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売却前に要確認!不動産売却時の税金計算法とその節税法

不動産を売却しようとしている人の中には、どれくらい税金がかかるのか分からず不安を感じている人がいるかもしれません。

不動産売却は頻繁にある話ではないため、よく分からないのも無理はありません。

しかし、その計算方法は決して難しくありません。

ここでは、不動産を売却した際にかかる税金の計算方法を解説します。

また、少しでも税金を少なくするためのポイントについても解説します。

不動産を売却しても税金がかからない場合がある?

不動産を売却すると、絶対に税金が発生すると思っていませんか。

実は、不動産を売却して何千万円あるいはそれ以上の金額が動いたとしても、必ず税金が発生するわけではありません。

売却した不動産の収入金額から、その不動産を購入する際にかかった金額と、売却する際にかかった経費を引いてもなお利益が発生している場合、その利益に対して税金がかかります。

また、税制上の特別控除が認められる場合もあるため、その時は特別控除の額を差し引いた後の金額が利益となります。

税金計算をする際には、この利益のことを「譲渡所得」といいます。

不動産売却により発生する税金を求めるためには、譲渡所得の金額を求める必要があるのです。

★図

譲渡所得の計算要素である収入金額や取得費、譲渡費用とはどのような金額なのか、以下に説明していきます。

譲渡所得の求め方①収入金額

不動産を売却した際の収入金額は、売却代金をいいます。

最初に手付金としていくらか受け取り、その後残金を受け取るのが一般的ですが、収入金額となるのはその合計額です。

税金の計算は、1月1日から12月31日の1年間に発生した金額を集計して計算します。

不動産の売却による譲渡所得は、不動産を引き渡した日の属する年の所得として申告するのが原則であるため、お金を受け取る時期が2年以上にわたる場合でも、申告は引き渡した年の分として1回で行います。

気を付けなければならないのが、固定資産税の取り扱いです。

固定資産税は1月1日現在の土地や建物の所有者に対して1年分が課税されます。したがって、不動産の売却が年の途中で行われる場合は売主が既に支払っている固定資産税の額を日割計算し、売却した日以後の固定資産税については買主から受け取るのが普通です。

このようにして固定資産税の精算により受け取った金額は、不動産の売却時に収入金額に含めなければなりません。

年の途中で不動産を手放したことにより、固定資産税が還付されているわけではないため、間違えないようにしましょう。

譲渡所得の求め方②取得費

売却した不動産を購入した金額が取得費ですが、土地と建物ではその考え方に違いがあります。

土地の場合は、購入代金がそのまま取得費になります。

またこのほかに、購入時に支払った登録免許税や不動産取得税などの税金、登記にかかった費用、仲介手数料、契約書に貼られた印紙代などが取得費に含まれます。

年の途中で購入したために前の所有者に支払った固定資産税の精算金も取得費に含まれます。

一方、建物の取得費はより複雑な計算が必要です。

まずは土地と同じく、購入代金や取得時にかかった費用を集計します。

その合計額を「購入代金等」とすると、この購入代金等の額から償却費を引いた金額が建物の取得費になります。

償却費の額は「購入代金等×0.9×償却率×経過年数」で求めます。

居住用の建物の場合、建物の構造に応じて国税庁が定める償却率を用いて計算することとされており、木造住宅の場合は0.031、軽量鉄骨の場合は0.025、鉄筋コンクリートの場合は0.015などとなっています。

例えば、2000万円で購入した木造住宅を10年経過後に売却する場合、償却費は2000万円×0.9×0.031×10年=558万円になるため、取得費は2000万円-558万円=1442万円となります。

償却費を計算する際、経過年数に1年に満たない端数の月数がある場合は、6か月未満は切り捨て、6か月以上は1年に切り上げます。

なお、先祖代々の土地を売却した場合のように購入した金額が分からない時は、「収入金額×5%」(概算取得費)を取得費とすることができます。

実際の取得費が低く、収入金額×5%の方が高くなる場合にも、概算取得費を取得費とすることができます。

譲渡所得の求め方③譲渡費用

譲渡費用とは、不動産を売却する際に直接かかった費用をいいます。

主なものとしては、仲介手数料、契約書に貼る印紙代、土地を売却するために建物を取り壊した際の取壊費用、売却する際に行った測量費用、借主を立ち退かせるために支払った立退料などがあります。

一方、不動産関連の支出でも譲渡費用に該当しないものもあります。

例えば、固定資産税は不動産の保有に関係する費用であるため、譲渡費用にはなりません。

また、建物を売却する際に建物を修繕したとしても、その修繕費は建物の維持管理にかかる費用であるため、譲渡費用にはなりません。

さらに、売却時に銀行からの借入を返済し同時に抵当権を抹消する場合があります。

この時、抵当権を抹消するための登記を行っても、その登記費用は譲渡費用になりません。

いずれも譲渡費用になると間違えやすいものばかりなので、注意しましょう。

土地や建物の種類によっては特別控除が認められる


譲渡所得の額を計算する際、収入金額から取得費と譲渡費用を控除しますが、売却した不動産の種類によっては、税金が発生しにくくなるよう特別控除が認められるものがあります。

特別控除が認められる主なものは次のとおりです。

(1)マイホームを売却した場合には、その売却益から最高3000万円の特別控除が認められます。

①現在住んでいるマイホームを売却するか、以前住んでいたマイホームを住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すること
②家屋を取り壊して土地を売却する時は①の期限内に売却し、かつ家屋を取り壊した日から1年以内に契約をしていること(取壊し後にその土地を駐車場などとして他の人に貸していない)
③売却した年の前年と前々年にこの特例の適用を受けていないこと
などの条件があります。

