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最終更新日:2026/8/27

開業費の償却額はいくらにする?仕訳や期間、記載方法を税理士が解説

森 健太郎
この記事の執筆者 税理士 森健太郎

ベンチャーサポート税理士法人 大阪オフィス代表税理士。
近畿税理士会 北支部所属(登録番号:121535)
1977年生まれ、奈良県奈良市出身。
【公式】ベンチャーサポートグループチャンネルを運営。

PROFILE:https://vs-group.jp/startup/profile_writing/#p-mori
YouTube:【公式】ベンチャーサポートグループチャンネル
書籍:プロが教える! 失敗しない起業・会社設立のすべて (COSMIC MOOK) ムック

開業費の償却額はいくらにする?仕訳や期間、記載方法を税理士が解説

開業前にかかった準備費用は、開業費として経費にすることができます。
ただし開業費はふつうの経費とは性質が異なり、必ず支払った年にそのまま経費になるわけではありません。
いったん資産として帳簿に載せたうえで、自分で選んだタイミングで経費に振り替えることができます。

このとき重要なのが、償却のタイミングと金額の判断です。
任意償却を選べばいつ・いくら経費にするかは自由ですが、タイミングを間違えると本来得られるはずの節税効果を取りこぼすことになります。
また、5年を過ぎた開業費も経費にできるという点は見落とされがちです。

この記事では、開業費の仕組みと対象になる費用の判定から、仕訳の手順、償却タイミングの判断基準、そして青色申告決算書への具体的な記入方法まで、個人事業主の方に向けて順番に解説していきます。

開業費とは:開業前の準備にかかった費用

開業費とは、実際に事業を始めるまでの間に、開業の準備のために使ったお金のことです。
これらは事業を始めたあとに、経費に算入することができます。

ただし、開業費は通常の経費とは扱いが異なります。
通常、経費は支払った年にそのまま経費として算入しますが、開業費は開業費という名前の「資産」として帳簿に載せ、自分の好きなタイミングで、好きな金額だけ経費に振り替えることができます。
この資産から経費に振り替える処理のことを「償却」といいます。

開業したばかりの年は売上が立たず、税金がほとんどかからないことも多いです。
そうした年に多くの経費を算入しても、節税の効果は得られません。
開業費を資産として持っておけば、売上が伸びて税金が重くなった年に経費にできるので、結果的に税金を減らし、手元に残るお金を増やすことができます。

こうした「あとから少しずつ経費にできる資産」のことを、税法では繰延資産と呼びます。
開業費は繰延資産の代表的なものです。

参考:所得税法施行令第七条第1項第1号|e-Gov法令検索

開業費の償却方法:「均等償却」と「任意償却」

開業費の償却方法は、60カ月の均等償却と任意償却のいずれかを選択できます。

どちらを選んでも税務上の問題はありません。

均等償却 任意償却
償却期間 60カ月(5年)で均等に 期限なし
1年の償却額 開業費の総額 ÷ 60カ月 × その年の月数 0円〜未償却残高の全額まで自由
償却額の変更 できない 毎年変えられる
この方法が向くケース 毎年安定して利益が見込める 利益の変動が大きい・節税効果を最大化したい

