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債務整理中に過払い金請求はできる?任意整理との違いやお金が戻ってくるか解説

弁護士 水流恭平

この記事の執筆者 弁護士 水流恭平

東京弁護士会所属。
破産をお考えの方にとって、弁護士は、適切な手続きをするための強い味方になります。
特に、周りに相談できず悩まれていたり、負債がかさんでしまいそうで破産を考えていたりする方は、ぜひ検討してみてください。

PROFILE:https://vs-group.jp/lawyer/profile/tsuru/

債務整理中に過払い金請求はできる?任意整理との違いやお金が戻ってくるか解説

この記事でわかること

  • 債務整理中に過払い金を返してもらえるかがわかる
  • 債務整理中の過払い金請求について、メリットやデメリットがわかる
  • 過払い金請求の流れや請求するときの注意点がわかる
テレビのCMやSNSの広告などで、「過払い金」という言葉を耳にしたことがある人も多いでしょう。貸金業者に払いすぎていたお金のことを過払い金と呼びますが、たとえ任意整理中でも過払い金を返してもらうことは可能です。

毎月の返済に困っている人にとって、払いすぎていたお金が戻ってくるメリットは大きいでしょう。しかし、お金を返してもらうには、どれくらい過払い金があるのかを自分で計算する必要があります。スムーズにお金を返してもらうためにも、借金問題については弁護士に相談することをおすすめします。

この記事では、任意整理中に過払い金請求を行う方法や請求する際の注意点などについて、弁護士がわかりやすく解説します。

債務整理と過払い金請求の違い

借金問題を解決する手段の一つである債務整理と過払い金請求ですが、手続きの内容はそれぞれ異なります。

債務整理とは

債務整理とは、借金問題を解決する手続き全般のことを指します。主に、任意整理、自己破産、個人再生の3つの種類があります。

種類手続きの内容
任意整理借金業者と直接交渉することで、利息や遅延損害金のカットや分割回数を調整してもらう手続き
自己破産裁判所に元本を含む借金をゼロにしてもらう手続き
個人再生裁判所に元本を含む借金を大幅に減額してもらい、残りの借金を3年〜5年程度の分割で返済していく手続き

借金総額がそこまで大きくない場合には、手続き負担の少ない任意整理で毎月の返済額を調整していくのがよいでしょう。

一方で、返済額が大きい場合には自己破産で借金をゼロにする方がメリットが大きいケースが多いです。もしマイホームを手放せない場合や仕事の関係で自己破産ができない場合には、個人再生を選択するのがおすすめです。

過払い金とは

過払い金とは、貸金業者に払いすぎていたお金のことです。

かつて「利息制限法」と「出資法」という2つの法律で上限金利に差があったことから、現在の利息制限法を超える高金利でお金を貸していた業者も多く存在しました(グレーゾーン金利)。

現在では法改正に伴いグレーゾーン金利なくなったため、過払い金は発生しません。一方、もし法改正前からお金を借りていて、利息制限法を超える金利で返済を続けていた場合には、時効にかかっていない限り過払い金を返してもらうよう請求することができます。

債務整理中でも過払い金請求は可能

債務整理と過払い金請求は別の手続きです。そのため、任意整理中に過払い金請求を行うことも可能です。

弁護士に任意整理を依頼した場合、手続きの流れのなかで過払い金が発生しているかをチェックするのが基本です。過払い金発生の有無や金額についても確認してくれるので、わざわざ自分で契約書等の書類を探し出す必要はありません。

債務整理中の過払い金請求でお金は戻ってくる?

任意整理中に過払い金が発生していた場合、返還されるお金は借金の返済に充当することになります。たとえば、借金が100万円あって過払い金が20万円だった場合には、相殺して80万円を分割で返済していくことになります。

もし借金より戻ってくる過払い金の方が大きい場合には、差額分のお金が戻ってくることになります。たとえば、借金が50万円で過払い金が100万円だった場合には、差額分の50万円が返還されることになります。

ただし、弁護士などに依頼していた場合には、ここから減額報酬金などが差し引かれるケースもあります。

債務整理中に過払い金請求を行うメリット

債務整理中に過払い金請求を行う主なメリットは、以下のとおりです。

  • 借金総額が減り、毎月の返済負担が軽くなる
  • 戻ってきた過払い金で、ほかの業者の借金を返済できる
  • 過払い金で借金がゼロになれば、信用情報から事故情報が削除される
  • 裁判所を通さない手続きなので、書類収集など面倒な手続きは不要
  • 弁護士に依頼していれば、訴訟になっても勝てる可能性が高い

調査の結果、過払い金が発生していれば、戻ってくる過払い金で借金総額を大幅に減らすことができます。返済期間が短くなれば、その分、信用情報が回復するタイミングも早くなります。

