東京弁護士会所属。
破産をお考えの方にとって、弁護士は、適切な手続きをするための強い味方になります。
特に、周りに相談できず悩まれていたり、負債がかさんでしまいそうで破産を考えていたりする方は、ぜひ検討してみてください。
サラ金に借金をした場合は、決められた期日までに返済をしなければなりません。
毎月の返済が遅れてしまった場合には、厳しい取り立てを受けることとなります。
ただ、その取り立てが家族や親戚にまで及んだ場合でもその人は返済をしなければならないのでしょうか。
ここでは、借金の取り立てのルールや、家族に取り立てが来た場合の対処法を解説します。
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サラ金による借金の取り立てには、多くのルールが定められています。
たとえば、取り立てを行う時間帯は午前8時から午後9時までの間に限定されており、これより早い時間や遅い時間にはできません。
また、暴力や脅迫による取り立ては厳しく禁止されており、そのような行為自体が犯罪とされます。
このような禁止行為の1つに含まれるのが、本人以外への取り立てです。
たとえば夫婦や親子であっても、本人以外への取り立ては違法とされています。
たとえ一緒に生活している家族であっても、借金していることを知っていても、このことは変わりがありません。
したがって、本人以外への取り立ては無視しても何ら問題はないのです。
もっとも、サラ金は法律にのっとって営業活動を行っています。
そのため、取り立ての段階で違法な行為を行うことはほとんどありません。
実際には、サラ金が本人以外への取り立てを行うことは、非常に考えにくいのです。
闇金と呼ばれる業者は、法律を無視して違法な貸付を行っています。
貸金業を行うのに必要な免許も取得していませんし、法律で定められた上限を超える利息を得ています。
それでも、利用する人が一定数いるため、一向になくならないのが実態です。
闇金業者は、もともと法律にもとづいた営業を行っていないため、取り立てについても法律を無視して行っています。
そのため、サラ金では守られている取り立てのルールも闇金業者は守らないケースが多くあるのです。
たとえば、夜中に電話をかけてきたり、明け方に自宅に訪ねてきたりすることがあります。
前述したように、本来は取り立てを行う時間は限定されているのですが、この時間を無視して取り立てを行っています。
また電話では、身体的・精神的に追いつめるような脅し文句をよく使ってきます。
これも闇金業者による取り立てでは日常的に行われているのです。
そして、なかなか借金を回収できない場合には、家族や親戚をターゲットにすることもあります。
借金をした本人でなくても、家族や親戚から回収することができれば闇金業者としては目的を達成できるためです。
また、その家族や親戚から回収できなくても、本人に返済するように強くすすめてもらえれば早期に回収できると考えているのです。
何らかの事情があって闇金業者から借金をしてしまった場合、闇金業者からの取り立てはすぐに家族にまで及ぶことがあります。
しかし、闇金業者から家族に取り立てがあったとしても、それは法的に認められないものです。
借金をした人の家族には返済義務はないため、取り立てがあっても無視して構いません。
そもそも、闇金業者の貸付は違法行為です。
違法に貸し付けられたお金については、借金をした人自身も返済する必要がないと考えられています。
そのため、法外な利息を支払う必要がないのはもちろんですが、元金部分もまた返済しなくてもいいと考えられているのです。
闇金業者からの取り立てについては、家族はもちろん、利用者自身も返済しなくていいのです。
闇金業者からの取り立てについては、返済に応じる必要はありません。
ましてや、家族にまで取り立てが及んだ場合は、家族に対する取り立てをやめさせることもできます。
ただ、違法行為と知っていても行われる取り立てを無視し続けることは、普通の人はできません。
そのような場合は、早急に何らかの対処をする必要があります。
闇金業者による執拗な取り立てがあったとしても、警察に通報してすぐに解決するとは限りません。
警察は、よほど大きな事件となるか、誰が見ても確実に被害を受けているといえる証拠がないとなかなか動いてくれないからです。
ただ、闇金業者は警察に通報されることを非常に警戒しています。
それは自分たちの行っている行為が違法行為であると知っており、場合によっては逮捕されることもあると認識しているからです。
そこで、警察が取り合ってくれるかどうかは別として、警察に通報すると闇金業者側に伝えましょう。
場合によっては、この一言で取り立てが止まることもあるのです。
また、それ以後の取り立てが一切なくならなかったとしても、違法な取り立てはおさまる可能性があります。
たとえば、家族への取り立てや決められた時間外の取り立ては闇金業者にとってもリスクが大きいため、おさまると考えられます。
なお、闇金業者の取り立ての際に行われる違法行為には、次のようなものがあります。
なお、身体的な被害を受けた場合は、傷害罪などの犯罪に問われることもあります。
ただ、傷害罪が問われるのは実際に被害が発生した時であるため、警察に通報するべきタイミングはもっと早い段階ということになります。
弁護士は、借金問題や債務整理の専門家です。
闇金業者を利用するほど借金に苦しんでいるのであれば、抱えている問題を弁護士に相談してみましょう。
まずは、闇金業者からの違法な取り立てを止めるために、弁護士から闇金業者に連絡を入れてもらいます。
法律の専門家である弁護士が介在していると知った闇金業者は、通常はそれ以後の取り立てをやめます。
これ以上取り立てを行っても、返済が行われる可能性は極めて低いと考えるためです。
また、場合によっては犯罪に問われるかもしれないと考え、これ以上の取り立てを続けるのは危険と考えるのです。
したがって、弁護士に相談すれば、家族に対する取り立ても含めてすべての取り立てを止めることができる可能性が高いといえます。
取り立てを止めた後は、引き続き自身の債務整理を行うこととなります。
闇金業者を利用する人は多くの場合、多重債務を抱えており、借金の返済のために借金を重ねる状態となっています。
このうち、闇金業者からの借金については、弁護士が介在した時点で取り立てがストップします。
しかし、サラ金などからの借金については、依然として取り立てが続いていると考えられるため、何らかの対処が必要となります。
そこで、現在の借金がどれくらいあるのかを弁護士に伝え、また月々の返済額がどれくらいあるのかを確認してもらいます。
そして、収入や保有している預金残高の状況などを確認し、完済できる目途があるかを確認します。
その上で、何らかの債務整理を行うこととするのです。
債務整理には、いくつかの方法があります。
もっとも債務の減免効果が高いのが自己破産です。
自己破産を行うと、基本的にすべての財産を債務の返済にあてた上で、返済できなかった借金については返済を免除されます。
自己破産をするとすべての債務がなくなるため、その後の生活再建がしやすくなる一方、最低限の財産以外は手放すこととなります。
自己破産までしなくても、任意整理や個人再生で債務の返済に目途が立つ場合もあります。
この場合は、この先3年~5年返済を続けながら、自身の生活の再建を図ることとなります。
個別の弁護士に相談しにくい場合には、日本司法支援センター(法テラス)に相談することができます。
あくまで相談や紹介を行う機関であるため、法テラスが直接交渉してくれるわけではありません。
しかし、解決へ導いてくれる存在であることは間違いありません。
借金をした人は、基本的に決められた日までに返済しなければなりません。
ただし、借金の返済が遅れているからといって、貸金業者はどのような手段を使ってもいいわけではありません。
家族に取り立てを行うような違法行為は、厳しく禁じられています。
違法な取り立てを受けた場合は、弁護士に相談するなどして、早急に対策を講じるようにしましょう。