MENU
close
閉じる
無料
相談
フリーダイヤルで電話をかける
9時~20時(年中対応)
無料資料請求電子パンフレット
無料
相談
フリーダイヤルで
電話をかける
9時~20時(年中対応)
法人破産
債務整理
ご相談窓口 > 弁護士が味方になります!

民事法律扶助の審査に必要な書類や審査にかかる期間は?【民事法律扶助の利用条件も解説】

弁護士 川﨑公司

この記事の執筆者 弁護士 川﨑公司

東京弁護士会所属。新潟県出身。
破産してしまうかもしれないという不安から、心身の健康を損ねてしまう場合があります。
破産は一般的にネガティブなイメージですが、次のステップへのスタート準備とも言えます。
そのためには、法律上の知識や、過去の法人破産がどのように解決されてきたかという知識が必要です。
法人破産分野を取り扱ってきた弁護士は、こういった法律・判例や過去事例に詳しいため、強い説得力をもって納得のいく措置をとることができます。

PROFILE:https://vs-group.jp/lawyer/profile/kawasaki/
書籍:この1冊でわかる もめない遺産分割の進め方: 相続に精通した弁護士が徹底解説!

この記事でわかること

  • 法テラスの民事法律扶助の概要について理解できる
  • 民事法律扶助を利用するための条件、審査期間、必要書類がわかる
  • 民事法律扶助を利用するときの注意点がわかる

法テラスといえば、無料法律相談で有名ですが、民事法律扶助のひとつで弁護者や司法書士等の費用を法テラスが立て替えてくれるという制度があります。

ただし、法テラスの民事法理扶助である無料法律相談や弁護士等費用の立替援助は、誰でも利用できるというわけではありません。

本記事では、法テラスの民事法律扶助を利用するための条件、審査方法、必要書類、審査期間について解説していきます。

民事法律扶助とは

民事法律扶助とは、総合法律支援法に基づいて、法テラス(日本司法支援センター)が行っている業務のひとつです。

法テラスの民事法律扶助業務には、「無料法律相談」、弁護士・司法書士への報酬・費用の立替えを行う「立替援助」があります。

これらの援助は、あくまでも個人を対象としており、法人等の団体は利用することができませんので、ご注意ください。

一般的に弁護士へ仕事を依頼するときには、相談料、着手金、実費費用が必要になります。

こられの費用は数十万円単位となりますから、お金を準備できない方は、弁護士へ依頼したくてもできません。

しかし法テラスの民事法律扶助制度を利用した場合は、無料で法律相談ができますし、弁護士や司法書士へ仕事を依頼する費用を立替払いしてくれます。

立て替えてもらった費用は、法テラスへ返さなければなりませんが、分割払いで償還できます。

また事件終了時に相手方から支払金があった場合は、その中から法テラスへ償還すればよいので、依頼前にまとまったお金が必要ということはありません。

法テラスとは

法テラスは正式名称を「日本司法支援センター」といいます。

法テラスは国が設立した機関で、経済的に余裕のない人が、弁護士や司法書士といった専門家に相談や依頼ができるようにしたものです。

法テラスでは、民事法律扶助業務として「無料法律相談」、費用や報酬の立替えを行う「立替援助」を行っています。

また他にも、刑事事件の国選弁護、少年事件の援助、生活保護を受けたい人の援助、各種の被害者援助などの業務を行っています。

法テラスは、全国に地方事務所を構えていますので、利用者は近くの法テラスを利用することができますし、法テラスと契約している弁護士等の事務所で相談することも可能です。

