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交通事故に精通しているVSG弁護士法人 > 交通事故弁護士コラム > 自動車保険・労災 > 当て逃げされたら車両保険は使える?等級や保険料への影響を解説

当て逃げされたら車両保険は使える?等級や保険料への影響を解説

弁護士 福西信文

この記事の執筆者 弁護士 福西信文

東京弁護士会所属。
交通事故の程度によっては、入院が必要になったり、定期的な通院、精神的にも疾患を負ったり、PTSDとして現れることもあります。
こうした状況の中で、交渉ごとを被害者本人でまとめようとすることは非常に大変です。
弁護士に示談交渉を依頼することで、直接示談交渉をしたり、資料を準備したりする精神的負担が軽減できます。
つらい事故から一日でもはやく立ち直るためにも、示談交渉は弁護士に任せて、治療に専念してください。

PROFILE:https://vs-group.jp/lawyer/profile/fukunishi/

当て逃げ被害に遭い、車両保険が使えるかや等級への影響、犯人が見つかった場合の損害賠償請求について弁護士へ相談している車の所有者のイメージ画像

この記事でわかること

  • 当て逃げで車両保険は使えるのかがわかる
  • 当て逃げされた場合の注意点がわかる
  • 当て逃げで泣き寝入りしないためのポイントがわかる

当て逃げされた場合でも、車両保険に加入していれば修理費などの保険金を受け取れる可能性があります。

ただし、車両保険を使うと原則として翌年度以降の等級や保険料に影響するため、保険を使うべきかは慎重に判断しなければなりません。

当て逃げの被害に遭った場合は、自分だけで判断して対応を進めるのではなく、できるだけ早い段階で弁護士へ相談することが重要です。弁護士であれば、証拠収集の方法や車両保険を利用すべきかどうかの判断、加害者が判明した場合の損害賠償請求まで適切にサポートできます。

この記事では、当て逃げで車両保険を使えるケースや等級・保険料への影響、当て逃げされた場合の注意点、泣き寝入りしないための対処法について、弁護士が実務的な視点からわかりやすく解説します。

目次

当て逃げとは?

当て逃げとは、あなたの車に相手の車が接触したにもかかわらず、相手が警察へ報告せず、そのまま現場を立ち去る事故のことです。加害者が特定できないケースも多く、修理費や保険金の請求に影響するため、早めの対応が重要になります。

たとえば、次のようなケースは当て逃げに該当します。

  • 駐車場に停めていた車にぶつけられ、相手がそのまま立ち去った
  • 路上駐車中に車を擦られ、戻ると車体がへこんでいた
  • 信号待ちで接触されたものの、相手が逃走した

当て逃げの被害に遭った場合は、「傷が小さいから」と自己判断せず、まずは警察へ届け出ることが大切です。

警察への届出や証拠の確保が遅れると、加害者の特定や車両保険・損害賠償の手続きに支障が生じる可能性があります。

当て逃げされたら車両保険は使える?

当て逃げでも車両保険を使える場合がありますが、補償されるかどうかは加入している車両保険の種類によって異なります。

特に、加害者が分からない当て逃げの場合、エコノミー型の車両保険では補償対象外となるケースが多いため、あらかじめ契約内容を確認することが大切です。

車両保険の種類相手不明の当て逃げ補償内容
一般型
(フルカバー)
○原則として自分の車の修理費が補償される
エコノミー型
(車対車+A・限定型)
×(原則)相手方の車両・運転者・所有者が確認できる事故に限り補償される
エコノミー型+駐車中の当て逃げ補償特約など○(契約内容による)特約の条件を満たす場合は補償されることがある

※保険会社、契約内容によって名称が異なる場合があります。

一般型(フルカバー)の車両保険では、相手が見つからない当て逃げであっても、原則として自分の車の修理費について保険金を受け取ることができます。

一方、エコノミー型(車対車+A・限定型)は、相手方の車両や運転者が特定されていることを前提とした補償です。そのため、加害者が逃走して相手が分からない当て逃げでは、原則として保険金は支払われません。

もっとも、保険会社によっては「駐車中の当て逃げ被害補償特約」などを付帯できる商品もあります。このような特約が付いていれば、エコノミー型であっても補償を受けられる可能性があります。

当て逃げされた場合の注意点とは?

