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最終更新日:2025/3/12

定款の事業目的の追加は自分でできる!テンプレートでポイントと手続きの流れを解説します

森 健太郎
この記事の執筆者 税理士 森健太郎

ベンチャーサポート税理士法人 大阪オフィス代表税理士。
近畿税理士会 北支部所属(登録番号:121535)
1977年生まれ、奈良県奈良市出身。
起業・会社設立に役立つYouTubeチャンネルを運営。

PROFILE:https://vs-group.jp/tax/startup/profile_writing/#p-mori
YouTube:会社設立サポートチャンネル【税理士 森健太郎】
書籍:プロが教える! 失敗しない起業・会社設立のすべて (COSMIC MOOK) ムック

定款の事業目的の追加は自分でできる!テンプレートでポイントと手続きの流れを解説します

この記事でわかること

  • 定款の事業目的を自分で追加する方法
  • 事業目的の追加に必要な手続きと流れ
  • 事業目的変更の際に注意したいこと

定款の事業目的を追加する手続きは、自分で進めることができます。株主総会の特別決議で可決し、法務局で目的変更登記を行うことで、正式に新たな事業目的が会社の定款に追加されます。定款の事業目的の追加をスムーズに進めるためには、株主総会の議事録や登記申請書を正しく作成することが重要です。

定款の目的変更では、変更が決定した日から2週間以内に法務局で登記申請を行う必要があり、登録免許税も必要です。自分で手続きすることもできますが、書類のミスを防ぐために司法書士へ依頼するのも選択肢の1つです。事業の拡大や新規事業の展開を円滑に進めるため、正しい手順を理解しましょう。

定款をすべて変更する必要はない

新規事業で会社の事業内容を広げるときには、定款の「目的」を追加します。この場合、定款全体を変更する必要はなく、変更箇所のみを修正すれば問題ありません。

変更を可決する株主総会の議事録を作る

定款の事業目的の変更は、新規事業などで事業の幅を広げるときに必要な手続きです。新たな事業を展開したり、許認可が必要な業種へ進出したりする場合、定款の事業目的にその内容が含まれていないと、目的外行為となります。目的外行為を行うと取引先や金融機関からの信用、許認可などの面で問題が生じる可能性があります。

事業目的を変更する場合は定款の変更をします。このとき、定款を最初からすべて作り直すのではなく、事業目的を変更するという株主総会議事録を作ることになります。

定款をすべて刷新するのではなく、変更箇所のみの株主総会議事録があれば良いのです。

定款の事業目的を追加する流れは、以下のようなイメージです。

定款の事業目的を追加する流れ

  1. 株主総会を開催する
  2. 定款変更について決議する
  3. 株主総会議事録を作成する
  4. 法務局へ登記申請する

定款にない事業を行なった場合については、以下の記事で解説しています。

会社の事業目的の追加は自分でできる

定款の事業目的を追加する手続きは、自分で行えます。手続きの流れを正しく理解し、必要な書類を用意しましょう。

事業目的の追加をしたら「定款変更」と「登記」が必要

事業目的の追加を行う場合、定款変更だけではなく法務局での登記手続きが必要です。

定款変更の具体的な流れは、以下の2つのステップに分けられます。

定款変更の具体的な流れ

  • 株主総会で定款変更の特別決議をする
  • 法務局で目的変更登記をする

事業目的を追加するときには、まず「株主総会の特別決議」で可決されること、そして「目的変更登記」を行うことという2つの手続きが必要です。

定款変更が株主総会の特別決議で承認されても、変更登記をしなければ第三者に対して公にならないため、可決から2週間以内に登記申請を進める必要があります。

テンプレートあり!定款の事業目的の追加は自分でできる

事業目的の追加は専門家に依頼せずに自分で行なっても問題ありません。自分で定款の事業目的を追加する場合は、議事録や登記申請書を正しく作成するための注意点を意識することが重要です。