会計上は5年の均等償却が原則ですが、税法上は任意償却が認められています。

税理士 森健太郎

代表税理士
森 健太郎

【税理士からのアドバイス】
個人事業主の開業費は、節税のタイミングを柔軟にコントロールできる「任意償却」をおすすめします。

初年度の赤字に縛られず、事業が軌道に乗って利益や税率が高くなった年にまとめて経費化できるためです。

開業費になるもの・ならないもの【判定表】

開業費になるかどうかは、次の3点で判定します。

開業費になるかどうかの判定軸

  • 開業日より前の支出であること
  • 開業準備のために必要な支出であること
  • 1個あたり10万円以上の資産(パソコンや店舗の設備など)にあたらないこと

一般的な、開業費として扱える代表的な費用は以下のとおりです。

費用 具体例
広告宣伝費 チラシ・ポスター・パンフレットの制作費、ホームページ制作費、ネット広告費、看板の作成費
事務用品費・消耗品費 文房具、コピー用紙、帳簿、名刺・印鑑の作成費
備品購入費(10万円未満) パソコン、プリンター、デスク、椅子など
旅費交通費 打ち合わせ・仕入先訪問・物件探しなどの交通費、ガソリン代
接待交際費・会議費 取引先との打ち合わせの飲食代、会場のレンタル料
調査費・新聞図書費 市場調査の外注費、業界紙・専門書の購入費
研修費 開業する事業に直接必要で、開業準備の一環として特別に受講した研修・セミナーの費用
地代家賃 賃貸契約日から開業日までの事務所・店舗の家賃、仲介手数料
水道光熱費・通信費 開業日までの電気代、ネット回線費、電話代(家事按分後の事業分)
支払利息 開業資金として借り入れた借入金の、開業日までの利息

※開業前に支払った費用であっても、支出内容や使用期間、事業との関連性などによっては、固定資産、棚卸資産、前払費用または通常の必要経費として処理するケースもあります。

一方で開業費にならないものとその理由、正しい処理の方法は以下の表のとおりです。

費用 理由 正しい処理
1個あたり10万円以上の備品※ 固定資産にあたるため 固定資産として計上し、耐用年数に応じて減価償却
商品・原材料の仕入代金 売れたときに売上原価になるため まず「仕入(売上原価)」として処理し、期末(決算時)に売れ残った在庫分を「棚卸資産」に振り替える
敷金・保証金 退去時に返金されるお金であり、費用ではないため 「差入保証金」として資産計上
礼金 税法上「権利金等」という別の繰延資産に分類され、開業費のように任意償却はできないため 20万円未満はその年の経費。20万円以上は開業費とは別枠で、原則5年で償却(契約期間や契約内容によって償却期間が異なることがある)
開業日以後に発生した費用 開業費は開業日より前の支出だけが対象 通常の経費(消耗品費、広告宣伝費など)
生活費・家事按分後の個人使用分 事業と直接関係がないため 経費にならない
独占業務を行う国家資格の取得費用 資格や知識は事業ではなく個人に帰属するものとみなされるため 経費にならない。ただし、事業者本人ではなく従業員に取得させる研修費・資格取得費は、事業に必要な費用として経費計上できる場合がある

※10万円は「1個あたりの取得価額」で判定します。合計10万円以上でも、1個あたり10万円未満の備品であれば開業費に含められます。

なお、1個あたり10万円以上の備品でも、一定の要件を満たす青色申告者は少額減価償却資産の特例が使えます。
2026年4月1日以後に取得した資産は、1資産あたり40万円未満(それ以前に取得した資産は30万円未満)であれば、年間300万円を上限に取得した年に一括で経費計上できます。

参考:少額減価償却資産の特例を拡充しました|経済産業省(PDF)

開業費の仕訳の流れ

開業費の仕訳は、3つのタイミングに分けて考えるとシンプルです。

それぞれのステップについて詳しく解説します。

ステップ1:支出が発生したときに証憑を残す

開業前はまだ帳簿を作っていないため、支出した時点では仕訳を行いません。
領収書・レシート・請求書といった「証憑」を保管し、日付、金額、支払先、内容が後から確認できる状態にしておきます。

電車やバスなど領収書が出ない支出は、出金伝票に日付・金額・行き先・目的を書いて残しておけば証拠になります。

ステップ2:開業日に開業費として資産計上する

開業日の日付で、開業前の支出を「開業費」としてまとめて資産計上します。

開業前の支出は、開業日にまとめて開業費として計上する方法と、支出ごとに明細を登録する方法があります。
まとめて計上する場合も、支出日・支払先・内容・金額が分かる内訳を保存してください。

たとえば開業準備に合計28万4,500円を支出した場合、仕訳は以下のようになります。

借方 金額 貸方 金額
開業費 284,500 元入金 284,500

貸方は「元入金」でも「事業主借」でも構いません。
元入金は事業の元手を表す科目で、開業費も事業主が拠出した元手の一部と捉える処理です。
事業主借は事業主が立て替えたと捉える処理で、期末に元入金へ振り替えられます。

