最終更新日:2026/2/20
SNS起業のしくみとは?収益化の方法やメリット・注意点などを税理士が解説

ベンチャーサポート税理士法人 大阪オフィス代表税理士。
近畿税理士会 北支部所属(登録番号:121535)
1977年生まれ、奈良県奈良市出身。
起業・会社設立に役立つYouTubeチャンネルを運営。
PROFILE:https://vs-group.jp/tax/startup/profile_writing/#p-mori
YouTube:会社設立サポートチャンネル【税理士 森健太郎】
書籍:プロが教える! 失敗しない起業・会社設立のすべて (COSMIC MOOK) ムック

- SNS起業におけるビジネスモデルや収益化の種類
- ジャンル選定から収益化までの流れ
- 主要なSNSの特徴と選び方
- SNS起業の注意点・知っておくべき法律や税制
SNS起業は、自身の持つ知見やスキルをデジタルプラットフォームを通じて発信し、物理的な拠点を持たずに収益を上げる事業形態です。
スマートフォン1台で始められる手軽な起業として人気が高い一方で、具体的な収益化のプロセスや納税義務を曖昧なままにしていると、事業の継続を危うくする事態を招きかねません。
本記事では、SNS起業を検討している人が抱く「具体的にどうやって利益を出すのか」「なにから始めればいいのか」という疑問に対し、税理士の視点から詳しく解説します。


目次
SNS起業とは?SNSで利益を生む2つのビジネスモデル
SNS起業とは、Instagram、X、YouTube、TikTok、LINEといったソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を主要な基盤として、集客から販売、商品提供までを行う事業形態を指します。
一般に広く浸透したSNSで起業できるという手軽さもあり、多くのメディアなどで取り上げられる言葉ですが、その実態は主にクリエイター型とビジネス活用型の2種類に分別できます。
それぞれのビジネスモデルについて詳しく見ていきましょう。
クリエイター型:SNS自体を収益源にする
クリエイター型は、SNSプラットフォームそのものから支払われる報酬や、特定の商品を紹介することで得られる広告収入を主軸とするモデルです。
テレビ局や雑誌社のように、自身の発信によって集まった視聴者の数や反応を収益に変えるビジネスです。
主な収益源は、再生数に応じた広告収益や企業の商品をPRする受託案件、アフィリエイト報酬などです。
このモデルでは、フォロワー数や再生回数といった数値が売上に直結するため、トレンドを素早く捉える瞬発力と継続的な発信が求められます。
一方で、プラットフォーム側の規約変更やアルゴリズムの変動によって、順調だった収益が急に減額したり、場合によってはアカウントが凍結されるといったリスクも常に孕んでいます。
ビジネス活用型:SNSを広告手段にする
ビジネス活用型は、SNSを自身の本業やサービスを知ってもらうための集客ツールとして活用するモデルです。
このモデルでは、SNSのフォロワー数や視聴回数そのものも重要ですが、収益につなげるためには自分の本業を広く紹介し、ファンを形成するというマーケティングを考慮した運用が重要になります。

確かに現代ではSNSは広告手段として非常に重要で、成功すれば大きな効果が期待できます。
しかし、このモデルではSNSはあくまでマーケティング手法の1つでしかありません。
商材との相性の良し悪しや、潜在層の顧客比率が多いなど、SNSの弱点も知っておく必要があります。
SNS起業の始め方|具体的な収益化方法7選
SNS起業において収益を得るしくみは多岐にわたります。
具体的な収益化方法は、主に以下の7つに分類できます。
- アフィリエイト
- 企業PR案件
- ライブコマース(配信)
- 知識やノウハウなどのコンテンツ販売
- オンラインサロン運営
- 自身のサービス・商品販売
- SNS運用代行
具体的にどのように収益が発生するのかについて、詳しく解説します。
その1:アフィリエイト
アフィリエイトは、SNSの投稿を通じて他社の商品やサービスを紹介し、購入や成約に至った際に紹介料(成果報酬)を受け取るしくみです。
在庫を持つ必要がなく、発送作業などの実務も発生しないため、手軽に始められる収益化手段です。
報酬額は案件によって異なります。
化粧品や食品などの物販系は紹介しやすく、成約率も高めですが、1つ売れたときの報酬額はそれほど多くないので、できるだけ多くのフォロワーや視聴者を確保する工夫が必要です。
