オービスが光った！でもセーフになる？免停や罰金まで不安を解決

オービスは、車の速度違反を自動的に検知するシステムです。
速度違反を検知すると、ナンバーとドライバーを瞬時に撮影し、取り締まりを行います。

車を運転中ついスピードが出てしまい、速度超過していたという経験がある人は少なくないでしょう。
特に初めてオービスが光った時は、不安になるのではないでしょうか。

今回はオービスが光った場合の罰則について、処分までの流れをあわせて解説していきます。

オービスが光った場合の罰則・罰金

オービスが速度違反を検知すると赤や白に光るのは、その瞬間にナンバーとドライバーの容姿を撮影しているためです。
よほど太陽がまぶしいなどの状況下でない限り、昼間でもはっきりと認識できるほどの光です。
そのため、オービスが光ったことに気付かないことはまれでしょう。

オービスが反応するのは一般道路で30km以上、高速道路で40km以上の超過と言われています。
生活道路などに設置されるオービスには、超過速度15kmほどで光るものもあります。
オービスが光る基準は公表されていないため、一概には言えません。

ここではオービスが光った場合の罰則について、超過速度と合わせて解説します。

罰則や罰金など

速度違反には、罰金や懲役刑などの刑事処分と、違反点数や反則金などの行政処分の２種類の処分があります。

超過速度と違反点数（行政処分）の関係は以下のとおりです。

出典：警視庁ホームページ「交通違反の点数一覧表」

違反点数は、他の違反とあわせて加算されていきます。
過去３年間の累積点数に応じて、処分が決まる仕組みです。

速度超過による罰金や懲役刑など、刑事罰の内容は以下のとおりです。
※普通車の場合

出典：警視庁ホームページ「反則行為の種別及び反則金一覧」

オービスが光るとされる30～40km以上の基準は、６カ月以下の懲役、または10万円以下の罰金とされるラインです。
懲役と罰金どちらになるかは、当時の状況などをふまえて裁判所が判断します。

免停になる？

免許停止になるのは、累計で違反点数が６点以上になった場合です。
オービスが光ると言われている一般道路30km以上、高速道路40kn以上の速度超過は、違反点数６点の違反とされています。
したがってオービスが光った時点で相当の速度超過であることから、免許停止処分になる可能性は高いでしょう。

ちなみに免許取り消しは、違反点数が累積15点以上となる場合です。
過去３年以内になんらかの違反で違反点数がついている場合、オービスが光ったときの超過速度によっては、免許取り消しとなる可能性もあります。

オービスが光ったけどセーフになるケースとは

オービスが光り速度超過が認められると、通常は数日～１カ月程度で出頭通知が届きます。
しかし中には、オービスが確実に光ったと認識できた場合でも、通知が来ないケースがあります。

ドライバーにとっては不幸中の幸いかもしれませんが、なぜそのようなことが起こるのでしょうか。
考えられるケースごとに解説します。

ナンバーやドライバーの顔が不鮮明だった

オービスは高速で移動する車でも、はっきりとナンバーやドライバーの容姿を撮影できるよう、高性能カメラを使用しています。
しかしその時の天候など、なんらかの理由でナンバーや顔が判別できない状態で撮影されることもあります。

出頭した際に「この写真は自分ではない」と主張されれば、警察もそれ以上追及することはできません。
そのため不鮮明な場合は、通知が来ないケースもあります。

フィルム切れ

オービスは年々、進化して最新式のものに入れ替わっていますが、中には古い型のオービスがそのまま使用されていることもあります。

フィルムを使用するものであれば、当然フィルムがなければ撮影ができません。
まれなケースですが、通知が来ない場合、フィルム切れだった可能性もあるでしょう。

その他

オービスの中には実際には稼働しておらず、ダミーとして設置されているものもあります。
これには心理的に速度超過を抑制する目的があるとみられます。

光まで再現されることはあまりありませんが、もし光っても通知が来ない場合はダミーであった可能性もあるでしょう。

オービスが光った後の流れ

オービスが光ったとしても、その場でどうにかできるものではありません。
すぐに警察に問い合わせても、オービスからのデータ収集に時間が必要なため、回答してもらえないこともあります。
基本的には、警察から連絡がくるまで待ちましょう。

オービスが光ってから処分までの流れは、以下のとおりです。

実際の超過速度や違反点数によって、その後の処分が決まります。
まずは確認と事情聴取のため、警察署に出頭しましょう。

出頭通知～出頭

オービスが光って数日～１カ月程度で、警察署への出頭通知が届きます。
出頭の日時や出頭先の警察署は指定されています。
もし都合がつかない場合は日程変更もできるため、必ず前もって警察署へ相談しましょう。

警察署ではオービスの写真の確認や、当時の状況などの事情聴取が行われます。
聴取の結果、一般道路の場合は30km未満で「交通反則告知書（青切符）」、30km以上の超過で「告知票・免許証保管証（赤切符）」が交付されます。

青切符が交付された場合は、一緒に納付書が交付されます。
期限までに反則金を支払いましょう。

裁判所で略式裁判が行われる

赤切符が交付された場合、裁判所で略式裁判が行われ、刑事処分となります。
略式裁判とは、書面により審理が行われる裁判のことです。

事情聴取から１カ月以内には、裁判所への出廷通知が届きます。
こちらも日時が指定されているため、都合がつかない場合は必ず変更の相談をしましょう。

裁判所ではまず、略式裁判に同意するかの確認が行われます。
同意した場合、審理が終わるまで裁判所で待機し、その日中に結審します。

赤切符は罰金または懲役の可能性がある処分ですが、悪質でない限り罰金刑となる可能性が高いでしょう。
罰金は即日、裁判所で納付する場合と、後日振込みにより支払うパターンがあります。

免許停止処分の確定

裁判所へ罰金の支払いが済むと刑事処分は終了です。
その後、警察署から免許停止手続きのため、呼び出し状が送付されます。
再度、警察署へ出頭し、免許停止手続きを行いましょう。

出頭しなければ逮捕の可能性も

警察からの出頭通知を無視すると、電話がかかってくることがあります。
これをさらに無視すると、逮捕の可能性があるという内容の通知が届くようになります。

もしこれも無視し続け悪質だと判断された場合は、刑事訴訟法に基づいて本当に逮捕される可能性があります。

出頭通知が来たら、必ず出頭しましょう。
日程が合わない場合は、まず相談することが大切です。

まとめ

オービスが光ったとしてもすぐに結果はわかりません。
まずは警察から通知が来るまで待ちましょう。

通知が来たら必ず出頭し、期限内に罰金を支払うなど適切に対応することが大切です。
罰金は高額になるケースが多く、現金が必要になるため、支払えるように準備しておきましょう。