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最終更新日:2026/9/3

世帯主変更届の手続きは必要?死亡時の書き方や必要書類、相続との関係も解説

本間 剛 (行政書士)
この記事の執筆者 行政書士 本間剛

VSG行政書士法人 代表行政書士。山形県出身。

はじめて相続を経験する方にとって、相続手続きはとても難しく煩雑です。多くの書類を作成し、色々な役所や金融機関などを回らなければなりません。専門家としてご家族皆様の負担と不安をなくし、幸せで安心した相続になるお手伝いを致します。

PROFILE:https://vs-group.jp/sozokuzei/profilehonma/

記事の要約

  • 世帯主変更届が必要なのは主に15歳以上の世帯員が2人以上いる世帯であり、届出不要なケースも多い
  • 提出期限は14日以内であり、手数料はかからない
  • 正当な理由なく提出期限を過ぎると過料がかかる可能性がある

「夫が世帯主だったが、亡くなったあとは世帯主変更届を提出しなければならないのだろうか」
「届出が必要な場合、いつまでに・どこで手続きを行えばよいのかわからない」

家族が亡くなられた直後は、葬儀の手配や各種名義変更など多くの手続きが重なり、何から手をつけるべきか迷われる方も少なくありません。

世帯主変更届は、世帯主が亡くなられた際に必ず提出が必要となるわけではなく、残された家族の人数や年齢構成によって「提出が必要なケース」と「不要なケース」に分かれます。

この記事では、世帯主変更届の提出が必要となる条件や届出期限・必要書類、具体的な手続きの流れを、わかりやすく解説します。

なお、VSG相続税理士法人では、相続に関するご相談を無料で受け付けておりますので、相続でご不安なことがございましたら、お気軽にご連絡ください。

世帯主変更届とは?世帯主が亡くなったときに役所へ提出する書類

世帯主変更届とは、世帯の代表者である「世帯主」に変更が生じた際、お住まいの市区町村役場へ書類を届け出る手続きのことです

住民票は、個人を単位として作成され、世帯ごとに編成されています。
そのため、世帯主が亡くなった際には、新しい世帯主を定めて住民票の登録内容を更新する必要があります。

実際の窓口では「世帯主変更届」という単体の書類ではなく、「住民異動届」や「世帯変更届」といった名称の用紙を用いて申請を行うのが一般的です。

異動届出書の見本

異動届出書の例

引用元 中央区

なお、世帯主の変更は引越しや離婚などの際にも生じますが、この記事では「世帯主が亡くなった場合の手続き」に焦点を当ててご案内します。

世帯主変更届が不要なケースとは?:世帯員が1人になった場合

世帯主が亡くなっても、状況によっては世帯主変更届の手続きが不要なケースがあります

世帯主変更届が必要かどうかの判定フロー

手続きが不要なケース

  • 亡くなられた方が一人暮らしだった場合(世帯に誰も残らない)
  • 残された世帯員が1人のみの場合
  • 残された世帯員のうち、15歳以上の方が1人のみの場合

たとえば、夫婦2人暮らしの世帯で夫が亡くなった場合、残されるのは妻1人のみです。

このケースでは、妻が新しい世帯主になることが明らかであるため、届出をしなくても役所の職権により自動的に世帯主が変更されます。

また、自治体によっては、15歳以上の世帯員を「世帯主になれる人」として案内しています。

そのため、残された世帯員のうち15歳以上の方が1人だけの場合も、世帯主変更届は不要と案内している場合があります。

また、母親と15歳未満の子どもが残された場合も、手続きなしで自動的に母親が世帯主となります。

世帯主変更届が必要なケースとは?:残された世帯員が2人以上いる場合

世帯主が亡くなり、残された世帯員が複数人いる場合は、新しい世帯主を決めて世帯主変更届を提出する必要があります

自治体によっては「15歳以上の世帯員が複数人いる場合」と案内しているところもあるため、具体的な取り扱いはお住まいの市区町村に確認しましょう。

なお、15歳以上の方のうち、「誰が新しい世帯主になるのか」が自動的には決まりません。
したがって、家族の中から新しい世帯主を1人決めて、世帯主変更の届出をする必要があります。

手続きが必要なケース 新しい世帯主
配偶者と15歳以上の子どもが残された 配偶者、または子どものいずれか
15歳以上の子どもが2人以上残された 子どものうちのいずれか1人

新しい世帯主は、今後「主に世帯の生計を担う人」を選ぶのが一般的です。

ただし、法律上で「この人を選ばないといけない」といった特定の人物が指定されているわけではなく、戸籍の筆頭者と一致させる必要もありません。

たとえば、故人の配偶者である母親と社会人の長男が同居している場合、家計を主に支える長男を世帯主にすることも、母親を世帯主にすることも可能です。

世帯主変更届の手続き方法

ここからは、世帯主変更届の具体的な手続きの流れをお伝えします。

手続きの概要(期限・窓口・必要書類)