当て逃げでは、車両保険を利用できる場合でも、等級や保険料への影響、免責金額の負担など、事前に知っておくべき注意点があります。

ここでは、当て逃げされた場合に特に注意したいポイントを解説します。

車両保険を使うと3等級下がり、翌年度の保険料が上がる

当て逃げで車両保険を利用すると、原則として「3等級ダウン事故」となり、翌年度以降の等級が下がります。また、3年間は「事故有係数適用期間」の対象となるため、同じ等級でも無事故の場合より保険料が高く設定されます。

そのため、修理費が少額の場合は、車両保険を使わず自己負担で修理した方が、将来的な保険料負担を抑えられるケースもあります。一方で、修理費が高額な場合は、保険を利用した方が経済的な負担を軽減できる可能性があります。

車両保険を使うか判断する際は、修理費と将来増加する保険料を比較することが重要です。保険会社に相談すれば、保険利用後の等級や保険料の変化を試算してもらえる場合があります。

当て逃げでも車両保険の免責金額は自己負担となる

当て逃げの被害に遭っても、車両保険に免責金額(自己負担額)が設定されている場合は、その金額を自分で負担しなければなりません。

免責金額とは、車両保険を利用した際に契約者が負担する金額のことです。免責金額を高く設定するほど毎月・毎年の保険料は安くなる一方、事故が発生した際の自己負担額は大きくなります。

たとえば、当て逃げによる修理費が30万円で免責金額を5万円に設定している場合、保険会社から支払われる保険金は25万円となり、残りの5万円はあなたが負担することになります。

なお、修理費が免責金額以下であれば保険金は支払われません。当て逃げの被害者だからといって免責金額がなくなるわけではないため、修理を依頼する前に保険証券や契約内容を確認しておくことが大切です。

必ずしも犯人が見つかるとは限らない

当て逃げでは、防犯カメラやドライブレコーダーの映像、目撃者の証言などを手がかりに、加害者を特定できる場合があります。一方で、有力な証拠を確保できず、犯人の特定に至らないケースも少なくありません。

映像が残っていない場合でも、現場に残された車の部品や塗料などから加害者が判明する可能性があります。また、警察による捜査の結果、後日発見されるケースもあります。

しかし、犯人が見つからなければ、加害者へ修理費などの損害賠償を求めることは難しくなります。その場合は、自分で修理費を負担するか、加入している車両保険を利用して対応することになります。

当て逃げに気づいたら、早めに警察へ届け出るとともに、防犯カメラや目撃者の有無を確認し、可能な限り証拠を確保することが大切です。

証拠が少ないと過失や損害額で争いになることがある

加害者が判明しても、事故状況を裏付ける証拠が少ないと、過失割合や損害額で争いになることがあります。

たとえば、加害者から「あなたの車の停車位置が悪かった」「車が道路にはみ出していたため事故が起きた」などと主張されるケースがあります。また、「その傷は今回の事故によるものではない」と反論され、修理費の一部しか認められないこともあります。

実際の交渉の場面では、事故現場や車両の損傷状況の写真、ドライブレコーダーの映像、防犯カメラの映像、目撃者の証言などが重要な証拠になります。こうした証拠が十分にそろっていれば、加害者から不合理な主張をされた場合でも、適切に反論しやすくなります。

過失のない当て逃げ事故では、保険会社の示談代行サービスが使えない

あなたに過失がない当て逃げ事故では、原則として加入している保険会社の示談代行サービスを利用できません。そのため、加害者本人や相手方の保険会社との示談交渉は、自分で進める必要があります。

任意保険に加入している場合、通常は保険会社が契約者に代わって相手方と示談交渉を行います。しかし、過失ゼロの事故では、加入している保険会社が相手方へ賠償金を支払う立場になりません。そのため、事故当事者として交渉に関与できず、弁護士法72条との関係から、被害者に代わって示談交渉を行うこともできません。

ただし、自分で示談交渉を行う場合は注意が必要です。相手が任意保険会社の場合、担当者は交通事故の損害賠償実務に精通しており、修理費や評価損、代車費用などについて、法的な根拠を踏まえて対応してきます。専門的な知識がないまま交渉すると、相手の提示内容が適正なのか判断できず、本来請求できる損害を十分に回収できない可能性があります。

また、相手が任意保険に加入しておらず、加害者本人との交渉になる場合は、「今すぐ支払えない」「分割で払いたい」などと支払いを先延ばしにされるケースもあります。連絡が取れなくなった場合には、訴訟や強制執行などの法的手続きが必要になることもあります。

弁護士に依頼すれば、事故状況や証拠を整理したうえで、適正な損害額を主張しながら交渉を進められます。示談で解決できない場合も、その後の訴訟や強制執行を見据えた対応が可能です。

過失のない当て逃げで加害者が判明した場合は、早い段階で弁護士へ相談することをおすすめします。

当て逃げされたらどうすればいい? 泣き寝入りしないためのポイントは?

