会社設立実績件数 23年:3006件 24年:2757件 最新ご相談件数 2024年12月:332件 | 全国22拠点スタッフ1350名が対応
24年設立実績:2757件 | 前月ご相談 :332件
MENU
close
閉じる

無料
相談

0120-755-878
9~21時/土日祝対応

メール LINE Line

無料相談はこちらから

0120-291-244

【受付】9:00-21:00(年中無休)

無料相談のお申込み

最終更新日:2025/1/30

合同会社設立後も社会保険の加入は義務!手続きや保険料、副業の場合を解説

森 健太郎
この記事の執筆者 税理士 森健太郎

ベンチャーサポート税理士法人 大阪オフィス代表税理士。
近畿税理士会 北支部所属(登録番号:121535)
1977年生まれ、奈良県奈良市出身。
起業・会社設立に役立つYouTubeチャンネルを運営。

PROFILE:https://vs-group.jp/tax/startup/profile_writing/#p-mori
YouTube:会社設立サポートチャンネル【税理士 森健太郎】
書籍:プロが教える! 失敗しない起業・会社設立のすべて (COSMIC MOOK) ムック

この記事でわかること

  • 合同会社の設立後も社会保険の加入は義務
  • 社会保険とは?いくら負担する?
  • 社会保険に加入できない場合がある

合同会社の設立後には、従業員のいない一人社長の場合であっても社会保険の加入が義務となっています。

社会保険の加入対象であることを知らず、加入手続きを怠っていた場合、罰則が科せられることもあるので、忘れずに加入手続きを行いましょう。

この記事では、合同会社を設立する場合の社会保険の種類や、副業として設立する場合はどうなるのか、などについて解説します。

合同会社の設立後は社会保険の加入が義務!

合同会社の設立後は、社会保険の加入は義務です。従業員のいない一人社長の場合でも加入が必須となります。

一人社長の場合は、健康保険・厚生年金保険には必ず加入します。また、従業員を雇用した場合には、雇用保険、労災保険にも加入する必要があります。

社会保険とは?いくら負担する?

社会保険には、主に下記の5つが含まれます。

社会保険とは

  • 健康保険
  • 厚生年金保険
  • 介護保険
  • 雇用保険
  • 労災保険

健康保険

健康保険とは、病気やけが、またはそれによる休業、出産や死亡といった事態に備える公的な医療保険制度です。被保険者本人だけでなく、扶養家族も対象となります。

保険料は、毎月の給与(標準報酬月額)と賞与(標準賞与額)に保険料率を掛けて算出し、従業員と会社で折半して負担します。

参考:令和6年度保険料額表(令和6年3月分から)|全国健康保険協会

厚生年金保険

厚生年金保険は、主に会社員や公務員が加入する年金保険です。労働者と会社が保険料を半分ずつ負担し、将来の老後や障害、遺族の生活を支えるための給付を受けることができます。

国民年金に上乗せして年金を受給できるため、老後の生活をより安定させることができます。

こちらも保険料は、毎月の給与(標準報酬月額)と賞与(標準賞与額)に保険料率を掛けて算出します。

参考:令和6年度保険料額表(令和6年3月分から)|全国健康保険協会

介護保険

介護保険とは、高齢者や障害者が必要とする介護サービスを受けるために設けられた制度です。65歳以上の高齢者や40歳から65歳未満の人で特定疾病より介護が必要と認定された場合は、介護サービスを受けることができます。

40歳になると、被保険者として介護保険に加入します。保険料は、毎月の給与(標準報酬月額)と賞与(標準賞与額)に保険料率を掛けて算出し、健康保険の一部として納めます。

参考:令和6年度保険料額表(令和6年3月分から)|全国健康保険協会

雇用保険

雇用保険とは、労働者が失業した場合や育児・介護で休業する場合などに、生活の安定をはかるための保険制度です。主に失業手当などを提供することで、再就職を支援しています。

雇用保険料は「賃金 × 雇用保険料率」で計算され、労働者の負担は0.6%、会社負担は0.95%となります。雇用保険料率は業種によって決まっており、経済状況などによって変動します。

