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最終更新日:2023/7/28

経営者がするべき仕事とは?

創業した、あるいは承継した会社が生き残っていくかどうかは、経営者の手腕にかかっています。

簡単ではありませんが、会社の経営を軌道に乗せることができれば、より大きな満足感や達成感を味わうことができます。

経営者に求められるものは何か、戦略的な経営や経営の定量的な把握、先を見据えた基盤づくりなど、経営者がなすべき仕事について解説します。

経営者に求められるもの

自社の安定や発展のために、経営者は何をすべきか決まった答えがあるわけではありません。

逆説的に言えば、自社に合う経営のスタイルや方法を模索し、実行し続けることが経営者の仕事と言い換えることができます。

維持発展を成し遂げて生き残る経営とは何か、会社破綻の原因はどのような傾向になっているか、見ていきましょう。

生き残る経営

それぞれ会社の経営は、事業や企業理念などに特徴を持たせ、独自性や競合相手との差別化、新たなブランド化を図るわけですから、それぞれ経営スタイルや方針などが異なるのは当然のことです。

経営者が果たす役割は千差万別で、会社の数だけあるでしょう。

しかしながら、自ら生み出した特徴を持たせ続けながら会社を経営していくこと、つまり、会社を維持し、発展させていくことは、どの経営者にとっても共通した課題です。

会社を維持し、発展させていくためには、黒字経営を維持して利益拡大を図ることが必要です。

そのためには、顧客のニーズやニーズの変化を的確に把握し、ニーズに対して柔軟にしかも迅速に応え、利益を安定的に生み出し続けることが必須となります。

ニーズやその変化を的確に把握できるか、それに柔軟に、また迅速に応え続けていくことができるかを問い続ける会社経営こそ、「生き残る経営」と言えるのではないでしょうか。

生き残る経営を実現するためには、経営のリスクや課題に気付き、早め早めに本質的な対応を図ることが重要です。

言葉にすれば簡単ですが、ここに経営者の苦しみと喜びがあると言えるでしょう。

経営が破綻する原因

会社が倒産してしまえば、会社の資産や信用、事業のノウハウ、熟練社員など全てを失うことになります。

あらかじめ倒産の要因を知っておけば、このような最悪の事態を避けるための予防策を検討することができます。

中小企業庁が毎月公表している原因別の企業倒産件数について、2019年6月分のデータを分類・集計した結果をもとに、経営が破綻する主な原因を確かめておきましょう。

倒産の原因を、倒産件数全体に占める割合が大きい順に紹介すると、販売不振70%、既往のしわよせ12%、放漫経営5%、連鎖倒産5%、過小資本4%、その他4%の順となっています。

その他には、過大な設備投資、信用性の低下、売掛金の回収難、在庫状態の悪化などがあります。

それぞれが全体に占める割合は1%未満となっています。

「販売不振」は、売上高が減少して、経営の収支が成り立たなくなった状態です。

全体の7割を占め、最大の要因となっています。

売上を伸ばす戦略的な経営が重要です。

「既往のしわよせ」は、これまでの経営の悪影響が少しずつ溜まり続けたことによって、徐々に経営が悪化していき、気付いたときには、経営が傾いている状態です。

定量的な経営状態を、定期的に把握することが重要です。

「放漫経営」は、調査や準備が不十分なままで行う事業展開や投資によって、経営が悪化した状態です。

意思決定を行う前に、定量的な検討を行い、現実的な見通しを持つことが重要です。

「連鎖倒産」は、取引先の経営悪化に引きずられる形で倒産する状態です。

思わなかったトラブルに巻き込まれた時の対応などリスクへの備えが重要です。

「過小資本」は、不測の貸倒れや資金回収難に対応できない状態です。

新たな会社法では、設立の際に準備すべき資本金額の制限がなくなり、十分な資本金を持たないままでも経営を始められるようになりましたが、準備すべき自己資本の検討など、リスクへの備えが重要です。

経営が破綻する原因を裏返すと、戦略的な経営、経営状態の定量的な把握、リスクへの備えが重要であることが見えてきます。

戦略的な経営

他社とは異なる魅力や特色を持つ商品やサービスを生み出しても、ニーズやニーズの変化に合った目標設定や経営戦略がなければ、認知度を上げて売り上げを伸ばすことにつながりません。