当て逃げの被害に遭った場合は、警察への届出や証拠の確保、保険会社への連絡などを速やかに行うことが重要です。対応が遅れると、加害者の特定が難しくなったり、車両保険や損害賠償の請求で不利になったりする可能性があります。

ここでは、当て逃げされた場合に泣き寝入りしないために、被害者が取るべき対応を解説します。

すぐに警察へ届け出て交通事故証明書を取得する

当て逃げに気づいたら、まずは警察へ届け出ることが重要です。届出をしなければ交通事故証明書を取得できず、車両保険の利用や加害者への損害賠償請求に支障が出る可能性があります。

当て逃げでは加害者が現場から立ち去っているため、被害者自身が事故の発生を申告する必要があります。早期に届け出れば、防犯カメラ映像の確認や目撃者への聞き取りなど、加害者の特定につながる捜査を進めてもらえる可能性があります。

また、防犯カメラの映像は一定期間で消去されることもあるため、時間が経過すると証拠の確保が難しくなります。当て逃げに気づいたら、できるだけ早く警察へ連絡しましょう。

目撃者や防犯カメラの有無を確認する

当て逃げでは、加害者を特定するために、目撃者や防犯カメラなどの証拠を早期に確認することが重要です。時間が経過すると映像が消去されたり、目撃者の記憶が薄れたりするため、事故に気づいた段階で対応する必要があります。

まずは、事故現場の周辺にある店舗や施設、駐車場の管理者などに、防犯カメラの設置状況や映像保存の有無を確認しましょう。

ただし、防犯カメラの映像は、プライバシー保護などの理由から、個人からの申し出だけでは開示してもらえないケースも少なくありません。その場合は、警察へ相談し、捜査の一環として映像を確認してもらうことが有効です。また、弁護士に依頼すれば、必要に応じて証拠保全の手続きや管理者への照会など、法的な手段を用いた対応を検討できます。

また、現場を見ていた人がいる場合は、氏名や連絡先を確認しておくことも大切です。目撃者の証言は、加害者の特定だけでなく、事故状況を証明する重要な証拠になることがあります。

当て逃げでは、時間の経過によって重要な証拠が失われるおそれがあります。警察への届出と並行して、できるだけ早く証拠の確保に動きましょう。

加入している保険会社へ速やかに連絡する

当て逃げに遭った場合は、できるだけ早く加入している保険会社へ連絡し、今後の対応や利用できる補償を確認しましょう。対応が遅れると、必要な手続きが進められなかったり、利用できる補償を見落としたりする可能性があります。

保険会社へ連絡した際は、以下の点を確認しておくことが大切です。

  • 今後の手続きの流れ(必要書類や保険金支払いまでの期間など)
  • 利用できる保険や特約の有無(車両保険、弁護士費用特約など)
  • 車両保険を利用した場合の等級や翌年度以降の保険料への影響
  • 代車費用など、補償対象となる費用の範囲
  • 加害者が後日判明した場合の対応方法や必要な手続き

特に、車両保険を利用できるかどうかや、弁護士費用特約が付帯しているかは、その後の負担を大きく左右します。自己判断で修理や加害者との交渉を進める前に、加入している保険の内容を確認し、適切な対応を取ることが重要です。

なお、自己負担を抑えて弁護士に依頼できる弁護士費用特約については、関連記事『交通事故の弁護士費用特約とは?メリットやデメリット、注意点を解説』で詳しく解説しています。

修理前に損傷状況を記録しておく

当て逃げで車を修理する場合は、修理前に損傷状況を写真や動画で記録しておくことが重要です。事故による傷やへこみの状態を残しておくことで、車両保険の請求や、後日加害者が判明した場合の損害賠償請求に役立ちます。

撮影する際は、傷の部分だけでなく、車両全体の位置関係が分かる写真も残しておきましょう。また、傷の大きさや深さ、周囲の破損状況が確認できるよう、複数の角度から撮影することが大切です。

スマートフォンで撮影した写真でも証拠として利用できますが、後から確認すると画像が不鮮明で、傷の状態や範囲が分からないケースもあります。そのため、明るい場所で撮影し、必要に応じて動画も残しておくと安心です。