世帯主変更届の手続きの概要は、下表のとおりです。

項目 概要
届出期限 世帯主が亡くなった日から14日以内
※14日目が役所の閉庁日(土・日・祝日)にあたる場合は、翌開庁日まで
届出先 お住まいの市区町村役場(市民課・戸籍住民課など)
※出張所等では対応していない場合があるため、事前に確認しておくとよい
届出人 新しい世帯主本人、または同一世帯の家族(代理人による手続きも可能)
必要なもの ・住民異動届(役場窓口に備え付け)
・届出人の本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
・印鑑(署名対応が可能な自治体では不要な場合もある)
手数料 無料

亡くなった方が国民健康保険に加入していた場合、資格確認書等は、市区町村の窓口へ返還する必要があります。
ただし、 マイナ保険証の場合は返還不要です。

世帯主変更届(住民異動届)の書き方

住民異動届の様式は市区町村ごとに異なりますが、記入する内容はおおむね共通しています。

記入項目 記載内容
届出(異動)の区分 「世帯主変更」にチェックまたは記入
異動年月日 世帯主が亡くなった日
新しい世帯主 新しく世帯主となる方の氏名・住所
今までの世帯主 亡くなった方の氏名
世帯員情報 新しい世帯主を含む、世帯全員の氏名・生年月日・続柄など

世帯主変更届の手続き方法は「死亡届」の提出時に確認するとスムーズ

自治体によっては、死亡届の提出時に新しい世帯主を確認し、そのまま変更手続きができる場合もあります。

一方、死亡情報が住民票に反映された後に世帯主変更の手続きを行う自治体もあります。

死亡届を提出する際に、世帯主変更の手続きが別途必要か、窓口で確認しておくとスムーズです。

世帯主が亡くなったあとに必要なその他の手続き

世帯主が亡くなったときに必要な手続きは、世帯主変更届だけではありません。

主に、以下のような手続きがあります。

主な相続手続きと期限

手続き 期限の目安 主な窓口
死亡届の提出・火葬許可申請 死亡の事実を知った日から7日以内
※火葬許可申請は、通常、死亡届とあわせて申請する
市区町村役場
年金受給停止の届出 厚生年金:10日以内
国民年金:14日以内※日本年金機構にマイナンバーが収録されている場合、死亡届は原則不要
年金事務所など
国民健康保険の資格喪失手続き 主に14日以内だが、自治体によって異なる
※死亡届の提出により資格喪失の届出が不要となる場合もある
市区町村役場
葬祭費・埋葬料の請求 2年以内 市区町村役場、健康保険組合など
公共料金・ライフラインの名義変更 速やかに 各契約事業者

相続放棄・相続税申告・相続登記の期限に注意

役所での手続きと並行して、亡くなった方の財産を引き継ぐ「相続手続き」も進める必要があります。

特に以下の3つの手続きの期限には注意が必要です。

手続き 期限
相続放棄 自己のために相続の開始を知った日から3カ月以内
相続税の申告・納付 相続の開始を知った日の翌日から10カ月以内
相続登記(不動産の名義変更) 自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、その不動産の取得を知った日から3年以内

相続放棄は、亡くなった方に借金などの「マイナスの財産」が多い場合に有効な選択肢です。

3カ月の熟慮期間を過ぎると、原則としてすべての財産を相続(単純承認)したものとみなされるため、故人がどのような財産を保有していたかは、早めに調べておきましょう。

相続税の申告は、原則として課税価格の合計額が基礎控除額(3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数))を超える場合に必要です。

また、不動産を相続した場合の相続登記は2024年4月から義務化されており、正当な理由なく申請を怠ると10万円以下の過料の対象となります。

心身ともにお辛い時期に多くの手続きが重なりますので、ご無理をなさらず、必要に応じて専門家のサポートを受けることもご検討ください。

世帯主変更届に関するよくある質問

まとめ:世帯主変更届が必要なのは「世帯員が2人以上いる場合」

今回は、家族が亡くなった際の、世帯主変更届の手続きについてお伝えしました。

まとめ

  • 世帯主変更届が必要なのは主に15歳以上の世帯員が2人以上いる世帯であり、届出不要なケースも多い
  • 提出期限は14日以内であり、手数料はかからない合
  • 正当な理由なく提出期限を過ぎると過料がかかる可能性がある

私たちVSG相続税理士法人は、これまでに19,000件を超える相続税申告を行ってまいりました。

また、相続専門の税理士をはじめ司法書士・行政書士といった各種専門家とも連携するワンストップ体制のもと、全国の拠点でお客様のご相談をお受けしております。

相続に関することでお困りのことがございましたら、ぜひお気軽にご連絡ください。

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