東京弁護士会所属。
交通事故の程度によっては、入院が必要になったり、定期的な通院、精神的にも疾患を負ったり、PTSDとして現れることもあります。
こうした状況の中で、交渉ごとを被害者本人でまとめようとすることは非常に大変です。
弁護士に示談交渉を依頼することで、直接示談交渉をしたり、資料を準備したりする精神的負担が軽減できます。
つらい事故から一日でもはやく立ち直るためにも、示談交渉は弁護士に任せて、治療に専念してください。
近年増加している自転車と歩行者の交通事故。
歩行者側が亡くなった事例もあり、自分の身におきる可能性も十分に考えられます。
また自転車側も転倒してしまったりと、ケガを負ってしまうこともあるため、自転車を走行中は細心の注意が必要です。
ふとした瞬間に起きてしまう交通事故。
自転車の走行が不可歩道や、歩道のない道路上で事故が起きた場合、追及される過失割合はどの程度になるのでしょうか?
本ページでは歩行者と自転車間の事故のケースを取り上げ、実際にどのような過失割合になるのか解説します。
今回の状況は、車道における歩行者と自転車の衝突事故についてです。
下の画像を御覧ください。
車道とは、車両が通行するための場所として区分された部分のことです。
歩道が工事中などの理由で歩行者が車道を通行していた場合に、車道を走行していた自転車と衝突した事例になります。
今回の事例の場合、基本過失割合としては、歩行者が10%で自転車が90%になります。
歩道と車道の区別がある道路において、歩行者は原則として歩道を通行しなければならない旨が道路交通法に規定されています。
そのため、歩行者が理由なく車道を通行して自転車等に衝突された場合には、通行のために十分な注意を払っていないと評価でき、歩行者には原則として過失が認められます。
例外として道路工事などのために歩道を通行することができないなど、やむを得ない場合には車道を通行することが認められます。
しかし歩行者が車道を通行することが許される場合であっても、走行してくる自転車に対して注意が必要です。
たとえ歩道が塞がれていたとしても、周囲の確認せずに車道を歩行していて事故を起こしてしまうと多少なりとも歩行者に過失があるとされるわけです。
ただし自転車が歩行者と接触した場合は、歩行者の急な飛び出しなどを除いて大半が自転車の過失となってしまうケースが多いです。
先ほどの事例では、基本過失割合で考えたときの場合になります。
事故が起こった際は、事故状況を確認して過失割合を協議し決定となるので、基本過失割合と異なるときもあります。
過失の割合は、任意ではあるが当事者間の話し合いの結果で決まります。
過失割合について当事者間で決定できなかった場合には裁判手続きを利用しますが、裁判手続き中でも和解をする場合には当事者間で決定します。
過失割合は、どのような類型の事故かを決めた上で、特殊事情の有無で割合が決まります。
今回の場合においては歩行者や自転車が十分に周囲の確認を行っていたか?
道路状況、歩道の状況はどうだったか?
などがポイントとなるでしょう。
当事者が優先道路の交差点を青信号で進入したと主張する場合には、現場で道幅や道路標識、見通し、信号が変わるタイミング、目撃情報や防犯カメラの情報などといったものを収集します。
また、交通事故の調査をした結果である実況見分調書の内容も調査の対象になります。
これらの基本情報から、過失割合を主張していくことになります。