社労士インタビュー

現場で活躍する2人の社労士に、社労士の仕事の魅力をインタビュー。最前線の社労士が、社労士の魅力をどこに感じていて、将来性をどう感じているのか。研修制度をどう感じているのか。赤裸々に語ってもらいました。

「社労士は一生働ける仕事」菊地 信崇

―社労士の仕事の魅力は何だと思いますか?

社労士の魅力はいっぱいあるんですが、「一生続けられる仕事だ」というところは大きな魅力ですね。「AIに仕事を奪われる」みたいな話も耳にしますが、現場の感覚としては、それは無いです。社労士の仕事を「作業」と考えるなら、AIに取って代わられますが、実際の社労士の仕事はお客さんからの相談、それも喜怒哀楽の感情を伴う「人」に関する相談だからです。企業が人を雇う限り、社労士の役割はあると思います。

―そうなるとずっと勉強が必要ですが、大変じゃないですか?

確かに簡単ではないです。身に付けるべき知識はたくさんありますし、改正も毎年あります。ずっと努力は必要です。だからこその専門家ですから。でも、やる気があれば、そこまで心配しなくても良いです。基礎ができれば、あとはその応用になるからです。まず、3年頑張って見てください。3年で社労士として基礎が身に付きます。ベンチャーサポートなら、未経験の人向けの研修も多いので、2年で身に付く人もいます。これを長いと思う人もいるかもしれませんが、2年で一生食える仕事の基礎が身に付く。そう思えば、頑張れると思います。

―社内の研修はどんな内容ですか?

大きく分けると、研修の動画を見て自分で学ぶ研修と、先輩に同行して学ぶOJTの研修とがあります。私は、特にOJTの研修が大事と思っています。なぜなら、「知っている」ということと、「伝えられる」ということは、別だからです。未経験で入社した人は、最初は知らないことが多いので、まず知識を増やすための「知る」研修が大事です。そして半年を目途に担当デビューが近づくと、先輩とお客様の会話を聞いて「伝える」ことを学んでほしいです。どれだけ価値のあることを言っていても、それが伝わっていないと、何も話をしていないのと同じだからです。

「スキルアップしたい女性に最適な資格」本堂 絵里佳

―社労士の魅力は何ですか?

女性としての視点から言いますと子育てとの両立ができる仕事というのは、大きな魅力ですね。
私自身、出産をして1年ほど休んだ後、現場に復帰しています。
社労士としてのスキルや知識は一度身に付けると無くならないので、復帰も簡単でした。
多少の改正点などはありますが。

―知識の身に付けるのは大変ではないですか?

私は、専門性の高い知識を身に付けて、スキルアップをしたいと思っていたので、知識を増やしていくことが大変とは思わないです。逆に、労務の専門家として成長できるので、楽しみです。知的な刺激があるのが良いですね。スキルアップしたい、何かに挑戦したいと思っている方には、社労士は向いていると思います。

―一般企業の人事部で働くことは考えなかったのですか?

社労士になる前に、少し考えたことがあります。人事労務に興味があったので、人事部の仕事をするという選択肢もあったんです。結果的には、まず形に残る資格というものが欲しかったことと、より多くの人と交流する仕事をしたかったので、自分には社労士が向いていると思って、社労士業界に進みました。

―集客に困ることは?

それも感じないです。ベンチャーサポート社会保険労務士法人は、税理士法人がインターネットや紹介で毎年1000件以上のお客様が増えるので、社労士顧問も自然発生的に生まれています。でも、実は社労士はお客様の感情に寄り添える仕事ができれば、お客様紹介でも増えていくんです。営業というと、飛び込み営業やDMを送るなどをイメージするかもしれませんが、士業の最大の営業は紹介です。お客様の満足度が高ければ、自然とお客様が別のお客様に「うちの社労士良いよ、紹介しようか?」と言ってくれて、お客様が増えるんですよ。