

東京弁護士会所属。
「専門性を持って社会で活躍したい」という学生時代の素朴な思いから弁護士を志望し、現在に至ります。
初心を忘れず、研鑽を積みながら、皆様の問題に真摯に取り組む所存です。

目次
スマホホルダー自体が直ちに違法になるわけではありません。しかし、取り付ける位置や使い方によっては、道路交通法違反や道路運送車両法違反に該当する可能性があります。
法律上問題になるのは「スマホホルダーかどうか」ではなく、運転に支障が出ていないか、前方や周囲の安全確認を妨げていないかという点です。
一般的に、運転者の視界を遮らず、運転操作の妨げにならない位置であれば、スマホホルダーを設置しても直ちに違反になることはありません。
違反にならない代表的な例として、次のような位置が挙げられます。
これらの位置は、前方の見通しを確保しやすく、警察からも問題視されにくい傾向があります。
ただし、走行中に頻繁に視線を落とす必要がある位置や、操作しやすい向きに固定されている場合には、「ながら運転」と判断されるリスクがあるため注意が必要です。
一方で、明確に違反となる可能性が高いのが、運転者の視界内にスマホホルダーを設置するケースです。
具体的には、次のような位置が該当します。
これらの位置にスマホホルダーを取り付けると、前方や交差点、歩行者の確認を妨げるおそれがあり、「運転者の視野を妨げる物を取り付けた」として道路交通法違反と判断される可能性があります。
取り締まりや不要なトラブルを避けるためには、「見やすさ」よりも前方の安全確認を妨げないことを最優先に、スマホホルダーの設置位置を選ぶことが重要です。
法律上は直ちに違反とならない場合でも、警察に止められやすい設置位置は存在します。その代表例が、ダッシュボード上にスマホホルダーを設置するケースです。
ダッシュボードは、前方の視界を完全に遮るわけではなくても「視線移動が大きくなりやすい」「前方への注視が疎かになりやすい」「スマホを操作しているように見えやすい」といった理由から、警察官が安全運転義務違反やながら運転を疑いやすい位置とされています。
また、ダッシュボード上であっても、前方視界にかかる位置や運転中の視線移動が大きくなる位置にスマホホルダーを設置していると、国土交通省の保安基準に適合しないおそれがあり、警察から停止を求められる可能性があります。トラブルを避けるためにも、ダッシュボード上への設置は慎重に検討すべきでしょう。
スマホホルダーの取り付けに関して主に問題となるのは、道路交通法違反と道路運送車両法違反の2つです。
フロントガラスやサンバイザー、バックミラー付近などにスマホホルダーを装着し、運転者の視界を遮った状態で運転していた場合には、道路交通法第70条の安全運転義務違反に該当するおそれがあります。
この違反が認められると、以下の罰則が科されます。
| 違反点数 | 2点 |
| 反則金 | 9,000円(普通車の場合) |
参照①:交通違反の点数一覧表|警視庁
参照②:反則行為の種別及び反則金一覧表|警視庁
スマホホルダー自体が原因で前方確認が不十分になっていると判断されれば、実際に操作していなくても取り締まりの対象となる点には注意が必要です。
一方、フロントガラスへのスマホホルダーの取り付けは、より重い処分につながる可能性があります。フロントガラスに取り付けてよい物は法律で限定されており、認められていないスマホホルダーを装着した場合、道路運送車両法第99条の2の不正改造等の禁止に抵触するおそれがあります。
不正改造とみなされた場合、「6か月以下の拘禁刑」もしくは「30万円以下の罰金」を科されるおそれがあります。「一時的だから」「見やすいから」と軽い気持ちでフロントガラスに取り付けるのは避けるべきでしょう。
警察がスマホホルダーの違反を判断する際、ホルダーの有無そのものよりも、運転の安全に支障が出ていないかを重視します。
まず確認されるのは、運転者の前方や周囲の視界を妨げていないかという点です。フロントガラス付近やダッシュボード上に設置され、前方確認の妨げになっていると判断されれば、道路交通法第70条の安全運転義務違反に該当する可能性があります。
次に、車両の保安基準に適合しているかも見られます。視界に入る物品は、道路運送車両の保安基準における前方視界基準を満たす必要があり、前方2mの位置にある6歳児相当の物体を直接視認できるかが判断基準です。
さらに、走行中に画面を注視しているように見えるか、操作していると疑われる状況がないかも確認されます。設置位置や視線の動き次第では、実際に操作していなくても停止を求められることがあるため注意が必要です。
スマホホルダーの取り付けそのものが違法になったわけではありませんが、取り付けや使用に対する見方が厳しくなった転機として、2019年12月の道路交通法改正が挙げられます。
この改正により、いわゆる「ながら運転」に対する罰則が大幅に強化され、警察もスマホの使用状況や視線の動きに、これまで以上に注目するようになりました。
その結果、スマホホルダーについても、単なる設置の問題にとどまらず、運転中の注視や操作につながっていないかという観点から、より厳しく確認される傾向が強まっています。
スマホホルダーを使用していても、運転中にスマートフォンの画面を注視したり操作したりすれば、「ながら運転」と判断されるおそれがあります。
明確な時間基準が法律で定められているわけではありませんが、目安として2秒以上画面を見続けている場合には、ながら運転と評価されるリスクが高いとされています。
2019年12月の法改正以降、ながら運転は、6か月以下の拘禁刑または10万円以下の罰金という刑事罰の対象となり、さらに反則金は普通車で18,000円、違反点数3点が科されます。事故につながらなくても「交通の危険を生じさせた」場合、さらに重い処分が科される可能性もあります。