参考:令和6年度の雇用保険料率について|厚生労働省

労災保険

労災保険は、労働者が仕事中にけがや病気をした場合に、その医療費や賃金を補償するための保険制度です。会社が労働者を雇用する場合、必ず加入しなければならない保険です。

労災保険料は、「賃金 × 労災保険料率」で計算され、すべて会社負担となります。労災保険料率は業種によって決まっており、経済状況によって変動します。

参考:労災保険制度とは|厚生労働省

社会保険に加入できない場合がある

合同会社を設立した後は、社会保険に加入する義務がありますが、下記の場合は社会保険に加入することができません。

社会保険に加入できない場合

  • 役員報酬を0円とする場合
  • 非常勤役員として働く場合

それぞれ具体的に説明していきます。

役員報酬を0円とした場合

合同会社を設立しようとする人の中には、事業を始めてすぐは売上の見込がないので、役員報酬を0円に設定してスタートしようとする人が多いでしょう。

一般的に、合同会社を設立する時に役員報酬を0円と設定した場合は、社会保険の加入義務はありません。

なぜなら、社会保険料の計算は役員報酬を基準に計算されており、役員報酬が0円の場合は、対象となる支払いがないため社会保険に加入できないことになります。

非常勤役員として働く場合

最近は副業がOKという会社も増えているので、サラリーマン勤務を続けながら、副業として合同会社を設立したいといった方もいるのではないでしょうか。

例えば、奥様と2人で事業を起こし、奥様を代表社員として合同会社を設立し、ご自身は非常勤役員として働く場合、ご自身は社会保険に加入しなくてもいいケースがあります。

  • 非常勤役員とは
  • 非常勤役員は、会社に常勤せず、必要に応じて経営に関与する役員のことです。一般的に、週に数回程度会社に出勤し、会議に参加したり、経営に関するアドバイスを行ったりします。

非常勤役員が社会保険に加入するかどうかは、その方がどの程度会社に貢献しているか、働く時間や働き方によって決まります。

社会保険に加入義務が発生するケース

  • 週に2~4日出勤する(常勤と変わらない程度)
  • 高額な役員報酬をとっている
  • 会社の経営に重要な決定権がある

社会保険に加入する必要があるのは、週に2~4日出勤している(実質的に常勤と変わらない)場合や、高額な役員報酬をとっている場合、会社の経営に重要な決定権がある場合などです。

社会保険に加入義務が発生しないケース

  • 不定期な出勤や月に数回程度の会議への出席
  • 簡単な経営のアドバイス
  • 最低賃金程度の役員報酬

反対に、不定期な出勤や月に数回程度の会議への出席、簡単な経営のアドバイスをする場合や、最低賃金程度の役員報酬しか受け取らない場合なら、社会保険に加入する必要はありません。

経営への関与具合が判断基準の根幹ですが、金額面では役員報酬が約15~20万円/月程度であれば、一般的には非常勤役員と認められることが多いでしょう。

また、非常勤役員のみの会社というものは存在しません。合同会社を設立する場合は、他の誰かに代表社員になってもらい、自分は非常勤役員として在籍するという形になります。

この場合、合同会社自体は社会保険に加入する義務があり、代表社員となった人は、社会保険(健康保険・厚生年金保険)の加入が必須となります。

複数の勤務先で給与をもらう場合は「二以上勤務届」を提出する

副業として合同会社を設立し、各会社で社会保険の加入条件を満たす場合は、「二以上勤務届(二以上事業所勤務届)」を提出し、社会保険料を納める必要があります。

  • 二以上事業所勤務届とは
  • 同時に2カ所以上の適用事業所で働く場合に提出する届出のこと

二以上勤務届を提出することで、複数の会社で受け取る報酬月額の合算により、標準報酬月額が決定されます。その決定した標準月額に基づいて算出された保険料額が、それぞれの会社で受け取る報酬月額の割合に応じて按分され、各会社で支払う保険料額が決定されます。

二以上勤務届を提出しなければ、社会保険料を正しく納められず将来の年金にも影響してしまうので、忘れずに提出しましょう。

合同会社の社会保険に加入しなかった場合のリスク

会社設立後、社会保険に未加入の場合は罰則が科される場合があります。

6カ月以下の懲役、もしくは50万円以下の罰金

健康保険や厚生年金に未加入の場合、6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金の対象、雇用保険に未加入の場合も、6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金の対象となります。

