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最終更新日:2026/7/21

法定相続情報証明制度とは?メリットと使うべきケースをわかりやすく解説

田中 千尋 (司法書士)
この記事の執筆者 司法書士 田中千尋

VSG司法書士法人 司法書士 昭和62年生まれ、香川県出身。

相続登記や民事信託、成年後見人、遺言の業務に従事。相続の相談の中にはどこに何を相談していいかわからないといった方も多く、ご相談者様に親身になって相談をお受けさせていただいております。

PROFILE:https://vs-group.jp/sozokuzei/profiletakana/

記事の要約

  • 法定相続情報証明制度とは、法務局が故人の相続関係を証明する「一覧図の写し」を交付してくれる制度
  • 一覧図の写しは、必要な枚数を無料で交付してもらえるため、複数の相続手続きを同時に進めやすくなる
  • 必要な相続手続きが「3つ以上」あるなら、この制度を活用したほうがスムーズに進む

「相続手続きをする際、法定相続情報証明制度を使うと便利と聞いたけれど、どんな制度なの?」

このような疑問をお持ちの方に向けて、本記事では「法定相続情報証明制度の概要」と「ご自身がこの制度を活用すべきかどうか」の判断基準をお伝えします。

なお、私たちVSG相続税理士法人では、相続に関するお悩みに無料でお答えしています。何かお困りのことがあれば、下記からお気軽にご連絡ください。

法定相続情報証明制度とは?

この記事の全体像1

法定相続情報証明制度は、「亡くなった方の相続関係」を法務局が証明してくれる制度です。

具体的には、ご自身で「相続関係を一枚にまとめた図」を作り、「相続人の戸籍謄本」と一緒に法務局に提出することで、登記官の認証文が付いた「法定相続情報一覧図の写し」を交付してもらえます。

法定相続情報一覧図の写しのサンプル

法定相続情報一覧図の写しは、銀行や税務署などでの相続手続きにおいて、「戸籍謄本」の代わりに使えます

法定相続情報証明制度の基本情報は、下表のとおりです。

項目 内容
手続き先 ■ 「故人の本籍地・故人の最後の住所地・申出人の住所地・故人名義の不動産の所在地」のいずれかを管轄する法務局
■ 窓口のほか、郵送でも手続きできる
費用 ■ 無料(何枚交付を受けても手数料はかからない)
■ ただし、手続きに必要な戸籍謄本などの取得費用は別途必要
有効期限 ■ 発行される一覧図の写し自体に、有効期限はない
■ ただし、提出先の機関が「発行から〇カ月以内」と独自に定めている場合がある

法定相続情報一覧図の写しが発行されるまでの大まかな流れは、次のようになっています。

ステップ

  1. 戸籍謄本などの必要書類を集める
  2. 法定相続情報一覧図を作成する
  3. 法務局に申出をして、一覧図の写しを受け取る

手続きの詳細は、下記の記事でお伝えしているので、併せてご覧ください。

「法定相続情報一覧図の写し」が使える手続き

「法定相続情報一覧図の写し」は、下記のような相続手続きで「戸籍謄本」の代わりに使えます。

このように、相続で必要になる主要な手続きは、ほぼカバーされています

ただし、一部の金融機関などでは対応していないこともあるので、事前に確認しておくと安心です。

補足

法定相続情報一覧図には、家系図のような「図形式」と、名簿のように並べる「列挙形式」の2種類があります。

このうち、相続税の申告書に添付する場合は、「図形式」で作成しなければなりません。

また、一覧図に記載する続柄は「子」ではなく、「長男」「長女」「養子」など、戸籍に記載されたとおりに書く必要があります。

法定相続情報証明制度を活用するメリット

この記事の全体像2

法定相続情報証明制度の最大のメリットは、「複数の相続手続きを、同時に進めやすくなる」ことです。

「戸籍謄本の束」を各機関に提出する従来の方法では、次のどちらかで手続きを進めることになります。

方法 デメリット
① 戸籍の束を1セットだけ用意して、順番に使い回す 「提出 → 返却を待つ → 次の機関へ提出」を繰り返すことになり、手続き完了までに時間がかかる
② 戸籍の束を複数セット用意して、同時進行で手続きを進める 発行にあたり「戸籍謄本」は1通450円、「除籍謄本」などは1通750円かかるため、複数セット用意すると費用がかさむ

法定相続情報証明制度を使えば、一覧図の写しを「無料で・必要な枚数だけ」交付してもらえます。

これにより、銀行・法務局・税務署などに一覧図の写しを1枚ずつ同時に提出し、複数の手続きを並行して進めやすくなります。

法定相続情報証明制度を使うかどうかの判断方法

この記事の全体像3

「法定相続情報証明制度が便利なのはわかった。でも、自分の場合はわざわざ使うほどだろうか?」

ここまで記事をご覧いただき、このような疑問をお持ちかもしれません。

判断の軸は、とてもシンプルです。必要な相続手続きが「3つ以上」ある場合には、この制度を活用することをおすすめします

たとえば、「相続税の申告」が必要で、故人が不動産を持っていた場合、基本的には最低でも次の3つの手続きが必要になります。

必要な手続き

  1. 相続税の申告
  2. 不動産の名義変更(相続登記)
  3. 預貯金の解約・払い戻し

故人の銀行口座が複数あったり、株式・投資信託なども持っていたりした場合には、さらに手続きの数が増えます。

このようなケースでは、法定相続情報一覧図の写しの交付を受けておくと、複数の手続きを同時に進められて便利です。

一覧図で複数の相続手続きを同時に進めるイメージ

一方、「相続税の申告は不要で、遺産に不動産はなく、銀行口座も2つ以下」という場合には、必要な相続手続きは限られます。

多くの金融機関などでは、戸籍謄本の原本をコピーと一緒に提出すれば、確認後に原本を返してもらえます。

そのため、戸籍謄本の束が1セットあれば、それを順番に使い回すだけで事足ります。

戸籍謄本の束を各銀行で使い回すイメージ

このように、必要な手続きが2つ以下であれば、法定相続情報一覧図を作成する手間のほうが大きいので、この制度を使うメリットは薄くなります。

なお、ご自身だけで相続手続きを正しく終えられるか不安な方は、専門家に任せてしまうのも一手です。

私たちVSG相続税理士法人では、「相続税の申告」だけではなく「各種の相続財産の名義変更」も承っておりますので、下記からお気軽にご連絡ください。

法定相続情報証明制度に関するよくある質問

まとめ|手続き先が多いときは、法定相続情報証明制度を活用しよう

今回は、法定相続情報証明制度の概要と、活用すべきかどうかの判断基準をお伝えしました。

まとめ

  • 法定相続情報証明制度とは、法務局が故人の相続関係を証明する「一覧図の写し」を交付してくれる制度
  • 一覧図の写しは、必要な枚数を無料で交付してもらえるため、複数の相続手続きを同時に進めやすくなる
  • 必要な相続手続きが「3つ以上」あるなら、この制度を活用したほうがスムーズに進む

私たちVSG相続税理士法人では、相続に関するご相談を無料で受け付けております。

何かお困りのことがございましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。

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