以下に、定款変更の際に使用できる議事録のテンプレートを紹介します。

事業目的の変更の議事録テンプレート

事業目的の変更をする際の議事録のテンプレートはこちらです。

事業目的の変更をする際の議事録のテンプレート

テンプレート「目的変更の議事録」

テンプレートを参考にしつつ、書類の作成を進めましょう。

自分で追加するときにしやすい失敗

定款の事業目的の追加は自分で手続きできますが、慣れない作業を手当たり次第に進めるとミスが発生しやすくなるため注意が必要です。まずは、手続きの流れを把握したうえで、定款の変更箇所にどのような記載をするかイメージしましょう。

そして、次のようなよくあるミスにも注意してください。

例えば、定款の事業目的を書くときに「及び」という言葉を使いすぎて読みにくくなってしまうケースがよくあります。

事業目的の文言には厳格な制限はありません。ですので、何回も「及び」という言葉を繰り返しても、定款そのものの効力に影響はありません。ですが、定款が読みづらくなってしまいますし、定款の文章の見た目もあまり良いとは言えません。

「及び」や「並びに」を多用して、複数の事業目的を記載している定款も存在しますが、できれば避けたいところです。

一例として、次のような文言があります。

「○○の企画・開発及び販売及びコンサルティング業務及びマーケティング業務及びこれに関連する一切の業務」

この例では「及び」という言葉が4回使用されています。読みにくく、文章としてもわかりづらさがあるため、決して上手い事業目的の表記とは言えません。

事業目的の追加には必ず定款変更の手続きが必要

事業目的を追加するということは、定款変更の手続きをするということです。そして定款変更後は、法務局で登記変更の手続きをする必要もあります。

株主総会の特別決議で変更する

株式会社で事業目的を追加するためには「株主総会の特別決議」での可決が必要です。

株主総会の特別決議とは、議決権の過半数を持つ株主が出席したうえで、出席した株主の議決権の3分の2以上の賛成で可決される決議です。

株主総会の決議のポイント

  • 事業目的を追加する理由を株主に説明する
  • 追加する事業目的の内容を説明する

株主総会の特別決議では可決の条件が高く設定されているため、株主を納得させるためにも「なぜ事業目的を追加する必要があるのか」そして「どのような内容の事業目的を追加するのか」を説明できるようにしましょう。

合同会社の場合は総社員の同意

合同会社では、株主総会の決議ではなく「総社員の同意」で定款を変更します。

これは会社法第637条に基づいたもので、すべての社員の同意を得たうえで手続きを進める必要があります。

参考:会社法 第六百三十七条|e-Gov 法令検索

目的変更登記の必要書類

事業目的の変更登記の必要書類について確認しましょう。法務局で必要になる書類は以下の通りです。

法務局で必要になる書類

  • 目的変更登記申請書
  • 株主総会議事録(合同会社の場合は総社員の同意書)
  • 株主リスト

目的変更登記申請書には、変更後の事業目的、変更日、申請者情報などを記入します。ミスや抜けがあると差し戻されるため、慎重に作成しましょう。

株主総会議事録は、定款変更が正式に決議された根拠となるものであるため、必ず作成しなければなりません。合同会社の場合は、株主総会がないため総社員の同意書が必要です。

株式会社の場合は、登記申請時に「株主リスト」の提出が求められます。株主リストは議事録と一緒に作成しておくとよいでしょう。

定款変更の手続きの流れ

定款変更は、株主総会での決議を経て正式に決定されます。その後、法務局で登記を行います。まずは定款変更の手続きをしてから、事業をスタートします。

株主総会の決議と議事録

定款を変更するためには、株主総会の特別決議が必要です。特に事業目的を変更する場合は、特別決議が求められます。特別決議は、議決権の3分の2以上の賛成によって可決されます。そのため、株主に対して丁寧に説明をして、賛成を得られるようにすることが重要です。

そして、株主総会での決議内容を記録するために議事録を作成します。この議事録は、会社の内部資料として保管するだけでなく、登記申請の際に法務局へ提出する必要があります。議事録には、変更の理由や決議内容、賛成・反対の比率などを記載します。

