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最終更新日:2022/6/7

【実例解説】ビジネスアイデアを見つける考え方とアイデアを形にする方法

税理士 鳥川拓哉
この記事の執筆者 税理士 鳥川拓哉

ベンチャーサポート税理士法人 税理士。
大学を卒業後、他業種で働きながら税理士を志し科目を取得。
その後大手税理士法人を経験し、現在に至る。

PROFILE:https://vs-group.jp/tax/startup/profile_writing/#p-tori

この記事でわかること

  • 成功事例からビジネスアイデアの考え方を学ぶことができる
  • ビジネスアイデアを思いつくポイント5つがわかる
  • ビジネスアイデアを考える場合の便利ツールがわかる
  • ビジネスアイデアを思いついた後はどうするかわかる
  • 成功するビジネスアイデアと失敗するアイデアのポイントがわかる

新たに事業を始める場合や事業を拡大したい場合などには、ビジネスのアイデアを考える必要があります。

しかしながら、全くの新しいアイデアを思いつくのは稀でしょう。

通常、新たなビジネスアイデアは、既存のビジネスや確立されたアイデアに付加価値を与えるものとして考え出されることが一般的です。

このため、新たなビジネスアイデアを見つけるには、新たなアイデアで成功した事例から考え方を学ぶ方法が常套手段です。

以下では、成功事例から学ぶビジネスアイデアの考え方、ビジネスアイデアを思いつく5つのポイント、ビジネスアイデアを考える際の便利ツールを紹介します。

また、思いついたビジネスアイデアを形にするにはどうすれば良いか、成功するアイデアと失敗するアイデアについても併せて紹介します。

ビジネスアイデアの考え方を成功事例から学ぶ

古くからアイデアは盗むものと表現されることもあるように、ビジネスアイデア考え方は成功事例から学ぶことが常套手段です。

ただし、この場合の「盗む」は、オリジナルの発想を自分のアイデアで新しいものに変えるといった意味で使われていることにご注意ください。

ビジネスアイデアの考え方

交通や運搬の利便性向上、インターネットの発達などによって、世界や広範な地域を単位とするビジネスが一般化しています。

このため、商品やサービスも選択肢が広がり、他社との差別化や独自性など新たなビジネスのアイデアが、ますます重要になります。

では、アイデアを思いつくためには、どのような考え方をすれば良いのでしょうか。

実は、そのカギは成功しているビジネスにあります。

代表例として、大ヒットしたiPhoneについて確認してみましょう。

世界的に大ヒットしたiPhoneは、もともとノキアが発表した世界初のスマートフォンのアイデアをベースとしています。

アップル設立者の一人としても名高いスティーブ・ジョブズ氏は、ノキアのアイデアに独自のデザインや機能を付加してiPhoneを開発し大成功を収めたのです。

つまり、オリジナルのアイデアに自分独自のアイデアを加えることができれば、新たな成功を収めるビジネスアイデアになり得るというわけです。

このように、ビジネスアイデアを見つける考え方は、成功事例から学ぶことが近道と言えます。

ちなみに、ジョブズ氏は「優れた芸術家はまねをする。

偉大な芸術家は盗む」と題する著書で、その思いを記しています。

成功事例から学ぶビジネスアイデア

ビジネスのアイデアを成功事例から学ぶことができる例として、先にiPhoneの例を挙げましたが、その他の主な事例も確認してみましょう。

「あったら良い」を実現した独自のアイデア

今まで存在しなかったものの、あったら良いと思っていた顧客のニーズを掴んで成功した例があります。

「価格ドットコム」や「キューピーネット」は、その代表例と言えるでしょう。

価格ドットコムは、実際には店舗に出向いて調べ回らなければ比較できない日々の小売価格を、インターネット上で容易に比較できることで顧客を掴みました。

また、キューピーネットは、髪をカットするだけで良いとのニーズを掴み、10分1,000円で散髪するサービスを生み出しました。

一般の理髪店や美容院にはあるシャンプーやブローなど余計な工程を省くことによって、時間とコストを削減したことが成功につながりました。

