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最終更新日:2026/3/10

営業代行会社の起業・立ち上げでの注意点とは?独立のポイントを税理士が解説

森 健太郎
この記事の執筆者 税理士 森健太郎

ベンチャーサポート税理士法人 大阪オフィス代表税理士。
近畿税理士会 北支部所属(登録番号:121535)
1977年生まれ、奈良県奈良市出身。
起業・会社設立に役立つYouTubeチャンネルを運営。

PROFILE:https://vs-group.jp/tax/startup/profile_writing/#p-mori
YouTube:会社設立サポートチャンネル【税理士 森健太郎】
書籍:プロが教える! 失敗しない起業・会社設立のすべて (COSMIC MOOK) ムック

営業代行会社の起業・立ち上げでの注意点とは?独立のポイントを税理士が解説

営業代行は、特別な設備投資を必要とせず、自身の営業スキルを直接収益に変えられるため、独立・起業の選択肢として魅力的です。

しかし、現場での営業経験が豊富であっても、プレイヤーから「経営者」へと視点を切り替えなければ、思わぬ落とし穴にはまる恐れもあります。
準備を怠れば、クライアントとの不当な契約や、成果を出したにもかかわらず報酬が支払われない報酬未回収、際限のない業務範囲の拡大による労働過多といった深刻なトラブルに直面するかもしれません。

本記事では、営業プロセスを再構築するビジネスモデルの描き方から、具体的な案件獲得の手法、経営者が必ず押さえておくべき税務・法務面の注意点などについて、税理士が具体的に解説します。

個人事業と法人の違い、会社設立の流れ、必要書類、費用など会社設立の全体像をわかりやすく解説!

営業代行の実務フロー

営業代行の仕事は、単にクライアントの営業活動を肩代わりするだけではありません。
外部の専門家として営業プロセスを再設計し、数値に基づいて改善を繰り返しながら成果へと導く、いわば営業マネジメントの代行業務です。

営業代行の流れ

  1. 成果が出るかの見極め(商材・課題の分析)
  2. 支援範囲と成果定義の提案
  3. 成果の基準を明確にした契約
  4. 営業活動の準備(オンボーディング)
  5. 営業代行の実行
  6. 数値の記録・報告
  7. 分析と改善提案

営業代行の実務は、まずクライアント候補から提示された商材や課題を分析し、自社が関与することで成果を出せるかを見極めることから始まります。
この分析結果に基づき、どの工程を代行し、何を成果とみなすかという支援範囲の提案を行います。

提案内容に合意が得られた段階で、正式な契約を結びます。
ここでは、報酬発生のトリガーとなる成果の認定基準を客観的な数値や状態で定めることが不可欠です 。
アポイントの日程確定や特定項目のヒアリング完了など、誰が見ても判断できる基準を契約書に落とし込むことで、不当な報酬未払いや認識のズレを未然に防ぎます。

契約後は、実際の営業活動に向けた準備である「オンボーディング」に移行します。
ターゲットリストの精査、トークスクリプトやメール文面の作成、想定される質疑応答の整理など、営業活動の基盤を整えましょう。

準備が整い次第、実際の営業活動を開始します。
活動中、架電数や接続率、アポイント率などの活動量と結果を定期的に記録し、クライアントへ報告します。

ここでは単なる数字の報告ではなく、営業結果を分析して翌週に向けた具体的な改善案を提示することで、継続案件の獲得や他社への紹介につながります。

特化領域の選定(業界・工程・手法の掛け合わせ)

市場から選ばれる営業代行になるためには、汎用的なサービスではなく、特定の課題に特化した専門性を示す必要があります。
具体的には、対象とする業界、担当する営業工程、実行する手法の3要素を掛け合わせることで、独自のセールスポイントを確立します。

たとえばIT・SaaS業界を対象とする場合、商談獲得(インサイドセールス)に特化し、手法として電話とメール、さらにSNSを組み合わせるモデルなどが考えられます。
領域を絞り込み専門性を高めることで、クライアントに対して「なぜ自分に依頼すべきか」という裏付けを提示しやすくなります。

自身の強みを活かした領域選定の例を、以下の表に整理しました。

領域選定の軸 具体的な区分
対象業界 IT・SaaS、製造業、広告など
担当工程 リスト作成、アポイント獲得、商談、成約、CSなど
実行手法 テレアポ、飛び込み営業、レター営業、SNS、WEB商談など

