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最終更新日:2024/11/20

相続税の申告書の書き方とは?作成の方法を詳しく解説

古尾谷 裕昭
この記事の執筆者 税理士 古尾谷裕昭

ベンチャーサポート相続税理士法人 代表税理士
東京税理士会 登録番号104851

東京、横浜、千葉、大宮、名古屋、大阪、神戸など全国の主要都市22拠点にオフィス展開し、年間2,200件を超える日本最大級の相続税申告実績を誇る。 業界最安水準となる明朗料金ときめ細かいフォローで相続人の負担を最小にすることを心がけたサービスが評判を得る。1975年生まれ、東京都浅草出身。

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書籍:今さら聞けない 相続・贈与の超基本
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この記事でわかること

  • 相続税申告書の作成や提出の流れ
  • 相続税申告書の書き方と記載例
  • 相続税申告書作成時に意識したいポイント

相続税の申告書の作成は記載すべき事柄が多岐にわたるうえに書類数も多く、相続にあまり詳しくない人にとっては作成が難しいと言えます。

そこで、この記事では相続税申告書の書き方を中心に、入手方法、提出方法なども解説いたします。

注意すべきポイントもいくつか取り上げるため、ぜひ参考にしてください。

目次

関連動画

相続税申告書の作成方法|書き方や必要書類、注意点について解説

動画の要約この動画では、相続税申告書の作成方法、必要書類、作成時の注意点について詳しく解説しています。

相続税申告の際は申告書の作成と提出が必要

相続税申告を行う際は、相続税申告書の作成と提出が必要です。

ここからは、相続税申告書の作成前に必要な準備や添付すべき必要書類、提出方法などを解説します。

相続税申告書の作成に必要な要素をそれぞれ取り上げるので、ぜひ参考にしてください。

相続税申告には期限がある点に注意する

相続税申告書の提出と納税には、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10カ月という期限がある点に注意してください。

もし提出と納税が期限に間に合わなければ、無申告加算税や延滞税を課税される可能性があるため、少しでも不安がある場合は相続専門の税理士法人に依頼すると安心です。

【相続税】専門の税理士 |ベンチャーサポート相続税理士法人

相続税申告書の作成前に必要な準備

相続が発生した場合、必ず相続税の申告が必要になるわけではありません。

相続税申告書を自分で作成する場合は、申告書の作成に取りかかる前に「遺言書の有無の確認」「法定相続人の特定」「財産と債務の一覧の作成」「財産の評価額の算出」「相続税の申告義務の有無の確認」という5つの準備を行いましょう

相続税申告を行う前に必要な準備

  • 遺言書の有無の確認
  • 相続人が誰か確認する
  • 財産と債務の一覧を作成する
  • 財産の評価額を求める
  • 相続税の申告義務の有無を確認する

遺言書がある場合は遺言書に従って遺産分割をしなければならないため、まずは遺言書の有無の確認を行います。遺言書の有無の確認後は、法定相続人の特定に移りましょう。法定相続人の確定は、被相続人の出生から死亡に至るまでの戸籍謄本を取得し、その記載内容を確認して行います。

相続人の確認後は、被相続人の財産と債務の一覧の作成を行ってください。預金口座や土地・建物といった不動産だけでなく、保険などのあらゆる財産が対象です。すべての財産と債務の一覧を作成したら、その評価額を求めます。評価額の求め方は、基本的には財産評価基本通達というルールに基づいて計算します。

財産の評価額を求めたら、相続税の申告義務の有無を確認します。相続が発生しても、財産の評価額から債務を差し引いた金額が、相続税の基礎控除額の範囲内に収まれば、相続税の申告は必要ありません。

以下の記事でより詳細な内容を解説しているため、ぜひこちらの記事も参考にしてください。

相続税申告書に添付する必要書類

相続税申告書を作成する際には、いくつか必要書類を添付しなければなりません。法定相続人や遺産分割の内容を税務署が把握するうえで、国税庁のWebサイト「(参考)相続税の申告の際に提出していただく主な書類」でまとめられている書類が必要となります。(※1)。

加えて、相続人の本人確認書類として、免許証やマイナンバーカードのコピーなども必要です。

相続税申告書に添付が必要な書類

  • 被相続人のすべての相続人を明らかにする戸籍の謄本または法定相続情報一覧図(いずれもコピー可)
  • 被相続人の住民票の除票
  • 遺言書の写しまたは遺産分割協議書の写し
  • 相続人全員の印鑑証明書

