最終更新日:2026/3/23
ママ起業とは?初心者でもできる?失敗せずに始める方法を解説!

ベンチャーサポート税理士法人 大阪オフィス代表税理士。
近畿税理士会 北支部所属(登録番号:121535)
1977年生まれ、奈良県奈良市出身。
起業・会社設立に役立つYouTubeチャンネルを運営。
PROFILE:https://vs-group.jp/tax/startup/profile_writing/#p-mori
YouTube:会社設立サポートチャンネル【税理士 森健太郎】
書籍:プロが教える! 失敗しない起業・会社設立のすべて (COSMIC MOOK) ムック

- ママ起業の働き方や会社員との違い
- ママ起業のメリットと注意点
- 失敗が少ない起業の手順
ママ起業は、子育てと仕事を両立しながら収入を得たい人にとって、自由度が高く魅力的な働き方です。
ママ起業では、収入が安定するまで時間がかかるといったデメリット、社会保険や確定申告のしくみなど、事前に知っておくとよいポイントが多くあります。
十分な準備をしないまま始めてしまうと、思うように売上が伸びない、育児との両立が難しくなるといった失敗につながるリスクがあります。
特に初心者の場合は「何から始めればいいのか」「自分にできる仕事はあるのか」「扶養の範囲で働けるのか」など、起業に対して不安や疑問を感じやすいものです。
この記事では、ママ起業の基本的なしくみからメリット・デメリット、初心者でも始めやすい仕事、失敗しないための手順などを体系的に解説します。


目次
ママ起業とは?働き方をわかりやすく解説
ママ起業は、子育てをしているママが自分で事業を立ち上げて収入を得る働き方です。個人事業主として開業するケースが多いですが、法人を設立して事業を行う場合もあります。
雇用契約を結んで働く会社員やパート、アルバイトとは異なり、業務内容や働く時間、仕事の量を自分でコントロールできる点が大きな特徴です。
起業して働くスタイルは自由である一方、給与のような定額の収入が保証されなくなり、事業の計画性が重要になります。
ママ起業は、収益のしくみや制度の違いを理解したうえで始めることが大切です。
ママ起業の定義と一般的な働き方の違い
ママ起業は、個人事業主として仕事を請け負い、その対価として報酬を得る働き方です。
勤務先に所属して給与を受け取る会社員とは異なり、仕事の受注、サービス内容、料金設定、働く時間などを自分で決めることになります。
一般的な会社員やアルバイト、パートの場合は、勤務時間や業務範囲があらかじめ決められています。起業した場合では、作業時間を調整できるため、家庭の事情に合わせて働くことが可能です。
ただし、自由度が高い反面、安定した収入を得るためには事業としての管理能力が求められます。
会社員・パート・副業との違い
会社員やパートは雇用契約にもとづいて働くもので、毎月の収入が安定しています。勤務時間も収入も決まっているため、先の見通しを立てやすい働き方といえます。
一方、ママ起業には雇用関係がないため、働いた時間ではなく成果に応じて報酬が支払われます。
コメント
最近では「会社員が働き方を変えるために個人事業主になる」という形で起業する人も増えています。子育てと両立するために、もともと従業員として勤務していた会社から業務委託で仕事を受けて自宅で働く人もいるようです。
ママ起業の社会的な背景
ママ起業が増えている背景には、働き方の多様化があります。オンラインで完結する仕事が増えたことで、場所にとらわれずに収入を得ることが可能になりました。
企業側も業務の一部を外部に委託するケースが増えており、個人が仕事を受注できる機会が広がっています。クラウドソーシングサービスの普及やSNSの普及も個人が起業する後押しになっています。
ママ起業は、社会全体の働き方の変化にも合う、現実的な選択肢だといえます。
ママ起業のメリット・デメリット
ママ起業は家庭と両立しやすい働き方として注目されていますが、収入のしくみや制度が会社員とは大きく異なるためメリットとデメリットを理解しておきましょう。
ママ起業のメリット
ママ起業の最大のメリットは、働く時間と仕事量を自分で調整できる点です。自分の都合に合わせて作業時間を調整できるため子育てなどのプライベートとも両立しやすいです。
また、勤務時間に応じて給与が決まる働き方ではないため、努力やスキル次第で成果や収入を増やせます。自分の得意分野を活かせば、短時間でも効率よく収益を得ることが可能です。
通勤が不要な在宅ワークを選べば、移動時間も削減できます。
ママ起業の注意点
ママ起業は自由度が高い一方、収入や制度の管理を自分で行う必要があります。特に税金や保育料は手取り額によって異なるため、事前に把握しておくことが重要です。
保育料が上がる
ママ起業をして収入が増えた場合は、保育料が上がる場合があります。保育料は、所定の認定区分や保護者の所得(市町村民税所得割課税額等)をもとに算定されるため注意が必要です。
参考:保育料について|よくわかる「子ども・子育て支援新制度」|こども家庭庁
また、扶養の範囲で働くかによっても保険料や手取り額が変わります。扶養には税制上の扶養と社会保険上の扶養があり、基準額がそれぞれ異なります。
特に社会保険上の扶養は、健康保険組合によって判定基準が異なり、開業届の提出で扶養から外れるケースもあるため、事前に加入先の健康保険組合に確認しておきましょう。
確定申告時のポイント
確定申告が必要かどうかは、売上ではなく所得額や働き方で変わります。
個人事業では、まず売上から必要経費を差し引いて所得を計算します。会社員の副業として行う場合は、給与以外の所得が20万円を超えるときなどが、申告が必要になる代表例です。