民事法律扶助を利用する条件

民事法律扶助の利用は、誰でもOKというわけではありません。

利用するためには、いくつかの条件をクリアする必要があります。

民事法律扶助には、「無料法律相談」「弁護士・司法書士費用等の立替援助」がありますが、立替援助を利用することには少し厳しい条件が設定されています。

まず「立替援助」を利用するためには、収入および資産が法テラスで定める収入基準と資産基準という2つの資力要件を満たしていなければなりません。

次の要件は、「勝訴の見込みがないとは言えないこと」です。

裁判において、絶対勝訴の見込みがないと言い切れる事件は利用できません。

和解、調停、示談等の場合は、解決の見込みがあることが要件とされ、自己破産手続の場合は、免責される見込みがあることが要件となります。

最後の要件は、民事法律扶助の趣旨に準ずることです。

趣旨に反して、報復感情による訴訟や権利を濫用した訴訟などを目的とする場合は、民事法律扶助を利用することはできません。

民事法律扶助を利用する際には審査がある

法テラスで実施している民事法律扶助には大きく、「無料法律相談」と「弁護士・司法書士等費用の立替援助」の2つがあります。

「無料法律相談」を受けるための収入条件については、自己申告方式となっており、基本的に審査はありません。

一方、民事法律扶助の「弁護士・司法書士等費用の立替援助」を利用するときは、収入や資産状況について審査を受けなければなりません

この審査をクリアできないと、法テラスの民事法律扶助(立替援助)を利用することはできません。

民事法律扶助の審査に必要な情報・書類

法テラスの民事法律扶助を利用するための審査には、以下のような書類が必要になります。

なお、資力要件には、収入基準と資産基準がありますが、資産に関しては自己申告となっているため、証明する資料の提出は求められません。

(1) 収入を証明する書類収入を得る方法によって、必要となる書類が異なります。
該当するものをご準備ください。
生活保護受給中の方生活保護受給証明書(3ヵ月以内に発行されたもの)、生活保護(開始・変更)決定書(3ヵ月以内に発行されたもの)、生活保護受給者証(現状を反映しているもの)のいずれかひとつ。
給与生活者の方給与明細(直近2ヵ月分)と賞与明細(直近のもの)、源泉徴収票(直近のもの)、課税証明書(直近のもの)、非課税証明書(直近のもの)のうちいずれか。
ただし、どれかひとつでは確認できない場合は、複数の提出を求められることもあります。
自営業者の方確定申告書の写し(直近1年分、税務署の収受印があるもの。
e-Taxの場合は受信通知を添付)、課税証明書のいずれかひとつ。
年金受給者の方公的年金受給証明書類として、年金振込通知書(直近のもの)、年金支払通知書(直近のもの)、年金証書(直近のもの)のうち、いずれかひとつ。
無職の方非課税証明書(直近のもの)と、雇用保険の受給がある場合は、雇用保険受給者証明書、離職票、解雇通知のいずれかの提出が必要になります。
(2) 資産を証明する書類固定資産評価証明書、固定資産税納税通知書のいずれかひとつ。
必要に応じて、不動産全部事項証明書の提出が必要になる場合があります。
(3) 資力を確認するための書類資力申告書の提出を求められます。
ただし生活保護を受給されている方は提出不要です。
(4) 本人及び同居家族を確認する書類住民票(本籍地、世帯筆頭者及び続柄、世帯全員が記載されたもの)
援助申し込みの3ヵ月以内に発行されたものが必要です。
外国人の場合は、住民票(在留資格・在留期間・在留期間満了日)、在留カードのいずれかが必要となります。
(5) 依頼する事件に関する書類依頼する事件に応じて、必要な書類は異なります。
この資料は、勝訴の見込みを法テラスが判断するために必要とするものです。
たとえば債務整理事件(自己破産・任意整理・民事再生など)の場合は、債務一覧表の提出が必須となっています。
また別途、法テラスから書類を要求されることもありますので、必要に応じて対処してください。

参考:法テラス 民事法律扶助のしおり

以上のような書類・資料を法テラスに提出し、審査を受けます。

事前に契約する弁護士が決まっている場合は、弁護士に書類や資料を提出すれば、法テラスへの審査申し込みをしてくれます。

民事法律扶助の審査は約2週間かかる

法テラスの審査期間は、標準で2週間程度です。

法テラスに必要書類が受け付けられてから、順に審査されることになりますので、申請が混雑している場合や、お盆やお正月、祝日といった期間を挟む場合は、1ヵ月程度の期間がかかることもあります。

審査後、利用可能となった場合は、法テラスまたは契約する弁護士から連絡がきます。

連絡を受けた後は、担当弁護士の事務所等へ行き、委託契約書を作成します。

ここで、はじめて弁護士が事件に着手することになります。

法テラスの審査の結果によっては、民事法律扶助の立替制度を利用できないこともあります。

契約する弁護士を決めているような場合でも、審査結果の前に弁護士に対応してもらうことはできませんので、ご注意ください。

民事法律扶助を利用するときの注意点

法テラスで、民事法律扶助(立替援助)を利用するときは、特に以下の点について注意が必要です。

資力要件がある

法テラスの民事法律扶助(立替援助)は、誰でも利用できるものではありません。

法テラスへ必要書類や資料の提出を行い、定められた基準をクリアする必要があります。

収入や資産が一定額以上ある人は、利用できませんのでご注意ください。

2週間~1ヵ月の審査期間がある

民事法律扶助(立替援助)を利用するための審査には、2週間から1ヵ月程度の期間がかかります。

すぐに弁護士に対応してもらいたいような緊急案件には、対応してくれませんのでご注意ください。

ただし、特別な事情がある場合には法テラスに相談することは可能です。

また、事務所によっては法テラスの審査期間であっても、審査通過を前提として着手してくれる弁護士もいます。

ただし、あくまでもこれはレアケースです。

正式なステップを踏むならば、この審査期間の考慮は必要ですから、早めに必要書類の準備を行って申し込み・問い合わせを行うようにしましょう。

担当弁護士について

法テラスへ弁護士の依頼を行う場合、担当弁護士は法テラスによって選任されますので、自身では選ぶことはできません。

ただし、同じ問題について3回まで相談することが可能となっていますので、最初に相談した弁護士とは相性が合わないという場合は、次の弁護士を検討することは可能です。

また、法テラスへ依頼する前に、法テラスと契約している弁護士を自分で探した場合は、自分と相性の合う弁護士を選んで依頼することが可能となります。

まとめ

法テラスの民事法律扶助(立替援助)は、収入や資産が少なく、弁護士等へ依頼することが困難な方に向けた制度です。

ですから、民事法律扶助(立替援助)を利用するためには、収入・資産基準をクリアし、その証明書類等を法テラスへ提出し審査を受けなければなりません。

審査には、2週間から1ヵ月程度の期間を要しますから、利用を検討されている方は注意しておきましょう。

破産のお悩みは深刻で不安なものです。
弊社では、相談者様の目線に立って、
丁寧に問題解決に向けた対応をさせていただきます。
楽な気持ちで何でも相談してください。

関連記事

top