また、特例を適用する場合など、相続の状況に応じて追加で必要となる書類もいくつかあります。以下の記事でより細かく解説しているため、ぜひご確認ください。

参考(※1): 国税庁│(参考) 相続税の申告の際に提出していただく主な書類

相続税申告書の様式はどこでもらえるのか

相続税の申告義務がある場合、相続発生年度の相続税申告書の様式を入手する必要があります。

相続税申告書の様式は税務署の窓口で入手できるほか、国税庁のWebサイト「B1-2 相続税の申告手続」からダウンロードすることも可能です。

また、「【e-Tax】国税電子申告・納税システム(イータックス)」のシステム上で申告書を作成し、提出する方法もあります。

相続税申告書はどこに提出する?

相続税申告書の様式を入手して記入し終えたら、作成した申告書を税務署に提出しなければなりません。提出方法は、税務署の窓口への持参、郵送、e-Taxのいずれかを選択できます。

いずれの方法であっても、提出先の税務署は被相続人の最後の住所地を管轄する税務署となる点に注意が必要です。

なお、書類の不備や記入漏れなどの問題が発生する可能性があるため、申告書の提出は期限に余裕を持って行いましょう。

以下の記事で相続税申告書の提出方法を詳しく説明しているため、ぜひご活用ください。

【記載例付き】相続税申告書の書き方

相続税申告書を作成する際には、さまざまな情報を集めて計算した結果を、正しく申告書に記載する必要があります。

相続税の申告書には第1表から第15表まであり、付表も含めるとさらに多くの種類があるため、はじめて申告書を作成する場合は特に混乱してしまいがちです。

ここからは、相続税申告書の書き方を段階別で紹介します。

相続税申告書を第1表から書き始めることはできない

第1表は、最後に相続人ごとの相続財産の額や相続税額を記載する書類です。第2表以下で記載した内容を集約しなければならないため、第1表を最初に作成することはできません。

1. 相続財産・債務を把握して記載する(第9表~第15表)

第9表 生命保険金などの明細書
第10表 退職手当金などの明細書
第11表 相続税がかかる財産の明細書
第11の2表 相続時精算課税適用財産の明細書、相続時精算課税分の贈与税額控除額の計算書
第11・11の2表の付表1 小規模宅地等についての課税価格の計算明細書
第12表 農地等についての納税猶予の適用を受ける特例農地等の明細書
第13表 債務及び葬式費用の明細書
第14表 純資産価額に加算される暦年課税分の贈与財産価額及び特定贈与財産価額・出資持分の定めのない法人などに遺贈した財産・特定の公益法人などに寄附した相続財産・特定公益信託のために支出した相続財産の明細書
第15表 相続財産の種類別価額表
申告書は令和6年現在のもの

相続税の申告書は第1表から書き始めるのではなく、相続財産や債務を把握したうえで第9表から記載しましょう

全ての書類を作成する必要はない

相続税申告書は相続ごとの事例ごとに記載が必要な書類だけを作成すればよいため、数十種類全ての書類を作成する必要はありません。

第2表以下の書類の中では、相続財産を記入する第9表から作成するのがスムーズです。国税庁のWebサイトで公開されている資料「相続税の申告のしかた(令和6年分用)」でも、P75以下で第9表から作成する手順が掲載されています。

第9表(生命保険金などの明細書)

【第9表の記載例】

第9表の記載例

第9表は死亡保険金の受取金額を記載する書類です。第9表には画像のとおり、受け取った死亡保険金の額と非課税枠の金額を記載する必要があります。

被相続人が掛金を支払っていて、被相続人が亡くなったことによって支払われる死亡保険金を受け取った場合、その死亡保険金にも相続税がかかります。

ただし、死亡保険金は全額に課税されるわけではなく、「500万円×法定相続人の数」が非課税枠として設定されています。この範囲内は相続税がかかりません。

【第9表のダウンロードはこちら】

国税庁│生命保険金などの明細書

第10表(退職手当金などの明細書)

第10表では、受け取った退職手当金などの金額と非課税枠の金額を記載します。

被相続人に支給されるはずだった退職手当金や功労金などを被相続人が亡くなったことで、被相続人の勤務先から相続人が受け取った場合に記載する書類です。

死亡時に退職金や功労金が相続人に支払われた場合も、死亡保険金と同様、相続税の対象になります。「500万円×法定相続人の数」の非課税枠がある点も同様です。

【第10表のダウンロードはこちら】
国税庁│退職手当金などの明細書

第11表(相続税がかかる財産の明細書)