どちらを使っても最終的な純資産額は一致するため、申告上の問題はありません。
お使いの会計ソフトが案内している科目に合わせてください。

摘要欄には「開業準備費用一式(別紙明細あり)」などと記入し、内訳は別途リストにして保存しておきます。

ステップ3:確定申告のときに償却して経費にする

年末の決算で、開業費の一部または全部を経費に振り替えます。ここで初めて、開業費が経費になります。

先述のとおり、開業費の償却方法は均等償却と任意償却の2種類あり、それぞれ仕訳の方法も異なります。

たとえば開業費が30万円ある場合、均等償却を行うのであれば、まずは1カ月あたりの償却額を計算しなければいけません。
仮に開業日を4月1日とした場合、初年度は4月1日から12月31日までの9カ月となります。
開業費の総額 ÷ 60カ月 × その年の月数という式に当てはめると、初年度の償却額が割り出せます。

初年度の償却額:300,000 ÷ 60 × 9 = 45,000円

この仕訳は以下のとおりになります。

借方 金額 貸方 金額
繰延資産償却 45,000 開業費 45,000

一方で、任意償却を行う場合は1カ月あたりの償却額の計算は必要ありません。
仮に開業費30万円を一括して経費にする場合、仕訳は以下のとおりになります。

借方 金額 貸方 金額
繰延資産償却 300,000 開業費 300,000

均等償却か任意償却かに関わらず、償却時の借方は「繰延資産償却」が正式な科目名です。
ただし「開業費償却」と表示する会計ソフトもあり、どちらであっても実務上は問題ありません。

開業費の償却はいつ・いくらすべきか

任意償却を選んだ場合、償却するタイミングと金額は自由に決められます。

いつ償却するかを判断するための判断軸となるのが、おもに以下の3つの観点です。

その1:今年度に償却の効果が出る利益があるか

基礎控除や社会保険料控除などを差し引いて、課税される所得が残らない年は、開業費を償却しても減る税金がありません。

青色申告をしている場合、赤字(純損失)を翌年以降3年間繰り越して将来の黒字と相殺できるため、仮に赤字の年に償却してしまってもあとから取り返しはつきます。

ただし繰越には3年の期限があるので、原則として赤字の年は償却を行わず、利益が出た年に償却しましょう。

その2:今年の所得はどの税率の区分にいるか

所得税は所得が増えるほど税率が上がる、累進課税というしくみです。
たとえば課税所得が330万円の年と900万円の年では、税率が20%と33%で大きく異なります。

同じ30万円を償却しても、900万円の年のほうが減る税額は約4万円多くなります。
もし来年度以降に大きな売上が予定されており、税率が上がる見込みであれば、その時まで開業費の償却を待つというのも1つの戦略になります。

その3:国民健康保険料への影響を考えたか

見落とされがちですが、国民健康保険料の所得割の部分も、前年の所得をもとに計算されます。
開業費の償却で所得を下げれば、所得税と住民税だけでなく、翌年度の国民健康保険料も下がります。

特に所得が高い年は、保険料の負担も大きくなっているため、償却の効果が大きくなりがちです。
償却額を決めるときは、所得税の税率だけでなく、保険料の減少分もあわせて考えてください。

5年(60カ月)を過ぎた開業費も経費にできる

均等償却を選んだ場合は60カ月(5年)で償却が完了しますが、任意償却を選んでいる場合は、5年を過ぎても未償却残高を自由なタイミングで経費にできます。

国税庁の質疑応答事例では、次のような照会に対して「できる」と回答しています。

償却期間経過後における開業費の任意償却|国税庁

【照会要旨】
青色申告者Aは、7年前に病院を開業しましたが、前年までは赤字であったため繰延資産(開業費3億円)の償却費を必要経費に算入していませんでした。
Aは、この繰延資産につき本年分及び翌年分の確定申告において各1億5千万円の償却費を必要経費に算入することができますか。