過去2年間にさかのぼって保険料を徴収される

過去2年間にさかのぼって、未納の保険料を支払う必要があります。また、未納期間に応じて、延滞金が加算されます。退職した従業員がいれば、会社が全額負担しなければならなくなるので、本来よりも負担額が増えます。

ハローワークに求人を出せない

社会保険に未加入の場合、ハローワークは求人票を受け付けてくれません。また、社会保険が完備されているかどうかは、求職者にとって就職先を選ぶ重要なポイントであるため、就職希望者が集まりにくくなります。

会社が損害賠償を請求される可能性がある

従業員から損害賠償を請求されるケースも見られます。社会保険に加入していなかったため、年金を請求する際に厚生年金が支給されなかったケースなどです。

合同会社であっても社会保険の加入は必須

合同会社の設立であっても社会保険の加入は義務となります。未加入のまま放置してしまうと、のちに罰則が科されることになります。

合同会社を設立し、副業として同時に他の会社で働いたり、複数の事業に関わったりする方は、健康保険や年金などの社会保険の手続きが複雑になりがちです。

合同会社を設立する前に社会保険の加入についてよく確認しておきましょう。

会社設立の手続き

会社設立の手続きは、設立内容の決定から始まり、事業目的のチェック、定款認証、出資金の払い込み、法務局への登記申請を行います。株式会社の設立、合同会社の設立立手続きの基本的な流れを知り、スームーズに手続を行えるにしましょう。

» 株式会社設立 » 合同会社設立 » 会社設立手続きの流れ » 定款の認証ポイント » 電子定款の申請の特徴 » 会社設立 完全ガイド

会社設立内容の決定

会社設立で決めるべき項目について見ていきます。ここで決める内容は定款を作成する際に必要な事柄です。それぞれの項目についての留意点を確認して、会社設立後に問題の起きない内容にしておきましょう。

» 会社名 » 本店所在地 » 資本金 » 事業目的 » 事業年度 » 株主構成 » 役員構成 » 設立日ポイント

会社設立の費用

会社設立にかかる費用は株式会社か合同会社かといった会社の種類によって変わってきます。会社設立にかかる実費と専門家に依頼した場合の費用(報酬)について見ていきます。

» 会社設立費用  » 会社設立を自分でやるか?専門家に依頼するか? » 会社設立0円代行

会社設立全知識

起業

起業する人たちの多くは、自分の起業に関して試行錯誤した上で、会社設立のスタート地点まで辿り着いています。起業するに際しての心構え、注意すべき点を確認していきます。

» 起業の世界Vol.1【2019起業の現状】失敗する人の共通点と成功のステップ » 起業は1人で行うもの?2人でおこなうもの? » 会社設立する前にチェックしておくべき起業家の5つの心得 » 会社設立の前に、会社が潰れていく理由を知っておこう

会社設立全知識

会社設立時には設立後の資金調達や税金・会計のこと、許可申請や今後の事業展開を想定した対応も求められてきます。会社設立時には色々なことを検討していかなければなりませんが、事業展望を明確にしていくよい機会となります。確認すべき事項をみていきましょう。

» 会社設立のメリット・デメリット » 選ぶなら株式会社か合同会社 » 「資本金」の意味、金額の決め方、足りなくなった時は?いつから使えるか? » 会社設立登記申請時の法務局活用のすすめ » 会社設立・スタートアップに税理士は必要か?税理士の探し方とタイミング » 会社設立前に確認したい48項目徹底検討

節税、確定申告、税務調査

本当に使える節税対策から自分でできる確定申告、税務調査までベンチャーサポートでは会社設立後も起業家のサポートを行っていきます。

» 法人の節税対策パーフェクトガイド » 節税対策Vol.1 税金の世界は「知らない人は損をして、知ってる人が得をする」 » 自分でできる個人事業主のための所得税確定申告パーフェクトガイド » 税務調査の不安を解消する税務調査の真実 パーフェクトガイド

ページの先頭へ戻る