教育体制

未経験でも安心の教育制度

行政書士業界では、教育体制がない事務所が多いのが現状です。
その背景としては、一般の行政書士事務所では代表行政書士が外回りなどで忙しく、教育面に手が回らないという事情があります。また、他の士業とは異なり実務経験がなくても登録できるため、教育を受けることなく独立しているケースもあります。

そんな行政書士業界の中で、私たちベンチャーサポート行政書士法人の考え方は、『個の力を組織で活かす』ということです。
1人1人が個人の能力を高めて行政書士としての成長をする。そして、その個人の能力を最大限に発揮できるように、会社側が案件の獲得や教育体制を用意する・・・
それが可能になる理由は、ベンチャーサポートグループが次のような特徴を持っているからです。

●税理士法人で、8,000社を超える顧問先を抱えている
●グループで、毎年2,000件を超える会社設立を代行している
●相続税理士法人で、毎年1,000件を超える相続税申告を行っている

それでは、ベンチャーサポート行政書士法人で行われている、3つの教育制度をご紹介します。

(1)成長ロードマップ

入社してから「何を習得するか?」を月単位で見える化したものが『成長ロードマップ』です。
この成長ロードマップは、単なるチェックリストではありません。指導する先輩との間で「何ができるようになったか?何ができないのか?」を双方向で確認し、面談時でも頻繁に用います。

自分が “できた” と思っていることと先輩から見て “できるようになった” と思うことは、異なっていることがよくあります。これは必ずしも “できていない” ケースだけでなく、「先輩が思っているよりも成長していて、次に進むべきなのに同じステップで止まってしまっている」という場合もあります。
このようなズレがなくなり、新人全員が成長できるように作ったものがこの『成長ロードマップ』です。

(2)毎月の全体研修

新人の方はもちろん、ベテランも交えて月に1回、全体研修を行います。
テーマは、法律改正や判断の難しい事例の研究など。重要な改正などがあれば随時研修をしています。

法律改正や新しい見解など、行政書士は常に情報を取り入れて勉強を続けなければいけません。こうした知識は1人で学ぶよりも、全体で議論をしながら学ぶことで効率的に正しい知識が身につきます。
大規模な行政書士法人だからできる多人数での研修会は、新人に限らず全体のレベルアップにつながります。

特に相続に関しては、全員集めての事例の共有をしてます。失敗事例の共有も行い、“失敗を財産とする考え方” を徹底しています。新人には別途個別面談も行われますので、日々の疑問で確認できていなかったことなどはそのタイミングでも解消できます。

(3)ロールプレイング

どれだけ豊富な知識があっても、その内容がお客様に伝わらなければ意味がありません。
弊社では、新人の人向けに、先輩がお客様役になって説明を聞く『ロールプレイング』を行っています。特に初めて説明をするような資料や内容の際は、事前に先輩とロールプレイングをすることで落ち着いて話すことができます。

専門用語を使わずに説明することは、思った以上に難しいことです。
そもそも「何が専門用語なのか?どういう言葉が理解されていないか?」については、経験が長くなるほどわからなくなってしまう時があります。
またお客様が理解できているかを確認しながら説明する「間の取り方」などのトーク技術についても一緒に研修で教わります。
行政書士はお客様と会話することが仕事ですので、コミュニケーション力を高め、わかりやすい説明ができるようになることは非常に重要なのです。

行政書士業界には教育制度がありません・・・

行政書士の業界で、「教育制度」という言葉を耳にすることはほとんどありません。
私自身、最初の頃はわからないことがあっても教えてもらう人もいなかったため、役所に電話をしたり役所が発行する手引きを読み込んだりしました。

この経験は、今思えばいい経験ではあるのですが、成長のスピードから考えると遠回りになっていました。
この書類の書き方で問題ないのか?要件は満たしているのか?常にいろいろな疑問があり、不安と背中合わせでした・・・

今、自分が代表となって行政書士の仕事を俯瞰してみると、この「とりあえず手引きを見てやってみる」というのは非常に非効率だと感じています。手引きには、あらゆるケースを想定して必要以上のことが記載されていたり、逆に大事なことが簡単にしか書かれていなかったり、重要性の強弱がまったくないからです。

やはり、すぐに質問できる先輩が近くにいてこそ、手引きは本当の意味での最高の教科書になるのだと思います。

行政書士の仕事は、同じ案件が2回とありません。だからこそ、目の前の案件に真剣に取り組み、学ぶ。多くの経験を通して、その根底にある本質を学ぶ。
こうして仕事を続けていれば、数年で一つの許可申請のプロになれるはずです。

行政書士 本間 剛