」の関係がわかる ■ インターネットの地図サービスで印刷するか、図書館などで入手する |
| 住宅の売買契約書・図面 | △推奨 | ■ 建物の構造・面積・築年数などを確認できる ■ 自宅に保管されているはずなので探しておく |
| リフォーム・増改築の領収書・契約書 | 〇必須 | ■ リフォームや増改築が建物の固定資産税評価額に反映されていない場合、評価額の修正をするために必要 ■ 自宅に保管されているはずなので探しておく |
| 貸家の賃貸借契約書 | 〇必須 | ■ 賃貸不動産がある場合のみ、賃貸の事実を確認し、評価額を減額するために必要 ■ 自宅に保管されているはずなので探しておく |
「小規模宅地等の特例」を使う場合の追加書類
故人の自宅の土地について、「小規模宅地等の特例」を適用する場合は、土地を取得する人が要件を満たしていることを証明するための書類が必要です。
ケースによって必要な書類は異なりますが、代表的なパターンでの必要書類は、次のとおりです。
| ケース | 追加で必要な書類 |
|---|---|
| 同居していた親族が土地を取得する | ■ 特例を受ける人の戸籍の附票(居住の事実を証明するため) |
| 持ち家のない別居親族が取得する | ■ 特例を受ける人の戸籍の附票(相続開始前3年以内の住所を証明するため) ■ 居住していた家屋の登記事項証明書 ■ 居住していた家屋の賃貸借契約書 |
| 故人が老人ホームに入居していた | ■ 老人ホームの入居契約書 ■ 介護保険の被保険者証のコピー(介護認定の内容がわかる資料) ■ 故人の戸籍の附票 |
なお、相続人がマイナンバーを提出している場合は、「戸籍の附票」が不要になることがあります。
「小規模宅地等の特例」を適用するときの必要書類の判断は難しいため、詳しくは相続専門の税理士に確認することをおすすめします。
有価証券(株式・投資信託など)
遺産に「株式」や「投資信託」がある場合は、以下の書類を準備しましょう。
| 書類 | 区分 | 概要 |
|---|---|---|
| 残高証明書 | 〇必須 | ■ 保有銘柄や数量を確認するために必要 ■ 口座のある証券会社や信託銀行で、「相続開始日」時点のものを発行してもらう |
| 取引残高報告書 | △推奨 | ■ 証券会社から定期的に届く書類で、故人が所有していた株式・投資信託を確認できる ■ 自宅に保管されているはずなので探しておく |
| 取引明細 | △推奨 | ■ 有価証券の売買の状況や、預金と突き合わせて贈与の状況を確認するために使う ■ 過去5年分程度あるとよい ■ 口座のある証券会社で発行してもらう |
| 配当金支払通知書 | △推奨 | ■ 発行会社のホームページなどの情報と合わせて、配当時期を確認するために使う ■ 自宅に届いているはずなので探しておく |
生命保険金
故人にかけられていた「生命保険金」を受け取ったときは、以下の書類を準備しましょう。
| 書類 | 区分 | 概要 |
|---|---|---|
| 支払通知書 | 〇必須 | ■ 受け取った保険金の金額を確認するために必要 ■ 保険金の受け取り後に、保険会社から届く |
| 保険証書 | △推奨 | ■ 契約者・被保険者・受取人の関係を確認し、保険金が課税対象かどうか判断するために使う ■ 自宅に保管されているはずなので探しておく |
また、保険に関連して、次のケースに該当する場合は、追加で書類が必要です。
| ケース | 必要な書類 |
|---|---|
| 入院給付金の受取人が故人だった | ■ 故人が受け取るはずだった入院給付金も相続財産になるため、その金額がわかる「支払通知書」が必要になる ■ 支払通知書は、保険会社から届く |
| 故人が保険料を負担していた保険があり、被保険者が故人以外だった | ■ 解約返戻金相当額が相続財産になるため、その金額がわかる「解約返戻金証明書」などが必要になる ■ 必要な書類は、保険会社に問い合わせて取得する |
生前贈与財産
故人から「生前贈与を受けた人」がいる場合は、以下の書類を準備しましょう。
| 書類 | 区分 | 概要 |
|---|---|---|
| 贈与契約書 | 〇必須 | ■ 贈与の事実と金額を確認するために必要 ■ 自宅に保管されているはずなので探しておく |
| 贈与税申告書の控え | 〇必須 | ■ 贈与税を納めていた場合、その金額を確認するために必要 ■ 自宅に保管されているはずなので探しておく |
| 相続時精算課税選択届出書の控え | 〇必須 | ■ 相続時精算課税制度を利用していた場合、その適用内容を確認するために必要 ■ 自宅に保管されているはずなので探しておく ■ なお、相続時精算課税を利用していた場合には、「故人の戸籍の附票」も必要になる |
| 非課税申告書の控え(住宅取得資金、結婚・子育て資金) | 〇必須 | ■ 非課税制度を利用した贈与がある場合に、その適用内容を確認するために必要 ■ 自宅に保管されているはずなので探しておく |
相続時精算課税制度や、各非課税制度の詳細は、それぞれ下記の記事でご確認ください。
債務(借入金・未払金)
故人に「借入金」や「未払いの税金」などがあった場合は、相続税の計算をする際に、遺産の金額から差し引くことができます。
そこで、債務の内容がわかる、次の書類を準備しましょう。
| 書類 | 区分 | 概要 |
|---|---|---|
| 借入残高証明書 | 〇必須 | ■ 債務の金額を確認するために必要 ■ 借入先の金融機関で発行してもらう |
| 金銭消費貸借契約書 | △推奨 | ■ 債務の内容を確認するために必要 ■ 自宅に保管されているはずなので探しておく |
| 納税通知書・各種請求書 | 〇必須 | ■ 未払いの税金・医療費・カード利用料などがある場合に、金額を確認するために必要 ■ 自宅に届いているはずなので探しておく |
葬儀費用
「葬儀にかかった費用」も、相続税の計算をする際に遺産の金額から差し引けます。以下の書類を準備しましょう。
| 書類 | 区分 | 概要 |
|---|---|---|
| 葬儀社への支払いの領収書・請求書 | 〇必須 | ■ 葬儀費用の金額を確認するために必要 ■ 葬儀社から届くので保管しておく |
| 納骨費用の領収書・請求書 | 〇必須 | ■ 納骨にかかった費用の金額を確認するために必要 ■ 納骨を依頼した寺院などから届くので保管しておく |
| お布施・お車代・心付けのメモ | 〇必須 | ■ 領収書が出ない支出も、メモがあれば控除の対象にできる ■ 「支払日・支払先・金額」を記録しておく |
なお、以下の費用は「控除の対象外」になるためご注意ください。
- 香典返しの費用
- 初七日※1・四十九日などの法要にかかった費用
- 墓地・墓石の購入費用
- ※1
- 初七日を告別式と同日に行い、領収書で個別の費用が分かれていないときは、債務控除の対象にできる
【その他】財産・状況に応じて必要な書類
ここまで紹介した以外にも、「遺産の内容」や「ご自身の状況」に応じて必要になる書類があります。
下記の表で、該当するものがないかチェックしてみてください。
| 遺産に含まれる財産 | 必要になる書類 |
|---|---|
| 自動車 | ■ 査定書 ■ 自動車保険の証書・解約返戻金のわかる資料 |
| 死亡退職金 | ■ 支払通知書 |
| 火災保険 | ■ 保険証書のコピー ■ 解約返戻金のわかる資料 |
| ゴルフ会員権・リゾート会員権 | ■ 会員証 |
| 貴金属・書画・骨董 | ■ 鑑定書 |
| 非上場株式 | ■ 過去3期分の決算書・税務申告書 ■ 株主名簿の写し |
| 状況 | 必要になる書類 |
|---|---|
| 障害者控除を適用する | ■ 適用する相続人の障害者手帳の写し |
| 相次相続控除を適用する | ■ 前回の相続税申告書の控え |
| 相続放棄した人がいる | ■ 相続放棄受理証明書 |
| おしどり贈与をしていた | ■ 贈与税申告書の控え |
| 準確定申告をした | ■ 準確定申告書の控え |
| 故人が過去に確定申告をしていた | ■ 過去3年分程度の確定申告書(故人の収入状況を確認する資料として提出するとよい) |
以上、相続税の申告に必要となる書類を紹介しました。
ここまでご覧いただいて、「自分はどの書類を集めるべきなのか、判断が難しい……」と感じられた方は、相続専門の税理士にご相談いただくことをおすすめします。
私たちVSG相続税理士法人でも、相談を無料で受け付けておりますので、下記からお気軽にご連絡ください。
必要な添付書類を効率的に集める方法