第11表は相続税がかかる財産を列挙して、「誰がどの財産を相続したのか」を記載する書類です。第11表は合計表と4種類の付表の計5枚に分かれており、財産ごとに記載すべき付表が異なります。

第11表の付表1は土地・家屋等、付表2は有価証券用、付表3は現金・預貯金等用、付表4はその他の財産用と、種類別に相続財産の概要を記載します。

なお、有価証券が相続財産にないなど、該当する財産を相続していない場合は、対応する付表を記載する必要はありません。

まず第11表(合計表)のうち、「遺産の分割状況及び財産取得者の一覧」の欄に必要事項を記載し、相続財産に応じて該当する付表に必要事項を記入しましょう。

付表の記入が終わったら、付表に記入済の財産の合計額を第11表(合計表)に記載します。

【第11表のダウンロードはこちら】

国税庁│相続税がかかる財産の合計表

国税庁│相続税がかかる財産の明細書(土地・家屋等用)

国税庁│相続税がかかる財産の明細書(有価証券用)

国税庁│相続税がかかる財産の明細書(現金・預貯金等用)

国税庁│相続税がかかる財産の明細書(事業(農業)用財産・家庭用財産・その他の財産用)

第11の2表(相続時精算課税適用財産の明細書、相続時精算課税分の贈与税額控除額の計算書)

第11の2表は、被相続人が相続時精算課税制度を活用して生前に贈与をしていた場合に作成しなければならない書類です。

「贈与を受けた人の氏名」「贈与を受けた年分」「贈与税の申告書を提出した税務署の名称」の欄を記入したうえで、贈与を受けた当時の課税価格を記載します。

また、相続時精算課税適用財産(1の③)の明細の箇所にも併せて記入を行いましょう。

同じく贈与を受けた人の氏名や年分といった内容とともに、相続時精算課税適用財産の明細を「種類」、「細目」「銘柄」「所在場所」「数量」「価額」の欄ごとに記載します。

【第11の2表のダウンロードはこちら】

国税庁│相続時精算課税適用財産の明細書、相続時精算課税分の贈与税額控除額の計算書

第11・11の2表の付表1(小規模宅地等についての課税価格の計算明細書)

第11・11の2表の付表1は、相続した宅地について小規模宅地等の特例を使う場合に、記載が必要になる書類です。

「小規模宅地等についての課税価格の計算明細書」の上段に、被相続人や小規模宅地等の特例を適用可能な土地を相続する人の名前を記載します。「小規模宅地等の種類」欄には、選択した小規模宅地等の種類に対応した番号を記入しましょう。

小規模宅地等の明細の項目には、小規模宅地等の情報を細かく記載していきます。①から⑧に振り分けられた項目に沿って記入を進めます。

【第11・11の2表の付表1のダウンロードはこちら】

国税庁│小規模宅地等についての課税価格の計算明細書

以下の記事に「第11・11の2表の付表1(小規模宅地等についての課税価格の計算明細書)」のより詳しい書き方を解説しているため、ぜひ参考にしてください。

第12表(農地等についての納税猶予の適用を受ける特例農地等の明細書)

第12表は、農地などを相続して 相続税の納税猶予の特例を適用したい場合に作成する書類です。

相続する農地の区分や所在地、面積のほか、土地の評価額などの情報を、それぞれの項目ごとに第12表に記載します。

【第12表のダウンロードはこちら】

国税庁│農地等についての納税猶予の適用を受ける特例農地等の明細書

第13表(債務及び葬式費用の明細書)

【第13表の記載例】

第13表の記載例

第13表は、相続財産から差し引くことのできる被相続人の債務や葬式費用を記載する書類です。

被相続人の債務の明細や、債務や葬式費用を負担する相続人と負担する金額などを項目ごとに記載します。

【第13表のダウンロードはこちら】

国税庁│債務及び葬式費用の明細書

第14表(純資産価額に加算される暦年課税分の贈与財産価額及び特定贈与財産価額・出資持分の定めのない法人などに遺贈した財産・特定の公益法人などに寄附した相続財産・特定公益信託のために支出した相続財産の明細書)

第14表は、主に相続開始前7年以内に、被相続人が相続で財産を取得した人に贈与していたケースで作成しなければならない書類です。贈与を受けた人の氏名や贈与年月日などの内容に加え、贈与を受けた財産の詳細を項目ごとに記載します。