成功事例に独自のアイデアを付加

成功事例のアイデアに独自のアイデアを付加したビジネスアイデアとしては、先に紹介したiPhoneを筆頭に「楽天市場」も好例でしょう。

楽天市場は、アメリカで普及した「ショッピングモール」をベースに、日本人向けにアレンジすることで人気を掴みました。

店舗に出向くことなく買い物ができ、自宅までの配送サービスも受けられ、決済方法を選ぶことができるなど、買い物の手軽さを提供しています。

成功事例の模倣でもマーケットを変えるアイデア

成功事例のアイデアをそのまま模倣しているのにもかかわらず、未開発の市場を狙ってビジネスを展開するアイデアで成功した事例もあります。

たとえば、ドイツのロケット社は、アメリカや中国のインターネット通信販売を模倣するものでありながら、アメリカや中国以外の地域で急激な成長を果たしました。

その運営方法や成長後の経営に否定的な見方はあるものの、浸透していない市場の選択と圧倒的なスピードが成長のカギとなりました。

つまり、同じビジネスアイデアであっても、市場の選び方や事業の展開方法によっては成功できることを証明するものと言えます。

なお、資格や技術で個人事業主として開業する場合などには、市場規模が小さいことが一般的なため、この考え方が適していると言えます。

ビジネスアイデアを思いつくポイント5つ

様々な成功事例を見て行くと、ビジネスのアイデアを思いつくためのポイントが浮かび上がってきます。

主なものを確認しましょう。

(1)自分に身近なことから考える

自分に身近なことであれば、イメージが膨らみやすく新たなアイデアを見つけやすいものです。

得意なことや好きなこと、チャレンジしてみたいと思うこと、困っていることなど、自分に身近なアイデアが現実的なビジネスにつながりやすいでしょう。

特に、自分が主体となった事業として実現するためには、見つけたアイデアが現実的であることがポイントになります。

得意なことや好きなこと

アイデアとしては良いものであっても、そのアイデアを実現するのは自分です。

そのためには、自分にとって得意なことや好きなことであればアイデアが広がりやすく、積極的な実行につながりやすいものです。

チャレンジしてみたいこと

得意なことや好きなことではないものの、チャンスがあればチャレンジしてみたいと思っているような興味があるジャンルなら、アイデアが広がりやすいでしょう。

やってみたいという好奇心があれば、アイデアを実行に移す場合もハードルが低く、実現性が高くなります。

困っていること

身近な方や自分としても困っていることがあれば、それを解決しようとする思考からアイデアが見つかることも良くあるものです。

実際でも「困りごとを解決したい」「あったら良い」などは、昔から成功事例での代表的な考え方です。

自分に役立つだけでなく、他人にも役立つアイデアなら探求心も沸きやすく、事業化しようと思う実行力も生まれやすいでしょう。

(2)既存のビジネスを見直す

すでに成功しているビジネスをベースに工夫や改良などを考える際は、課題が設定しやすく新たなアイデアを見つけやすくなります。

余分なものを外してみる

キューピーネットなどに見られるように. 余分な工程や性能をそぎ落とすことも、新たなアイデアが見つかりやすい考え方です。

サービスや製品にはメニューや機能が多すぎて利用しにくいケースもあり、必要最低限の要素だけのシンプルなものがニーズに適合する可能性があります。

たとえば、健康診断サービスの「ケアプロ」では、健康診断を必要最低限の検査項目に絞り、時間と費用を削ったことが成功につながりました。

散らばっていたものを集約してみる

「価格ドットコム」「Amazon」「楽天市場」などは、それぞれの業者に分散されていた情報を1つのプラットフォームに集約して総合化することで成功した事例です。

それまではインターネット上にバラバラに掲載されていた情報を1カ所に集め、便利さや手軽さを生み出すビジネスアイデアが功を奏しています。

(3)既存ビジネスのスキマを考える

既存のビジネスでも痒い所に手が届かないことは良くあるもので、そのようなビジネスのスキマを考えることも新たなアイデアを見つけやすいポイントです。

未開発の市場を狙う

