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交通事故に精通している弁護士法人ベンチャーサポート法律事務所 > 交通事故弁護士コラム > 怪我・後遺障害等級 > 【医師が解説】交通事故によるむちうち(首の捻挫)の診断と治療法

【医師が解説】交通事故によるむちうち(首の捻挫)の診断と治療法

この記事の監修者 
北脇クリニック 院長 北脇文雄

むちうち症と聞いて、みなさんはどのようなイメージを浮かべるでしょうか?おそらく多くの方は、交通事故に関連した首の症状のことを思い浮かべるかもしれません。

さらに交通事故の中でも、後ろから追突されて首がガクっと上下に揺れた後、首や肩が重だるく、頚部の痛みを伴うことがよくあります。

今回は、むちうち症には具体的にどのような症状があるのか、わかりやすく解説します。

むちうち症とは?

むちうち症とは、頚部に突発的に衝撃がかかったことで発生する、様々な症状を引き起こす症候群のことです。

交通事故で発症することが多いですが、近年では自動車に頚部を保護するヘッドレストが装備されていることが多いので、その数は減少傾向にあります。

内閣府が公表している道路交通事故の動向では、交通事故発生件数はピークであった平成16年の95万2,720件以降減少を続け、平成29年には47万2,165件まで減少しています。

同時に、全体的な交通事故負傷者数も平成16年には118万3,617人でしたが、平成29年には58万850人と減少しています。

交通事故の際は、当然その相手である加害者がいます。

むちうち症を発症した場合は、賠償をめぐった法律的な解釈が必要となるでしょう。

そもそもむちうち症を発症しているのか、いつ完治するのか、そして後遺症の有無などが論争のポイントとなります。

そんな時は弁護士が介入し、主治医からの診断書をもとに双方の紛争の解決を目指す形となります。

また、むちうち症の原因が交通事故だけなのかというと、そうではありません。

頚部に急激な衝撃がかかれば、むちうち症を発症する可能性があります。

例えば普段の暮らしの中でも、高齢者が不意に転倒した時や転倒しそうになった時に、首を急にねじるような動作をすることで起こることもあります。

若い方であればスキーやスノーボードなどでの転倒時や、ジェットコースターなど上下左右の動きの大きい乗り物に乗った時、さらには身体同士が接触することの多い激しいスポーツをしている時に発症することもあるのです。

主な症状としては頚部痛が挙げられますが、実はむちうち症は痛みだけに留まりません。

日常生活がままならないほどの倦怠感やめまいなど、一見関連がなさそうな症状が見られることも多々あります。

原因と診断方法

むちうち症は頚部外傷の一部として位置づけられ、首付近への急激な衝撃によって起こる骨や筋肉、神経へのダメージを総合して表します。

実は、医学的には「むちうち症」と呼ばれる病名はなく、「頚椎捻挫」や「外傷性頚部症候群」と呼ばれます。

一つひとつの症状が出現するタイミングも様々で、痛みが出てくるのにも数カ月かかることがあります。

では、その時頚部ではどのようなことが起こっているのでしょうか?

