最終更新日:2020/12/25
コロナ以降でビジネスはどう変わる?衰退する分野と流行る分野を徹底予想!
この記事でわかること
- コロナ以降でビジネスや暮らしが変わった部分がわかる
- どのようなビジネスに注目すべきかわかる
- コロナ禍によって衰退してしまう分野がわかる
新型コロナの影響によって、飲食、旅行、宿泊施設、各種イベントなどのビジネスは打撃を受けています。
ウィズコロナなど、コロナと共存した生活やビジネスが求められていますが、仮にコロナが終息したとしても、完全に以前の通りに戻ることはないでしょう。
しかし一方でコロナ不況といわれる中でも、ネットショップや映像配信、会議システムなどのオンラインサービスは拡大しています。
コロナの終息には少なくとも2年はかかると言われていますが、コロナ以降さらに拡大すると予想されるビジネスもあります。
本記事では、コロナ以降でビジネスはどのように変わっていくのか、そして注目すべき分野はどのようなものか、衰退してしまうビジネスは何なのかについて説明していきます。
目次
コロナでビジネスや暮らしが変わった部分
新型コロナによって、ビジネスも暮らしも大きく変わりました。
ここでは、いくつかの項目でビジネス、暮らしの変わった部分を紹介していきましょう。
リモートワークや時差通勤などの働き方
コロナ禍の自粛期間では、リモートワークやオンライン会議、時差通勤など、これまでなかった働き方が一気に導入されました。
仕事内容的にリモートワークが導入されなかった企業も多かったのですが、そのような企業に勤務する人からも働き方の変化を望む声は上がっています。
リモートワーク導入前は、「対面なしでは意思疎通しづらい」「自宅では仕事が進まない」などと否定的な意見も多く聞かれました。
ですが、実際にリモートワークが導入されると、「満員電車のストレスから解放された」「職場環境を気にせず働けるので効率が良くなった」「他人の目を気にしないので残業が減った」など目からウロコの人も多かったようです。
自粛期間の終了に伴って、このようなリモートワークは終了した企業もありますが、働き方に対する意識は確実に変わったと言えるでしょう。
置き配の増加
「置き配」とは、あらかじめ指定された場所に荷物を置いて配送を完了するというものです。
配達員は、受取側の不在を気にせず、対面での受け渡しによる時間も節約することができますので、かなり負担が軽くなります。
コロナ以前の「置き配」は、配達する側の負担は軽減されるものの、受取側である利用者のメリットが低く、あまり普及していませんでした。
新型コロナの影響によって、この「置き配」は対面不要であることから、利用者からも求められるようになり、急拡大しました。
フードデリバリーの拡大
以前からあるサービスですが、ウーバーイーツや出前館といった食事のデリバリーサービスの利用が伸びています。
コロナ以前から、外食のデリバリーへのシフトは進んでいましたが、コロナによって更に急ピッチで進んだという印象です。
現時点では、都市部向けのサービスではありますが、今後は実店舗を持たずにデリバリーのみで営業する飲食店も増加していくのではないでしょうか。
キャッシュレス決済
諸外国と比較して現金決済の比率が高い日本ですが、現金を媒介としたウイルス感染のリスクを懸念する声も上がりました。
実店舗での支払いだけでなく、オンライン決済の拡大に伴って電子決済が標準となっていく日も近いかもしれません。
クラウド化はセキュリティリスクが低い
リモートワークが進むことによって、利用者間のデータのやりとりも増え、これらのセキュリティリスクを抑えるために、IT企業を中心に情報のクラウド化が進められています。
日本政府も一部のシステムのクラウド化を検討しており、コロナ後は情報のクラウド化が加速していくと思われます。
新型コロナの影響による社会環境の変化によって、ビジネスや暮らしも大きく変わりました。
ですが、このような変化はむしろチャンスで、新しいビジネスを生み出すきっかけとなっていくのではないでしょうか。
コロナ以降のビジネスで注目すべき分野
コロナ禍では人と人との接触が制限され、これまで対面で成り立っていた商売も、オンラインなどをベースに展開されるケースが多くなりました。
このような状況が続き、コロナが終息した後、どのようなビジネスが伸びていくのでしょうか。
ここでは、コロナ不況下で注目された分野、コロナ以降でより注目されるであろう分野について解説していきます。
最も注目すべきは「オンライン・デジタル分野」
コロナによる自粛生活によって、自宅にいながらネットで完結するサービスの需要が急拡大しました。
わかりやすいところでは、オンラインショップ、オンラインゲームや映像配信のエンタメ系、SNSなどのサービスです。
例えば、ディズニーというコンテンツを考えた場合、テーマーパーク事業は閉鎖期間も長く、以前のような状況に戻るには、まだ当分時間がかかりそうです。
ですが、同じディズニーでも公式動画配信サービスである「Disney+(ディズニープラス)」は、2020年8月時点で加入者が6050万人に達しています。
ディズニープラスは2019年11月にアメリカとカナダの北米地域でのスタートを皮切りに2020年2月段階で2860万人の加入者数となり順調に推移していました。
そこに世界規模での新型コロナウイルス流行による外出制限などの施策がとられ、4月8日時点で5000万人を突破するという快挙を成し遂げました。
