●相続税申告最新実績件数 22年:1863件 23年:2204件 ●相続ご相談最新件数 24年10月:634件 | 相続に強い税理士・司法書士・行政書士が対応
     相続専門の総合士業グループ ベンチャーサポート相続税理士法人
23年相続税申告実績:2204件|24年10月ご相談件数実績 :634件
メニュー
close
閉じる
youtube
今すぐ無料相談
LINE
mail
tel
お気軽にご相談ください。
0120-950-226 無料相談

最終更新日:2021/12/22

【遺言書の失敗例5選】ダメな遺言書ってどんなもの?トラブルを避けるための対策とは

本間 剛 (行政書士)
この記事の執筆者 行政書士 本間剛

ベンチャーサポート行政書士法人 代表行政書士。山形県出身。

はじめて相続を経験する方にとって、相続手続きはとても難しく煩雑です。多くの書類を作成し、色々な役所や金融機関などを回らなければなりません。専門家としてご家族皆様の負担と不安をなくし、幸せで安心した相続になるお手伝いを致します。

PROFILE:https://vs-group.jp/sozokuzei/supportcenter/profilehonma/

【遺言書の失敗例5選】ダメな遺言書ってどんなもの?トラブルを避けるための対策とは

分からない・急いでいるという方、
お気軽にお電話ください!

相続の専門家による無料相談

この記事でわかること

  • トラブルのもとになる遺言書の例がわかる
  • トラブルを防止できる遺言書の書き方がわかる
  • 相続トラブルを防止するために専門家を頼るメリットがわかる

終活が1つのブームになっている現在、相続に備えて遺言を書く人も増えているようです。

自分が所有する財産を誰よりもよく知っている家族などに譲るわけですから、普通に考えれば問題など起きそうにもありません。

ところが、よかれと思って作成した遺言が仇になり、本人の意図とは異なる相続が行われたり、相続人同士の争いにも発展しています。

さて、一体なぜでしょう?

法律文書となる遺言書には厳格なルールがあり、相続に対して強制力をもつ反面、条件を満たしていなければ無効となります。

ブームに乗ってはみたものの、相続に関する基礎知識がなく、寄せ集めの情報で作成した遺言書はトラブルを引き起こすかもしれません。

今回は、争いの火種になるダメな遺言の例を紹介し、何がダメだったのか、どうすればよかったのかを解説します。

遺言書が無効になったケース|何がダメだった?

さっそくダメな遺言の例を紹介しますが、遺言の条件を満たしていないものや、相続のルールがわかっていなかったための失敗例が多くなっています。

誰にでも起こり得るミスなので、原因や対応策も参考にしてください。

ケース1.付け焼刃の知識で作成した遺言の失敗例

父親の遺言(自筆証書遺言)には以下のように書かれていました。

  • 家と土地はお母さんに譲る
  • A銀行の通帳は○○ちゃん(長女のニックネーム)に譲る
  • B町の土地は○○くん(長男の名前)に譲る
  • 令和3年8月吉日 遺言者 ○○ ○○ 印

結論から言うとこの遺言書は無効です。

まず受遺者(遺言によって財産を取得する人)の名前がニックネームは不可であり、お母さんや○○ちゃん、○○くんは誰を指しているのか第三者にはわかりません。

また銀行口座や不動産情報も不明瞭なため「家ってどこの家?」「B町の土地ってどこ?」など、突っ込みどころ満載の遺言です。

さらに「吉日」は遺言書の作成日として認められません。

失敗の原因と対応方法

上記の失敗例は遺言書の形式に従わなかったことが原因なので、以下の要領で書けば問題ありません。

  • 土地:所在や地番、地目や地積(面積)を記載
  • 建物:所在や家屋番号、建物の種類や構造、床面積を記載
  • 名前:遺言者の妻 ○○ ○○(1950年1月1日生)など、遺言者との関係や氏名・生年月日を記載
  • 預貯金口座:銀行名、支店名、預金種別、口座番号のすべてを記載
  • 作成日:カレンダー上の日付どおりに記載

