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交通事故に精通している弁護士法人ベンチャーサポート法律事務所 > 交通事故弁護士コラム > 交通事故予備知識 > 【図解付き】脇見運転とは?事故率や原因、罰則・点数などを解説

【図解付き】脇見運転とは?事故率や原因、罰則・点数などを解説

弁護士 石木貴治

この記事の執筆者 弁護士 石木貴治

東京弁護士会所属。
メーカー2社で法務部員を務めた後、ロースクールに通って弁護士資格を取得しました。
前職の経験を生かし、実情にあった対応を心がけてまいります。 お気軽に相談いただければ幸いです。

PROFILE:https://vs-group.jp/lawyer/profile/ishiki/

この記事でわかること

  • 脇見運転の原因と対策
  • 脇見運転の罰則
  • 脇見運転の事故率
  • ながら運転の厳罰化

脇見運転は、運転中に前方から目を離す危険な行為であり、わずかな注意の逸れが重大な事故を引き起こす原因となります。
たとえば、カーナビを操作する、同乗者と話しながら運転する場合でも脇見運転に該当し、自己のリスクが高まります。

この記事では、脇見運転が道路交通法違反となるか、違反点数や罰金、さらにどのような罰則が科されるのかについて詳しく解説します。
また、脇見運転による事故のリスクやその増加傾向についても触れ、スマートフォン使用を含む「ながら運転」に関する罰則強化にも言及しています。
脇見運転を防ぐための注意点や施策も紹介し、運転者が安全運転に努めるためのポイントを解説します。

脇見運転(わきみうんてん)とは

脇見運転は、運転中に前方の道路や周囲の状況から目を離し、他のことに気を取られる行為を指し、非常に危険です。
運転中に気になることがあったら、必ず車を安全な場所に停めてから確認するようにしましょう。

法律では、脇見運転について道路交通法第71条5の5で定められています。
これにより、走行中にナビゲーション画面を注視し、あるいは携帯電話を手に持って操作することが禁止されており、脇見運転をすると道路交通法違反となります。

脇見運転における「注視」とは

「注視」とは、画面やモニターをじっと見つめる行為を指し、この注視の時間に制限はありません。

「2秒以内なら安全」という情報が広まっていますが、実際にはこの「2秒ルール」は安全とは言い切れません
たとえ2秒未満でも、前方に目を向けていないことが原因で事故を起こす可能性は十分にあるため、「短い時間なら大丈夫」という考えは非常に危険です。
時速10kmで走行している場合でも、2秒で車1台分以上進むため、たとえ低速走行でも注意を怠ると前方の車に追突する恐れがあるでしょう。
交通状況は常に変化するため、わずかな間に車両が停止することや、信号が変わることもあり得ます。

これらを考慮し、少しでも目を離す行動を控え、運転中は常に前方に集中することが安全運転の基本です。

脇見運転と漫然運転の違い

脇見運転は、運転中に前方以外のものに注意が向いてしまう状態を指します。
脇見運転では視線や注意が明確に前方からそれているため、交通状況を正しく把握できず、事故の危険が高まります。
ながら運転も脇見運転の一例となります。

一方、漫然運転は、運転中に集中力や注意力が低下している状態のことを指します。
たとえ前を向いていても、頭がぼんやりしている、または考え事をしていることで、運転に十分な注意が払われていません。
この状態では、他の車や歩行者、信号に気づけず、重大な事故を引き起こすリスクが高くなります。
漫然運転は「内在的前方不注意」とも呼ばれ、居眠り運転や脇見運転と同様に交通事故の原因となる危険な行為です。

違いとしては、脇見運転は「視線や注意が明確に他のことに向けられている状態」、漫然運転は「前を向いていても意識が散漫な状態」であるという点が挙げられます。
いずれも危険な行為であり、少しの油断が大きな事故につながることがあるため、十分に注意することが重要です。

