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レーダー探知機を付けても捕まった!理由や違反したときの点数まで

弁護士 石木貴治

この記事の執筆者 弁護士 石木貴治

東京弁護士会所属。
メーカー2社で法務部員を務めた後、ロースクールに通って弁護士資格を取得しました。
前職の経験を生かし、実情にあった対応を心がけてまいります。 お気軽に相談いただければ幸いです。

PROFILE:https://vs-group.jp/lawyer/profile/ishiki/

この記事でわかること

  • レーダー探知機とは何か
  • レーダー探知機を付けていても捕まった例とその理由
  • スピード違反で捕まった場合の点数・罰則

自動車のスピード違反を検知するオービス(正式名称:自動速度違反取締装置)は、日本全国至る所に設置されています。
うっかりスピードを出しすぎてオービスを光らせてしまった場合、車のナンバープレートとドライバーの顔が証拠として撮影され、後日出頭を促す通知書が自宅に届くことになります。
このような事態を避けるため、レーダー探知機の導入を考えている方もいるのではないでしょうか。

「レーダー探知機を付けていても捕まった…という話を聞いたことがあるけど本当?」
「そもそもレーダー探知機ってどんなもの?」
「もしスピード違反で捕まってしまった場合、どんな罰則があるのだろう」

この記事では、上記のような疑問を抱いているドライバーの皆さんへ向けて、レーダー探知機の効果と、スピード違反について知っておかなければならない点をご紹介します。

レーダー探知機とは

レーダー探知機とは、オービスが取り締まりを行う際に使用するレーダー波を探知し、ドライバーに知らせてくれる警報装置です。
この性質から、レーダー探知機はスピード違反の取り締まりから逃れることを目的として使用されている、というイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。

しかし、オービスは車の速度が出やすい場所や、事故が頻発する危険なエリアに設置されていることが多いため、レーダー探知機の警報により危険が潜むエリアで事前の減速が可能となります。
このことから、レーダー探知機は必ずしも速度違反を助長するものではなく、利用者の安全運転に寄与している側面があるといえるでしょう。

レーダー探知機はネズミ捕りにも有効だが万能ではない

レーダー探知機が検知するのは、オービスのレーダーだけではありません。
警察が一般道で行っているいわゆる「ネズミ捕り」もまた、レーダーを利用して通過した車のスピードを計測しています。
このレーダーについてもレーダー探知機は警報で知らせてくれるため、スピード違反による検挙を回避することに一定の効果が期待できます。

一方で、ネズミ捕りに使われるレーダーはステルス式のため、違反車両が通った時にのみレーダーを発する仕組みとなっています。
そのため、レーダー探知機がレーダーを検知するには前に車がいるという条件が前提となり、万能な回避手段とは言い切れない面も有しています。

レーダー探知機をつけても捕まった!本当に効果はある?

インターネットでは、「レーダー探知機を使用していたにもかかわらず、スピード違反で警察に捕まってしまった!」という体験談も多数見られます。
先ほどネズミ捕りに対しては効果が限定的であることを記述しましたが、この他にもレーダー探知機の効果がなく、捕まってしまったという事例はあるのでしょうか。

ここでは、どのような状況下でレーダー探知機を使用していても捕まってしまったのか、該当事例について詳しく見ていきます。

レーダー探知機を付けていても捕まった事例とその原因

レーダー探知機を付けていても捕まってしまった例で多くみられるのは、以下のようなレーダー探知機が感知できない方法で警察がスピード違反の取り締まりを行っていた、という状況です。

①覆面パトカーによる追尾式の速度違反検知にあった

覆面パトカーは、制限速度を超過して走行する車を見つけた場合、違反車と同じスピードで走行し、ストップメーターという速度判定機を使用して違反車両のスピードを計測します。
その名の通り、油断したドライバー達を検挙する目的で隠れているため、レーダー探知機が探知できないのは勿論のこと、違反を確認したら即追尾し取り締まりを行います。