経営の目標設定

経営の目標を設定することは、経営者の重要な仕事です。

目標がなければ、会社や社員はどこに向かっていけばいいかが分からず、経営もピントが定まらない状態になってしまいます。

売り上げや利益を伸ばす程度や期間の設定など、数値に基づく適正な目標設定を行うことが重要です。

その一つとして、目標利益を設定する方法があります。

粗利益(総利益)が売上の何パーセントあるかを示す「売上高総利益率」と、営業利益が売上の何パーセントあるかを示す「売上高営業利益率」が良い指標になります。

粗利益は、「売上高-売上原価」、営業利益は、「粗利益-販売費-一般管理費」で計算します。

製品や商品の収益性、採算性を計る指標として利用されます。

売上高総利益率の平均は、中小企業庁によれば約25%となっています。

一方、売上高営業利益率の平均は約2%で、ともに高いほど利益率が高いことを意味します。

売上が伸びても、売上原価や営業にかかる費用や人件費が増えれば、利益率は単純に増加するとは限らないことが分かります。

このバランスが採れた目標を設定することが大切です。

目標を達成するプランニングと実行

目標を定めれば、それをいかに実行するかも重要な仕事です。

実現可能なプランニング、実行可能な体制作りが必要です。

大きな目標をブレークダウンしていき、実行できるアクションプランに煮詰めていきます。

この過程を実現するためにも、経営の定量的な把握は欠かすことができません。

しかしながら、いざ実行して見ると、現実とはマッチしない部分が生じるのが普通です。

練り上げたはずのアクションプランでも、一度で完璧なものができあがるとは限りません。

これを補足する方法として、PDCAサイクルという考え方があります。

PDCAは、「Plan(計画)」、「Do(実行)」、「Check(評価)」、「Action(改善)」の頭文字をつなげたもので、失敗があれば、それを成功につなげていく手法です。

計画から改善までを1つのサイクルとしてとらえ、実行した後で、成功や失敗いずれの場合でも必ず評価を行います。

これによって、計画に不備があれば改善していくことができます。

業務の効率化を目指す手法の1つとして、広く利用されています。

このサイクルは、定期的に繰り返し回していくことで、さらに効果を高めることができます。

改善されたアクションプランを繰り返しPDCAサイクルで検証することにより、さらに完成度の高いプランに仕上げていくことができます。

変化に対応できる経営戦略

商品やサービスのコンセプト、露出度のアップ、集客方法などの効果を評価し、変化に対応した経営戦略を検討して、見直していくことが大切です。

成功するビジネスは、必ず魅力的なコンセプトを持っています。

価格以外に競争できる要素がない商品やサービス、どこにでもあるような商品やサービスでは、価格競争で勝ち残る以外には売り上げを伸ばす方法がありません。

魅力的なコンセプトを作り上げたら、ターゲットに知ってもらい、売り上げにつなげることが大切です。

ここでは、露出度を上げる戦略が必要で、効果的な広告の方法や販売方法などを検討します。

インターネットを利用した販売やサービスの提供は、もはや一般的です。

ウェブサイトを活用した集客方法の検討は、欠かすことができません。

商品の露出度を上げるためにも、イメージ戦略を展開するためにも、有効な手段となります。

ただし、商品やサービスの魅力的なコンセプトが重要であることは言うまでもありません。

中長期的に、自社の商品やサービスをブランドに仕立て上げるブランディングも重要です。

「〇〇といえばあの商品、あのサービス」という認識が広まれば、顧客にとっての自社の価値が高まっていきます。

何かひとつだけでもアピールできれば、顧客のイメージは変わっていきます。

経営の定量的な把握

経営を定量的に知るうえで重要な資料は、自社で整理する損益計算書や貸借対照表などの財務諸表です。

金融機関や株主など、経営の第三者は、これらの資料をもとに経営状況を把握することができるよう整理されています。

数字で理解する

財務諸表は、第三者を対象にして作成されますが、基本的には自社の経営を定量的に把握できる最大の武器となります。

簿記や記帳の詳しい知識がなくとも、見方や比べ方を知ることが重要です。

自社の経営を定量的に把握することができれば、把握したリスクや課題に備えることができます。

運転資金として必要な現金や預金が確保されているか、在庫量が適正か、売掛金は適切に回収できているかなど、視点を定めて確認していけば、課題が発見できることも多いでしょう。