クレジットカードの作成や特定のサービスの申込み1件ごとに報酬が発生するタイプでは、心理的ハードルが高い分、報酬額も高額になります。
そのため、ユーザーのニーズに合った商品を分析する工夫が求められます。
その2:企業PR案件
企業PR案件は、企業から直接依頼を受け、自身のアカウントで商品やサービスを紹介する対価として報酬を得る手法です。
以前は純粋にフォロワー数の多いインフルエンサーに依頼が集中する傾向がありましたが、近年は紹介する商品とマッチした、特定のジャンルで深い信頼を得ているマイクロインフルエンサーの需要が上がってきています。
企業からの案件は高い報酬を得やすいですが、コンプライアンスの遵守には十分に注意しましょう。
とくに近年、ステルスマーケティングへの規制は非常に厳しく、広告であることを隠した場合には、依頼した企業だけでなく発信者自身のアカウントも凍結や社会的信用の失墜という甚大な損害を被るリスクがあります。
その3:ライブコマース(配信)
ライブコマースは、リアルタイムの動画配信を通じて視聴者とコミュニケーションを図りながら、商品を販売する手法です。
視聴者からの、サイズ感や使用感などの質問にその場で回答することで、購入への心理的ハードルを下げられる点が最大の特徴です。
収益構造は、自社商品を紹介する形と、他社商品を紹介して販売手数料を受け取る形に分かれます。
近年は単なる商品説明ではなく、制作の裏側や開発者の想いといったストーリーを共有する形式など、さまざまな手法が用いられるようになっています。
なお、こうしたライブコマースでの販売は特定商取引法における通信販売に該当します。
販売画面やプロフィール欄には、運営者の氏名や住所、電話番号、返品規定などの法定事項を正しく表示する義務がある点に注意が必要です。
その4:知識やノウハウなどのコンテンツ販売
コンテンツ販売とは、自身の得意とするスキルや独自の経験を、デジタル形式にまとめて販売する手法です。
一度制作すれば追加の製造原価がかからず、24時間自動で販売し続けられるため、利益率が極めて高いビジネスモデルと言えます。
発信者の経歴やスキルだけでなく、リアルな体験に基づく知識には、非常に高い価値が付きます。
また、購入者が実際に結果を出せるよう設計された実戦的なワークシートや、AIツールの活用プロンプトなどをセットにした、即効性のあるコンテンツなどが高い支持を受けています。
その5:オンラインサロン運営
オンラインサロンは、月額会費制のクローズドなコミュニティを運営し、会員に対して専門情報の提供や交流の場を提供する手法です。
単発の売上ではなく、毎月決まった額が積み上がる継続課金型(サブスクリプション)のモデルであるため、事業の安定性が非常に高いのが特徴です。
運営には、DMMオンラインサロンのような専用プラットフォームを活用するほか、公式LINEやDiscordといったツールを組み合わせて独自に構築するケースも増えています。
その6:自身のサービス・商品販売
自身のサービス・商品販売は、SNSを「集客の入り口」として活用し、自身が持つ専門スキルや店舗の商品を直接販売する、ビジネス活用型の典型とも言える手法です。
従来のチラシやリスティング広告などに比べ、安価に見込み客にアプローチできる点や、SNSを通じて顧客との信頼関係を築きやすく、成約率を高めやすいといったメリットがあります。
ポイントは、フォロワー数を増やすことよりも「誰の、何を、どう解決できるか」を明確にし、プロフィールや固定投稿から問い合わせ・予約・購入へスムーズにつながる導線を用意することです。
まずは無料相談や体験、少額商品などの入口を作り、反応を見ながら商品内容と発信を改善していくと失敗しにくくなります。
その7:SNS運用代行
SNS運用代行とは、企業や個人事業主に代わってアカウントの作成や投稿、返信対応、分析レポートの作成などを行う「実務提供型」のビジネスです。
多くの企業はSNS活用の重要性を認識していますが、社内に専門知識を持つリソースが不足しているため、外部に委託する需要が高まっています。
収益構造は、毎月決まった額を受け取る顧問形式が一般的です。
このモデルで最も注意すべきは、業務委託契約における「責任の範囲」の明確化です。
SNSの特性上、投稿内容が意図せず炎上したり、プラットフォーム側のアルゴリズム変更によって急激に閲覧数が減少したりするリスクは常に存在します。