犯人が判明したら損害賠償を請求する

当て逃げの加害者が判明した場合は、車の修理費などの損害について、加害者へ賠償請求できます。まずは事故状況や発生した損害を整理し、請求できる範囲を確認することが重要です。

当て逃げによる物損事故で請求できる主な損害には、車の修理費、代車費用、評価損などがあります。ただし、加害者がすぐに支払いに応じるとは限らず、「修理費が高すぎる」「その傷は今回の事故によるものではない」などと争いになるケースもあります。

特に、当て逃げでは事故直後の状況を示す証拠が不足していることも多いため、警察への届出内容、車両の損傷写真、修理見積書など、請求の根拠となる資料をそろえておくことが大切です。

なお、当て逃げによる物損事故では、原則として慰謝料を請求できません。たとえ大切にしていた車を傷つけられ、精神的なショックを受けたとしても、修理費などの財産的損害が適切に賠償されることで、精神的苦痛も補われると考えられているためです。

当て逃げの被害者が請求できる主な賠償金は?

当て逃げの加害者が判明した場合、被害者は事故によって発生した損害について、加害者へ賠償を請求できます。

もっとも、請求できる金額は事故によって実際に発生した損害に限られ、すべての費用が認められるわけではありません。

ここでは、当て逃げの被害者が請求できる主な賠償項目について解説します。

車の修理費用や買替費用

当て逃げによって車が損傷した場合、修理に必要な費用を加害者へ請求できます。修理費用は、事故によって発生した傷やへこみ、破損した部品を元の状態に戻すために必要な範囲が対象です。

損害額は、一般的に修理工場が作成した見積書や請求書をもとに判断されます。ただし、実際の示談交渉では、加害者側の保険会社から「その修理は本当に必要なのか」「費用が過大ではないか」と修理内容や金額について争われることがあります。

このような場合、弁護士は単に修理費の支払いを求めるのではなく、事故による損傷と修理内容との関係を整理し、請求の根拠を示します。具体的には、修理工場の見積書や修理明細、事故直後の写真などを確認し、「どの損傷が今回の事故によるものなのか」「なぜその修理が必要なのか」を保険会社へ説明します。

保険会社が修理費の一部を認めない場合には、過去の裁判例や損害賠償実務上の考え方を踏まえ、適正な修理費として認められる範囲を交渉することもあります。

また、損傷が大きく修理費が車両の時価額を超える場合などには、修理費ではなく買替費用が問題になります。ただし、新しく購入する車の費用全額が認められるわけではなく、事故当時の車両価値を基準に損害額が算定される点に注意が必要です。

代車費用

当て逃げによって車を修理する間、代車を利用した場合、その費用を加害者へ請求できる可能性があります。通勤や通学、日常生活、仕事などで車が必要な場合、修理期間中に代車を利用する必要性が認められやすくなります。

代車費用は、事故車両と同程度の車種・グレードの利用に必要な範囲であれば、損害として認められやすい傾向があります。一般的な乗用車であれば、1日5,000円~1万円程度が目安です。

一方で、実際の示談交渉では、加害者側の保険会社から「高額な車種を選んでいる」「修理期間に対して利用期間が長すぎる」などと指摘され、費用の一部を争われることもあります。

このような場合、弁護士は修理工場から修理期間を確認したうえで、あなたの個別事情まで踏まえて代車の必要性や利用期間が適切であることを説明します。また、代車費用の領収書やレンタカー契約書などの資料をもとに、請求額の根拠を整理して交渉します。

なお、代車費用は、実際にレンタカーなどを利用した場合に請求できるのが基本です。「車が使えなかった」という理由だけで、代車代相当額を請求できるわけではありません。そのため、代車を利用した場合は、レンタカーの契約書や領収書を保管しておきましょう。

評価損

評価損とは、修理によって車の機能や外観が回復しても、事故歴が付いたことで中古車としての市場価値が下がる分の損害をいいます。当て逃げによる修理で車両価値が低下した場合、評価損として加害者へ請求できる可能性があります。

評価損が認められやすいのは、購入から間もない車や高級車、骨格部分など重要な部位を修理したケースです。事故歴が付くことで売却時の査定額に影響しやすく、事故による価値低下を説明しやすいためです。

一方で、年式が古い車や走行距離が多い車では、もともとの市場価値が低いことから、事故による価値低下が小さいと判断され、評価損が認められにくい傾向があります。

実際の示談交渉では、加害者側の保険会社が「修理によって元の状態に戻っているため、価値は下がっていない」「市場価値がどの程度低下したのか明確ではない」と主張し、評価損の支払いを拒むケースも少なくありません。