過払い金で借金がゼロになる場合、その時点で信用情報もクリアになります。そのため、「任意整理でブラックリストに載ってしまう」というデメリットもなかったことにできるのが、大きな魅力だといえるでしょう。

債務整理中に過払い金請求を行う流れ

債務整理中に過払い金請求を行う主な流れは、以下のとおりです。

債務整理中に過払い金返還請求を行う流れ

ただし、弁護士に依頼していれば、任意整理と併せて過払い金の返還請求も行ってもらえます。

取引履歴の開示請求を行う

過払い金額を確定させるために、まずは過去の取引履歴を業者から取り寄せます。

取引履歴とは、これまでの借入や返済の記録が記載された明細のことです。返済したときの金利も記載されているので、これを見れば利息制限法を超える金利で返済していたかどうかがわかります。

取引履歴は業者に言えば郵送してくれますが、交付に費用がかかる場合があります。また、取引履歴を請求した証拠を残すためにも、手紙やメールを使って請求しましょう。

業者によっては履歴が届くまでに1カ月以上かかる場合もあり、個人で請求した場合、対応を後回しにされるケースも多いです。

取引履歴の開示請求を行う

過払い金額を確定させるために、まずは過去の取引履歴を業者から取り寄せます。

取引履歴とは、これまでの借入や返済の記録が記載された明細のことです。返済したときの金利も記載されているので、これを見れば利息制限法を超える金利で返済していたかどうかがわかります。

取引履歴は業者に言えば郵送してくれますが、交付に費用がかかる場合があります。また、取引履歴を請求した証拠を残すためにも、手紙やメールを使って請求しましょう。

業者によっては履歴が届くまでに1カ月以上かかる場合もあり、個人で請求した場合、対応を後回しにされるケースも多いです。

引き直し計算を行い、過払い金を計算する

取引履歴が郵送されてきたら、次に過払い金額を計算する必要があります。

利息制限法を超える利率で返済をしていた部分について正しい利率に引き直し、本来返済するはずの金額を算出する計算を「引き直し計算」といいます。

引き直し計算は、取引日や貸付額、返済額をもとに計算しますが、手動で計算すると計算を間違える可能性が高いです。自分で計算する場合には、ネット上で無料の計算ツール等をダウンロードしてみましょう。

貸金業者へ過払い金返還を請求を行う

過払い金額が確定したら、貸金業者に対して過払い金返還請求を行います。請求する際は、請求した事実や請求内容を証拠に残すために内容証明郵便を活用しましょう。

また、返還請求書の内容に疑問がある場合、業者は過払い金の返還に応じてくれない場合があります。業者から請求の根拠を聞かれたらすぐに対応できるように、以下の書面を準備しておきましょう。

  • 借金の契約書(金銭消費貸借契約書など)
  • 過去の取引内容がわかる利用明細や領収書
  • 取引履歴の控え
  • 引き直し計算書の控え
  • 過払い金返還請求書の控え

貸金業者と交渉を行う

こちらで計算した過払い金額が必ずしも認められるわけではありません。業者によっては独自の基準で過払い金額を計算し直してくるケースも多いです。

過払い金の場合、利息の計算方法や取引の分断などの部分で争いになりやすいです。業者が主導権を握ると不利な内容で話が進むため、取引の分断などを主張されたら判例などを引用しながら適切に反論していく必要があります。

話し合いを長引かせて過払い金請求権の時効成立を狙ってくることもあるので、交渉が難航する前に専門家である弁護士などに相談するのが望ましいでしょう。

話し合いが困難であれば裁判で決着をつける

業者との交渉が難航した場合には、訴訟を提起して裁判で決着をつけることも考えられます。過払い金返還請求訴訟の場合、計算が間違っていなければ裁判を有利に進められる可能性が高いです。

とはいえ、裁判をスムーズに進めるには訴状の書き方や証拠書類の準備など、基本的な裁判の知識も必要となります。判決までにはある程度の期間を要するため、あまり時間をかけたくない業者側から和解交渉を持ちかけられることもあります。

過払い金が返還される

交渉が成立、もしくは裁判で勝訴した場合、業者から過払い金の返還が行われます。返還時期は交渉内容や業者によっても異なりますが、1カ月〜6カ月程度かかるケースが多いです。

任意整理を弁護士などに依頼していた場合、過払い金は一旦弁護士事務所に返還されます。そこから弁護士費用などを差し引かれたあとに、債務者のもとに返還されることになります。

また、任意整理後の代理返済などのサービスをしている事務所によっては、返還された金額を今後の返済のためのプール金として保管しておくケースもあります。

債務整理中に過払い金請求を行うデメリットや注意点

過払い金返還請求をするメリットは大きいですが、次のような注意点は意識しておく必要があります。

  • 信用情報に傷がつくことがある
  • 過払い金が全額返還されないこともある
  • 時効にかかると過払い金を返してもらえなくなる

信用情報に傷がつくことがある

任意整理をすると信用情報に事故情報が登録されますが、過払い金の返還で借金がゼロになった場合には、すぐに事故情報は削除されます。

一方で、返還された過払い金よりも借金総額が大きい場合には、残りの借金を任意整理することになるため信用情報に事故情報が残り続けることになります。いわゆるブラックリストに載っている状態に当たるため、新たにローンを組めなかったり、クレジットカードが使えなくなったりするデメリットがあります。