契約書で「フォロワー数など成果の保証は行わない」「プラットフォームの仕様変更による損害は免責とする」といった条項を設けておくことが、自身の身を守ることに繋がります。
SNS起業の6ステップでの始め方
SNSを継続的な事業として成立させるためには、単に投稿を継続するのではなく、認知から成約までの流れにおいて、具体的な数値目標を設定し、それに基づいた運用を行う必要があります。
SNS起業の始め方は、大きく次の6ステップに分けられます。
- 発信するジャンルを決める
- ターゲット(ペルソナ)を設定する
- 発信するSNSを選ぶ
- アカウントとプロフィールを作成する
- 投稿戦略を立てる
- 収益化への導線を設計する
それぞれのステップで行うべきことについて詳しく解説します。
Step1:発信するジャンルを決める
SNS起業で最も重要なことの1つが、ジャンル選定です。
ここでいうジャンルとは、自分が好きなことだけではなく、市場規模や競合の状況、収益性といった点も含めて考える必要があります。
ただし、医療行為に抵触するアドバイスや、法的にグレーな投資情報の提供などは、アカウント凍結や将来的な損害賠償請求の対象にも繋がるリスクがあるため、避けましょう。
Step2:ターゲット(ペルソナ)を設定する
ジャンルが決まったら、次は「誰に届けるか」を具体化します。
近年のSNS運用では、AIの普及により表面的な情報が溢れているため、ターゲット設定が曖昧な発信はスルーされがちです。
性別や年齢といった属性だけでなく、その人の生活背景や悩んでいることまでを言語化するペルソナ設計が求められます。
たとえば単なる「ダイエット」ではなく「40代後半の更年期症状に悩む女性向けの自律神経調整ダイエット」のように対象を絞り込むことで、ユーザーが自分ごととして認識しやすくなり、高単価な設定でも利用されやすくなります。
Step3:発信するSNSを選ぶ
現代はさまざまなSNSが広く認知されていますが、それらすべてを運用しようとするのは非現実的です。
設定したペルソナが「どのプラットフォームで、どのような行動をとっているか」を分析し、リソースを集中させる媒体を決定しましょう。
メジャーなSNSの特徴については、目的別のSNSの特徴比較を確認してください。
ただし、発信するSNSを1つに絞ってしまうと、そのアカウントが乗っ取られたり、誤って凍結されてしまったときの悪影響が大きいというリスクもあります。
自身のリソースも考慮し、利用するSNSを選択しましょう。
Step4:アカウントとプロフィールを作成する
ユーザーがプロフィールにアクセスしてからフォローするかどうかを判断する時間は、非常に短時間と言われています。
この間に自身の専門性と、フォローすることで得られる具体的なメリットを提示しなければなりません。
プロフィールの構成要素は、名前、アイコン、自己紹介文、リンクの4点に集約されます。
名前には自身の活動名だけでなく、ターゲットが検索しそうな専門キーワードも含め、ターゲット層の目に入る確率を上げましょう。
自己紹介文では、どんなビジネスをしていて、誰のどのような悩みを解決できるのかを簡潔にまとめます。過去の実績も具体的な数値で示しましょう。
最後に、収益化導線への入り口となる公式LINEやWebサイトなどのリンクを1つだけ設置してください。
複数のリンクを並べるとクリック率が分散するうえ、ユーザーに「どのリンクをクリックするべきなのか」という負担が生じるので、リンクは1つに絞り込むのがメジャーな手法とされています。
Step5:投稿戦略を立てる
SNS起業で重要なのは、思いつきで雑多な投稿をするのではなく、自身の投稿が「誰の、どのような課題を解決するのか」という意図を明確にすることです。
フォロワー数そのものを目的にすると発信内容が分散し、結果としてアカウントの専門性が失われてしまいがちです。
投稿テーマを絞り込み、投稿の内容もある程度フォーマットを定めることで、コンテンツの制作が継続しやすくなります。
運用の頻度については、必ずしも毎日投稿が正解とは限りません。
現在のアルゴリズムにおいては、内容の薄い投稿を毎日続けるよりも、週に数回であっても「質を落とさず」継続する方が、アカウント全体の評価が維持されやすい傾向があります。
投稿する時間帯も固定し、ターゲットが最も活発に活動する時間に合わせて検証を行ってください。
Step6:収益化への導線を設計する
フォロワーが増え始めた段階で、最終的な収益へと繋がる「導線(ファネル)」を構築します。
