遺産分割協議書の日時にずれがある場合、遺産分割の成立日はいつになるのでしょうか？

遺産分割協議書を作成する方法には、1枚の用紙に相続人全員の名前と取得する財産をまとめて記載する形式と、相続人1人ずつが別々の書類を作成し取得する財産を記載する形式があります。このうち、1人ずつ作成する形式により遺産分割協議書を作成することとした場合には、今回のご質問のように遺産分割協議書に書かれた日付がそれぞれ異なる、という問題が発生する可能性があります。

遺産分割協議書に書かれた日付が異なると、遺産分割協議が有効に成立していないのではないかと心配になるかもしれません。しかし、遺産分割協議書に書かれた日付が異なるからといって、その書類が無効になることはありません。このような場合、記載された日付の中で最も遅い日付が遺産分割協議の成立日とります。遺産分割協議は相続人全員の合意が必要であることから、遺産分割協議書に書かれた日付が異なる場合には、その中で一番遅い日に成立したものと考えられるのです。

それほど神経質になる必要はないと考えられますが、無用なトラブルを避けるためには、全員で決めた日を遺産分割協議書に記載する日付としておく方法もあります。この場合、遺産分割協議が成立した日か実際に書類を作成した日のいずれかで統一するといいでしょう。