このサービスは、日本でも6月からスタートしています。
雇用面でも、飲食業界や旅行業界の大量リストラとは対照的に、デジタル分野のIT企業などは雇用を大幅に拡大しています。
オンラインショップの代表格Amazonも、コロナ不況下で雇用を拡大した企業の一つです。
外出自粛で需要が急拡大し、3月中旬には米国で10万人規模の採用を行いました。
商品の管理や発送を行う物流センターの人員だけではなく、エンジニア、ハードの開発者、コンテンツやメディア管理、財務会計、人事など幅広い採用を行っています。
GoogleやFacebookといった世界的企業の雇用も、もちろん拡大していますが、小規模なIT企業も今がチャンスと雇用枠を広げ、事業の拡大に投資しています。
新しい働き方「リモートワーク分野」
コロナ以前から、リモートワークは一部で行われていましたが、コロナ禍の外出自粛、在宅勤務の推進で一気に広がりました。
実際にリモートワークを体験した人々は、「リモートワークで十分な仕事ができた」「通勤電車に乗らずに済み、時間を有効に使うことができた」「やってみると意外といい働き方だと感じた」とリモートワークの良さに目覚めるケースも多いようです。
外出自粛制限が解除され、また以前のように会社へ通勤する働き方に戻った企業も多いですが、コロナ後の新しい働き方としてリモートワークは定着すると予想されています。
そしてこのリモートワークを支えるビジネスコミュニケーションツールが注目を集め、利用者数も急拡大しています。
コロナ以前から、Web会議システムのZoomミーティング、ビジネスチャットツールのChatworkやSlackなどは日本でも普及していましたが、コロナ禍の自粛生活の中で一気に広まった感があります。
Zoomなどはリモート飲み会、オンライン飲み会として利用されることもあり、ビジネス以外でのシーンでも活用されています。
また、リモートワークの効率化を目指して、プロジェクト管理ツールのAsana(アサナ)や、Web会議システム、オンライン商談ツールのCalling(コーリング)などのサービスも注目を集めています。
これらのリモートワークを支えるビジネスコミュニケーションツールは、企業の規模や特性に合わせて、これからも進化を続けるのではないでしょうか。
そして、ビジネス分野だけにとどまらず、教育・レッスンツールとして利用されるなど、分野を広げて活発化していくことが予想されています。
子どもだけじゃない「オンライン学習分野」
学校休校の長期化によって、日本でも大学を中心にオンライン授業の需要が拡大しました。
公立校では、PCやオンライン環境の整備の問題から、オンライン中心とは言い難いところがありますが、私立校や大学では、オンライン学習を導入する学校が急増しました。
使用されているシステムは様々ですが、生徒がオンラインサイトにログインして、映像学習や問題、課題に取り組み、教師がモニタリングして指導するという流れが多いようです。
学生の場合、オンライン学習だけでは全てをカバーすることはできませんが、このようなオンライン学習は一般の大人にも拡大しています。
学生と違って楽器の演奏や趣味の習い事として、オンライン学習を始める人も増えました。
オンライン学習であれば、世界中どこからでもアクセスできますので、非常にニッチな学習テーマや、好きな講師を選ぶなど、通常の教室では難しいことができますので、今後も利用者の増加が見込まれます。
新常識?「リモート医療分野」
感染症対策としてマスクやアルコール消毒グッズなどの品薄状態が続いていましたが、ある程度解消されてきました。
また病院も、ひっ迫した状況からは脱し、徐々に通常の医療体制に戻りつつあります。
ですが医療分野は、コロナの終息に伴って以前と同じ状態に戻るかというと、そうでもありません。
コロナ禍で拡大した、ネットで医師の診断を受けられるリモート医療は、患者側の負担を軽くしますし、病院側も効率化を図ることができます。
また今後の感染症対策としても、リモート医療が常識となっていく可能性が高いのではないでしょうか。
コロナ以降は衰退が予想される分野
新型コロナが2020年内に完全終息したとすると、コロナ以前の状態に戻るということも考えられますが、現時点では少なくとも2年はこのような状態が続くと予測されています。
現在のような状態が長く続いた場合、衰退が予想される分野は「3密」に絡む業界ではないでしょうか。
例えば、映画館は動画配信サービスに切り替わってしまうでしょう。
また、飲食業界、旅行業界、インバウンド向けの観光業、航空・鉄道業界、音楽・舞台などのイベント業界、ライブハウス、民泊施設、カラオケボックス、プロスポーツなども完全復活には時間がかかりますし、これまでと同様のサービスは消滅してしまう可能性もあります。
新型コロナウイルスのワクチンが開発され、人と人の触れ合いが復活したとしても、いつまた別のウイルスが流行するかもしれず、コロナ以前のビジネスモデルでは事業は難しいと言わざるを得ません。
まとめ
新型コロナの影響によって、ビジネスや暮らしも大きく変わりました。
一度変化したものは、コロナが終息しても完全に元に戻るということはありません。
この変化をチャンスと捉え、こらから拡大していくだろうビジネスを見極め、コロナ以降も生き抜くための戦略を考えることが重要ではないでしょうか。