ここからは、ご自身に必要な書類を効率的に集める方法をお伝えします。
大事なポイントは、相続税の申告前に焦ってまとめて取りに行くのではなく、相続手続きの流れに沿って、必要なときに必要な書類を取得することです。
そうすれば、自然と必要書類が手元に集まっている状態になり、スムーズに相続税の申告ができます。
以下では、次の相続手続きの流れに沿って、どのタイミングでどの書類が集まるのかを見ていきます。
ステップ1:相続人の確定

「誰が相続人になるのか」を確定させるためには、市区町村役場で被相続人(亡くなった人)と相続人の「戸籍謄本」を集めます。
戸籍を集め終えたら、法務局で「法定相続情報一覧図」を作成するのがおすすめです。法定相続情報一覧図があることで、この後の手続きがスムーズになります。
また、市区町村役場に行ったタイミングで、以下の書類もあわせて取得しておくと効率的です。
| 書類 | 概要 |
|---|---|
| 戸籍の附票 | ■ 「住民票」に代えられる場合もあるが、「戸籍の附票」のほうが幅広いケースで使えるのでおすすめ |
| 印鑑証明書 | ほかの相続手続きでは「原本」の提出が求められることもあるため、必要な分を事前に把握して、まとめて発行するとよい |
| 固定資産税評価証明書 | ■ 遺産に不動産がある場合は必要になる |
| 名寄帳 | ■ 遺産に不動産がある場合は、全件確認のために必要になる |
ステップ2:相続財産の調査