誰が見ても「人」「モノ」「権利」などが特定できるようにしておきましょう。

ケース2.遺産の評価タイミングを誤ったことによる失敗例

次の失敗例は預貯金口座の相続であり、長男に相続させるため以下のように書かれていました。

・A銀行 ○○支店 口座番号1234567 普通預金 2,000万円を相続させる

預金残高は変動するため、金額まで書いてしまうと、2,000万円以上になっている場合の差額が誰のものになるのかわかりません。

金額を明記している以上、2,000万円を下回っていた場合は、長男とって納得できない遺言となってしまいます。

有価証券も同様で、株価は常に変動するため、遺言の作成タイミングで評価額を書いてしまうと相続人を混乱させる結果になります。

失敗の原因と対応方法

預貯金を相続する場合、死亡時の残高が相続財産となります。

有価証券は相続発生時の時価なので、口座や証券を特定できる情報だけ記載しておきましょう。

ケース3.相続させたくない人に財産が渡ってしまった失敗例

相続させたくない人に財産が渡ってしまった失敗例

遺言者であるAさんの相続人は妻と弟のみ。

両親はすでに他界し子どももいませんが、浪費家の弟に財産を渡したくないと考えたAさんは、以下のような遺言を作成しました。

・一切の財産を遺言者の妻 ○○ ○○(○年○月○日生)に相続させる

相続人の兄弟姉妹には遺留分(後半で解説します)がないため、遺言が実行されれば妻が全財産を取得します。

ところがAさんよりも先に妻が亡くなり、遺言書を書き直す前にAさんも亡くなってしまったため、弟に財産が行き渡る結果となりました。

失敗の原因と対応方法

年齢が近い夫婦の場合、どちらが先に亡くなるかわかりません。

妻に先立たれた場合は寄付に切り替えるなど、予備的条項(条件付きの遺言)を加えておくべきでした。

ケース4.代襲相続を知らずに遺言を作成した失敗例

代襲相続を知らずに遺言を作成した失敗例

Aさんは妻と2人の子ども(B、C)に財産を相続させる予定でしたが、子どもBが先に亡くなったため、妻と子どもCに対して遺言書を作成しました。

ところが子どもBにも子(Aさんからみた孫)がいたため、代襲相続が発生しています。

Aさんは代襲相続の制度を知らなかったため、孫を無視する形で遺言を作成しています。

Aさんの孫は祖母や叔父(または叔母)へ遺留分を請求することになり、今後の親族関係にしこりを残す結果となりました。

失敗の原因と対応方法

被相続人の子どもが死亡していても、孫がいれば第1順位の相続人に繰り上がります。

つまりAさんの法定相続人は3人であり、孫には財産の1/4を取得する権利があります。

しかし相続人全員の同意がなければ遺言が優先されてしまうため、Aさんの孫は遺留分(法定相続分の半分)しか取得できませんでした。

ちなみに、代襲相続は廃除や欠格がある場合でも発生しますが、遺言書を作成する場合はこのような知識も必要となります。

ケース5.遺言執行者を指定していなかったことによる失敗例

遺言執行者を指定していなかったことによる失敗例

夫に先立たれたB子さんには2人の相続人(長女、次女)がいます。

高齢で体も不自由になったB子さんですが、長女が同居して世話をしたため、長女に遺産のほとんどを相続させる遺言書を残しました。

次女は以前から親との仲が悪く関係も疎遠でしたが、遺留分相当額の財産は譲るようにしています。

ところが、長女が母親名義の預金通帳を解約しようとしたところ、銀行から次のように言われてしまいます。

「遺言執行者の指定がないため、相続人全員の署名・捺印がある同意書および印鑑証明書が必要」

次女の協力が必要なため連絡を取りましたが、わずかな遺産しかもらっていない次女は非協力的であり、電話や手紙も無視されてしまいます。

長女は母親の預貯金から相続税を払う予定だったため、申告・納税期限に間に合わない可能性が出てきました。

失敗の原因と対応方法

遺言の内容が実現されるよう、各種手続きを行う人を遺言執行者といい、未成年者や破産者以外であれば誰でもなれます。

長女を遺言執行者に指定していれば相続手続きもスムーズだったでしょう。

なお、遺言の執行には専門知識も必要なので、弁護士や司法書士を指定することが現実的です。

こんな遺言書はトラブルのもと!ルール無視の遺言書とは

相続の際に一方的な有利・不利が生じたり、権利が侵害されたりしないよう、民法では様々様々なルールを定めています。

その一つが「遺留分」であり、遺言内容に関係なく最低限保障されている法定相続人の取り分です。

たとえば老後の世話をしてくれた家族がいたとして、感謝の気持ちを込めて「○○に財産のすべてを譲る」といった遺言を残すとどうなるでしょうか?