特化領域を決める際は、基本的に過去の職歴で高い成果を出した分野から検討しましょう。
実績に基づいた提案は、クライアントにとって説得力のある判断材料となります。

営業代行で起業するまでの流れ

営業代行として独立を果たすためには、単に営業活動を開始するだけでなく、法的・税務的な基盤を整える必要があります。
特に個人から組織へとスケールアップを検討している場合、初期段階での設計が将来の税負担や社会的信用に大きな影響を及ぼします。

ここでは、起業を決意してから事業を軌道に乗せるまでの具体的な手順を解説します。

個人事業主で始める手続き

営業代行を個人として開始する場合、納税地を所轄する税務署へ個人事業の開業・廃業等届出書(開業届)を提出します。
この手続きは、事業開始から1カ月以内に行うことが原則です。

開業届を提出する際には、同時に「所得税の青色申告承認申請書」の提出も検討しましょう。
青色申告を選択することで、最大65万円の青色申告特別控除や、事業を手伝う家族への給与を経費に算入できる青色専従者給与などの税制上のメリットを享受できます。

法人化の判断基準

事業が成長するにつれ、個人事業主を継続するか、株式会社などの法人を設立するかという選択が必要になります。

主な個人事業主と法人の違いは、以下の表のとおりです。

比較項目 個人事業主 法人(株式会社・合同会社)
設立費用・手間 費用:0円
手間:税務署に「開業届」を出すだけ
費用:
株式会社・約24万円
合同会社・約11万円
手間:定款作成と法務局での登記が必要
書類作成などの準備に手間がかかる
維持費 0円 年間約7万円(法人住民税の均等割が発生する)
税金の考え方 所得税(5〜45%)
所得(利益)が増えるほど税率が高くなる
法人税(15〜23.2%)
税率はほぼ一定
経費にできる範囲 一定の制限あり 個人事業主よりも幅が広い
税務の負担 中(自力でも可能) 高(税理士がほぼ必須)
加入する保険 国民健康保険+国民年金 社会保険(健康保険+厚生年金)
責任の範囲 無限責任 有限責任

営業代行において法人化を検討する目的は、主に「税負担の軽減」と「社会的信用の獲得」の2点に集約されます。

個人事業主の所得税は累進課税であり、所得が高いほど税率が上がりますが、法人の場合は所得800万円以下の部分に対する法人税率が軽減されています。
そのため、一定以上の課税所得がある場合は、法人化によって節税を行えます。

また、法人は個人事業主よりも経費にできる範囲が広く、こうした要素を踏まえると、課税所得(売上から経費を差し引いた利益)が年間500万円を超えたあたりから法人による節税メリットを受けやすくなります。

ただし、営業代行では、クライアントの情報に深く関わることもあり信頼関係が特に重要になります。
法人格を有することで、登記情報の公開や決算の透明性、社会保険の加入義務など、組織としてのガバナンスが効いていると判断され、対外的な信用獲得に繋がります。

一方で、法人化には設立時の実費や毎年の法人住民税の均等割、さらには社会保険料の会社負担分といった一定のコスト増加が伴う点には注意が必要です。
単なる節税メリットの有無だけでなく、将来の組織拡大の展望や、ターゲットとする取引先が求める信頼の基準を総合的に照らし合わせ、最適なタイミングを検討することが重要です。

より具体的な法人設立のメリットについては、以下の記事で解説しています。

初期費用と運転資金の目安

営業代行は、製造業や飲食業のように大規模な設備投資や在庫を必要としないため、比較的少ない資金で起業できる業種です。
しかし、事業を継続させるためには、目に見える設備費だけでなく、報酬が入金されるまでのタイムラグを考慮した運転資金の確保が重要となります。

初期費用に関しては、業務を遂行するための通信環境や事務備品などが最低限必要になります。

初期費用の項目 具体的な内容 費用の目安
PC・事務備品 業務用のPC、デスクなど 約10万円~
通信・インフラ インターネット回線、独自ドメイン取得費など 約2万円~
マーケティング準備 名刺、簡易的なWebサイト作成など 約3万円~
法人設立費用 登録免許税など 株式会社・約24万円
合同会社・約11万円

また、実際に運営を行うなかで留意すべきは、稼働してから報酬が入金されるまでの現金不足、いわゆるキャッシュフローの悪化です。

多くの法人間取引では、月末締め翌月末払い、あるいは翌々月末払いという支払いサイクルが一般的です。
たとえば、1月に営業活動を行い、1月末に請求書を発行した場合、入金は2月末、遅ければ3月末になります。
この間、自身の生活費に加え、電話代や交通費、有料の営業リスト作成ツールなどの支払いは先行して発生します。