SNS上だけで直接高額な商品を販売するのは成約率が低いため、まずは公式LINEやメルマガといった「クローズドな媒体」へ誘導し、そこで信頼関係を深める販売手法が効果的です。
SNS起業において、この収益化導線がない状態での発信は、ただの「趣味の投稿」になってしまうこともあります。
導線は、いきなり高額商品を売るよりも「段階」を作った方が成功しやすいです。
たとえば、無料の資料やチェックリスト、無料相談、体験メニュー、低価格の商品などを入口にして、信頼を積み上げてから本命商品へつなぎましょう。
最後に、導線は継続的に改善を加えましょう。
最低限見るべき指標は「プロフィール閲覧数」「リンククリック数」「DM・問い合わせ件数」「成約数」の4つです。
たとえばプロフィール閲覧が多いのにクリックが少ないなら、プロフィール文や固定投稿に改善すべきポイントがあります。
クリックはあるのに成約が少ないなら、リンク先の内容や入口商品の魅力が弱い可能性があります。
原因を切り分けて、1カ所ずつ直していきましょう。
目的別のSNSの特徴比較
どのSNSで発信を行うかは、SNS起業において必ず考えなくてはならない部分です。
各プラットフォームは、メインとなる利用者層、情報の拡散アルゴリズム、そしてビジネスにおける役割が明確に異なります。
自身が取り扱う商品やターゲットの属性と、プラットフォームの特性が合致していない場合、どれほど良質な発信を行っても、その効果は限定的なものとなってしまいます。
日本国内でメジャーなSNSと、その特徴は以下の表のとおりです。
| SNS名称 | 主な特徴・強み | 適した商材・発信の目的 |
|---|---|---|
| 視覚的な世界観作りとファン作り | ファッション、美容、飲食など、視覚的要素が重要な商材 | |
| X(旧Twitter) | 拡散力とリアルタイム性 | 時事問題、キャンペーン情報の速報、幅広い認知拡大 |
| YouTube | 長尺動画による深い情報提供 | 商品の詳細説明、事例紹介など、情報量が多いコンテンツ |
| TikTok | ショート動画による爆発的な拡散力 | クリエイティブで楽しさを感じさせる、エンタメ性の高いコンテンツ |
| LINE | ユーザー数の多さと公式アカウントによる個別の直接アプローチ | 生活密着型の商材や、既存顧客へのリピート促進・成約 |
| 実名による高い信頼性 | 企業間取引(BtoB)や、経営者・ビジネス層向けの高単価商材 |
それぞれのSNSについて、より詳しく解説します。
Instagram:世界観とファン作り
Instagramは、ビジュアルコンテンツを中心に展開されるSNSであり、特にブランドイメージの構築やファンとの関係性の強化に優れたプラットフォームです。
写真や動画を使って視覚的に魅力的な投稿ができるため、ライフスタイル、ファッション、美容、旅行、飲食など、視覚的要素が重要な商材に最適です。
Instagramの特徴的なポイントは「世界観作り」に特化していることです。
投稿に一貫したテーマやカラー、フィルターを用いることで、アカウント全体に統一感を持たせ、視覚的に引き込むことができます。
この視覚的要素を上手に活用することで、フォロワーは自然とブランドの世界観に引き込まれ、ファンとして定着する傾向があります。
さらに、Instagramのストーリーズ機能やライブ配信を利用することで、日常的にフォロワーと繋がることができ、エンゲージメントの高い状態を維持しやすくなります。
企業や個人が自分の「世界観」を表現し、フォロワーとの信頼関係を築きながらブランドを成長させるための強力なツールです。
X(旧Twitter):リアルタイム性と拡散力
X(旧Twitter)は、リアルタイム性と拡散力を強みとするSNSです。
特に、速報性やトピックの広まり方に関して、ほかのSNSと比べて非常に優れています。
ユーザーが短いテキストを投稿し、リツイートやいいね、コメントによって情報が素早く広がるため、時事問題やイベント、緊急ニュースに関する発信には最適です。
Xの特徴的な要素は、拡散力とハッシュタグを活用した話題の形成です。
投稿がリツイートされることによって、普段のフォロワーだけでなく、第三者のアカウントにまで情報が届きやすくなるため、認知拡大が非常に速く進みます。
この特性を生かすことで、商品やサービスのキャンペーンや、業界の最新情報の発信に活用できます。