【回答要旨】
任意償却が可能な繰延資産の未償却残高はいつでも償却費として必要経費に算入することができます。

引用:償却期間経過後における開業費の任意償却|国税庁

これは任意償却を選んでいることが前提です。ここでの回答の要旨は、以下のとおりです。

  • 任意償却を選んでいる場合、下限がないため、全く償却しない年があってもよい
  • 支出から60カ月を経過した場合に経費にできないとする規定はない
  • したがって、未償却残高はいつでも経費にできる

ただし、同じ質疑応答事例で、国税庁は「支出した開業費の内容と、その額が過去の年分で必要経費に算入されていないことを明らかにしておく必要がある」と付け加えています。

これは「まだ経費にしていない」ことを自分で証明できるようにしておかないといけないということです。
実務上は、次の3つの対応が求められます。

  • 開業費の内訳明細(何にいくら使ったか)を作成し、領収書とセットで保存する
  • 減価償却資産台帳に未償却残高を記載し、毎年繰り越す
  • 償却額がゼロの年でも、台帳に残高を残しておく

なお、税務上は上記のとおり期限なく償却が可能ですが、未償却の開業費を長期間にわたって帳簿に残しておくと、金融機関からの融資審査で事業の収益力が見えにくいと判断される可能性があります。
税金面だけでなく、融資や事業計画の観点からも計画的な償却を検討してください。

開業費を青色申告決算書に記入する方法

開業費の償却額は、青色申告決算書3ページ目の「減価償却費の計算」欄に記載します。
この欄の1列目には「減価償却資産の名称等(繰延資産を含む)」と書かれており、固定資産だけでなく開業費のような繰延資産もここに書く様式になっています。

所得税青色申告決算書(一般用)【令和5年分以降用】

所得税青色申告決算書(一般用)【令和5年分以降用】

引用元 所得税青色申告決算書(一般用)【令和5年分以降用】|国税庁(PDF)を一部加工して作成

均等償却の場合の記入

均等償却の場合の記入

開業費60万円、開業日が4月1日のケースを想定し、初年度の青色申告決算書への均等償却の記入例をまとめました。
各列に何を書くかを順に示します。

青色申告決算書の欄 記入内容
減価償却資産の名称等 開業費
面積又は数量 (空欄)
取得年月 ◯年4月
イ 取得価額(償却保証額) 600,000
ロ 償却の基礎になる金額 600,000
償却方法 均等
耐用年数
ハ 償却率又は改定償却率 0.200
ニ 本年中の償却期間 9/12
ホ 本年分の普通償却費(ロ×ハ×ニ) 90,000
ヘ 割増(特別)償却費 (空欄)
ト 本年分の償却費合計(ホ+ヘ) 90,000
チ 事業専用割合 100%
リ 本年分の必要経費算入額(ト×チ) 90,000
ヌ 未償却残高(期末残高) 510,000
摘要 繰延資産

計算方法は、60万円 ÷ 60か月 × 9カ月(4月〜12月)= 90,000円です。
翌年以降は「ニ」が12/12になり、毎年12万円を償却して、残高がなくなるまで続けます。

任意償却の場合の記入

任意償却の場合の記入

任意償却では、償却額を自分で自由に決められます。
上の均等償却の表では「ホ 普通償却費」の計算式は「ロ×ハ×ニ」となっていて、自由な金額を入れる構造には見えません。
しかし、開業費の任意償却ではこの欄に任意の金額を記入しても問題ありません。

「ハ(償却率)」と「ニ(償却期間)」は計算式に基づかないため空欄とし、「ホ(普通償却費)」にその年に経費にしたい金額を直接記入します。
0円から未償却残高の全額まで、自由に決められます。摘要欄に「任意償却」と記載しておくと、均等償却との区別が明確になります。

未償却残高を翌年以降に繰り越すときの記録方法

均等償却・任意償却のどちらを選んでも、開業費の未償却残高は毎年管理する必要があります。

特に任意償却で「今年は償却しない(償却額ゼロ)」と決めた年であっても、以下のいずれかの方法で毎期欠かさず記録を残すことが重要です。

青色申告決算書で記録を続ける方法:償却を行わない年でも、3ページ目の「減価償却費の計算」欄に開業費の行を残し、本年分の償却費を「0」、未償却残高をそのまま記載して提出し続けます。
摘要欄に「本期据置」などと記載しておくとより確実です。