確定申告は年に一度行うものですが、日頃から収支を記録しておくことで、申告時の負担を軽減できます。
事業用と生活用の通帳を分けておくと、お金の流れを把握しやすいです。経費の管理もしやすくなります。
デメリットと失敗パターン
ママ起業は働き方の自由度が高い反面、収入が安定するまで時間がかかることがあります。会社員のように毎月決まった給与が支払われるわけではないため、安定した収入を得られる保証はありません。
また、営業・経理・商品設計・集客をすべて自分で行う必要があるため負担が増す可能性もあります。
失敗しやすい人の共通点
ママ起業で失敗しやすい人には、いくつかの共通点があります。
まず、勢いだけで始めてしまい、収益化までの計画がないケースです。どのような商品やサービスを、誰に、どの方法で販売するのかが決まっていないと、起業しても収入を得られない可能性が高いです。理想やイメージだけで起業するのではなく、ビジネスのビジョンをしっかり持って起業しましょう。
次に、作業時間の見積りがあいまいで、いざ始めてみると思ったよりずっと大変だったというケースです。作業量に対して報酬や収入・支出のバランスを事前に計算しておく必要があります。
ママ起業に、特別なスキルや奇抜なアイデアは不要です。結果が変わるのは、事業としての基本設計ができているかどうかです。
ママでも始めやすいおすすめ起業ジャンル
ママ起業では、収益化までの期間と自分の作業時間を考えて起業のジャンルを選ぶことが重要です。ママ起業におすすめのジャンルを解説します。
在宅でできるママ起業
在宅でできる仕事は、ママ起業として始めやすいジャンルです。
例として、Webライター、Webデザイン、動画編集、イラストレーターなどがあります。これらはパソコンとインターネット環境があれば始められるため、初期費用を抑えることができます。
スキルなし・未経験から始めやすい仕事
特別な資格や経験がなくても始めやすい仕事も、ママ起業に向いています。
たとえば、データ入力業務などは、マニュアルに沿って進められるため育児中でも対応しやすいです。
ただし、これらの仕事は単価が低くなりやすいため、作業効率を上げながら徐々に単価の高い業務へ移行していく設計が重要です。
実は失敗しやすい?起業ジャンル
ママ起業では初期費用と固定費が高いジャンルはリスクが高くなるため慎重に検討する必要があります。
たとえば、店舗型のビジネスでは家賃や設備費が発生します。特に、起業してすぐはどの程度の集客が見込めるのかが未知数であるため、売上とのバランスが取りにくくなる可能性があります。
また、在庫を多く抱える物販は、売れない商品が増えてしまうリスクがあります。
ママ起業の始め方とステップ
ママ起業は思いつきで始めるのではなく、全体の流れを把握して準備することがポイントとなります。
ここでは、ママ起業の始め方を、初心者でも実践しやすい6つのステップに分けて解説します。
ステップ1.自分に合うビジネスを決める
まずは、自分の生活スタイルと確保できる作業時間を基準にビジネスを選ぶとよいです。育児中は長時間の稼働が難しくなるケースもあるため、現実的な作業時間を検討しましょう。
そして、起業ジャンルについては過去の職務経験や得意な作業を書き出すと、自分に合う分野が見えてきます。未経験分野よりも、経験やスキルがある分野のほうが収益化までの期間を短縮できます。
また、需要があるかどうかの確認も重要です。自分の願望や理想だけではビジネスにならないケースもあります。自分が提供したい商品やサービスに顧客のニーズがあるのか、SNSなどのリサーチやアンケート調査で確認しましょう。
ステップ2.商品・サービスを作る
次に、誰にどのようなサービスや商品を提供するのかを考えていきます。
ここではサービス内容、提供方法、価格などを具体的に決めます。起業する場合は価格が自分の報酬の基準になるため、収支のバランスと作業時間を考慮して価格を設定しましょう。
ステップ3.集客の設計をする
商品やサービスの大枠が見えた後は、集客のしくみを作ります。
SNSは認知を広げる手段として有効ですが、ただ投稿するだけでは安定した集客は難しいため、注目されやすい画像やキャッチコピーを工夫して作るようにしましょう。
ステップ4.売上の計画
次に売上の計画を立てていきます。
ここでは、目標とする手取りから逆算して売上を設定します。「1カ月でこのくらい欲しい」という具体的な目標をベースに、販売数と単価の目安を考えていきます。
たとえば、月に5万円の収入を目指す場合、1万円の商品であれば5件以上の成約が必要です。このように数値で分解すると、現実的な数字が見えてきます。
このとき、保育料や社会保険料についてもシミュレーションして計画を立てることが重要です。
ステップ5.起業
すべての準備が整ってから起業します。自分が提供する商品やサービスを実際にお金に換える段階です。
起業のジャンルによって方法は異なりますが、計画的に起業することで失敗の確率を下げることができます。
ステップ6.開業届の提出
個人で始める場合、税務上の基本手続きは「個人事業の開業・廃業等届出書」の提出です。青色申告を希望する場合は別途「所得税の青色申告承認申請書」も検討しましょう。なお、業種によっては営業許可など別の手続きが必要です。
参考:No.2090 新たに事業を始めたときの届出など|国税庁
会社を設立する場合は、定款の作成(株式会社の場合は認証)、法務局での登記などが必要です。手続きには登録免許税(株式会社で最低15万円、合同会社で最低6万円)などの費用もかかります。
ママ起業で成功する人はどんな方法で集客してる?