また、Xはユーザーとの双方向のコミュニケーションが特徴で、企業やブランドが積極的にユーザーの質問に答えたり、意見を求めたりすることで、リアルタイムでフィードバックを得ることが可能です。
これにより、即座に改善策を講じることができ、顧客満足度を高めることにもつながります。
YouTube:深い情報と資産性の高さ
YouTubeは、動画コンテンツを通じて深い情報を提供することに特化したプラットフォームで、ほかのSNSと比べて長尺のコンテンツに適しています。
視覚と聴覚に訴えることができるため、商品の使い方やサービスの詳細説明、事例紹介、チュートリアルなど、情報量が多いコンテンツに強みがあります。
YouTubeの大きな魅力は、資産性の高さです。
投稿した動画は一度アップロードすれば長期間アクセスを獲得し続けることができるため、ほかのSNSよりも「コンテンツが資産として残る」という特徴があります。
また、検索エンジンでの露出も期待でき、視聴回数や再生時間、コメントなど、エンゲージメントが積み重なることで、収益化にもつながる点が大きな利点です。
さらに、YouTubeの収益化機能(広告収益、Super Chats、メンバーシップなど)を活用することで、長期的な収益源として機能させることができます。
コンテンツを継続的に提供し、視聴者の信頼を得ることで、安定した収益化が可能です。
TikTok:認知の獲得と全世代への拡散
TikTokは、ショート動画を活用したSNSです。
その最大の特徴は、認知の獲得の速さと、全世代への拡散力です。
動画のシンプルなフォーマットと直感的な編集機能により、ユーザーが気軽に参加でき、トレンドやハッシュタグを利用することで、コンテンツが急速に拡散するしくみが整っています。
また、かつては若年層中心のイメージがありましたが、現在は30〜50代のビジネス層の利用も急増しており、認知獲得の初動として極めて強力なツールとなっています。
TikTokはエンタメ性が強く、特にユニークで面白いコンテンツが注目されやすい傾向があります。
企業やブランドが参加する場合、クリエイティブで楽しさを感じさせるコンテンツが重視され、ユーザーとの共感を生むことが成功の鍵です。
また、TikTok独自の「挑戦企画」や「ユーザー生成コンテンツ(UGC)」を活用することで、より多くの視聴者と繋がり、短期間で高い認知度を獲得することが可能です。
LINE:ユーザー数の多さとターゲット層の広さ
LINEは、日本国内で圧倒的なユーザー数を誇るメッセージングアプリであり、日常的に使われるコミュニケーションツールとして広く浸透しています。
月間アクティブユーザーは国内だけで1億人を超えており、個人だけでなく、ビジネスやブランドのユーザー層へのアプローチにも強力な影響力を持っています。
LINEの特徴は、ターゲット層の広さです。
若年層から高齢者層まで、さまざまな世代が利用しており、特に生活密着型のサービスや商材に適しています。
また、LINEは「公式アカウント」を活用することで、個別にメッセージ配信をしたり、キャンペーンを展開したりすることも可能です。
このため、LINEは単なるSNSにとどまらず、オンラインとオフラインの両方で顧客をターゲットにできる強力なプラットフォームとなっています。
Facebook:実名制でBtoBにも強みがある
Facebookは、実名制を強みにしたSNSで、特にBtoB(企業間取引)やプロフェッショナルなネットワーキングにおいて強みを発揮します。
Facebookのユーザー層は、一般的に成人層が中心で、20代後半から50代の幅広い年齢層が活動しています。
特にビジネスマンや企業の経営者、専門職などが多いため、BtoBマーケティングにおいては非常に有効なツールです。
Facebookの最大の特徴は、実名制による信頼性です。
LinkedInと並んで、企業や専門職の交流に強みを持つFacebookは、プロフィールページや業種に基づいたターゲティング広告が可能です。
このため、製品やサービスを提供する企業が、特定の業界や職種に対して精度高くアプローチできる点が魅力です。
また、Facebookは、グループ機能を介して業界内のネットワークを構築したり、共通の関心事に基づいたコミュニティを形成したりするのにも適しています。
プロフェッショナルなディスカッションや業界情報のシェアが行われる場として、企業のブランディングや業界内での認知度向上を目的に活用する企業も多いです。
広告機能も充実しており、ターゲット層に精密にアプローチできるため、特定の業界や地域、年齢層などを絞り込んだマーケティング施策を実施しやすく、特にBtoBの商材やサービスに強力な武器となります。