また、「出資持分の定めのない法人などに被相続人が財産を遺贈した場合」「被相続人からの相続財産を特定の公益法人へ寄附した場合」は、それぞれの記載欄に詳細な内容を記入します。

2024年1月1日以後の贈与から、加算期間が順次延長される点に注意

2023年の税制改正によって、贈与した人が亡くなる前の贈与に関して、相続税の持ち戻し期間が「3年以内」から「7年以内」に延長されました。

2024年1月1日以後の贈与については、加算期間が順次更新されることとなり、実際に「亡くなる前7年以内」が適用されるのは2031年からとなります。

なお、延長された4年の間に受けた贈与のうち、総額100万円までは相続財産に加算されません。

以下の記事でより詳しく解説しているため、ぜひご確認ください。

【第14表のダウンロードはこちら】

国税庁│純資産価額に加算される暦年課税分の贈与財産価額及び特定贈与財産価額・出資持分の定めのない法人などに遺贈した財産・特定の公益法人などに寄附した相続財産・特定公益信託のために支出した相続財産の明細書

第15表(相続財産の種類別価額表)

【第15表の記載例】

第15表の記載例1

第15表の記載例2

第15表は、第11表から第14表までで計算した内容をまとめた書類です。相続人ごとに、相続する財産や債務の金額を記載します。

土地は地目別に金額を記入するなど、相続する財産、債務の金額を種類別に記載しましょう。集計した金額は第1表に転記します。

【第15表のダウンロードはこちら】

国税庁│相続財産の種類別価額表

2. 相続税を計算する(第1表~第3表)

相続財産と債務の評価額などを把握して第9表から第15表まで作成したら、以下の第1表から第3表で、相続税の総額と相続人ごとの相続税額を計算します。

第1表 相続税の申告書
第2表 相続税の総額の計算書
第3表 財産を取得した人のうちに農業相続人がいる場合の各人の算出税額の計算書

※ 申告書は令和6年現在のもの

相続税は、いったん法定相続分に従って取得したものと仮定して相続税の総額を算出し、それを各相続人が実際に取得する相続財産の割合で按分します。

第1表(相続税の申告書)

第1表の記載例

第1表の記載例1

第1表の記載例2

第1表は、相続財産などの合計額や相続人ごとの取得額、相続税額などを記入し、相続税申告の最終的な結論を記載する書類です。

第1表には、まず課税対象となる相続財産の合計額と相続人ごとの相続財産の額を記入します。

その情報をもとに、第2表で相続税の総額を算出して、計算結果を第1表に転記し、実際の相続財産の割合で按分した相続税額を第1表に記載します。

【第1表のダウンロードはこちら】

国税庁│相続税の申告書

第2表(相続税の総額の計算書)

第2表の記載例

第2表の記載例

第2表は、法定相続人が相続税の総額を計算する書類です。

第1表に記載した相続財産の合計額をもとに、記載例のように法定相続分で分割した法定相続人ごとの相続税額を計算して、合計します。

書式の下段に記載されている速算表を参照して、各相続人の相続税額を計算してください。

【第2表のダウンロードはこちら】

国税庁│相続税の総額の計算書

第3表(財産を取得した人のうちに農業相続人がいる場合の各人の算出税額の計算書)

第3表は、農地について相続税の納税猶予の特例を適用する場合に作成する書類です。

特例を適用するには農業相続人であることの証明と農地であることの証明が必要になります。

農業相続人であることの証明は農業委員会が行いますが、手続きに時間がかかるため早めに請求しておきましょう。

【第3表のダウンロードはこちら】

国税庁│財産を取得した人のうちに農業相続人がいる場合の各人の算出税額の計算書

3. 加算・控除金額を算出して最終的な相続税額を計算する(第4表~第8表)

相続人ごとの相続税額が算出しても、それで申告書の作成が完了するわけではなく、場合によっては第4表から第8表を作成しなければなりません。

相続税額に関する加算や控除の適用がある場合、以下のような第4表から第8表の作成が必要です。

第4表 相続税額の加算金額の計算書
第4表の2 暦年課税分の贈与税額控除額の計算書
第5表 配偶者の税額軽減額の計算書
第6表 未成年者控除額・障害者控除額の計算書
第7表 相次相続控除額の計算書
第8表 外国税額控除額・農地等納税猶予税額の計算書

※ 申告書は令和6年現在のもの

第4表(相続税額の加算金額の計算書)

