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合同会社Vol.22 合同会社(LLC) 社員がやめる時について
この記事の執筆者 税理士 森健太郎
ベンチャーサポート税理士法人 大阪オフィス代表税理士。
近畿税理士会 北支部所属(登録番号:121535)
1977年生まれ、奈良県奈良市出身。
起業・会社設立に役立つYouTubeチャンネルを運営。
PROFILE:https://vs-group.jp/tax/startup/profile_writing/#p-mori
YouTube:会社設立サポートチャンネル【税理士 森健太郎】
書籍:プロが教える! 失敗しない起業・会社設立のすべて (COSMIC MOOK) ムック
LLCのメンバーが新たに独立する場合や、残念ながら仲たがいをしてしまった場合には社員を退社することになります。
この場合の手続きについてみていきましょう。
退職と退社の違い
LLCのメンバーが会社を辞めることを申し出た場合には退社することになります。
ここで退職と退社の違いについて再度確認する必要があります。
当事者や他の社員も混同しているケースもありますが、退社とは(株式会社でいうところの)株主をやめることです。
単に従業員が会社を辞める場合は退職となります。
この場合は特に何の手続きも行う必要はありません。
LLCは限られたメンバーでの運営が予定されている組織です。
社員の一人が退社することは非常に大きな問題であり、誰が現在の社員であるかは大変重要な情報です。
会社の定款や登記簿謄本に現社員の記載がありますので、退社の申し出があった際には、会社の社員なのか、それとも単に従業員なのかしっかりと確認しましょう。
退社が認められる場合
退社が認められるときはどのようなときでしょうか。
反対に、残されたメンバーが慰留した場合に、引き留めることができるのでしょうか。
実は、会社法上「やむを得ない事由」がある場合には退社することができるとされています。
従って、退社の意思がある人を無理にとどめておくことはできないのです。
出資金の払い戻しについて
退社する人が過去にお金を出資していた場合、このお金を払い戻してもらうことができます。
しかし、退社の時点で会社内に払い戻しの原資があるとは限りません。
この場合には、払い戻しを行えないこともあります。
また、債権者保護に関するルールにも注意が必要です。
退社する社員に出資の払い戻しを行うと会社にお金が無くなってしまうような場合には、銀行などの債権者が異議を申し立てることができます。
この場合には、出資金の払い戻しに関する手続きが一時ストップされます。
除名処分もある
社員が不正を行った場合や、責任を全うしなかった場合に除名することができます。
退社を除いた社員総数の半数の決議により強制的に除名することができます。
また、LLCにおいては社員の氏名が登記されるなど、非常に社員一人一人の構成が重要になります。
この中に破産をした人がいると、会社全体の信用問題になりかねません。
社員の一人が破産した場合には退社することになります。
これについては本人が反対しても、また、他の社員の意思があったとしてもこれを止めることはできません。