スマートフォンをカーナビ代わりに使う場合でも、音声案内を中心に利用し、運転中は画面を注視しない工夫が欠かせません。スマホホルダーは便利な反面、使い方を誤ると重大な違反につながる点に注意しましょう。
スマホホルダーを設置しているだけで、直ちに過失割合が不利になるわけではありません。過失割合は、事故の原因や態様を踏まえて判断されるため、単に車内にスマホホルダーがあったという理由だけで、過失が加算されることは通常ありません。
ただし、事故当時の状況によっては注意が必要です。たとえば、スマホホルダーの設置位置が前方視界を妨げていた場合や、事故直前にスマートフォンの画面を注視していたと認められる場合には、安全運転義務違反や前方不注視として過失が評価される可能性があります。
この場合、保険会社から「スマホ操作が事故原因の一つではないか」と指摘され、過失割合で不利な主張を受けることも考えられます。
スマホホルダーによる違反を防ぐためには「どこに設置するか」だけでなく「運転への影響」を意識することが重要です。以下のポイントを一つずつ確認しておきましょう。
まず確認すべきなのは、前方や周囲の視界を遮っていないかという点です。フロントガラス付近や運転者の正面にスマホホルダーがあると、信号や歩行者、交差点の確認が遅れるおそれがあります。
「少し見えにくい程度だから大丈夫」と思っていても、警察や保険会社からは視界を妨げていると評価されることがあります。運転姿勢のまま前方を見たときに、スマホやホルダーが視界に重ならないかを必ず確認しましょう。
スマホホルダーの設置場所として、フロントガラスやバックミラー周辺は特に注意が必要です。これらの場所は、視界への影響が大きいだけでなく、車両の構造や安全基準との関係で問題になりやすい位置でもあります。
「一時的な取り付け」「取り外せるタイプ」であっても、設置状態によっては指摘を受ける可能性があります。トラブルを避けるためには、フロントガラスやバックミラー付近への設置は基本的に避け、別の位置を検討するのが無難です。
最後に重要なのが、運転操作や視線移動の妨げになっていないかという点です。たとえ視界を完全に遮っていなくても、スマホを見るために大きく視線を動かす必要がある位置では、安全運転に支障が出やすくなります。
また、ハンドル操作の邪魔になる位置や、エアバッグの作動範囲に近い場所も避けるべきです。事故時に安全装置が十分に機能しなかったり、思わぬけがにつながったりするおそれがあるため、設置前に周囲の安全性まで確認しておくことが重要です。
スマホの操作や注視が原因で事故を起こしてしまった場合、初動対応次第でその後の責任の重さやトラブルの大きさが変わることがあります。刑事責任や行政処分だけでなく、示談交渉や過失割合にも影響するため、冷静かつ適切に対応することが重要です。
事故が起きたら、まずは負傷者の救護と警察への連絡を最優先で行いましょう。そのうえで、被害者や警察に対しては、感情的にならず誠実な態度で対応することが重要です。
ただし、その場で事故原因や過失を断定するような発言をする必要はありません。不用意に「スマホを見ていた」といった発言をすると、後の過失割合や刑事処分に影響するおそれがあるため、事実関係は落ち着いて説明するようにしましょう。
事故後は速やかに加入している任意保険会社へ速やかに連絡し、事故の状況を報告します。保険会社は、示談交渉や損害賠償の対応を行う窓口となるため、早い段階で相談しておくことが重要です。
ながら運転が疑われる場合、保険会社からも事故状況について確認が入ることがあります。虚偽の説明は避け、分かっている範囲の事実を正確に伝えるようにしましょう。
スマホのながら運転が関係する事故では、過失割合が大きく争点になりやすい傾向があります。実際には設置位置や使用状況によって評価が分かれるケースでも、保険会社から一方的に不利な過失を主張されることがあります。
早めに弁護士へ相談すれば、事故状況の整理や過失割合の検討、示談交渉までサポートを受けることができます。不要な不利を避けるためにも、ながら運転が疑われる事故ほど早期の専門家相談が重要といえるでしょう。
スマホをホルダーに固定し、地図アプリを表示させて走行する行為は、適切な設置位置で、かつ運転中に操作や注視をしていなければ、直ちに問題になることはありません。
ただし、走行中に画面を長時間注視したり、操作したりした場合には、道路交通法上の「ながら運転」に該当するおそれがあります。とくに進路確認や信号の見落としにつながるような使い方をしていると、違反として取り締まりの対象になる可能性があります。
信号待ちや渋滞中であっても、エンジンをかけたまま車両を操作できる状態にある場合には、「運転中」と評価されるのが原則です。そのため、停止中であってもスマホを手に持って操作したり、画面を注視したりすると、ながら運転と判断されるおそれがあります。
車のスマホホルダーは、設置すること自体が直ちに違反となるわけではありませんが、取り付け位置や使い方によっては法律違反になるおそれがあります。特に、前方視界を妨げる位置やフロントガラス周辺への設置は、警察から指摘を受けやすく注意が必要です。
また、スマホホルダーを使用していても、運転中に画面を注視したり操作したりすれば、「ながら運転」と判断され、重い処分を受ける可能性があります。
違反や事故を防ぐためには、前方の安全確認を妨げない位置に設置し、運転中はスマホを操作しないことが重要です。利便性だけで判断せず、安全を最優先にスマホホルダーを活用しましょう。
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