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最終更新日:2025/5/19

会社の決算月(決算期)とは?いつがいい?決め方や月ごとのメリットを解説

森 健太郎
この記事の執筆者 税理士 森健太郎

ベンチャーサポート税理士法人 大阪オフィス代表税理士。
近畿税理士会 北支部所属(登録番号:121535)
1977年生まれ、奈良県奈良市出身。
起業・会社設立に役立つYouTubeチャンネルを運営。

PROFILE:https://vs-group.jp/tax/startup/profile_writing/#p-mori
YouTube:会社設立サポートチャンネル【税理士 森健太郎】
書籍:プロが教える! 失敗しない起業・会社設立のすべて (COSMIC MOOK) ムック

会社の決算月(決算期)とは?いつがいい?決め方や月ごとのメリットを解説

事業年度の最後の月である決算月(決算期)は、日本の多くの法人が3月にしていますが、実は会社を設立する時点で自由な時期に設定できます。

また、業務を行うなかで決算月を変更したくなった場合も、必要な手続きを踏めば、改めて都合の良い月に変更することができます。
決算月は決算や税務署などへの納税にも関わるので、最適な時期に設定することで大きなメリットを得られます。

ここでは、3月に決算月を設定するメリットや他の月ごとのメリット、決算月を決めるときに気をつけるべきポイントなどについて解説します。

決算月(決算期)とは事業年度の最終月のこと

決算月(決算期)とは、企業が決算を行うための基準となる期間(事業年度)の、最後の1カ月のことを指します。
例えば事業年度を「4月1日~3月31日」と定めたとき、決算月は3月になります。これがよく耳にする3月決算です。

法人は決算月(決算期)を自由に決められる

個人事業主は12月が決算月と定められていますが、法人は決算月を1年の中から自由に決めることができます。

日本は3月を決算月にする大企業が多く、会社設立の際も「決算月といえば3月」として、深く考えずに決算月を3月にする法人もみられます。
しかし、実際は3月以外を決算月にする法人も決して少なくありません。

そもそも決算月は、企業の決算報告や納税にも関わる重要なものです。
何月を決算月にするかは、企業ごとの業種や事業計画を踏まえて慎重に判断しましょう。

決算月(決算期)多い順リスト

国税庁が公開している「決算期別の普通法人数」を見てみましょう。

令和4年度時点での、年1回決算の申告法人数は2,897,478社ですが、このなかで3月を決算月にしている企業は518,960社です。
割合にしてみると、17.9%ほどの法人が3月を決算月にしていることがわかります。

決算月(決算期)多い順リスト

決算期別の普通法人数

同じ資料から、資本金が1億円以上の大企業を抜き出したデータを見てみると、29,479社のうち3月が決算月の法人は14,892社です。
つまり50%以上の大企業が、3月決算となっているのです。

資本金が1億円以上の大企業

決算期別資本金が1億円以上の普通法人数

これらのデータを踏まえ、以下では、3月決算の具体的なメリットや、比較的決算月に選ばれやすい9月・12月のメリットについても解説します。

3月決算とは:国や行政機関、法改正に合わせやすい

日本に3月決算の法人が多い主な理由はいくつかありますが、国や行政機関にとっての事業年度にあたる「会計年度」が4月1日~3月31日に定められていることが、特に大きく関係しています。

国や行政機関と取引のある企業は、事業年度を会計年度に合わせることで業務の流れがスムーズになり、仕事を受注しやすくなります。

また、税制に関わる法改正も、4月1日から適用されることが多いです。
その場合でも、3月決算であれば、事業年度の途中から税の計算方法が変わる事態を避けられます。

こうした理由から、日本は3月を決算月にする法人が多いと推察できます。

9月決算とは:税理士の繁忙期や人事異動の時期から遠い

9月決算の会社は、一般的に人事異動が行われる3~4月ごろからちょうど半年ほど経った時期に決算を行います。

人事異動に合わせて決算を行ったほうが業務をスムーズに行えるという考えもありますが、その場合は3月ごろに負担が集中してしまいます。

決算を手伝ってくれる税理士も3月は繁忙期となり、スケジュールの調整が難しいケースもあります。
そうした事態を嫌い、もっと余裕を持って決算を行いたいという考えから、9月を決算月に選ぶ法人も多くなっているのです。

また、アルコールを提供する飲食業などは、ビールの売上が伸びる7~9月に売上が高くなりがちです。
そのようなケースでは、9月を決算月にすることで決算書の見栄えが良くなり、銀行などからも良い評価を得やすくなるといったメリットもあります。

12月決算とは:国際会計基準に合わせられる

主にヨーロッパを中心とした世界各国は、12月が会計基準の節目となっています。

これは国際会計基準委員会(IASB)が認定しているもので、海外の決算の多くがこの基準をもとに行われています。

ヨーロッパの株式市場に上場する場合には、この国際会計基準に合わせた決算書が必要です。
また、海外取引が多い企業にとっては、12月を決算月としたほうが海外の取引先や投資家ともやり取りがしやすくなります。
そのため外資系の法人などは、12月決算にするケースが多いです。