過払い金が全額返還されないこともある

交渉次第では、返還される過払い金が希望額に満たない可能性があります。

過払い金の場合、利息の計算方法や取引分断の有無などで揉めるケースも多いです。法的な主張ができないと、業者がこちらの要求する金額を認めてくれない可能性があります。

また、そもそも経営状況が悪化している業者もあり、交渉に全く応じてくれないケースも珍しくありません。場合によっては、早めに過払い金を受け取るために妥協点を見出す必要があるなど、駆け引きの中で過払い金額が減ってしまう可能性も考えられます。

時効にかかると過払い金を返してもらえなくなる

過払い金は半永久的に請求できるものではなく、借金の最終返済日から10年経過すると時効により請求できなくなります。

時効が近い場合、対応を遅らせたり交渉を引き伸ばしたりして、時効成立を狙ってくる業者も多いです。時効が迫っている場合には、いち早く弁護士に相談して業者に請求しましょう。

なお、最終返済日を正確に覚えているケースは少ないです。返還請求を検討する際には、過去の利用明細や領収書、取引履歴などから最終返済日を確認するようにしてください。

任意整理や過払い金請求は自分一人でできる?

任意整理や過払い金請求は自分一人でも行うことができる手続きですが、専門的知識なしに業者と対等な立場で交渉を行うのは困難です。

引き直し計算は複雑です。自分で計算すると、本来請求できるはずの過払い金額を適切に算出できない恐れがあります。また、交渉の際にも専門用語が飛び交います。相手から取引の分断を主張された際に、一連の取引であることを法的根拠を持って主張することは難しいでしょう。

債務整理に強い弁護士であれば、業者との交渉を優位に進められるだけでなく、適切な過払い金額を業者に認めさせることができます。裁判にまで発展した場合でも安心して対応を任せることができるでしょう。

弁護士費用を気にして依頼をためらっていると、適切な過払い金が返還されず余計損をしてしまう可能性があります。債務整理や過払い金請求を検討している場合には、早めに弁護士に相談しましょう。

債務整理中の過払い金請求でよくある質問(Q&A)

借金の完済後に過払い金は返金してもらえる?

すでに完済している借金についても、時効が成立していなければ過払い金を取り戻せる可能性があります。完済過払いであれば信用情報に傷がつくこともないので、安心して請求してください。

ただし、完済したつもりでも借金が残っていた場合、過払い金で借金を返しきれないと信用情報に傷がつく恐れもあるので、注意が必要です。

任意整理や過払い金請求を弁護士に依頼した場合の費用相場は?

依頼費用は弁護士事務所によって異なりますが、費用相場は以下のとおりです。

【過払い金請求を依頼した場合にかかる費用】
種類手続きの内容
相談料30分5,500円(税込) ※初回無料の事務所も多い
着手金2万円~5万円程度 ※無料の事務所もあり
解決報酬金1社あたり2万円程度 ※日弁連による上限設定あり
過払い金報酬金交渉の場合:過払い金で回収した金額の20%以下
訴訟の場合:過払い金で回収した金額の25%以下
日弁連による上限設定あり
減額報酬金減額できた借金の10%程度
日弁連による上限設定あり

別途手数料がかかることはありませんが、任意整理後に返済を弁護士に代行してもらう際には、送金代行手数料として1社あたり1,100円(税込)程度かかる場合があります。

過払い金が発生している可能性が高い人は?

以下に該当している場合、過払い金が発生している可能性が高いです。

  • 消費者金融もしくはクレジットカードなどのキャッシングでお金を借りたことがある人
  • 2010年(平成22年)6月17日以前にお金を借りていたことがある人
  • 最終返済日から10年経過していない

これらの条件に当てはまる場合、業者が倒産していない限り過払い金を返還してもらえる可能性があります。

対象期間にお金を借りたことがあって、最近までお金を返し続けていたことがある人は、弁護士に相談して過払い金が発生しているかを確認してみましょう。

まとめ

債務整理と過払い金請求は別の手続きですが、どちらも借金の返済負担を軽くできるため、毎月の返済が苦しい場合には検討すべき手続きです。借金問題が解決すれば精神的ストレスも解消されるため、早ければ早いほど今後の人生も有意義なものになります。

ただし、交渉に慣れていない人が、対等な立場で業者と交渉するのは困難であるケースが多いでしょう。十分な過払い金を返還してもらうためにも、借金問題の解決は専門家である弁護士に任せましょう。

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