相続人が確定したら、次に行うのは故人が残した財産の調査です。
この調査では、下記のような書類を集めながら、漏れがないように遺産を把握します。
| 書類 | 概要 |
|---|---|
| 預貯金の残高証明書 | ■ 口座のある金融機関で、「相続開始日」時点のものを発行してもらう ■ 残高証明書を請求すると口座が凍結され、公共料金の引き落としなどができなくなるため注意 |
| 既経過利息計算書 | ■ 定期預金がある場合に、口座のある金融機関で発行してもらう |
| 有価証券の残高証明書 | ■ 口座のある証券会社や信託銀行で、「相続開始日」時点のものを発行してもらう |
| 借入残高証明書 | ■ 金融機関からの借入がある場合に、借入先で発行してもらう |
| 全部事項証明書(登記簿謄本)・公図・地積測量図 | ■ 遺産に不動産がある場合に、法務局の窓口またはオンラインで取得する |
| 保険金の支払通知書 | ■ 生命保険金を受け取った場合に、保険会社から届く |
| 贈与契約書・贈与税申告書の控え | ■ 故人からの生前贈与があった場合、自宅に保管されているはずなので探しておく |
ステップ3:遺産分割協議

財産の全体像を把握できたら、次にすべきことは、相続人全員で「誰が・どの財産を引き継ぐか」を話し合うことです。この話し合いを「遺産分割協議」といいます。
遺産分割協議が無事にまとまったら、「遺産分割協議書」を作成しましょう。
また、協議を行うために相続人が集まったタイミングで、全員分の「印鑑証明書」と「マイナンバーカードの写し」をもらっておくと、後で収集する手間が省けます。
なお、遺言書がある場合は、遺産分割協議は不要です。このときは、遺言書の写しを申告書に添付して提出します。
ステップ4:申告書の作成

ここまでの手続きを正しく進めていれば、相続税申告に必要な書類のほとんどが手元に集まっているはずです。
実際に申告書を作成するタイミングでは、下記のような「自宅に保管されている書類」を整理し、不足しているものがないかを確認しましょう。
- 通帳のコピー(過去5年分程度)
- 定期預金の証書
- 保険証書
- 住宅の売買契約書・図面
- 貸家の賃貸借契約書
- 葬儀費用の領収書やお布施などのメモ
- 固定資産税の課税明細書
- 有価証券の取引残高報告書・配当金支払通知書
- 納税通知書・各種請求書 など
もし、必要なのに見つからない書類がある場合は、発行元に再発行ができないか確認してみてください。
相続税申告の必要書類に関するよくある質問
最後に、相続税申告の必要書類に関する、次の質問にお答えします。
Q1:書類はすべて「原本」を提出する必要がある?
相続税申告で添付する書類は、すべてコピーで構いません。
税務署に提出した書類は、基本的に返却されないため、原本は手元に残しておきましょう。
Q2:書類を多めに出すと税務調査を防げる?
書類を多めに出すことで、必ず税務調査を防げるわけではありませんが、調査が入る可能性を下げる効果はあると考えられます。
税務署は、申告の内容に疑問がある場合に税務調査を行います。このため、疑問を解消できる証拠書類があらかじめ提出されていれば、実地調査をする必要がなくなります。
以上のことから、この記事で「提出が必須ではないが推奨する」とした書類についても、可能な限り出しておくのがおすすめです。
Q3:申告期限までに遺産分割がまとまらない場合は?
期限までに遺産の分け方が決まらない場合は、いったん法定相続分で分けたものとして税額を計算して申告します。この手続きを「未分割申告」といいます。
未分割申告をする際は、「申告期限後3年以内の分割見込書」を申告書に添付して提出しましょう。
申告期限後3年以内の分割見込書
引用元 国税庁Webサイト
この書類を提出しておくことで、分割が確定した後にあらためて「配偶者の税額軽減」や「小規模宅地等の特例」を適用し、払いすぎた税金の還付を受けられます。
書類集めに不安があれば、専門家と一緒に進めましょう
この記事では、相続税申告の必要書類について、以下の内容をお伝えしました。
- 全員共通で必要な書類は「本人確認」「相続人の状況」「遺産の取得状況」に関するものの3種類
- ほかに必要となる書類は、故人が持っていた財産によって異なる
- 相続手続きを流れに沿って正しく進めていけば、書類は自然と手元に揃う
相続税の申告をするには、必要な書類の種類が多く、「本当にこれで漏れがないだろうか……」と不安に感じるかもしれません。
そのようなときは、私たちVSG相続税理士法人まで、お気軽にご相談ください。あなたの状況をお伺いしたうえで、必要な書類を一緒に整理していきます。