安定した運営のために準備しておくべき運転資金の考え方は以下のとおりです。

運転資金の項目 具体的な内容 特徴・考え方
固定費 通信費、SaaS利用料、事務所家賃など 毎月必ず発生する最低限のコスト
変動費 交通費、打ち合わせ代、広告宣伝費、外注費など 案件の稼働状況に応じて増減するコスト
生活防衛資金 自身や家族の生活費、社会保険料、税金の積み立てなど 無収入でも3~6カ月は維持できる金額

具体的な例として、月々の固定費が5万円、生活費が25万円の計30万円が必要な場合、90万~180万円程度の現金を保有した状態でスタートするのが理想的です。

資金に余裕を持つことは、目先の利益を追うあまり、質の低い案件を引き受けてしまうリスクを避け、良質な案件を精査する精神的なゆとりにも繋がります。

報酬体系と契約:トラブルを未然に防ぐ

営業代行を継続させるうえで、報酬体系の決定と契約書の締結は、売上の確保以上に重要な工程です。
口頭での約束や、内容が曖昧な契約書は、後に報酬の未払いや過度な業務要求といったトラブルを招く原因となります。

税務・法務の観点から、リスクを最小限に抑えるための実務的なポイントを整理します。

4つの報酬体系と特徴

営業代行の報酬体系は、大きく分けて4種類存在します。
どの体系を選択するかは、自分自身のキャッシュフローの安定性と、クライアントが求める成果へのコミットメントのバランスによって決まります。

各報酬体系の特徴を、以下の表でまとめました。

報酬体系 特徴
固定報酬型 成果に関わらず安定した収入を確保でき、中長期的な戦略構築に集中できる。
成果報酬型 案件獲得のハードルは低いが、成果が出ない期間の報酬がゼロになるリスクがある。商材の競争力にも大きく左右される。
複合型 固定報酬で最低限の運営費を賄い、成果報酬で収益の向上を目指す。クライアントと代行側のリスクを分散できる。
時間単価型 実働時間に応じて時給などで請求する。収入に上限があり、スケールアップが難しい。

自分自身が独立直後で実績を積み上げている段階であれば、まずは「複合型」を提案することをお勧めします。
固定報酬で通信費やリスト購入代などの実費をカバーしつつ、成果報酬でクライアントと同じ方向を向いて伴走する姿勢を示すことができるため、双方にとって合理的な選択となります。

契約書でチェックすべき事項とは

契約書は、万が一トラブルが発生した際に自分を守るための最後の砦です。

特に個人事業主や小規模な法人の場合、大手クライアントから提示された契約書を十分に確認せず署名してしまうケースが見受けられます。
以下の項目は必ず自分自身で確認し、必要であれば修正を申し出るべきです。

特に注意すべき実務上のチェックポイントを整理しました。

チェック項目 確認すべき内容 注意すべき理由
業務の範囲 代行する工程(リスト作成、架電、商談など)の明確な定義 範囲が曖昧だと、契約外の事務作業や過度なコミットを求められる原因となるため。
成果の認定基準 報酬発生のトリガーとなる事実(アポイントの日程確定、特定項目のヒアリング完了など)の明確な定義 クライアントの主観(質が低い、受注に繋がらなかったなど)による不当な報酬未払いを未然に防ぐため。
支払い条件 締め日、支払日(月末締め翌月末払いなど)振込手数料の負担区分 支払いサイトが長すぎると、自身のキャッシュフローを圧迫するリスクがあるため。
契約の解除条項 賠償額の上限設定や、商材自体の不具合に起因する責任の排除 自分のコントロールを超えた損害(商材の欠陥やクライアント側の過失)に対して、無制限の責任を負わされないようにするため。
善管注意義務 契約の自動更新の有無と、中途解約する場合の予告期間 突然の契約打ち切りによる売上の激減を防ぎ、次の案件を獲得するための準備期間を確保するため。

契約書の中に「成果が出ない場合は報酬を支払わない」「損害を全額賠償する」といった、自分にとって一方的に不利な文言が含まれていないかを確認してください。
もし含まれている場合は、客観的な指標に置き換えるようあらかじめ交渉することが、健全な事業運営の第一歩となります。

また、営業代行を業務委託で受ける場合でも、現場でクライアントから直接指揮命令を受ける運用になると、偽装請負と判断されるリスクがあります。
業務指示の系統や報告ライン、稼働場所・管理方法は契約と運用で整合させておきましょう。

参考:偽装請負について|東京労働局

営業代行の案件の獲得方法

営業代行として独立した直後に障壁となるのが、最初の案件獲得です。

主な案件の獲得経路は、以下の3つです。

営業代行の案件獲得経路

  1. 既存の繋がりからの紹介(リファラル)
  2. 外部プラットフォームの活用
  3. 直接提案・ホームページ・SNS

それぞれの特徴について詳しく解説します。

その1:既存の繋がりからの紹介(リファラル)

