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アパレル企業の倒産の流れ・注意点とは?2025年最新の倒産理由や件数まで

弁護士 石木貴治

この記事の執筆者 弁護士 石木貴治

東京弁護士会所属。
メーカー2社で法務部員を務めた後、ロースクールに通って弁護士資格を取得しました。
前職の経験を生かし、ビジネスの実情にあった対応を心がけてまいります。 お気軽に相談いただければ幸いです。

PROFILE:https://vs-group.jp/lawyer/profile/ishiki/

アパレル企業の倒産の流れ・注意点とは?2025年最新の倒産理由や件数まで

この記事でわかること

  • アパレル企業が倒産する理由
  • アパレル企業が倒産するときの流れ・注意点

人件費の高騰や消費行動の変化により、アパレル企業の倒産が後を絶ちません。
経営に行き詰った場合、裁判所の手続きによって会社を消滅させる破産や、民事再生による再建の道もあります。
本記事では、倒産急増の背景にある最新の動向から、破産手続きの流れ、在庫処分や売掛金回収の注意点まで解説します。
破産か再建かの判断に影響するため、資金繰りが悪化した際には早期相談が重要です。
経営危機を乗り越えるために必要な知識を押さえておきましょう。

【2025年最新】アパレル企業の倒産件数

倒産件数

倒産業種

帝国データバンクの2025年11月報によると、倒産件数は前年同月の834件から796件へと減少しました。
しかし、アパレルを含む小売業は174件から175件と増加し、サービス業を抜いてワースト1となっています。
全体の倒産は減少傾向にあるものの、小売業の苦境が目立つ結果となりました。
倒産の原因は、複合的なコスト高へと変化してきています。
円安による輸入コストの増加と原材料の高騰により収益が圧迫され、そこに人件費の増加が拍車をかけています。
また、コロナ渦のゼロゼロ融資の返済開始も一つの要因と考えられます。
価格転嫁が難しい中小アパレルを中心に、資金繰りの限界を迎え撤退を余儀なくされるケースが増えていると見られています。

アパレル企業が倒産する主な理由

アパレル企業が倒産する主な理由は、以下のとおりです。

  • 市場の変化と競争激化
  • コストの問題
  • 外的要因による原価高騰
  • コロナ渦の影響

ECサイトやファストファッションが台頭し、短いサイクルでトレンドが変化するため競争が激化し、顧客ニーズの多様化に対応しきれず倒産する企業が増えています。
また、トレンドの変化により大量の売れ残りが発生し、在庫の管理や廃棄のコストが重くのしかかります。
急激な円安や原材料費の高騰など、外的要因への対応も難しく、価格に転嫁できずに採算が悪化し倒産するパターンも多いです[注1]。

そしてコロナ渦から客足が戻り切らないまま、コロナ渦に借り入れたゼロゼロ融資の返済が始まり追い打ちをかけているケースもあります。

[注1]経済産業省 繊維産業の現状と政策について

アパレル企業の破産手続きの流れ

破産とは、裁判所の管理下において会社の財産をすべて現金化し、債権者に公平に分配・配当した後、会社の法人格を消滅させる手続きです[注2]。
破産の目的は事業の終了と法的な債務整理で、清算型の手続きとされています。
この見出しでは、アパレル企業が破産する時の手続きを、以下の4つの流れで解説します。

  • 破産申し立ての準備
  • 破産手続開始の申立・破産管財人の選任
  • 破産管財人による管財業務の遂行
  • 債権者集会・破産手続の終結

それぞれの流れを見ていきましょう。

破産申し立ての準備

破産すると決めたら、まずは弁護士への相談・依頼が先決です。
弁護士とともに、破産申し立ての準備をしていきましょう。
準備の流れは以下の通りです。

  • 事業の停止時期の決定
  • 資料の収集
  • 申立費用の準備

事業停止時期が決定すれば、従業員や取引先へ通知をします。
連絡は弁護士からしてもらうとスムーズです。
同時に各種資料の収集を進めます。
必要書類は決算書、債権者一覧表、財産目録など多岐にわたるため、弁護士と相談しながら揃えるといいでしょう。
また、申し立てには裁判所への予納金や弁護士費用が必要です。

これらの準備が不十分だと、手続きがスムーズに進まない恐れがあります。

破産手続開始の申立・破産管財人の選任

申し立ての準備が整い次第、弁護士が裁判所へ破産手続開始の申立を行います。[注2]
裁判所は提出された書類をもとに厳格な審査を行います。
申請者が支払不能の状態であるか、免責不許可事由に該当していないかなど、破産要件に当てはまっているかが重要です。
必要に応じて面接などを行い、問題ないと判断すれば、破産手続開始決定が下されます。