前出のロケット社のように、確立されたビジネスモデルをそのまま模倣しながら、市場を変えて成功する事例があります。

既存のビジネスが浸透していない市場を探すことも、新たなビジネスにつながるアイデアです。

ちなみに、この手法は「タイムマシーン」とも呼ばれています。

捨てられている資源に着目する

捨てられているだけの資源を有効活用する視点が、成功を収めるアイデアにつながるケースがあります。

ワンファイナンシャルが開発したアプリ「ONE」は、捨てられるだけのレシートや明細書の画像を買い取り、ビッグデータを取得するビジネスアイデアです。

提供者には小遣い稼ぎのゲーム感覚で満足感を与える一方、安く買い取ったデータはビックデータとなって利益をもたらしています。

(4)既存ビジネスの課題から解決策を考える

既存ビジネスの課題を探し、解決策を考える過程で新たなビジネスアイデアが生まれることは多いものです。

課題が明確になれば、何を解決すれば良いかが明確になり、そこに独自のアイデアを付加して新たなビジネスが生まれることは珍しくありません。

このプロセスには、課題を発見する工程と課題を解決する工程があります。

課題を発見するためには常に問題意識を持つことが大切で、そのためには日頃の情報収集が欠かせません。

また、新たなビジネスアイデアにつながる課題を発見するためには、評論家のような立場ではなく、本質的な問題点を分析する視点が必要です。

と言うのも、課題の本質が分かれば、何を改善すれば良いかが明確になるからです。

(5)既存ビジネスの新しい組み合わせを考える

現状のビジネスを見直すと、1つのサービスには様々な要素が組み合わされていることがわかります。

たとえば、インターネット上の通信販売なら、ウェブ開発や情報の集約、クレジットカード決済、運送サービスなどの要素が組み合わされています。

ウェブ開発だけを取り出して見ても、プランナーやエンジニア、デザイナーなど様々なビジネスの組み合わせで成立しています。

ビジネスを構成する要素にまで分解すれば、新たなビジネスアイデアが生まれやすくなります。

組み合わされているビジネスの見直しや改善、補完、追加などを検討することによって、新しい組み合わせが見つかるケースも少なくありません。

たとえば、「エアークローゼット」は、洋服のレンタルサービスにスタイリストや買い取りなどの要素を新たに組み込んで成功した事例です。

レンタルする洋服はスタイリストが選び、気に入れば買い取ることも可能なアイデアによって、新たなビジネスが誕生しています。

ビジネスアイデアを考える場合の便利ツールとは

ビジネスアイデアを考えるときに、一人頭の中だけで想像を働かせたとしても、アイデアの広がりには限界があります。

思いついたアイデアを様々な視点から整理や検討を行い、より具体的で実践的なアイデアに仕上げていくことができる便利なツールがあります。

主なツールとして、ブレインストーミング、オズボーンのチェックリスト、マインドマップ、フレームワークを紹介します。

ブレインストーミング

このツールは、集団でアイデアを出し合う方法であり、一つのアイデアの連鎖反応でいくつものアイデアが生まれやすく、想定外のアイデアが生まれることもあります。

オズボーンのチェックリスト

ブレインストーミングの考案者であるオズボーン氏が生み出したツールで、アイデアが出ないときに強引にアイデアをひねり出す手法です。

発想の飛躍ができるため、想定外のアイデアが生まれることもあります。

このチェックリストは、アイデアを生み出すための9つの基本的な要素を考え合わせ、発想を深化させることが期待できます。

転用の可能性、他のアイデアの応用、変更、拡大、縮小、代用、置換、逆転、結合といった課題への対応方法を考える要素をチェックしていくものです。

マインドマップ

これは、頭の中で考えていることを、キーワードやイメージを使って放射状に広げ、つなげていくことで思考を整理し、アイデアが生まれやすくするツールです。

通常は紙にペンで描いていくことになりますが、コンピュータ用の専用ソフトウェアも開発され、複雑な思考を視覚化することができます。

フレームワーク

フレームワークは、様々な思考の整理や課題の分析などに当てはめることができる枠組み(テンプレート)で、ロジックツリー、MECE、3C分析、SWOT分析などがあります。