その他の相続人は遺留分を侵害されるため、親族を相手に「私の遺留分までもらっているのだからきちんと返して」と請求することになってしまいます。

遺言書の形式ばかりではなく、相続全体のルールも把握しておく必要がありますね。

相続トラブル対策で専門家を頼るメリット

遺言書には相続トラブルを防止する役割もありますが、不慣れな方が作成すると「災いの元凶」になる可能性もあります。

早めに専門家を頼っておけば、相続人の時間、労力、費用に加え、良好な人間関係も失わずに済むでしょう。

もちろん遺言者の労力やストレスも軽減されます。

単純に金額換算はできませんが、相続内容によっては数千万円~数億円のロスを防止できる可能性もあるため、専門家の意見を参考にしない手はありません。

まとめ

遺言書の書き直しは何度でもできますが、実際に使われる遺言は一つだけ。

しかも実行されるタイミングに遺言者本人はいないため、不平不満をなだめることもできません。

悩んだ末に書きあげた遺言書でもちょっとしたミスが争いの火種になり、最悪の場合は一族の崩壊にも繋がりかねません。

遺言書の作成は誰もが初心者なので、まずは弁護士や司法書士、行政書士などへ相談し、プロフェッショナルの意見は必ず聞いておきましょう。

本人が気付いていなかったトラブルの元凶や、将来的に有利な相続方法も見抜いてくれるので、誰もが納得できる遺言書を作成できます。

相続専門税理士の無料相談をご利用ください

相続専門税理士の無料相談をご利用ください

ご家族の相続は突然起こり、何から手をつけていいか分からない方がほとんどです。相続税についてはとくに複雑で、どう進めればいいのか? 税務署に目をつけられてしまうのか? 疑問や不安が山ほど出てくると思います。

我々ベンチャーサポート相続税理士法人は、相続人の皆さまのお悩みについて平日夜21時まで、土日祝も休まず無料相談を受け付けております

具体的なご相談は無料面談にて対応します。弊社にてお手伝いできることがある場合は、その場でお見積り書をお渡ししますので、持ち帰ってじっくりとご検討ください。

対応エリアは全国で、オフィスは東京、埼玉、千葉、横浜、名古屋、大阪、神戸の主要駅前に構えております。ぜひお気軽にお問い合わせください。

テーマから記事を探す

業界トップクラス。ベンチャーサポート相続税理士法人ならではの専門性

日本最大級の実績とノウハウで、あなたにとって一番有利な相続アドバイスを致します。気軽なご質問だけでも構いません。
ご自身で調べる前に、無料相談で相続の悩みを解決して下さい。 [親切丁寧な対応をお約束します]

当サイトを監修する専門家

古尾谷 裕昭

税理士:古尾谷 裕昭

ベンチャーサポート相続税理士法人 代表税理士。
昭和50年生まれ、東京都浅草出身。
相続は時間もかかり、精神や力も使います。私たちは、お客様の心理的な負担や体力的な負担を最小にして、少しでも早く落ち着いた日常に戻れるように全力でお手伝いします。
プロフィール

三ツ本 純

税理士:三ツ本 純

ベンチャーサポート相続税理士法人税理士。
昭和56年生まれ、神奈川県出身。
相続税の仕事に携わって13年。相続税が最も安く、かつ、税務署に指摘されない申告が出来るよう、知識と経験を総動員してお手伝いさせていただきます。
プロフィール

税理士・元国税調査官:桑原 弾

ベンチャーサポート相続税理士法人税理士。
昭和55年生まれ、大阪府出身。
大卒後、税務署に就職し国税専門官として税務調査に従事。税理士としても10年を超えるキャリアを積み、現在は「相続に精通した税理士としての知識」と「元税務調査官としての経験」を両輪として活かした相続税申告を実践中。
プロフィール

行政書士:本間 剛

ベンチャーサポート行政書士法人 代表行政書士。
昭和55年生まれ、山形県出身。
はじめて相続を経験する方にとって、相続手続きはとても難しく煩雑です。多くの書類を作成し、色々な役所や金融機関などを回らなければなりません。専門家としてご家族皆様の負担と不安をなくし、幸せで安心した相続になるお手伝いを致します。
プロフィール

司法書士:田中 千尋

ベンチャーサポート司法書士法人 代表司法書士。
昭和62年生まれ、香川県出身。
相続登記や民事信託、成年後見人、遺言の業務に従事。相続の相談の中にはどこに何を相談していいかわからないといった方も多く、ご相談者様に親身になって相談をお受けさせていただいております。
プロフィール

弁護士:川﨑 公司

ベンチャーサポート相続税理士法人運営協力/弁護士法人ベンチャーサポート法律事務所(https://vs-group.jp/lawyer/profile/kawasaki/) 所属弁護士。
新潟県出身。
相続問題は複雑なケースが多く、状況を慎重にお聞きし、相続人様のご要望の実現、相続人様に合ったよりよい解決法をアドバイスさせていただくようにしています。
プロフィール

税理士:高山 弥生

ベンチャーサポート相続税理士法人 税理士。
相続は、近しい大切な方が亡くなるという大きな喪失感の中、悲しむ間もなく葬儀の手配から公共料金の引き落とし口座の変更といった、いくつもの作業が降りかかってきます。おひとりで悩まず、ぜひ、私たちに話してください。負担を最小限に、いち早く日常の生活に戻れるようサポート致します。
プロフィール