ママ起業で安定収入を得るためには、商品やサービスの内容だけでなく、継続した集客をするための工夫が必要です。
ここでは、ママ起業で成果を出している人が実践している集客方法を解説します。
SNS集客の現実と注意点
ママ起業の集客でよく利用されるのが、SNSです。たくさんの人が目にするSNSは手軽な広告ツールとして活用されています。
SNSではフォロワー数が1つのポイントになりますが、フォロワーが多いからといって必ず売上につながるとは限りません。投稿する内容と提供するサービスが魅力的である必要があります。
また、SNSは炎上のリスクもあるため慎重に利用しましょう。
ブログ・SEOを使う
ブログは継続的にアクセスを集められる集客方法の1つです。
ママ起業とも相性が良く、過去に作成した記事が長期間にわたって公開される点も魅力です。
ただし、SEOの上位記事を書くためにはスキルが必要です。難しい場合は外注する方法もあります。
SNSとサイトを組み合わせる
ママ起業で安定した集客をするためには、SNSとWebサイトを組み合わせた集客が効果的です。
SNSでまずは認知を広げ、詳しい情報についてサイトで案内するという誘導がポイントです。
子育てと両立しながら継続するためのポイント
ママ起業は必ずしも短期間で大きな利益を出せるものではなく、継続が大切です。そのためには、無理のない事業設計と家族の理解が重要です。
ここでは、長く続けるための具体的なポイントを解説します。
家族への説明
ママ起業を継続するには、家族に起業という働き方を理解してもらうことが大切です。在宅で仕事をしている場合でも、作業時間中は仕事をしているという認識を共有する必要があります。
また、収入の目標や仕事に使う時間とスペースを事前に伝えておくことで、家族からの協力を得やすくなります。
計画性
子育て中の起業では、予定どおりに作業が進まないこともあります。そのため、余裕を持ったスケジュール管理が必要です。
1日の作業時間だけでなく、1週間や1カ月単位で売上や作業時間を管理すると現実的な目標設定が可能となります。短期間でたくさんの作業をする前提ではなく、ある程度の余裕をもったスケジュールを作りましょう。
ママ起業で使える支援制度・助成金
ママ起業では、国や自治体の支援制度を活用できるケースがあります。それぞれの制度の内容を起業前に把握しておきましょう。
国や自治体の起業支援制度
国や自治体の制度として、女性起業家向けの補助金や助成金、専門家に無料相談ができるセミナーなどがあります。
また、日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」も検討可能で、女性の場合は「女性、若者/シニア起業家支援関連」として特別利率が適用される場合があります。融資を受けて起業したい場合は一度相談してみましょう。
参考:新規開業・スタートアップ支援資金(女性、若者/シニア起業家支援関連)|日本政策金融公庫
助成金や補助金の注意点
助成金や補助金は申請すれば必ず受け取れるというものではなく、審査があります。さらに、多くの制度は後払いであるため、まずは自身で立て替えることになります。
そのため、開業資金に助成金や補助金を組み込むと予定どおりに行かないこともあります。まずは、対象経費や申請期間を事前に確認し、自己資金をベースにしたうえで資金計画を立てましょう。
ママ起業でよくある質問
ママ起業は自由な働き方の1つ!
ママ起業は、働く時間や場所を自分で調整でき、子育てと両立しやすい自由な働き方が魅力です。会社員とは収入のしくみや社会保険、税金の扱いが異なるため、制度をしっかりと理解したうえで進めることが重要です。
特に保育料や扶養、確定申告は手取り額に影響するため、起業前にしくみを把握し、所得と世帯収入を意識して収支を考える必要があります。
ママ起業にはメリットもデメリットがありますが、十分な準備と計画によって安定して続けられる働き方です。支援制度や手続きの流れ、収支計画の立て方などをしっかり押さえたうえで起業を進めていきましょう。

