会計ソフトの固定資産台帳で管理する方法:固定資産台帳に「開業費」として登録し、償却額ゼロの年であってもデータを消さずに残高を翌期へ繰り越して管理します。

国税庁は「過年分で必要経費に算入していないことを明らかにしておく」ことを求めています。
上記のように毎期の決算書や台帳へ継続して記録を残すことで、数年後に償却を再開した際にも、未償却残高の正当性をスムーズに証明できます。

開業費についてよくある質問

ここまで、開業費のしくみや仕訳、償却の判断基準、青色申告決算書への記入方法などについてを解説してきました。

以下では、本文では触れきれなかった個別の疑問について回答します。
開業費の対象期間や領収書の扱いなど、実務で迷いやすいポイントをまとめています。

その1:開業費はいつまでさかのぼれるのか

法律上、「何年前まで」という期限は定められていません。
とはいえ実務的には、開業日の数カ月〜1年前程度の支出を計上するのが一般的です。

それより前の支出でも、開業の準備に必要だったことを領収書や記録で示せれば計上できる可能性はあります。
古い支出を含める場合は、いつ・何のために支払ったかを明確に記録しておいてください。

その2:領収書がない支出は開業費にできないのか

電車やバスの運賃、割り勘で払った飲食代、ご祝儀・香典などは、領収書がなくても出金伝票を作成すれば開業費として計上できる場合があります。

ICカードの利用履歴やクレジットカード明細、メールの予約確認なども補助的な証拠として使えます。
ただし、正式な領収書に比べると証拠としては弱くなるので、もらえる場面では領収書を受け取っておきましょう。

その3:開業後に開業費にできると気づいた費用を、あとから計上できるのか

開業準備のための支出であることを領収書などで示せれば、あとから開業費に含むことも可能です。

ただし、すでに確定申告を済ませた年分に追加する場合は、更正の請求などの手続きが必要になることがあります。
金額が大きい場合は、税理士または所轄の税務署にご相談ください。

その4:法人の「創立費」とは何が違うのか

創立費とは、法人を設立するまでにかかった費用で、法人だけが使う勘定科目です。
個人事業主には創立費の概念はなく、開業準備の費用はすべて開業費として処理します。

法人の開業費・創立費のルールは個人とは異なるため、詳しく知りたい方は以下の記事をご確認ください。

その5:開業費を償却しない年は、帳簿に何も書かなくてよいのか

仕訳は不要ですが、減価償却資産台帳には未償却残高を記載してください。

国税庁は「過年分で必要経費に算入されていないことを明らかにしておく」ことを求めています。
仕訳がないからといって台帳の記載もやめてしまうと、あとから償却したいときに証明が難しくなります。

その6:白色申告の場合はどこに書くのか

白色申告でも開業費を繰延資産として任意償却できるルール自体は同じです。

ただし、収支内訳書のどこに記入するかについては、「減価償却費の計算」欄に書くという案内と、「その他の経費」に含めるという案内の両方が見られ、統一されていません。
白色申告で開業費を償却する場合は、所轄の税務署または税理士に記入方法を確認してから申告されることをおすすめします。

開業費のまとめ

開業費は、開業前の準備にかかった費用を経費にするための仕組みです。ただし、ふつうの経費とは違い、支払った年にそのまま経費になるわけではありません。いったん「開業費」という繰延資産として帳簿に載せたうえで、償却という処理を通じて経費に振り替えます。

任意償却を選べば、金額もタイミングも自由に決められます。利益が少ない年は償却を見送り、税率が高くなった年にまとめて経費にすることで、同じ金額でもより大きな節税効果を得られます。

開業費の処理は一見複雑に見えますが、やるべきことは「資産として計上する」「自分に有利なタイミングで償却する」「残高を毎年記録する」の3つだけです。
この記事の手順に沿って進めれば、初めての方でも対応できます。判断に迷う場合は、税理士にご相談ください。

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