(2)被相続人が住んでいた建物やその敷地を相続人が売却した場合には、その売却益から最高3000万円の特別控除が認められます。

この特別控除が認められる建物は、被相続人が亡くなる直前まで住んでいた家屋であり

①昭和56年5月31日以前に建築されたものであること、
②マンションのような区分所有建物でないこと、
③被相続人が亡くなる直前においてほかに同居する人がいなかったこと

が条件です。また、建物・土地ともに、相続してから譲渡するまでほかの人に貸したり誰かが住んでいたりするものでないことが条件となっています。

実際に譲渡する際には、

①建物が耐震基準を満たすようリフォームするか、建物を取り壊して土地だけを売却すること
②売却代金の総額が1億円以下であること
③被相続人が亡くなってから3年を経過する日の属する12月31日までに売却すること

などの条件があります。

なお、以前は被相続人が老人ホームなどに入所している場合は適用できないとされていましたが、改正により2019年4月1日以後に売却する際には、特別控除を適用できるようになります。

ほかにも、公共事業などのために土地や建物を売却した際には5000万円の特別控除が認められるなどの特例があります。

これらの特例は、適用を受けることができればその税額を何千万円も減らすことができる可能性があり、とても大きな節税効果があります。
一方で、条件は細かく定められており、適用できるかどうか慎重に検討しなければなりません。

また、改正により条件が見直されることもあるため、その内容についてもチェックしておく必要があります。

税率は保有期間に応じて決まる

譲渡所得の金額を求めたら、税率を乗じて所得税額を求めます。

給料を受け取った場合の給与所得や年金を受け取った場合の雑所得などは、所得が高いほど高い税率で所得税を計算することとされています。

しかし、不動産を売却した際の譲渡所得は、金額が大きいかどうかではなく、その不動産を保有していた期間の長短により税率が変わります。

売却した不動産の保有期間が、売却した年の1月1日時点で5年以下の場合は「短期譲渡所得」といい、所得税率30.63%、住民税率9%の合計39.63%が課税されます。

売却した不動産の保有期間が、売却した年の1月1日時点で5年を超える場合は「長期譲渡所得」となり、所得税率15.315%、住民税率5%の合計20.315%が課税されます。

また、マイホームで保有期間が10年を超えている場合は、3000万円の特別控除が適用されるうえ、3000万円の特別控除を適用した後の金額について6000万円までの部分については所得税率10.21%、住民税率4%の合計14.21%で課税されます。

保有期間が長いほど税率は低くなります。

特に相続や贈与により取得した不動産は、その不動産を当初取得した人の取得時期を、相続や贈与の際にそのまま引き継ぐことができるため、間違えないようにしましょう。

なお、不動産の売却により発生した譲渡所得の金額は、ほかの所得金額と合算されず、また株式の譲渡などにより発生した損失と通算することもできません。

不動産の売却により譲渡所得が発生した場合は、必ず税金が発生することとなるため、納税資金をきちんと確保しておきましょう。

所得税額の計算をしたら、確定申告書を作成します。

不動産を売却した年の翌年2月16日から3月15日が確定申告時期となるため、必ず期限内に申告し納税しましょう。

また、マイホームを売却した時の3000万円の特別控除や、被相続人が居住していた建物や土地を売却した時の3000万円の特別控除を適用するには、税金が発生しない場合でも確定申告を行わなければなりません。

マイホームを売却して譲渡所得が3000万円以下になったからといって申告しないでいると、特別控除が適用できずに後から多額の税金が発生するうえペナルティまでかかることもあるため、特別控除を適用して税金が発生しない場合には特に注意しましょう。

少しでも税金を抑えるためには


不動産の譲渡所得から発生する税金は、

  • (1)収入金額
  • (2)取得費・譲渡費用
  • (3)特別控除
  • (4)税率

の4つの要素から計算されます。

このうち(1)は売買契約書の金額にもとづいて決定するものであり、その金額を求めるのは難しくありません。

(2)については、取得費の金額が不明であるために概算取得費によらざるをえない場合もありますが、実際に購入した金額が分かる場合は、正確な金額を算出しましょう。

購入金額が分からない場合でも、購入時の契約書などに購入金額が明記されているはずなので、そのような書類が残されていないか探してみてください。

また、譲渡費用には様々なものがあるため、集計する際に漏れのないようにしましょう。

(3)は、特別控除が適用できないかを売却前に確認する必要があります。

場合によっては、特別控除が適用できるように売却時期を早めたり、リフォーム工事を行ったりする必要があるかもしれません。

(4)は、保有期間によって税率が大きく変わるため、売却しようとしている時期にはどの税率が適用されるのか確認しておきましょう。

この時、保有期間の考え方は購入してから5年を超えるかどうかではなく、売却した年の1月1日で判定するため、間違えてはいけません。

税金を少しでも抑えるには、それぞれの金額を正しく計算するとともに、特別控除や税率の条件を事前に確認しておく必要があります。

まとめ

不動産の売却は大きな金額の取引となるため、利益が出るとその額も大きくなり、その結果、発生する税金の額も大きなものとなります。

譲渡所得の計算には4つの要素があると説明しましたが、特に取得費や譲渡費用の計算が重要です。

また、特別控除の適用には数多くの条件があるため、その条件にあてはまるように売却することも考えておくと良いでしょう。

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