このような場合、弁護士は車両の購入時期、走行距離、修理内容、査定資料などを確認し、事故歴によって市場価値がどの程度低下したのかを具体的に示して交渉します。評価損を請求するには、単に「事故車になった」という主張だけではなく、価値低下を裏付ける資料を準備することが重要です。

休車損害

休車損害とは、営業用の車両が事故によって使用できなくなり、本来得られたはずの利益を失った場合に認められる損害です。当て逃げによって配送車や営業車、タクシーなどを修理に出す必要が生じた場合、請求できる可能性があります。

休車損害は、一般的に「1日あたりの営業利益 × 休車日数」で算定します。例えば、1日あたりの営業利益が3万円の配送車が、修理のため5日間使用できなかった場合、3万円 × 5日=15万円が損害額の目安となります。

ただし、単に「車を使えなかった」という事情だけで認められるわけではありません。実際に営業上の損失が発生したことや、代替車両を用意できなかった事情を説明する必要があります。

実際の示談交渉では、加害者側の保険会社から「本当に休車による損失が発生したのか」「別の車両で代替できたのではないか」と争われるケースがあります。そのため、売上資料や帳簿、運行記録、修理期間が分かる資料などを準備し、事故によってどの程度の損害が発生したのかを示すことが重要です。

弁護士が対応する場合は、これらの資料をもとに営業利益の算定方法を整理し、請求額の根拠を明確にしたうえで、適正な賠償を受けられるよう交渉します。

その他の費用

当て逃げ事故では、修理費や代車費用以外にも、事故によって発生した費用が損害として認められる場合があります。具体的には、以下のような費用です。

  • レッカー移動費用
  • 車両の保管費用
  • 積載物の修理・交換費用
  • 車内や車両の清掃費用
  • 破損部品の処分費用

これらの費用は、必要かつ相当な範囲での賠償請求が認められます。

ただし、実際には加害者側の保険会社から「本当に事故によって発生した費用なのか」「その金額は適正なのか」と確認されるケースも多いです。

そのため、レッカー代の領収書、保管費用の請求書、修理業者の見積書など、費用の発生や必要性を確認できる資料を保管しておくことが重要です。損害との関係を説明できる資料が不足すると、請求しても認められない可能性があります。

なお、当て逃げで請求できる示談金の相場については、関連記事『当て逃げ事故の示談金相場はいくら? 交渉のコツや注意点を解説』で詳しく解説しています。

当て逃げで弁護士に相談・依頼するメリットとは?

当て逃げ事故では、加害者が見つかったとしても、損害賠償の交渉がスムーズに進むとは限りません。相手が責任を認めなかったり、修理費やその他の損害について争いになったりするケースもあります。

あなた自身で加害者や保険会社と交渉する場合、請求できる損害項目を見落としたり、十分な根拠を示せないまま低い金額で合意してしまったりするリスクがあります。

ここでは、当て逃げ事故で弁護士に依頼する主なメリットを解説します。

証拠収集や事故状況の整理を任せられる

当て逃げでは、加害者の特定や適正な損害賠償請求のために、事故状況を裏付ける証拠の確保が重要です。
弁護士に相談すれば、防犯カメラ映像やドライブレコーダーの記録、目撃者の証言など、必要となる証拠や収集方法について具体的なアドバイスを受けられます。

特に、防犯カメラ映像は保存期間が限られていることが多く、店舗や施設によっては個人からの開示依頼に応じてもらえない場合もあります。弁護士であれば、事故状況を整理したうえで、必要な証拠の確保や加害者が判明した後の損害賠償請求に向けた準備を進められます。

当て逃げでは時間の経過によって証拠が失われる可能性があるため、早い段階で弁護士へ相談することが大切です。

示談交渉を任せて適正な賠償額の獲得を目指せる

当て逃げの加害者が判明した場合でも、適正な賠償を受けるには、修理費や代車費用、評価損などの損害項目ごとに根拠を示して請求する必要があります。

実際の示談交渉では、加害者側の保険会社から「修理費の一部は認められない」「評価損は発生していない」などと主張され、提示額が低くなるケースもあります。交通事故の知識がないまま対応すると、提示内容が適正なのか判断できず、本来請求できる損害を十分に回収できない可能性があります。