法務局で登記をする

株主総会の特別決議と議事録の作成をしたあとは、法務局での登記が必要になります。事業目的を変更した場合は「目的変更登記」を行わなければなりません。

目的変更の登記申請書とは

事業目的の変更を法務局に届け出るためには、必要書類を用意して提出する必要があります。登記申請の際には、以下の書類が必要です。

事業目的の変更に必要な書類

  • 目的変更の登記申請書
  • 株主総会の議事録
  • 株主リスト

登記を変更するために、上記の書類を用意しましょう。

定款と議事録を一緒に保管する

定款の事業目的追加が可決された株主総会の特別決議の議事録は、法務局に提出するものだけでなく、会社設立時に作成した定款(原始定款)と一緒に保管します。法務局に提出した後でも、後日確認が必要になることがあるため、しっかりと管理しておきましょう。

このとき、原始定款を書き換える必要はありません。

法務局の登記が必要なのはどんなとき?

会社の登記事項に変更が生じた場合、内容によっては法務局での登記が必要です。事業目的の追加は、登記が必要な変更です。

登記されていた内容が変わった場合は必要

登記が必要となるのは、会社の登記事項に変更があった場合です。主な変更内容としては、以下のようなものがあります。

登記事項の主な変更内容

  • 商号(会社名)の変更
  • 会社の事業目的の変更
  • 本店所在地の移転
  • 取締役の変更

これらの事項は、登記され外部に公開されるため、変更が生じた際には速やかに法務局へ届け出る必要があります。

登記の期限は2週間

定款変更の登記の期限は「変更が決定した日から2週間以内」とされています。株主総会で事業目的の追加が決議された日から2週間以内に書類をそろえて登記申請を行わなければなりません。

2週間という期限がある手続きですので、株主総会を開催するタイミングにも注意して、速やかに登記申請を行いましょう。

事業目的の追加にかかる費用

事業目的を追加した場合の登記変更にかかる費用について解説します。

変更の際に登録免許税が必要

事業目的を変更する際には、法務局での登記申請が必要となり、登録免許税を納める必要があります。

目的変更登記の登録免許税は1回3万円です。ひとつの事業目的を追加する場合でも複数追加する場合でも、登録免許税は1回3万円です。

事業目的の追加の数ではなく、登録免許税は変更登記1回あたりの金額ですので間違えないように覚えておいてください。

専門家に依頼する場合

事業目的の追加は自分でもできますが、慣れない作業で戸惑ってしまいそうな場合は専門家に依頼することもできます。

専門家に依頼すると費用はかかりますが、さまざまなメリットもあります。

司法書士

定款変更の手続きや登記申請は、司法書士に依頼するのも選択肢の1つです。司法書士に依頼すると、以下のようなメリットがあります。

司法書士に依頼するメリット

  • 必要書類の作成や申請手続きを代行してもらえる
  • 登記申請のミスを防止できる
  • スムーズに手続きを進められる
  • 正確な書類を作成できる

事業目的の変更は、自分でできる手続きではあるものの、現実的には法律の知識が必要なこともあって難しいと感じる人もいるでしょう。スムーズな手続きのために専門家の力を借りるのは、良い選択肢です。

司法書士に依頼する場合の報酬相場は3万円程度です。司法書士によっても依頼内容によっても異なるため、事前に確認しましょう。

定款の事業目的の追加は自分でできる!ミスを防ぐポイントと流れを確認しましょう

事業目的の追加は、自分で手続きを進めることができます。

まず、株主総会の特別決議で定款の事業目的の追加を可決します。その後、法務局で目的変更登記を行うことで、正式に新たな事業目的が会社の定款に追加されます。

一連の手続きをスムーズに進めるためには、株主総会議事録や登記申請書を正しく作成することが重要です。変更登記は、定款の変更が決定した日から2週間以内に法務局で申請する必要があり、その際には登録免許税がかかります。

定款の事業目的の変更に必要なすべての手続きは自分でもできますが、書類のミスを防ぐために司法書士へ依頼するのも選択肢の1つです。事業の拡大や新規事業の展開を円滑に進めるため、正しい手順を理解しましょう。

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会社設立の手続きは、設立内容の決定から始まり、事業目的のチェック、定款認証、出資金の払い込み、法務局への登記申請を行います。株式会社の設立、合同会社の設立立手続きの基本的な流れを知り、スームーズに手続を行えるにしましょう。

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会社設立内容の決定

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