脇見事故の事故率

以下のグラフは、警察庁交通局の「令和5年における交通事故の発生状況について」という資料を基に作成したものです。

「外在的前方不注意(脇見等)」は、75歳未満の運転者で18.20%を占めており、75歳以上の8%と比較して約2倍以上の割合で発生しています。
これは、75歳未満の運転者が運転中に周囲の景色やスマートフォン、同乗者との会話などに気を取られて、前方への注意が疎かになるケースが多いことを示しています。

脇見運転は一瞬の油断で重大な事故につながることがあり、特に若年層の運転者はこのリスクを高めています。
現代社会では、スマートフォンやカーナビなど、視線をそらす要素が多く、特に運転経験が浅いドライバーほどその影響を受けやすいと言えます。
このような外部の要因により、若年層では脇見による事故が増加していることが、このデータからも読み取れます。

一方で、75歳以上の高齢者では脇見運転の割合が低く、これは高齢運転者が慎重に運転する傾向があるためと考えられます。
しかし、低いとはいえ8%という割合が示す通り、高齢運転者でも外部の要因に気を取られてしまうことがあり、注意が必要です。
特に、スマートフォンの普及や複雑な道路標識など、脇見運転の原因となる要素が増えているため、すべての年齢層でこのリスクに対処することが求められます。

引用:令和5年における交通事故の発生状況について」(警視庁交通局)

脇見運転の原因・対策:

脇見運転の原因は様々ですが、特に、スマートフォンの使用、車内での物の落下、同乗者との会話などが原因として挙げられます。
ここでは、脇見運転の原因と対策について詳しく解説します。

脇見運転の原因

脇見運転の原因は様々であり、現代の運転環境では特に注意が必要です。

前述したように、脇見運転の要因には、スマートフォンの操作や車内外の視覚的な刺激、車内の出来事などが含まれます。
これらの原因によって前方への注意が散漫になると、わずかな時間でも重大な事故を引き起こすリスクが高まります。

では、代表的な脇見運転の原因について詳しく説明します。

スマートフォンの操作

スマートフォンに通知が来る、ナビアプリを使用することで、運転中にスマホを手に取るとどうしても視線が外れます。
わずか数秒の脇見でも、時速60キロで走行中なら1秒で約17メートル進むため、前方を見ていない間に危険な状況が発生する可能性があり得ます。

車外の景色に気を取られる

運転中に目的地の建物や案内標識を探す、広告看板や美しい風景に見とれることが原因で、前方への注意が散漫になります。
こうした外的要因での脇見は、事故のリスクを高めます。
特に地理に詳しくない場所では、あらかじめカーナビで経路を確認することが有効な事故防止策となるでしょう。

車内の物の落下

車内に置いた物が走行中に落下し、それを拾おうとした瞬間に前方から目を離すことがあります。
路面の凹凸や急カーブで物が転がりやすいため、ダッシュボードや助手席に物を置かないことが対策として有効です。
落下物は走行中に拾わず、安全な場所に停車してから対応しましょう。

同乗者との会話

同乗者との会話に夢中になると、注意力が分散し、前方に対する注意が欠けることがあり得ます。
会話は運転中に適度に行うことで、漫然運転や眠気を防ぐメリットもありますが、過度に集中しすぎるのは避けた方がよいでしょう。

脇見運転の対策

脇見運転を防ぐためには、いくつかの効果的な対策を取ることが重要です。
日常の運転中にこれらのポイントを意識することで、事故のリスクを大幅に減らすことができます。

スマートフォンを使用しない

スマートフォンの操作は、運転中に行いがちな最も危険な行為の一つです。
メールやSNSの確認、電話の着信などが気になった場合でも、必ず安全な場所に停車してから対応するようにしましょう。

