証人尋問で裁判の勝ち負けは決まる?証人尋問の目的・役割と成功のポイント
ドラマなどの法廷では、証人尋問のシーンがありますね。
テレビでは、弁護士や検察官から尋問され、 証人が叫ぶこともあれば泣くこともあり、 ドラマチックに展開しますが、実際の裁判では、証人尋問は、どのような役割を果たしているのでしょうか。
証人尋問によって、判決は左右されるのでしょうか。
証人尋問の目的・役割とは?
証人尋問は、刑事事件でも民事事件でも行われています。
どんな目的や役割があるのでしょうか。
目的
刑事事件でも、民事事件でも、目的は証言を「証拠」とするためです。
証拠には、大きくわけて、物の証拠である「物証」と、見聞きした人の証言である「人証」があります。
証人尋問では、人を証拠として提出するための手続きです。
目撃した人自体が証拠となるため、実際にその人に裁判所に来てもらって、本当に目撃したのかどうか、その人を尋問して検証し、証拠とするためのものです。
役割
刑事事件において人証は、裁判所が有罪・無罪や量刑を判断するために、重要な証拠となります。
証人尋問では、裁判所が直接証拠調べをすることができ、口頭で行うことができるため、証拠としても重要な役割を果たしています。
また、証人は尋問前に、虚偽を言わないと宣誓します。
さらに、嘘を言うと偽証罪に問われることがあるため、真実性が担保されています。
民事裁判においても、判決に重要な役割を果たしています。
証人尋問で裁判の勝ち負けは決まる?
証人尋問がうまくいくと、裁判に勝てるのでしょうか。
裁判官の心証
証人尋問では、裁判官が、直接証人の話を聞くことができます。
また場合によっては、裁判官が確認したいと思えば、裁判官から質問することもできます。
判決を決めようと思っている裁判官にとっては、証人に直接聞ける重要な機会であり、その証言によっては、心証が変わる可能性もあります。
証人尋問がうまくいったからといって、裁判に必ず勝てるわけではありませんが、有利になる可能性はありますね。
刑事事件では
刑事事件においては、情状証人の尋問が行われることが多々あります。
被告人の更生に関して、どのようにサポートしていくのか、家族などが証人尋問されるケースがあります。
情状証人については、本当にしっかりサポートできるのかどうか、裁判官が確証を持つことができれば、刑が減刑される可能性もあります。
民事でも刑事でも、証人尋問は、裁判で重要な役割を果たすと言えますね。
証人尋問を成功させるためのポイント
裁判を有利に進めるために、どうしたら証人尋問がうまくいくのでしょうか。
入念な打ち合わせ
刑事の証人尋問では、弁護側、検察側、双方から質問されることになります。
弁護士は自らの質問と、検察側からの質問を予測し、どのように答えるのか、証人と入念な打ち合わせをします。
質問の仕方や答え方によっては裁判官の心証を良くし、有利になる可能性があります。
質問にのみ答える
緊張や予想しなかった質問などにより動揺した証人が、聞かれたこと以外のことを話してしまうことがあります。
また、検察官からの質問で感情的になってしまい、裁判官の心証が悪くなってしまうこともあります。
証人尋問では、時間も限られているため、質問に対する答えのみを言う必要があります。
弁護士との打ち合わせ通り、動じず、落ち着いて質問に答えることが尋問がうまくいくポイントですね。
証人尋問とは
裁判では、証人尋問が行われることがあります。
目撃者などの証言を証拠として採用するための手続で、裁判所で、双方から尋問を行い、必要に応じて裁判官も質問することができます。
直接当事者の話を聞けるため、裁判官の心証が動くこともあり、うまくいけば、判決に有利になるケースもあります。
証人尋問をうまく進めるには、弁護士との入念な打ち合わせが大切です。
また、動揺し、質問以外のことを話すと、逆に不利になってしまう場合もあります。
証人として裁判に参加する場合には、しっかりと弁護士と打ち合わせが必要ですね。