最も成約率が高く、かつ初期の実績作りに適しているのが、過去の勤務先や知人、取引先といった既存のネットワークを活用する方法です。

営業代行は「自社の重要な営業プロセスを外部に委ねる」という性質上、クライアント側には強い心理的ハードルが存在します。
すでに信頼関係がある相手であれば、そのハードルを越えやすく、スムーズな契約締結が期待できます。

ただし、個人の人脈には限りがあります。
また、知人であるがゆえに「適正な価格交渉がしにくい」「業務範囲が曖昧になりやすい」といった、事業運営上のリスクも併発しがちです。

紹介案件で得た実績を武器にして、このあとに解説する外部プラットフォームや直接提案による自力での集客へと、早期にシフトしていくことが求められます。

その2:外部プラットフォームの活用

既存の繋がり以外から新規顧客を開拓する場合、ビジネスマッチングサイトやクラウドソーシングサイトといった外部プラットフォームの活用が効率的です。
これらのプラットフォームには、すでに「営業を外注したい」という明確なニーズを持った企業が集まっているため、ゼロからターゲットを探す手間を省くことができます。

活用にあたっては、各プラットフォームの特性を理解し、自身の強みに合致する場所を選ぶ必要があります。
主なプラットフォームの種類と特徴を以下の表に整理しました。

プラットフォームの種類 特徴と活用のポイント
ビジネスマッチング型 営業代行を真剣に検討している法人が多いため、高単価・長期契約に繋がりやすい。
クラウドソーシング型 成果報酬型のテレアポ案件や短期のリスト作成など、実績作りのための小規模案件を探しやすい。
営業特化・エージェント型 特定の商材を紹介するモデルや、エージェントが仲介する形式。営業活動そのものに専念できる。

独立直後の実績作りを最優先とする場合は、クラウドソーシング型で小規模なテレアポ案件などを数件こなし「受注実績」と「クライアントからの評価」を蓄積することをおすすめします。

実績がゼロの状態では、高単価なマッチング型サイトで提案しても、他社との比較で選ばれる可能性が低いためです。

その3:直接提案・ホームページ・SNS

長期的に安定して案件を獲得し続けるためには、プラットフォームに依存しない自社独自の集客チャネルの構築も検討しましょう。

直接提案においては、ターゲット企業に対して問い合わせフォームや手紙、SNSを通じてアプローチを行います。
この際、単なる会社紹介ではなく、ターゲット企業の業界課題を分析したうえでの「仮説検証型の提案」を行いましょう。
たとえば、相手企業の競合他社が手薄な営業手法を提示し、具体的な改善数値の予測を添えることで、返信率を劇的に高めることが可能になります。

また、ホームページやSNSは、営業活動の受け皿となる「信頼の裏付け」として機能します。

SNSでの発信においては、事実に基づいた知見を淡々と積み上げることが、質の高いクライアントを引き寄せる秘訣です。

営業代行の注意点と対策

営業代行は、成果が自身の報酬に直結するやりがいのあるビジネスですが、一方で特有のリスクも孕んでいます。

特に独立初期は「案件を獲得すること」に意識が向きがちですが、安定した経営を続けるためには、事業運営上のリスクを事前に予見し、対策を講じておくことが不可欠です。

営業代行の外交員への支払い:給与と外注費の判断

営業代行で散見されるのが「外交員への支払いが完全成功報酬(フルコミッション)で、外注費として扱われる」という扱いです。

外注費として処理する場合、社会保険や労働保険の事業者負担がなくなり、残業や有給休暇も発生しないなど、営業代行会社側には多くのメリットがあります。
しかしこうした扱いは、税務調査の際に指摘を受け、あとから「給与」として源泉所得税の追徴や社会保険などの遡及を受けるリスクを孕みます。

税務調査で外注費と給与の判断基準となりやすい論点は、主に以下の3点です。

外注費と給与の判断基準になりやすいポイント

  1. 指揮監督(会社の指揮命令下か)
  2. 危険負担・成果リスク(未完成でも請求できるかなど)
  3. 材料・用具の供与(仕事道具は誰が用意するか)

特に1つ目の指揮監督は、現場でよく論点にされやすい部分です。

外交官の仕事のやり方や順番、出社すべきかや報告の頻度などが基本的に自由の場合、外注として認められやすくなります。
しかし訪問先や架電件数、稼働時間や報告の頻度など、仕事の内容と勤怠を会社側が具体的に管理している場合、その人への支払は給与扱いになる可能性が高いです。