弁護士に依頼すれば、車両の状態や修理内容、過去の裁判例などを踏まえて損害額を整理し、法的根拠に基づいた交渉を行えます。将来的な裁判も見据えて証拠や主張を整えながら対応できるため、適正な賠償額の獲得につながります。

加害者に支払いを拒否された場合も適切に対応できる

当て逃げの加害者が判明しても、「事故を起こしていない」「修理費は高すぎる」などと主張し、損害賠償に応じないケースがあります。このような場合、被害者だけで交渉を続けても解決が難しいことは少なくありません。弁護士が代理人として交渉することで、加害者に事態の重大性を認識させ、任意での支払いに応じるケースもあります。

それでも支払いに応じない場合には、内容証明郵便による請求や訴訟などの法的手続きを進めることが可能です。さらに、裁判で勝訴したにもかかわらず相手が支払わない場合には、預貯金や給与などの財産に対する強制執行を申し立て、賠償金の回収を図ることもできます。

加害者が支払いを拒否している場合でも、弁護士に依頼することで、交渉から訴訟、強制執行まで一貫して対応できます。早めに相談することで、適切な回収方法を選択しやすくなります。

当て逃げで車両保険を使うケースでよくある質問(Q&A)

車両保険を使うか自己負担にするかはどのように判断すればよいですか?

車両保険を利用するかどうかは、修理費の金額だけでなく、事故後の負担や保険契約への影響を踏まえて判断することが大切です。

修理費が数万円程度であれば、車両保険を利用せず自己負担で修理する方が、長期的な負担を抑えられる場合があります。一方で、バンパー交換や大きな修理が必要となり費用が高額になる場合には、車両保険を利用した方が負担を軽減できる可能性があります。

判断する際は、保険会社へ連絡し、車両保険を利用した場合の保険料の変化や、今後の契約への影響を確認するとよいでしょう。

当て逃げの犯人が見つかった場合、支払われた車両保険は没収されますか?

当て逃げの犯人が後から見つかった場合でも、原則として一度支払われた車両保険金を返還する必要はありません。

車両保険を利用すると、保険会社が契約者に代わって修理費などの損害を補償します。その後、保険会社は、加害者に対して支払った保険金相当額を請求します。

ただし、加入している保険の契約内容や事故状況によって取り扱いが異なる場合があります。犯人が判明した場合は、保険会社へ連絡し、その後の対応や等級への影響について確認しておくと安心です。

ドライブレコーダーがなくても保険金は支払われますか?

ドライブレコーダーがなくても、車両保険の保険金が支払われる可能性はあります。ドライブレコーダーの映像は重要な証拠の1つですが、保険金の支払いに必ず必要となるものではありません。

保険会社は、事故状況の写真、警察への届出内容、目撃者の証言、車両の損傷状態など、さまざまな資料をもとに事故の発生状況を確認します。

ただし、当て逃げでは相手車両や事故の状況が分からないケースも多く、証拠が少ないほど保険会社への説明や事故の確認に時間がかかることがあります。そのため、事故直後は車両の損傷箇所や周囲の状況を撮影し、速やかに警察への届出を行うなど、可能な範囲で証拠を残しておくことが重要です。

まとめ 当て逃げされたら早めに弁護士に相談を

当て逃げされた場合でも、加入している車両保険の内容によっては修理費を補償してもらえる可能性があります。

ただし、車両保険を利用すると等級や保険料に影響する場合があるため、修理費とのバランスを考えて利用を判断することが大切です。

また、犯人が見つかった場合には、修理費や代車費用、評価損などの損害を加害者へ請求できます。しかし、実際の示談交渉では、修理費の必要性や損害額について争いになることも少なくありません。

当て逃げの被害に遭い、保険対応や加害者とのやり取りに不安がある場合は、早い段階で弁護士へ相談することをおすすめします。

VSG弁護士法人では、交通事故に詳しい弁護士が相談から示談交渉、後遺障害認定のサポートまで対応しています。相談料・着手金は無料で、弁護士費用特約が利用できる場合は自己負担なく依頼できるケースもあります。

保険会社の提示額が適正なのか知りたい方や、今後の対応に不安がある方は、一人で悩まずお気軽にご相談ください。泣き寝入りしないために親身になってサポートさせていただきます。

保険会社とのやり取りを私たちが代行し、最後まで妥協することなく示談交渉していきます。事故直後にできる対策もありますのでお早めにお電話ください。 保険会社とのやり取りを私たちが代行し、最後まで妥協することなく示談交渉していきます。事故直後にできる対策もありますのでお早めにお電話ください。

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