東京弁護士会所属。
破産をお考えの方にとって、弁護士は、適切な手続きをするための強い味方になります。
特に、周りに相談できず悩まれていたり、負債がかさんでしまいそうで破産を考えていたりする方は、ぜひ検討してみてください。
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中小企業を経営する場合には、資金繰りがうまくいかない、大口の契約を突然打ち切られた、事業承継を期待できる後継者が見つからない、などのさまざまな課題に直面する場面があります。
そんなときには、税理士や中小企業診断士などの専門家に相談することができる機関である、中小企業再生支援協議会が役立ちます。
協議会の概要、相談できる課題、相談の流れなどをご紹介します。
中小企業再生支援協議会とは、中小企業の事業再生を支援するための機関です。
経済産業省の委託事業に基づく公的機関で、「産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法」という法律に基づいて都道府県に設置されているものです。
機関には銀行などの金融機関経験者、公認会計士、税理士、中小企業診断士などの専門知識を有するスタッフが在籍しており、中小企業のさまざまな悩みや相談に対応します。
資金繰り、事業計画の策定、取引先の金融機関への対応の仕方、企業内の健康診断の実施方法など、さまざまな相談に幅広く対応しているのが特徴です。
中小企業におけるかかりつけ医のような存在といえます。
相談においては中小企業の事業や財務についてヒアリングや分析を行い、現状や課題のピックアップを行います。
また、相談内容に応じて事業を改善するためのポイントや交渉のコツなどをきめ細かくアドバイスします。
相談は何度利用しても無料になっています。
中小企業再生支援協議会には公正中立な第三者機関、守秘義務の厳守、事業の見直し支援、の3つの特徴があります。
協議会は中立的な第三者の立場でアドバイスや支援を実施します。
中小企業の代理人として活動するのではないと同時に、中小企業の債権者である金融機関の側でもありません。
公正中立の観点を重視して中小企業の事業再生を支援するのが特徴です。
中小企業の支援はその性質上守秘義務の厳守が非常に重要になってきます。
企業がどのような経営状態にあるかが外部に漏れた場合には、相談したにもかかわらず結果として大きな被害を受けることにもつながるからです。
その点、協議会は中小企業の支援やアドバイスを実施するにあたって、守秘義務の厳守を徹底しています。
相談を依頼した企業名や内容は外部に漏れることがないので、安心して相談することが可能です。
事業の見直し支援とは、課題を抱えている中小企業に対して解決に向けた具体的なアドバイスを実施することです。
事業の内容や財務の状況など、具体的な内容に突っ込んで実践的なアドバイスを行うことで有効な事業改善を目指すものです。
協議会に相談する内容の例としては以下のものがあります。
・売上の減少で支障が生じている、経費削減がうまくいかない、取引先から契約を打ち切られた、などの売上に関する問題
・不動産や設備に無理に投資したことで過剰債務になった、借入金が肥大化して金利負担が重くなった、などの過剰債務に関する問題
・資金繰りが悪化して返済が困難になった、資金ショートを起こしてしまう将来リスクがある、などの資金繰りに関する問題
・金融機関が追加融資を認めてくれない、折り返し融資をしてくれない、債権譲渡されてしまった、などの金融機関対応に関する問題
・経営改善が思うように進まない、事業計画の見直しが必要になった、事業承継を検討している、事業環境が大きく変わってしまい対応できない、などその他さまざまな問題
協議会には金融機関経験者や税理士などのスタッフが常駐しており、相談においては専門分野が異なるスタッフが協力して中小企業の現状や課題のヒアリングと分析を実施します。
その後、ヒアリングと分析の結果を踏まえて、事業改善をどのように進めていくべきか、金融機関にどう対応していくか、などのアドバイスを実施します。
また、必要に応じて外部の専門家の紹介なども行います。
協議会による最初の窓口相談は第1次対応と呼ばれるもので、相談をした企業が依頼した場合など、必要なケースにおいては第2次対応に移行する場合があります。
第2次対応では企業を再生させるための計画を策定します。
企業の要請を受けた協議会は、公認会計士や税理士などの専門家を含むチームを編成し、計画策定の準備に入ります。
この段階での専門家への要請は企業に費用が発生します。
チームは再生計画の策定、企業のメインバンクとの協議、事業計画案の作成などを行います。
計画がまとまった段階では、メインバンク以外の金融機関との協議も実施します。
計画策定後は進捗状況等についてのフォローアップも行います。
第2次対応は基本的に依頼した中小企業に費用が発生してきますが、実施後のフォローも含めたきめ細かい支援を受けることができるのが特徴です。
下記では、中小企業再生支援協議会を利用するメリットを紹介します。
中小企業再生支援協議会は公的機関なので、費用は一切かかりません。
会社の経営・資金について相談したいときには、お金の余裕がないケースが多いでしょう。
例えば経営コンサルタントに相談すれば、相談料がかかります。
資金的な余裕がないときに、中小企業再生支援協議会であれば、無料相談できます。
「なるべく会社のお金を使いたくない」という人におすすめです。
中小企業再生支援協議会では、企業診断を行ってくれます。
企業診断とは、会社の様子・財務状況などを確認しながら、客観的に診断してもらうことです。
会社を経営していると、自社事業に対して客観的な判断が下せなくなります。
自分で事業・会社を立ち上げた場合は、思い入れもあるはずなので、知らず知らずのうちに主観的になっているかもしれせん。
中小企業再生支援協議会で企業診断をしてもらうことで、自分でも気づけなかった改善点が見つかる可能性もあります。
中小企業再生支援協議会には、金融経験者・公認会計士・税理士・中小企業診断士などの専門家が在籍しています。
資金の運用については金融経験者・公認会計士、税金の対策や節税については税理士、というように専門家に相談できます。
無料相談を利用して、会社の改善点が見つかれば、その分野に精通している専門家を頼れます。
2次相談になると費用がかかるケースもありますが、最初から企業コンサルに依頼するよりも、費用を節約できます。
中小企業再生支援協議会は公的機関なので、守秘義務を厳守しています。
信用問題に関わるため、相談内容・企業名が外部に漏れることはありません。
会社を経営している人なら、自分の会社についての相談や悩みは聞かれたくないと思います。
相談内容が資金不足・業績悪化であれば、なおさら知られたくありません。
もし自分の会社が業績悪化していることを周りに人に知られると、お客さん・取引先がいなくなってしまう可能性もあります。
中小企業再生支援協議会への相談は、守秘義務を守ってくれるため、そのようなリスクが発生しません。
安心して相談したいなら、中小企業再生支援協議会がおすすめです。
中小企業が抱えるさまざまな問題を解決するための相談を基本的に無料で実施してくれる公的機関として、中小企業再生支援協議会があります。
過剰債務や資金繰りなど、中小企業を取り巻くさまざまな課題について税理士などの専門家を含む協議会のスタッフに相談することができます。
また、費用が発生してきますが、必要に応じて企業再生計画の策定やフォローアップも依頼することが可能です。