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起業家として知っておきたいリスティング広告のメリット

森 健太郎
この記事の執筆者 税理士 森健太郎

ベンチャーサポート税理士法人 大阪オフィス代表税理士。
近畿税理士会 北支部所属(登録番号:121535)
1977年生まれ、奈良県奈良市出身。
起業・会社設立に役立つYouTubeチャンネルを運営。

PROFILE:https://vs-group.jp/tax/startup/profile_writing/#p-mori
YouTube:会社設立サポートチャンネル【税理士 森健太郎】
書籍:プロが教える! 失敗しない起業・会社設立のすべて (COSMIC MOOK) ムック

起業家として知っておきたいリスティング広告のメリット

今流行りの「リスティング広告」については、起業家、これから会社を設立しようとしている方、そしてすでに経営している方も、耳にしたことがあるのではと思います。

しかし、意外にそのメリットと運用上の注意点については、正しく認識されていないようです。
リスティング広告は、従来の広告に比べると、比較にならないほど費用対効果の高い広告が可能ですが、漠然とした理解では、効果がないだけでなく、無駄な費用を使うだけになります。

そのため、実施の検討の際には、まずリスティング広告を正確に理解することが必要です。

リスティング広告とは

リスティング広告とは、Yahoo!やGoogleなどのポータルサイトで、検索利用者が検索したキーワードに連動して表示されるテキスト形式の広告のことです。

リスティング広告は掲載するだけでは費用は発生せず、広告がクリックされて初めて、その回数分だけの費用が課金される「クリック課金制」で費用が発生します。
リスティング広告は、PPC(クリック報酬型広告、Pay Per Clickの略)またはP4P(検索連動型広告、Pay for Performance)とも呼ばれます。

リスティング広告は、Yahoo!に買収された米国Overtureの「スポンサードサーチ」やGoogleの”AdWords”が有名です。

新聞、雑誌などの広告との違いとリスティング広告のメリット

広告には大きくわけてPUSH型広告とPULL型広告の2種類があります。

テレビコマーシャル、新聞広告、雑誌広告などは、受け手の興味や関心とは関係なく不特定多数に広く訴求するPUSH型広告です。

一方、リスティング広告は興味のある人だけを、広告主のウェブサイトへ誘導するPULL型広告です。
リスティング広告は、興味を持って自社のウェブサイトに訪問してくれた場合のみ、広告費用が発生し、誰も訪問しなければ費用は発生しません。
このためPULL型広告は、ブランディングや認知度を高める目的には大きな効果が得られませんが、ターゲットを絞り込んだ販売促進が可能なので、PUSH型広告よりもはるかに費用対効果が高い販売促進ができます。

では、どのように費用を投じてリスティング広告を行えばよいのでしょうか?
これを理解するには、リスティング広告の費用がどのような発生するかをもう少し詳しく知る必要があります。

リスティング広告の費用と効果的なリスティング広告を行うために

リスティング広告では、クリックあたりの広告掲載料金(クリック単価、CPC:Cost Per Click)は入札で決定され、広告の掲載順は、入札価格と広告、キーワード、ウェブページの関連性を示す品質スコア(品質インデックス)で決まります。

CPCを高くすると、掲載される順位が上がり、クリックされる確率が高まります。
しかし、掲載順位には、品質スコア(品質インデックス)も関連するので、CPCの入札価格を単純に高くすれば、掲載順位が上がって広告効果が高まるわけではないので難しい判断が必要になります。
これを解決するには、どのキーワードで掲載したリスティング広告の販売促進効果が高いのかなどを把握することが必要です。クリックされなければ課金が生じないといっても、クリックされただけで、販売に結びつかない可能性があります。その場合、費用のみが発生することになります。

クリックされたということは、顧客は関心を持っているわけですが、販売に結びついていない場合は、顧客がイメージして検索したキーワードに対して適切な商品・サービスが提供できていないか、クリックして訪問してもらうページが購買意欲を起せていない可能性が考えられます。別のキーワードで広告するか、またはウェブページを見直して、顧客の購買意欲を高めるように工夫しなければなりません。起業家、経営者、これから会社を設立しようという方はリスティング広告についてよく知っておきましょう。

まとめ

リスティング広告を行う場合は、予算の設定、キーワードの設定、質の悪い見込み顧客を排除するためのネガティブキーワードの設定、効果的なコピーライティング、リンクするウェブサイトの選択、効果的なウェブサイト分析ツールの利用などさまざまなことに注意を払う必要があります。
これらをしっかり行うことで、購買意欲の高い顧客がウェブサイトを訪問し、その顧客の数だけの広告費用しか発生しないので、非常に費用対効果の高い販売促進ができます。


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