開始決定と同時に、裁判所が中立な立場の弁護士を破産管財人に選任します。
これ以降、会社の財産の管理・処分権限は破産管財人へと移行し、管財人の厳格な管理下に置かれます。

破産管財人による管財業務の遂行

破産管財人は、破産会社の財産を管理・処分し、債権者へ公平な配当を目指し、主に以下の業務を行います[注3]。

  • 財産の管理、現金化
  • 債権の調査、回収
  • 否認権の行使

アパレル企業の場合、倉庫や店舗に残された大量の在庫処分がカギです。
債権者への配当に充てるため、在庫は専門業者へ売却し、少しでも高値で迅速に現金化する必要があります。
什器や不動産などの資産も適正価格で売却処分します。
同時に債権者から届出のあった債権を調査し、未回収の売掛金などがあれば任意の交渉や法的手段により支払いを求め、債権を回収し手配原資を確保します。

また、公平性の確保も重要な役割です。
もし破産直前に特定の企業や人にだけ返済する偏波弁済や、不当な財産処分があった場合は否認権の行使により、それらの行為を取り消して財産を取り戻します。
債権者から届出のあった金額が正当であるか調査し、確定した債権額に応じて配当を行います。

債権者集会・配当・手続の終結

管財業務が完了し、財産がすべて現金化され配当の準備が整った段階で、裁判所で債権者集会が開催されます。
債権者集会では、破産管財人から財産の状況や換価の結果について、債権者へ報告が行われます。[注4]

報告の後、換価された現金(換価財産)は、各債権者の債権額に応じて公平に配当されます。
配当の手続きが完了し、管財人の他の業務がすべて終了すれば、裁判所は破産手続終結決定をくだします。
この決定により、会社の法人格は消滅し、すべての清算が完了です。
管財業務を進めた結果、配当する財産がほとんどない場合は、異時廃止となり、手続きが早期に終了する場合もあります。

[注2]破産法/e-Gov
破産法

[注3]破産法/e-Gov
破産法第78条

[注4]破産法/e-Gov
破産法第135条

破産以外の選択肢:民事再生(事業再建)

清算型の破産と異なり、ブランドや店舗など事業を継続・再建するための法的手続きとして、民事再生があります。

民事再生とは、裁判所の監督下で債務の一部を免除してもらい、残りを分割返済していく再生計画を立て、事業の継続を目指す手続きです[注5]。

アパレル業界において、再建型の民事再生には多くのメリットがあります。
破産では失われるブランドとしての価値や商標権を維持できます。
また、店舗や築き上げてきた販路、デザイナーなどの従業員を失う心配もありません。

ただし、再生計画を実行するには、スポンサーの選定や金融機関の合意が必要で、破産より手続きが複雑になります。
そのため早期に弁護士への相談が不可欠です。
VSG弁護士法人では事業を維持しながら再建する道のご提案が可能です。
再建をお考えの方はご相談ください。

[注5]民事再生法/e-Gov
民事再生法

倒産を回避するために(資金繰り悪化の対処法)

アパレル企業が倒産を回避するためには、弁護士への相談のタイミングが最も重要です。

手形が不渡りになった後、完全に支払不能になった後では遅いと言えます。
なぜならその段階では破産しか選択肢がなくなり、弁護士費用の捻出が難しく手続きができなくなるためです。

倒産を回避するためのベストなタイミングは、「来月の支払いが厳しそう」など支払不能になる恐れが生じた時点です。

弁護士への早期相談によるメリットは大きいです。
まず支払不能になる前であれば、破産以外に民事再生や任意整理(私的整理)など、事業を継続し再建する選択肢が残されています。

仮に破産を選択する場合でも、従業員への説明や在庫処分などのスケジュールに余裕が持てるため、混乱を最小限にできます。

また、中小企業の経営者であれば個人保証も気になるでしょう。
早期に相談すれば、経営者個人の連帯保証問題も、同時に解決策を検討する余地があります。

支払不能になる前の相談が重要と言えます。

まとめ

アパレル業界は在庫やコスト高など、構造的な課題による倒産が多い世界です。
法的な倒産には清算型の破産と、再建型の民事再生があります。
中でも破産は、裁判所の管理下で財産を処分・配当し、法人を消滅させる手続きです。
最も大切なのは、支払不能になる前の弁護士への相談と、破産か再建か、最適な法的手段の早期検討です。
アパレル業界の経営環境は厳しいですが、法的な手続きは再スタートのための手段でもあります。資金繰りにお悩みの経営者の方は、手遅れになる前に、一度弁護士にご相談ください。

破産のお悩みは深刻で不安なものです。
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