現在ではスマホの通知を一時的にオフにする機能や、運転モードが搭載されているので、こうした機能を活用するのも有効です。

あらかじめカーナビを確認する

目的地に向かう際には、事前にカーナビや地図アプリで経路を確認し、運転中に画面を注視する時間を最小限に抑えましょう。

走行中にナビの細かい指示を確認しすぎると、前方への注意がおろそかになりがちです。
音声案内を設定して、画面を見なくても運転できるようにしておくのもよい方法です。

車内を整理する

車内に物が散らかっていると、走行中にそれが落下して脇見の原因となることがあります。

物が揺れて転がらないように、ダッシュボードやシート上には必要以上に物を置かないようにしましょう。
また、車内の整理は快適な運転環境を作り出し、集中力の維持にもつながります。

会話は適度に

同乗者との会話が楽しくても、過度に夢中になりすぎると前方の確認が疎かになります。

会話は適度な範囲にとどめ、特に重要な操作を行う際や複雑な交通状況では、会話を控えることが推奨されます。
運転に支障が出ない範囲で会話を楽しむことで、リラックスしながらも安全運転を保つことができるでしょう。

脇見運転は、わずかな気の緩みでも重大な事故を引き起こす可能性があるため、常に前方に集中し、意識的に安全運転を心がけなければなりません。
また、定期的に自分の運転習慣を見直し、改善できる点があれば早めに対策を講じることが大切です。

脇見運転の罰則


脇見運転による事故や違反が発生した場合、どのような罰則が適用されるのでしょうか。
脇見運転は「安全運転義務違反」として扱われ、違反点数や反則金が課されます。
これは、運転中に前方の確認を怠り、注意が散漫になることで事故を引き起こすケースが多いためです。

脇見運転の違反点数と罰金

脇見運転で事故を起こした場合、道路交通法第70条に基づき「安全運転義務違反」とされ、以下の罰則が適用されます。

  • 違反点数:2点が加算されます。
  • 反則金:車両の種類によって異なり、以下のように定められています。
    原付車:6,000円
    二輪車:7,000円
    普通車:9,000円
    大型車:1万2,000円

この罰則は、スマートフォンの操作やカーナビの注視、または運転中に他の物事に気を取られる「漫然運転」でも適用されます。
これらはすべて「前方不注意」や「操作ミス」による事故として分類され、安全運転義務違反とみなされます。

スマートフォンを使用した「ながら運転」の厳罰化

スマートフォンでの通話や、カーナビ画面を注視しながらの運転(ながら運転)は、2019年12月1日から罰則が強化されました。
このような行為は、脇見運転以上に危険とされ、より厳しい処罰が科されます。

ながら運転違反の罰則は、具体的に以下のようになっています。

  • 違反点数:3点加算
  • 反則金:1万8,000円
  • 罰則:6カ月以下の懲役または10万円以下の罰金

さらに、スマートフォン使用が原因で事故を引き起こした場合は、反則金では済まされず、刑事処分が適用されます

ながら運転で事故を起こした場合の罰則

  • 違反点数:6点加算(免許停止)
  • 刑事処分:1年以下の懲役または30万円以下の罰金

2019年以降、ながら運転による事故の増加を受けて、罰則が厳しくなりました。
特に事故を起こした場合は、反則金で済ませることはできず、違反点数6点が加算され免許停止となります。
脇見運転やスマートフォンの使用によるながら運転は、非常にリスクが高い行為のため、行わないようにしましょう

まとめ

脇見運転は、運転中に一瞬でも注意がそれることで大きな事故につながる危険な行為です。些細な気の緩みが思わぬ結果を招く可能性があります。
法律上も「安全運転義務違反」として罰則の対象となり、違反点数や反則金が課されます。
安全運転を心がけるためには、常に前方に集中し、気を散らさない工夫が大切です。

保険会社とのやり取りを私たちが代行し、最後まで妥協することなく示談交渉していきます。事故直後にできる対策もありますのでお早めにお電話ください。 保険会社とのやり取りを私たちが代行し、最後まで妥協することなく示談交渉していきます。事故直後にできる対策もありますのでお早めにお電話ください。

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