2つ目の危険負担・成果リスクでは、営業代行では特に「成果が出なくても固定で報酬が支払われるか」という論点で見られがちです。

成果に連動し、報酬額が増減する場合は外注と認められやすい一方、成果が未達でも一定の固定給が支払われ、その割合が高い場合は給与と見なされやすくなります。

3つ目の材料・用具の供与とは、仕事に用いるPCやスマホなどを誰が用意するかという論点です。
営業代行を行うプレイヤー側が用意する場合は外注と見なされやすく、逆に会社側が負担する場合は給与とされる傾向にあります。

税理士 森健太郎
税理士 森健太郎からひと言
実務上では、勤怠を厳しく管理したり、ノルマを細かく指示したりすると給与として認められやすくなるといった扱いです。
とはいえこの部分に関しては、実際の運用実態をもとに総合判断されるため、「成功報酬だから外注」「業務委託契約だから外注」とは限りません。
トラブルを避けるためにも、委託内容や報酬条件・業務の裁量範囲・費用負担を明確にし、日々の運用も契約内容と整合させましょう。

商材の競争力不足による停滞リスク

営業代行において、自身のスキル以上に収益を左右するのが取り扱う商材の競争力です。
どれほど優れた営業スキルを持っていても、市場ニーズに合致していなかったり、競合他社に対して優位性が低い商材を販売する場合、成果を出すことは困難になります。

特に成果報酬型の契約を締結している場合、商材が売れないことは、自身の稼働時間に対する報酬が著しく低くなることを意味します。
このような事態を避けるためには、契約を締結する前の商材選定に独自の基準を設ける必要があります。

商材の競争力を見極めるための視点を以下の表にまとめました。

判断基準 確認すべき内容 リスク回避の視点
市場の需要(PMF) すでに一定の販売実績があり、顧客からのポジティブなフィードバックが存在するか 実績がゼロの商材は、営業代行ではなく「市場調査」の役割を担うことになり、成果が出るまでに時間を要する
競合優位性 競合製品と比較して、価格、機能、サポート体制のいずれかで明確な強みがあるか 強みが不明確な商材は価格競争に巻き込まれやすく、最終的な成約率が低迷しやすい
クライアントの協力体制 営業資料の提供や、技術的な質問に対する回答、デモの実施などのバックアップ体制が整っているか 営業現場での疑問を解消するスピードが遅いと、見込み客の熱量が下がり、失注のリスクが高まる

キャッシュフローと報酬未回収への備え

営業代行は、稼働してから入金されるまでのサイクルが長く、キャッシュフローが不安定になりやすい傾向があります。
安定した事業を行うためには、案件ごとに着手から入金まで何日かかるかのシミュレーションを行いましょう。
また、稼働初期にかかるリサーチ費用やリスト作成費用を着手金として先に請求するなど、早期の資金回収の余地がないかを常に探りましょう。

また、報酬の未回収リスクについても警戒が必要です。
クライアント企業の経営状態の悪化や、成果の認定基準を巡るトラブルによっては、本来支払われるべき報酬が支払われないケースもあります。
成果の発生ごとに請求を立てたり、月額固定分と成果分を分けて請求するなど、万が一支払いが滞った際にも、可能な限り全額の損失を避けられる対策を整えておきましょう。

この記事のまとめ

営業代行として起業し、長期的に事業を継続させるためには、単なる営業スキルの提供を超えた経営者としての視点が不可欠です。
参入障壁が低い業種だからこそ、初期段階でのビジネスモデル設計と、リスクを回避するための契約・税務の基盤作りが、他社との決定的な差となります。

本記事で解説した重要なポイントを振り返ります。

  • 独自性の確立:特定の業界や工程に絞り込み、専門性を打ち出したビジネスモデルを構築する。
  • 契約の適正化:成果の定義を客観的に定め、報酬トラブルを未然に防ぐ契約を締結する。
  • 信頼の資産化:高品質な報告を通じてクライアントとの信頼関係を深め、継続と紹介が生まれるしくみを作る。
  • リスクへの備え:キャッシュフローの管理を徹底し、労働集約型から脱却するための標準化を進める。

営業代行として起業する際に不安があれば税理士に相談しよう

起業の準備を進めるなかでは、税務の手続きや法人化のタイミング、適切な契約書の作成など、専門的な判断が求められる場面が多くあります。
営業代行は利益率が高くなりやすい業種であるため、早い段階から適切な節税対策や会計管理を行うことが、手元に残る現金を最大化することに繋がります。

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