被相続人の一親等の血族(父母や子ども)および配偶者以外の人が相続した場合、その人の相続税額の2割を税額に加算する必要があるため、第4表を作成しなければなりません

被相続人の氏名や2割加算の適用対象となる相続人の氏名などの項目を記載したうえで、各相続人の税額控除前の相続税額を記入欄に記載します。

なお、被相続人の一親等の血族であった期間内に、その被相続人から相続時精算課税を適用して贈与を受けた場合、「相続時精算課税の適用時に受け取った財産の金額」や「申告書記入時点の相続で取得した財産の金額」を記載し、加算の対象とならない相続税額を計算します。

加えて、管理残額がある場合の加算の対象とならない相続税額なども記載したうえで、相続税額の加算金額を算出します。

【第4表のダウンロードはこちら】

国税庁│相続税額の加算金額の計算書

第4表の2(暦年課税分の贈与税額控除額の計算書)

相続開始前7年以内に被相続人から暦年贈与で贈与を受けた財産がある場合、第4表の2を作成します

前年度、前々年度、前々々年度と記述場所が分かれているため、贈与を受けた年度ごとに一般贈与財産と特例贈与財産の項目をそれぞれ記入しましょう。

控除を受ける人の氏名や贈与税の申告書の提出先などを記載したうえで、各記入欄に書かれた指示に従い、一般および特例贈与財産の額や贈与税額を記入します。

【第4表の2のダウンロードはこちら】

国税庁│暦年課税分の贈与税額控除額の計算書

第5表(配偶者の税額軽減額の計算書)

第5表の記載例

第5表の記載例

被相続人の配偶者が 配偶者の税額軽減(相続税の配偶者控除)を受ける場合は画像のように第5表を記載します。

被相続人の名前を記入したうえで、「課税価格の合計額のうち配偶者の法定相続分相当額」の欄に記載された指示に従って計算結果を記入してください。

また、①から⑩の番号で振られた各欄にも指示に従ってそれぞれ金額や計算結果を記入します。そのうえで、「配偶者の税額軽減の限度額」や「配偶者税額軽減の限度額の計算結果」「配偶者の税額軽減額」の欄に算出した金額や計算結果を記入しましょう。

【第5表のダウンロードはこちら】

国税庁│配偶者の税額軽減額の計算書

第6表(未成年者控除額・障害者控除額の計算書)

第6表は「未成年者の税額控除」「障害者の税額控除」の適用を受ける場合に、記入が必要な書類です。

「未成年者の税額控除」に関する内容は書類の上部、「障害者の税額控除」に関する内容は書類の下部にそれぞれ記載します。

未成年者控除および障害者控除の記載欄にある指示に従い、対象者の氏名や計算で算出した控除額、相続税額などの情報を記入しましょう。

【第6表のダウンロードはこちら】

国税庁│未成年者控除額・障害者控除額の計算書

第7表(相次相続控除額の計算書)

申告書作成時の相続が発生する前10年以内に、被相続人が一次相続で相続税を納めている場合、第7表の相次相続控除額の計算書を記入します。

氏名や前回と今回の被相続人との続柄、前回と今回の相続発生日などを記載したうえで、相続財産の合計額などの項目を書類に書かれている指示に従い記入しましょう。

「各相続人の相次相続控除額の計算」の欄では、相次相続控除額の総額や各相続人の純資産価額などの項目に金額を記載し、書類に書かれた指示を参考に計算を進めます。計算した値を「各人の相次相続控除額」の欄に記載してください。

【第7表のダウンロードはこちら】

国税庁│相次相続控除額の計算書

第8表(外国税額控除額・農地等納税猶予税額の計算書)

外国で相続税の支払いが済んでいて外国税額控除の適用を受ける場合、第8表にある外国税額控除額の欄に必要事項を記入します

「外国で相続税に相当する税を課せられた人の氏名」「外国の法令により課せられた税」などの各項目を書類に記載された指示に沿って記載しましょう。

また、「農業相続人が農地等を相続した場合の納税猶予の特例」を受ける場合は、農地等納税猶予税額の計算書の欄に必要事項を記入します。

農業相続人の氏名を記載したうえで、①から⑦の番号で割り振られた各欄を記載しましょう。書類に書かれた指示を参考に計算を行い、納税猶予税額を算出します。

【第8表のダウンロードはこちら】

国税庁│外国税額控除額・農地等納税猶予税額の計算書

相続税の申告書を作成する場合は、税理士の力を借りることも検討しよう

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