そのため、レーザー探知機で回避することが極めて難しい取り締まり方法と言えるでしょう。

②探知機が検知しない「レーザーパトカー」の取り締まりにあった

ルーフ上にレーザーユニットを搭載するレーザーパトカーは、速度違反を瞬時に測定することができ、且つそのレーザーをレーダー探知機で探知することができません。

覆面パトカー同様、違反を発見次第即追尾を行うため、レーダー探知機の出る幕がなく検挙されてしまうことが考えられます。

③先行車がいないタイミングで、ネズミ捕りにあった

前述した通り、先行車がおらず自車が先頭を走っていたタイミングでネズミ捕りにあった場合を考えてみましょう。
レーダー探知機が事前にレーダーを感知することが不可能なため、残念ながらレーダー探知機が役に立たないことがあります。

その他の事例

  • レーダー探知機の警報が鳴ったと思った途端に検挙されてしまい、減速する時間的余裕がなかった
  • 同じ周波数を検知してしまい頻繁に警報が鳴るため、いざという時に取り締まりのレーダーであることに気が付かなかった

スピード違反で捕まった場合の点数・罰則


スピード違反をしてしまった場合、超過速度により「反則金」または「罰金」の処分を受けることになります。
法律上、反則金は比較的軽微な交通違反に課される行政処分・罰金は比較的な重大な交通違反に科される刑事罰に大別されます。

ここでは、スピード違反で捕まった場合の点数と罰則を具体的に紹介します。

スピード違反の点数と罰則一覧表 ※普通車基準

交通違反をした際の違反点数や罰則については、警視庁ホームページ(交通違反の点数一覧表 警視庁)に詳しく公開されています。

スピード違反に関する部分のみ抜粋した点数と罰則の一覧表にまとめましたが、超過速度に比例して点数と罰則も重くなっていくことが見て取れます。
中でも、赤色を付したオービスの作動対象となる一般道30km以上・高速道路40km以上の超過については、「違反点数6点」「6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金」と、極めて厳しい罰則が規定されています。

  • 一般道路のスピード違反
速度超過点数反則金罰金
15km未満9,000円
15km~20km未満12,000円
20km~25km未満15,000円
25km~30km未満18,000円
30km~50km未満6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金
50km以上12
  • 高速道路のスピード違反
速度超過点数反則金罰金
15km未満9,000円
15km~20km未満12,000円
20km~25km未満15,000円
25km~30km未満18,000円
30km~35km未満25,000円
35km~40km未満35,000円
40km~50km未満6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金
50km以上12

オービスにより検挙されたスピード違反は「一発免停」

オービスを光らせた場合は、一般道30km以上・高速道路40km以上の超過のため、違反点数は6点に該当します。

過去の前歴がない場合、累積点数6点以上で免許停止になるため、オービスにより検挙されたスピード違反は一発で免許停止になってしまいます。
また、出頭通知が来た後は警察署及び裁判所への出頭や、停止処分者講習の受講など、様々な手続きが発生します。
このような事態を防ぐためにも制限速度を守り、スピード違反で検挙されることのないよう注意を払って運転することが重要です。

まとめ

スピード違反を犯してしまうリスク回避手段として、レーダー探知機の設置は十分検討の余地があるのではないでしょうか。

何よりも忘れてはならないことは、オービスの有無に関わらず、常に制限速度を守って安全運転をすることです。
この機会にオービスの制度趣旨をもう一度考え、自車と他の車との安全を確保しながら、交通ルールに則りドライブをするよう心がけましょう。

保険会社とのやり取りを私たちが代行し、最後まで妥協することなく示談交渉していきます。事故直後にできる対策もありますのでお早めにお電話ください。 保険会社とのやり取りを私たちが代行し、最後まで妥協することなく示談交渉していきます。事故直後にできる対策もありますのでお早めにお電話ください。

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