『資産構築ロードマップ【税金編】』 その18 いくらくらい稼ぐと法人にするのが有利なのか?
ベンチャーサポート税理士法人 大阪オフィス代表税理士。
近畿税理士会 北支部所属(登録番号:121535)
1977年生まれ、奈良県奈良市出身。
起業・会社設立に役立つYouTubeチャンネルを運営。
PROFILE:https://vs-group.jp/tax/startup/profile_writing/#p-mori
YouTube:会社設立サポートチャンネル【税理士 森健太郎】
書籍:プロが教える! 失敗しない起業・会社設立のすべて (COSMIC MOOK) ムック
ここまで読むと、みなさん気になることはないですか?
「で、いくら以上稼いだら個人事業よりも、法人にした方が有利になるの?」
ちゃんと今から、実際の数字を見てもらいますので、ご安心を。
それでは、計算結果を見てください。
計算は、その金額を個人事業で自分ひとりの所得とした場合と、同額を奥さんと2人で半分づつ給与とした場合とで比べています。
■所得が400万円の人は個人事業と法人にするのとでどれくらい税金が違うのか?
では、まずは400万の人の例からスタートです。
【個人事業の場合】
所得税 30万円
個人住民税 36万円
個人事業税 6万円
合計 72万円
【法人の場合】(所得税と住民税は2人分)
法人税等 7万円
所得税 8万円
個人住民税 17万円
合計 32万円
→法人設立の方が、約40万円ほど有利!となります。
■所得が600万円の人ならどうなるのか?
次は600万円の方の場合です。
【個人事業の場合】
所得税 69万円
個人住民税 56万円
個人事業税 16万円
合計 141万円
【法人の場合】
法人税等 7万円
所得税 15万円
個人住民税 31万円
合計 53万円
→法人設立の方が、約88万円ほど有利!となります。
■所得が800万円の人ならどうなるのか?
次は800万円の方の場合です。まだまだ続きます。
【個人事業の場合】
所得税 112万円
個人住民税 77万円
個人事業税 26万円
合計 215万円
【法人の場合】
法人税等 7万円
所得税 26万円
個人住民税 47万円
合計 80万円
→法人設立の方が、約135万円ほど有利!となります。
■所得が1,000万円の人ならどうなるのか?
次は1,000万円の方の場合です。飽きてきましたか?
【個人事業の場合】
所得税 164万円
個人住民税 97万円
個人事業税 36万円
合計 297万円
【法人の場合】
法人税等 7万円
所得税 42万円
個人住民税 63万円
合計 112万円
→法人設立の方が、約185万円ほど有利!となります。
■所得が1,400万円の人ならどうなるのか?
次は1,400万円の方の場合です。もう少しです。
【個人事業の場合】
所得税 296万円
個人住民税 137万円
個人事業税 56万円
合計 489万円
【法人の場合】
法人税等 7万円
所得税 103万円
個人住民税 94万円
合計 204万円
→法人設立の方が、約285万円ほど有利!となります。
■所得が2,000万円の人ならどうなるのか?
次は2,000万円の方の場合です。最後です。
【個人事業の場合】
所得税 506万円
個人住民税 197万円
個人事業税 86万円
合計 789万円
【法人の場合】
法人税等 7万円
所得税 214万円
個人住民税 149万円
合計 370万円
→法人設立の方が、約419万円ほど有利!となります。
ようやく結論です。
長々と見てきましたが、結局いくらくらい稼げば法人にした方が有利なのか?
それぞれの効果額を再度見てみましょう。
400万円の場合 → 40万円有利
600万円の場合 → 88万円有利
800万円の場合 → 135万円有利
1,000万円の場合 → 185万円有利
1,400万円の場合 → 285万円有利
2,000万円の場合 → 419万円有利
この試算以外の節税は考慮していなくて、これぐらい差が出るということなので、一般的には500万円~600万円くらいになれば、法人にしたら税金メリットが充分あると結論付けておきます。
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