SNS起業の事業形態の選び方について
起業する際には、個人事業主として開業するか、株式会社などの法人を設立するかを検討する必要があります。
個人事業主と法人では、支払う税金の種類や税率が異なるほか、経費にできる範囲や社会的信用の大きさなどで違いがあります。
SNS起業の初期段階では、イニシャルコストを削減するために個人事業主で開始する方が多いです。
会社を設立する場合、登録免許税などの費用が発生するうえ、手続きにも時間と手間がかかります。
これに対し、個人事業主は税務署に開業届を提出するだけで開業でき、手数料は一切かかりません。
また、維持コストの面でも個人事業主は有利です。
法人は赤字であっても、法人住民税の均等割として年間約7万円を納める義務がありますが、個人事業主は利益が出ない限り税金が発生しません。
法人化(法人成り)を検討する目安
個人の所得税は累進課税であり、所得が上がれば上がるほど税率も高まります。
しかし法人に発生する法人税率は原則として23.2%で、更に資本金が1億円以下の中小法人であれば、年間所得800万円までの部分に対する法人税率は15%に抑えられます。
さらに、法人は個人事業主と比べて経費にできる範囲が広いというメリットもあります。
ベンチャーサポート税理士法人のこれまでの支援経験に基づくと、年間の課税所得がおよそ500万円を超えたあたりから、個人事業主ではなく法人として経営したほうが、トータルでの負担が小さくなりやすいです。
また、法人は個人事業主よりも社会的信用が高く、大手の広告代理店や企業との直接契約を結ぶ際には、法人格の有無が取引条件となるケースも少なくありません。
自身の現在の収益状況や今後の事業計画に照らし合わせ、最適なタイミングで法人化を選択することが、健全な事業成長の鍵となります。
会社設立のメリットについては、以下の記事で詳しく解説しています。
SNS起業で失敗しないための注意点
SNS起業は、スマートフォン1台で市場に参入できる手軽さが魅力ですが、その参入障壁の低さゆえに、事業計画やリスク管理が不十分なまま開始し、短期間で撤退を余儀なくされるケースも少なくありません。
一時の流行に流されず、長期的に安定した収益を生み出す事業主として生き残るためには、以下の注意点をあらかじめ認識しておきましょう。
- いきなり高額なコンサルなどと契約しない
- ステマ規制や著作権などの法律・規約を守る
- 炎上を防ぐためのチェック体制を整える
- 1つのプラットフォームに依存しすぎない
- 利益が出たら納税や扶養などについても意識する
これらの必ず押さえておくべき実務上の注意点について、詳しく解説します。
いきなり高額なコンサルなどと契約しない
SNS起業を志す起業家のなかには、ノウハウの獲得のために数十万円にもおよぶコンサルティング契約を検討するケースが散見されます。
しかし、事業の収益基盤が整っていない段階で多額の資金を投じることは、事業の継続性を著しく損なうリスクを孕んでいます。
特に、内容が不明瞭な情報商材や成功の保証がない高額講座には注意が必要です。
まずは自身でプラットフォームの特性を理解し、専門書や定額制の学習サービスで基礎を固めるべきです。
自身で手を動かして試行錯誤する過程を経ずに他者の手法に依存すると、アルゴリズムの変動に対応できず、自走できなくなるリスクもあります。
ステマ規制や著作権などの法律・規約を守る
SNS上の発信には、景品表示法におけるステルスマーケティング規制への理解や著作権法の遵守が不可欠です。
2023年10月から施行されたステマ規制により、広告であることを隠して商品を紹介する行為は、消費者庁による措置命令の対象となります。
一度でも行政処分を受けると、インターネット上にその事実が公表され、事業の社会的信用は致命的な打撃を受けることになります。
専門家としてのアカウント運用を行うのであれば、透明性の確保は生命線です。
参考:令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。|消費者庁
著作権についても、他者の投稿画像や音楽を無断で使用した場合、民事上の損害賠償だけでなく、悪質な場合には10年以下の懲役または1,000万円以下の罰金という刑事罰が科される可能性もあります。
SNSの規約においても、著作権侵害が確認されたアカウントを凍結する傾向が強まっており、積み上げたフォロワーという資産を一瞬で失うことになります。