たとえば、ロジックツリーは課題を要素に分解して広げ、最適な解決策を見つけるためのツールとして役立つツールです。

また、MECEは、集合図で表すもので、漏れやダブりの問題をなくした正確な判断が必要な場合に役立つツールです。

ビジネスアイデアを思いついた後はどうする?

アイデアを思いついても、何もしなければ単なる想像で終わってしまいます。

このため、アイデアを思いついたときに一番重要なことは、アイデアをすぐに実行に移すことです。

しかしながら、多くの場合、完璧なアイデアに仕上げてからでないとビジネスにできないという思いが障害となって、実行に移せない結果に終わっています。

実行に移せないアイデアがビジネスになることはあり得ません。

つまり、最初から完璧なアイデアなど期待できるものではなく、実行する過程でアイデアを補完しながら仕上げることを目指すべきと言えます。

実行することが重要

アイデアを実行することについては、多くの成功者たちがその重要性を説いています。

たとえば、「やる気は5秒で死んでしまう」の著者である元テレビ司会者のメル・ロビンス氏は、思いついたアイデアは5秒以内に着手する必要性を説いています。

また、Googleの創業者であるラリー・ペイジ氏や起業家デレク・シルバー氏は、実行することで価値が発生することを説いています。

便利なGoogleのサーチエンジンは、アイデアを進化させているうちに得ることができたもので、もともとのアイデアを実行したものではありませんでした。

完璧なアイデアを待たない

オンラインストレージで成功したDropboxの 創業者であるドリュー・ヒューストン氏は、アイデアが完璧になるまで待たずに、なるべく早く始めることを薦めています。

アイデアは、なるべく早く実行に移し、起業した仲間や競争相手などとの環境下でアイデアを磨いていくことの大切さを説いています。

成功するビジネスアイデアと失敗するビジネスアイデアのポイント

実行に移したビジネスアイデアが成功するか、あるいは失敗するかについて興味深い見方がありますので紹介します。

成功するビジネスアイデア

成功するビジネスアイデアは、顧客が抱える課題を解決してニーズに応えることですが、ビジネスとしては利益になることが重要です。

収益を生み出さないアイデアは、どれほど優れているとしてもビジネスではなく、ボランティア活動に過ぎません。

つまり、成功するビジネスアイデアを見つけるためには、アイデアの良し悪しだけでなく、収益性も考えることが大切です。

失敗するビジネスアイデア

一方、せっかく思いついたアイデアでも、勘違いによってビジネスとして成立しないケースや最初のアイデアに固執するあまり継続できないケースもあります。

たとえば、独りよがりなアイデアは顧客に受け入れられず、最初のアイデアにこだわりすぎてニーズの変化を捉え切れないことも珍しくありません。

つまり、ニーズを無視したアイデアはビジネスにならず、ニーズの変化に対応できないアイデアも長続きしないということが言えます。

まとめ

ビジネスの新しいアイデアを思いつくためには、得意なことや好きなことなど発想が膨らみやすい分野で情報を集めることが第一歩です。

集めた情報を整理し、ビジネスの要素に分解していくことができれば、アイデアを思いつきやすくなるのは間違いありません。

アメリカの実業家ジェームズ・W・ヤング氏は、数十年間売れ続けている知的発想法の著者で、アイデアは既存要素の組み合わせであるとしています。

また、既存の要素を新しい組み合わせにするには才能が必要となるものの、訓練で向上させることができるとも述べています。

実行に移すことができるアイデアを思いつくためには、常に問題意識を持って情報を整理し、関連性を見つけ出す才能を磨くことが大切と言えそうです。

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