例えば、不意に後ろから身体(背中)に強い衝撃が加わると、頭部が後ろにのけぞるような形で首の前面が引き伸ばされます。

そして目いっぱい首が後ろに伸びたところから、それを戻すかのように前方に頭部が倒れこみ、大きくうなずくような動きが生じます。

人間の場合、頭部は体重の約10%程度、具体的には5~7kgあるといわれます。

実際にこのような衝撃を受けた頚部には、次のようなダメージが発症することがあるのです。

神経損傷

まず神経への直接のダメージです。

首の骨、つまり頚椎の内部には脊髄(頚髄)があります。

頚髄は脳や脳幹に直接つながっていて、手や足の神経の大事な中継地点でもあります。

さらにその脊髄からはたくさんの神経の束(神経根)が伸び、体幹や手足に分布しています。

神経の束には、脳から手足や体幹に命令を伝えるものと、反対に手足や体幹から脳に感覚を伝えるものの2種類があります。

その神経の束は、背骨の横の隙間からまとまって背骨の外へ出ていきます。

この神経の束が通過している頚椎の隙間の部分が、頚部の強い動きによって狭くなり、その圧迫による影響で神経の束そのものが傷ついてしまうことがあります。

そうすると、頚部の痛みに加え、肩や腕に及ぶ強い痛みやしびれを自覚します。

このような神経への直接的なダメージを受けると、痛みやしびれは受傷してからすぐ、もしくは数日以内に現れることがほとんどです。

さらにもともと椎間板ヘルニアに罹患している場合は、むちうち症を起こす前から脊髄が収まる空間が狭くなっている傾向があります。

そしてこの頚部に衝撃を受けると、脊髄、中でも頚髄そのものへの直接的な強いダメージが起きる可能性が高いのです。

そのため、手足や体幹のしびれ・痛みに留まらず、身体全体が動かせない麻痺症状をはじめとした、ひどい神経症状を起こしてしまうこともあります。

これがいわゆる「頚髄損傷」のことです。

こうなると、治療後の日常生活にも大きな支障をきたすような後遺症となることが多いです。

そして医師としては、その方の経過を診つつ、一定期間経過した後に正式な身体障害として後遺症を認定する手続きを進めていくことになります。

診断方法としては、まず発症したと思われる時の状態を細かく問診し、神経学的な診察を行うことで、脊髄のどこにダメージがあるのかおおよそ推測します。

その後、その推測が正しいかどうかを確認するため、画像検査を実施することが多いです。

頸椎のレントゲンやCT、MRI検査などを行いますが、中でも脊髄のダメージを評価するにはMRI検査が最も適しています。

じん帯、筋損傷

むちうち症と呼ばれるものの中には、首の周囲に存在しているじん帯や筋肉を損傷して起こる症状も含んでいます。

頚椎を支えるため、首には多くの筋肉やじん帯が付着しています。

頚部に強力な衝撃が加わると、頚椎や頚髄への直接的な影響を和らげるために、筋肉やじん帯が緊張して首をなるべく動かないようにしようとします。

しかしそれでも衝撃を抑えきることはできず、筋肉やじん帯が無理に引き伸ばされて肉離れのような状態に陥ってしまうことがあります。

筋肉やじん帯そのものへのダメージには当然痛みを伴うため、むちうち症として医療機関を受診する流れとなります。

診断方法としては、これも神経損傷の時と同様に問診や神経学的な診察を行い、最終的には画像検査を実施することが多いです。

しかし頚部の筋肉は小さくて見えにくく、また筋肉の痛み具合を画像で確認することは難しいため、神経損傷の時ほどはっきりとした所見を得られることは少ないです。

実はこれもむち打ち症

バレリュー症候群

あまり聞かない病名かもしれませんが、実はこれもむちうち症の一種です。

一般的に、むちうち症は頚部痛が先行することが多いですが、受傷後2~4週間経過後に頭痛、めまい、吐き気、耳鳴り、血圧低下などの症状が出現することがあります。

頚髄には、自律神経が存在しています。

特に交感神経系が分布しており、頚椎への衝撃によってこの自律神経のバランスが崩れてしまうことがあるのです。

画像検査では明確な所見が見当たらないため、むちうち症との関係性を証明できなかったり、このような症状が出現することを医師が知らなかったりする場合もあります。

特に交通事故に起因している場合は、自分の身を守るためにも、これらがむちうち症の症状のひとつであることを患者本人も知っていることが望ましいでしょう。

治療法

日常生活に支障をきたすほどの脊髄損傷を起こしている場合は大きな病院で手術を受け、その後は入念なリハビリテーションが必要となります。

手術が必要ない場合は、頚椎カラーをつけることで首の動きを固定し、鎮痛薬などの薬を飲みながら症状が治まるのを待ちます。

その後、温熱療法や電気療法などが行われます。

温熱療法はホットパックや赤外線、マイクロウェーブを用いて頚部を温め、血液循環を改善することで痛みを緩和させる方法です。

電気療法では、電極を頚部に装着して筋肉や神経に刺激を与えることで筋肉をほぐし、血流を改善させる効果を狙います。

さらに、理学療法などリハビリテーションによる運動療法を加えることで、固まった首の筋肉をほぐして頚部が機能的に動くようにしていきます。

バレリュー症候群に関しても、温熱療法や電気療法、理学療法などを用いて頚部の筋肉をほぐすと、改善されていくことが多いようです。

まとめ

今回は、むちうち症に関して解説しました。

一言にむちうち症と言っても、以前と同じ日常生活が送れなくなるほどの重篤なものから、非常に軽症なものまで、その症状や程度には非常に幅があります。

中でもバレリュー症候群はむちうち症の症状として認識されにくいところがあります。

遅れて発症することも多いため、それをしっかりと意識したうえで、医療機関で受診することをおすすめします。

医師プロフィール

イニシャル A.S

診療科目:脳神経内科
医師経験年数 13年

この記事の監修者

北脇クリニック 
院長 北脇文雄

平成5年 大阪大学医学部附属病院整形外科 勤務
現在 大阪市住吉区長居の北脇クリニックにて院長を務める
日本整形外科学会・専門医/脊椎脊髄病院/麻酔科標榜医
日本ペインクリニック学会所属

骨折・むちうち・捻挫・脱臼などの症状から背中や首の痛み・手足のしびれ・肩こり・腰痛・関節痛などの慢性的な症状まで、整形外科に関するあらゆる症状に精通する。
地域のかかりつけ医として常に患者の立場に立った診察には定評があり、治療内容や医薬の分かりやすい説明をモットーとしている。

保険会社とのやり取りを私たちが代行し、最後まで妥協することなく示談交渉していきます。事故直後にできる対策もありますのでお早めにお電話ください。 保険会社とのやり取りを私たちが代行し、最後まで妥協することなく示談交渉していきます。事故直後にできる対策もありますのでお早めにお電話ください。

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