自身を守るためにも、フリー素材サイトの適切な利用や、自社で撮影した素材の使用を徹底し、権利関係の整理を行うことが事業主としての義務です。
炎上を防ぐためのチェック体制を整える
SNS起業において、発信内容が不特定多数からの批判を浴びる「炎上」は、蓄積してきた社会的信用を一瞬で失墜させる最大の経営リスクです。
発信前には、自身の主観だけでなく第三者の視点を取り入れた多角的なチェックが不可欠です。
冷静な状態で「差別的な表現が含まれていないか」「事実誤認はないか」「他者の著作権を侵害していないか」を再確認するしくみを構築してください。
また、スマートフォンの紛失やパスワードの漏洩によるアカウントの乗っ取りを防ぐため、二段階認証の設定などセキュリティ対策は必ず行っておきましょう。
1つのプラットフォームに依存しすぎない
特定のSNSプラットフォームのアルゴリズムや規約に過度に従属する運用は、事業の継続性を他者に委ねることを意味します。
プラットフォーム側の仕様変更1つで、閲覧数やフォロワー数、場合によってはアカウントの存在そのものが左右されます。
リスクを分散させるためには、SNSを「認知の入り口」として位置づけ、自身が管理権限を持つ「所有メディア(オウンドメディア)」へフォロワーを誘導する体制を整える必要があります。
具体的には、自社サイトのブログやメルマガ、公式LINEといった、プラットフォームの規約変動を受けにくいクローズドな媒体に顧客リストを蓄積してください。
SNSは拡散力に優れていますが、長期的な事業資産となるのは自身が直接アクセス権を持つ顧客データです。
利益が出たら納税や扶養などについても意識する
SNS起業による所得が発生した際、適切に管理しなければならないのが税金と社会保険の問題です。
個人事業主として活動する場合、専業の個人事業主でほかから収入が一切無いなら、所得が95万円、会社員の副業なら20万円を超えた時点で確定申告が必要になります(2025~2027年まで)。
また、家族の扶養に入っている場合は、自身の所得金額によって扶養から外れ、健康保険や年金の自己負担が発生する可能性がある点にも注意が必要です。
自身がどの程度の利益を目指すのか、税負担と保険料を含めたシミュレーションを事前に行うことが、事業主としての賢明な判断です。
この記事のまとめ
SNS起業は、初期費用を抑えて自身の専門性を収益化できる合理的なビジネスモデルですが、長期的な成功には「戦略的な事業形態の選択」と「徹底した法的・税務リスクの管理」が不可欠です。
自身が活動する内容や方向性、ターゲットとする対象を明確に定め、その計画にマッチしたSNSを選択しましょう。
また具体的にどのように収益を出すのかを理解し、複数の収益化方法を組み合わせて事業の安定化を計ることも重要です。
開業初期は設立コストがかからない個人事業主としてスタートし、年間課税所得が500万円を超えるなど事業が軌道に乗った段階で、法人化も検討してみましょう。
ただし、SNS起業ではステマ規制や著作権などの法律・規約を遵守し、炎上を防ぐためのチェック体制も整えましょう。
また万が一アカウントが停止した場合を考慮し、複数のSNSを運営するなどのリスク管理も欠かせません。
SNS起業について悩みがあれば税理士などに相談しよう
SNS起業は、プラットフォームの規約変更やトレンドの移り変わりが激しく、本業であるコンテンツ制作やマーケティングに多くの時間を割く必要があります。
そのため、複雑化する税務処理や資金繰りの管理を自身だけで完結させようとすることは、経営資源の配分として効率的ではありません。
特に「自宅兼スタジオの家賃や光熱費を何割まで経費にするか」「高額な撮影機材の減価償却資産としての処理」といった実務的な判断は、税務調査で指摘されやすいポイントです。
自己判断で誤った申告を行い、あとから修正申告や追徴課税を求められるリスクを負うよりも、専門家である税理士に相談し、適正な会計処理を行うことを推奨します。
ベンチャーサポート税理士法人では、個人事業主の方へ向けた税務相談や、確定申告のサポートを行っております。
税理士だけでなく行政書士や司法書士、社労士も在籍しているため、さまざまな内容の案件にもワンストップで対応が可能です。
事業をより発展させるための「会社設立」や、創業計画書の作り方、融資を受けるためのサポートなども行っています。
レスポンスの速さにも定評があるため、初めての方もお気軽にご相談ください。


















