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最終更新日:2022/9/1

適格返還請求書とは?わかりやすく解説|インボイス制度マニュアルVOL5

税理士 鳥川拓哉

この記事の執筆者 税理士 鳥川拓哉

ベンチャーサポート税理士法人 税理士。
大学を卒業後、他業種で働きながら税理士を志し科目を取得。
その後大手税理士法人を経験し、現在に至る。

PROFILE:https://vs-group.jp/tax/startup/profile_writing/#p-tori

適格返還請求書とは?わかりやすく解説|インボイス制度マニュアルVOL5|インボイス制度をかんたん解説!

この記事でわかること

  • 適格返還請求書とはどのような書類かを知ることができる
  • 適格返還請求書に記載しなければならない内容を知ることができる
  • 適格返還請求書を交付することができる場合や条件がわかる

インボイス制度が開始されると、売手事業者は買手事業者に適格請求書を交付しなければならないこととされます。

ところで、商品の売買が行われても、一旦は売り上げた商品が返品となるケースが一定数あります。

このような返品がなされた場合、適格請求書を当初のままにしておいていいのかという疑問が浮かび上がります。

実は、返品があった場合には、返品により対価を返還する事業者は適格返品請求書を交付しなければならないとされました。

ここでは、適格返品請求書の内容について確認していきます。

適格返還請求書とは?

適格返品請求書とは、適格請求書発行事業者が売上の返品や値引きによる対価の返還を行う際に交付しなければならない書類です。

なお、消費税法に定める「売上に係る対価の返還等」とは、単なる返品や値引きだけをいうものではありません。

売上割引や販売奨励金、事業分量配当金なども含まれ、適用範囲の広い概念となっています。

適格返還請求書が必要となるのは、仕入れ時に適格請求書で課税仕入れの額を集計しているためです。

もし、返品をした際にその内容を記載した書類がなければ、返品した金額について、課税仕入れから除くことができません。

課税仕入れの集計が正しくできなければ、仕入税額控除の計算もできず、納付税額が不当に少なくなるのです。

課税仕入れの額を集計する際に、返品した分についての消費税額を減少させるため、適格返還請求書が必要なのです。

適格返還請求書の記載事項

それでは、適格返還請求書にはどのような内容を記載しなければならないのでしょうか。

適格返還請求書の記載事項について、その記載方法とともに確認していきましょう。

(1)適格請求書発行事業者の氏名または名称

売上の返品や値引きにより、課税売上の対価を返還した適格請求書発行事業者の氏名または名称を記載します。

事業者が個人事業主の場合は、その事業主の氏名を記載します。

また、事業者が法人の場合は、その法人の名称を記載します。

(2)登録番号

登録番号とは、適格請求書発行事業者として税務署に登録された時に、税務署から発行された番号です。

事業者が法人の場合は、T+13桁の法人番号が登録番号となります。

また、事業者が個人事業主の場合は、税務署から交付されたT+13桁の番号となります。

(3)売り上げに係る対価の返還等を行う年月日

消費税の計算に含める時期を確定するため、返品等を行った日を明記します。

(4)(3)の売上年月日

返品のもととなった売上がいつ計上されたのか、その日付を記載します。

1月分、あるいは1月~2月分といった記載も認められます。

(5)取引内容

返品等が行われた商品の販売や、サービス提供の内容を記載します。

また、軽減税率適用対象である場合には、その旨も記載します。

(6)税抜取引金額または税込取引金額を税率区分ごとに合計した金額

消費税率10%対象と消費税率8%対象を区分して、返品等された金額の合計額を記載します。

(7)(6)に対する消費税額等または適用税率

消費税額の計算に必要な消費税額あるいは適用税率を記載します。

両方を記載することも可能となっています。

【インボイス制度】適格返還請求書の記載例

交付方法

販売奨励金の支払いを行う場合は、毎月定期的に発生することとなります。

この場合、適格請求書と適格返還請求書を1つの書面にまとめて交付することが認められます

また、(6)の取引金額や(7)の消費税額は、差引後の金額を記載することが認められます。

まとめ

取引先と取引を行う中で、返品が発生したり売上割引の支払いを受けたりすることは、当たり前のようにあります。

インボイス制度が始まると、その時に必要な事項を記載した書面を交付しなければならないため、忘れないようにしましょう。

また、返品をした事業者は、その時に交付された書類を保存しておかなければならないため、なくさないようにしましょう。

インボイス制度マニュアル

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