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最終更新日:2022/6/9

個人で経営できる仕事にはどんなものがある?個人事業主におすすめの10の職種

税理士 鳥川拓哉
この記事の執筆者 税理士 鳥川拓哉

ベンチャーサポート税理士法人 税理士。
大学を卒業後、他業種で働きながら税理士を志し科目を取得。
その後大手税理士法人を経験し、現在に至る。

PROFILE:https://vs-group.jp/tax/startup/profile_writing/#p-tori

この記事でわかること

  • 個人経営の自営業にどんなものがあるかがわかる
  • 開業しやすい職種がわかる
  • 安定して長期的に稼げる職種がわかる
  • 資格がなくても稼ぎやすい職種がわかる
  • 資格を活かして高収入が得られる職種がわかる

個人経営できる職種には、様々な種類があります。

開業しやすい職種、資格がなくても稼ぎやすい職種など色んな形態の事業がありますが、それぞれ、どのようなものなのか説明していきます。

個人経営の自営業にもいろいろある

個人経営の自営業といっても、実に様々な種類があります。

まずは、代表的な自営業の種類について紹介しましょう。

飲食業

自営業の代表格、飲食業です。

ラーメン店やカフェ、イタリアン、居酒屋など店舗形態は様々です。

小売業(店舗・ネット)

輸入雑貨店や古着屋なども小売業の自営業が多い業態です。

また、実際の店舗を持たず、ネット販売する方法もあります。

理容・美容系事業

美容院や理髪店、ネイルサロンなど。

経験やスキルも必要ですが、自営業も多い業態です。

教育関連事業

学習塾や語学教室など、大手の企業が運営されている場合も多いですが、自営業で地域に根差した運営も多い業態です。

この他にも、クッキング教室、空手・エクササイズ教室なども含まれます。

コンサル事業、士業

経営コンサルタントや、弁護士、司法書士といった国家資格を有する士業などです。

クリエイティブ系事業

デザイナーや、CG、映像クリエイターなど、高い専門性とオリジナリティが必要な事業です。

IT系事業

WEBデザイナー、プログラマー、アプリ開発などIT系の自営業も増加しています。

高いスキルと専門知識が必要です。

建設業

大手の建設会社の下請を行う職人に多い自営業で、大工やとび、電気工事など職種は多彩です。

また、建築士事務所などを運営していることもあります。

開業しやすい職種4種

個人経営で開業するためには、初期費用が必要となってきます。

店舗や事務所を賃貸する場合は契約金や家賃、改装費、小売りをする場合は仕入費なども必要です。

そういった事業を始めるにあたって、費用があまりかからず、開業しやすい職種を説明します。

IT系事業:WEBデザイナーなど

高い専門性が要求されますが、WEBデザイナー、アプリ開発、プログラム開発などのIT系事業は、パソコンやネット環境があれば自宅でも開業でき、スキルがあれば、軌道にも乗りやすい職種です。

WEBデザイナーは飽和状態ともいわれますが、どの企業もWEB事業には非常に力をいれており、そのホームページの数も膨大です。

つまり、このホームページの数だけWEBデザイナーの仕事もあるというわけです。

さらに、WEBデザインの場合、依頼企業によって様々なルールがあります。

ですから、制作会社もそのルールを理解しているWEBデザイナーに任せたいこところですが、このネット社会において、WEBデザイナーの数は圧倒的に足りません。

そこで、結婚を機に退職された方や、独立して個人でデザイン業をされている方などへ仕事の打診をすることも多いようです。

制作会社としても、新しくルールを説明する必要がありませんし、お互いにメリットが多い状態で仕事の経験を積んでいくことができるので、実績作りにも役立ちます。

クリエイティブ系事業:イラストレーターなど

イラストレーター、デザイナー、ライターなどのクリエイティブ系事業の場合も、パソコン、専用ソフト、ネット環境などがあれば、初期費用も少なく開業できます。

クラウドソーシングや、業務委託紹介のネットワークなどの仕組みもあるため、実績や作製見本などをネット上で提示して営業することも可能です。

小売業:ネット販売など

実店舗を持った小売業の場合は多額の初期投資が必要ですが、ネット販売の場合は、店舗を持たずに費用を抑えて事業を始めることが可能です。

プログラミングの知識がなくても、楽天、Amazonなどのモール出店や、その他のショッピングサイト構築ツールを利用して、簡単にネットショップを開くことができます。

ネットショップであれば、24時間、日本全国から世界まで商品を販売することが可能です。

始めやすい反面、集客や取り扱う商品のセレクトに苦戦する場合も多いため、まずは副業や週末起業からスタートしてみるのがおすすめです。

教育関連事業:趣味の教室など

教育関連事業の中でも、日頃の趣味を生かした手芸教室や陶芸教室、特技を生かした料理教室や英会話教室などは、初期費用を抑えて開業することが可能です。

自宅を教室にしたり、教室を開くときだけ公共施設を借りたり、最近ですとオンライン教室を実施することも可能です。

安定して長期的に稼げる職種2種

開業にはリスクがつきものですが、そのなかでも軌道に乗った場合に安定して長期的に稼ぎやすい職種について説明します。

不動産事業:アパート経営など

アパートやマンション、駐車場や貸倉庫経営などの不動産関連事業は、初期投資額が大きいです。

しかしその分、優良な借主を見つけ定期的にメンテンナンスを行うことで、安定した収益(賃料)を得ることが可能です。

ワンルームマンション一部屋を所有してそれを貸す場合を例に考えてみましょう。

空室や賃料の滞納があった場合、収入が全く得られないというリスクこそありますが、アパート経営であれば、どこか一室で空室や滞納者がでても他の入居者からの家賃収入を得られます。