また、銀行からの融資を受ける際にも、12月決算はメリットがあります。

12月を決算とした場合は、2月ごろに決算が終わります。
一方で銀行は通常3月決算なので、3月は支店の目標を達成するために融資を活発に行いがちです。

その融資を受けるとき、直近の2月に決算が終わっていると、その決算書のデータがまだ新しく信頼性が高いとして、銀行の与信判断にかかる時間が短縮されます。
そのため3月中に融資を受けやすくなり、4月以降の官公庁からの仕事やそれにまつわる案件を、資金繰りの心配なく受注できるのです。

決算月(決算期)はいつがいいのか・決め方について

3月決算や12月決算にはそれぞれメリットがあるものの、どの決算月にするのが最適なのかは法人ごとの事情によって異なります。

具体的にどのようなことを考慮すればいいのか、決算月の決め方について解説します。

消費税の免税期間が長くなるようにする

資本金が1,000万円未満の会社であれば、事業年度の1期目と2期目は消費税の納付が免除されます。
会社設立の際は、この免税期間を可能な限り長くするために、設立日から決算月までを離して1期目を1年に近い期間にするというのが定番でした。

しかし、2023年10月1日からインボイス制度が施行され、設立当初から課税事業者に登録するケースが増えてきました。
その場合は消費税の免税自体が受けられないので、設立日と決算月を離すメリットも薄くなってしまう点に注意してください。

課税事業者であっても決算月を設立日から離すことにメリットはある

たとえ課税事業者に登録していたとしても、会社設立時に決算月を設立日から離しておくことにはメリットがあります。

会社設立から数カ月は、各所への書類の提出や手続き、取引先へのあいさつ回りなどで時間的余裕がないことが多いです。
そうした時期に、決算月が早めに訪れてしまうと、決算によってさらに業務が圧迫され、手が回らなくなってしまう可能性があります。

決算は手間も時間もかかる作業なので、会社設立時やその直後に決算月が来ないよう注意しましょう。

取引先などの都合を考慮する

取引先との業務、競合他社と自社の業績などを比較する場合、決算月が一致していることで税務手続きやデータ比較がしやすくなります。

とくに官公庁などとの取引がある場合は、会計年度である4月1日~3月31日に事業年度を合わせることで、案件を受注しやすくなるといった効果も期待できます。

自社都合だけでなく、業界全体の流れや都合も考慮して決算月を設定できると、業務上で有利です。

自社の繁忙期・キャッシュフローを考慮する

決算では、事務や経理への負担が大きくなりがちです。
そのような時期と繁忙期が重なってしまうと、忙しさから会計処理にミスが起きやすくなってしまいます。

また、繁忙期は想定外の利益や損失も出やすい時期ですが、決算月が近いと節税対策を行う時間が確保できず、法人税が高額になってしまう可能性もあります。

一方で、社内に現金資産が少ない時期に決算月を迎えると、その後の納税でさらに資金が減り、キャッシュフローが悪化してしまいます。

決算月は、普段の業務の忙しさやキャッシュフローも考慮したうえで決定しなくてはならないのです。

決算月(決算期)を変更する手続きとは

決算月は所定の手続きを踏むことで、何回でも変更できます。
もっとも、変更によって業務には大きな影響が出るので、決算月を変更する際には税理士に相談するなどして慎重に判断してください。

決算月を変更する際には、以下の手続きを行う必要があります。

  • 株主総会の特別決議を経て定款を変更する
  • 異動届出書を税務署などに提出する
  • 取引先などへ連絡する

合同会社の場合、株主総会の代わりに社員総会などを開きます。
ただし、総社員の同意を得られるのであれば、決議の場を設けずに書面上でのやり取りでも問題ありません。

また、税務署や都道府県税事務所などへは異動届出書を提出しますが、法務局への変更登記申請は不要になります。

より詳しく決算月の変更について知りたい人は、こちらの記事を確認してください。

まとめ

決算月(決算期)とは、事業年度の最後の1カ月のことです。
法人は自分の決算月をいつにするか、決算を1年の間のいつに行うかを自由に決めることができます。

日本は3月を決算月にする法人が多いですが、9月や12月を決算月にすることにもそれぞれメリットがあります。
具体的に決算月をいつにするかは、法人ごとの繁忙期やキャッシュフロー、取引先との兼ね合いなどの事情を考慮したうえで判断します。

また、決算月は事業開始後も自由なタイミングで変更できます。
決算月の設定に不都合を感じたときは、決算月の変更を検討してみましょう。

決算月(決算期)をいつにするか迷ったら税理士などに相談しよう

決算月(決算期)をいつにするかは、会社設立時にじっくりと考えておきたい重要な要素の1つです。
しかし、実際に業務を行ってみてから「やっぱり他の決算月にしたほうが良かった」と感じることもあるでしょう。

そうしたときは、決算月をいつにすればいいかについて、税理士などへの相談をおすすめします。
企業ごとの状況を踏まえて、決算月についての詳しいアドバイスを受けることができます。

ベンチャーサポート税理士法人では、会社設立・運営に関する無料相談を実施しています。
税理士だけでなく行政書士や司法書士、社労士も在籍しているためワンストップで相談が可能です。

レスポンスの速さにも定評があるため、初めての方もお気軽にご相談ください。

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