特に、何期か貸借対照表を並べて比較すると、自社の経営の動きや課題が見えてきます。

タイムリーに詳しく

損益計算書や貸借対照表を作成する前段で月々整理する「合計残高試算表」は、売り上げが落ちていないか、赤字になっていないか、現金が確保できているかなど、自社の経営状況をより詳しく、タイムリーに把握する格好の資料となります。

現金や預金の水準や増減、利益剰余金などの主要な項目を追うだけでも、重要な変化に気付くことができます。

このような把握が継続的にできることになれば、潜在的なリスクや課題にも気づきやすく、タイムリーな対応を図ることが可能になります。

主な倒産原因を回避することが可能になると言っても、過言ではないでしょう。

この試算表を作成していない会社は、現在の経営状況についてどんぶり勘定にならざるを得ず、資金繰りや借入金の返済に支障をきたす恐れもあります。

先を見据えた基盤づくり

生き残る経営を実現するためには、リスクへの備えや先のことを考えておくこと、新しい知識や情報を吸収して経営に活かしていくことも大切です。

組織や事業が大きくなっていけばいくほど、早め早めのかじ取りが重要な仕事になります。

リスクへの備え

会社の経営を成功に導くためには、経営のリスクや課題が何かに気付き、それを一つずつ解消していくことが求められます。

他社とは違う経営を行う限り、リスクはつきものです。

しかしながら、リスクによって引き起こされるトラブルを、いかに未然に防ぐことができるかが重要です。

リスクを挙げはじめれば切がありませんが、許認可や契約、損害賠償など法律の規制に触れるリスク、労務災害や事故などのリスク、雇用に関するトラブルが発生するリスク、体調に関するリスク、規模が大きくなり管理が行き届かなくなるリスクなど、様々です。

その中でも、代表的なリスクとして金銭的なリスクがあります。

この金銭的リスクは、倒産の主な原因である、販売不振や既往のしわよせ、放漫経営につながります。

自社の経営を定量的に、また定期的に把握しておくことが、リスクへの大きな備えになることは既に紹介したとおりです。

リスクを知れば、何を備えたらよいかといった、具体的な対応策も自ずと明確になってきます。

経営の将来展望

経営を維持発展していくためには、短期的な視点だけでなく、中長期的な視点からも、会社のあるべき姿や進むべき道を考えておくことが大切です。

雇用されている社員に、そこまでの展望を求めることはできません。

現在の経営を足掛かりに向かいたい方向がある、展開したい事業を考えているなど、経営者ならではの将来展望があるはずです。

現在の経営とどう結びつけ、また発展させていくのかについて思いを巡らせ、そのために今から準備しておくべきこと、蓄えておきたい資本や組織、要員などを練り上げていきましょう。

また、長く続く経営には世代交代がつきものです。

事業承継の際に発生しがちな、経営の衰えなどへの対応策を検討していくことも重要な仕事です。

その時になって後悔しても、即効性のある対応は難しいのが現状です。

黒字経営のまま消えていく会社も多いことが、それを物語っています。

新しい知識や情報を得る

戦略的な事業計画や見直し、事業や販路の拡大、専門知識や技能の充実などを進めていくためには、新しい知識や情報を継続的に得ることが必要不可欠です。

自社の経営について客観的に把握することは、意外に難しいものです。

外部の専門家に相談すれば、より明確にすることができますが、新しい知識や情報を得ることによって、別の視点や新しい観点から自社の経営を眺めることができ、新たな経営戦略につながることもあります。

知識や情報を得る方法は、いろいろあります。

インターネットで検索する方法や、起業者向けの書籍のほか、自治体や金融機関などが提供する起業の相談窓口もあります。

また、各種セミナーも開催されています。

まとめ

経営者がすべき仕事は、単刀直入に言えば、事実と客観的な証拠に基づく計画や判断にあると言っても過言ではないでしょう。

事実と客観的な証拠に基づかない計画や判断は、売上や利益だけでなく、社内外からの評価や信用にも負の影響をもたらすことになります。

小さな会社のうちは小回りも効き、判断違いや計画変更にも対応しやすいと言えますが、経営や組織の規模が大きくなるにしたがって、小さな判断ミスや計画変更も大きな影響となって表れてしまいます。

経営者がすべき大きな仕事としては、数字に基づく綿密な検討と、検討結果に基づく大きな判断が挙げられます。

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