全ての部屋が空室にならない限り、収入が全くなくなることはありません。

しかしながら、空室や滞納が長引けば当然収入は低下し、アパート経営を圧迫します。

ですから、アパート経営をはじめる前には、地域の需要に合わせたターゲット設定とニーズをとらえることが重要です。

もちろん、初期投資額も大きいので、慎重な計画が必要です。

建設業:技術者など

建設業界は、建設技術者、施工管理技士など、資格や実務経験が必要な職種の人手不足が特に深刻です。

様々な現場で、技術者や施工管理技士が求められていますので、しっかりとした技術の裏付けと実務経験を積んでいくことで、長く安定した高い収益を得ることが可能です。

また、個人事業主でひとり親方としてスタートしても、実務経験を積んで建設業許可を取得し、事業を法人化し大きくしていくことも可能です。

資格がなくても稼ぎやすい職種2種

自営業を開業するに当たっては、資格や許認可を得る必要があるものが多い中、資格がなくても稼ぎやすい職種を説明します。

修理業:靴や家具の修理など

初期費用を抑えて小スペースでも開業でき、利益率が高いのが修理業です。

修理に関するノウハウや技術を磨く必要がありますが、資格は特に問われません。

修理業というと、駅などに併設された小型の靴の修理屋さんを思い浮かべる方も多いと思います。

しかし、そのような修理業以外にも、

  • ・住宅や家具の修理
  • ・洋服の直しやクリーニング
  • ・中古車やクルーザー
  • ・ホテル
  • ・旅館
  • ・店舗の修理

など、多岐に渡ります。

修理分野の技術を既に習得されている方はもちろん、フランチャイズでも修理業のノウハウやツールを得ることが可能です。

清掃業:ハウスクリーニングなど

ハウスクリーニングをするのに必要な資格や許認可はありません。

ビルクリーニングを行う場合には、ビルクリーニング技能士の資格が必要ですが、ハウスクリーニングに限れば必要ありません。

ただ、近年お掃除業を営む方は非常に多いので、清掃経験、技術だけではなく、特徴づけやWEBなどでの集客力、新しいビジネスモデルなどが求められます。

また、フランチャイズ(代理店開業)が非常に多い業界ですので、フランチャイズの契約を結ぶ場合には、しっかりとメリット・デメリットを考える必要があります。

資格を活かして高収入も可能な職種2種

国家資格などの資格を有する場合は、それらを有効に活かして高収入を得ることが可能です。

これから、国家資格にチャレンジするという方も参考にしてください。

士業:弁護士、税理士、行政書士など

士業とは、「士」がつく専門資格職の俗称です。

士業は、国家資格が必要となるものがほとんどですが、その仕事は法律で規定され、独占業務があったり、名称独占できたりします

名称独占とは、資格がない人でもその業務を行うことはできるが、資格名称(肩書)は、資格を持った人しか名乗ることができないというものです。

例えば、行政書士の場合、車庫証明の手続き代行などの「官公署への各種手続きの代行業務」が独占業務です。

業務としては、

  • ・車庫証明や自動車の名義変更などの自動車関連業務
  • ・建設業許可や産業廃棄物収集運搬業許可などの各種許認可業務
  • ・帰化申請や在留資格申請などの国際業務

など多岐に渡ります。

国家試験は年1回行われ、合格率は10~14%程度です。

行政法、憲法、民法、商法から出題され、難易度も高いと言われています。

行政書士でも、それ以外でも、資格さえ取得していれば高収入が約束されるというわけではなく、業務や顧問先を契約する営業力が重要です。

最近では、ホームページでの集客力も大きく影響するようです。

医療業:開業医など

個人経営の病院、クリニックなどの開業医は、大学病院などで医師として実務経験を積んだ後、開業することが多いです。

開業医としてキャリアをスタートするためには、医学系大学で6年、医師国家試験に合格し、さらに研修医として2年間の臨床研修を修了しなければなりません。

歯科医師の場合は、歯科大学や大学の歯学部などで6年、歯科医師国家試験に合格し、指定の病院などで1年以上の臨床研修を修了する必要があります。

まとめ

個人経営の自営業といっても、さまざまな職種があります。

それぞれに特徴があり、開業しやすいものから、資格が必要になるものなど、多岐に渡ります。

これらの職種をヒントに、個人開業を検討してみてはいかがでしょうか。

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