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最終更新日:2026/5/13

日本政策金融公庫の創業融資:必要書類を申込み・面談・契約の流れに沿って解説

森 健太郎
この記事の執筆者 税理士 森健太郎

ベンチャーサポート税理士法人 大阪オフィス代表税理士。
近畿税理士会 北支部所属(登録番号:121535)
1977年生まれ、奈良県奈良市出身。
起業・会社設立に役立つYouTubeチャンネルを運営。

PROFILE:https://vs-group.jp/tax/startup/profile_writing/#p-mori
YouTube:会社設立サポートチャンネル【税理士 森健太郎】
書籍:プロが教える! 失敗しない起業・会社設立のすべて (COSMIC MOOK) ムック

日本政策金融公庫の創業融資:必要書類を申込み・面談・契約の流れに沿って解説

この記事でわかること
  • 申込時・面談時・契約時のそれぞれで必要になる書類の全体像
  • インターネット申込と窓口申込で異なる提出書類の違い
  • 個人事業主と法人で準備すべき書類の違い
  • 審査の評価を高めるために自主的に用意したい補足書類
  • 書類の入手先・取得にかかる日数・費用の目安

日本政策金融公庫の創業融資(新規開業・スタートアップ支援資金)は、これから事業を始める方や創業間もない方が利用できる公的な融資制度です。

創業融資の手続きは「申込み→面談→審査→契約→融資実行」という流れで進みます。
申込みから融資実行までの期間は、一般的に1カ月程度が目安です。
この間、各段階で異なる書類の提出・持参が求められるため、事前にどの段階で何が必要になるかを把握しておくことが、手続きをスムーズに進めるうえで重要です。

しかし、必要書類は申込者の形態(個人事業主か法人か)、業種、申込方法(インターネットか窓口か)によっても異なるため、「自分の場合はどの書類を準備すればよいのか」が分かりにくいと感じる方は少なくありません。

本記事では、創業融資の必要書類を申込時・面談時・契約時の3段階に分けて整理し、それぞれの書類の内容・入手方法・準備のポイントまで詳しく解説します。

個人事業と法人の違い、会社設立の流れ、必要書類、費用など会社設立の全体像をわかりやすく解説!

目次

【早見表】創業融資の必要書類を段階別に確認しよう

日本政策金融公庫の創業融資では、申込時・面談時・契約時のそれぞれの段階で異なる書類の提出・持参が必要になります。
まずは以下の早見表で全体像を把握し、必要になる書類を確認してください。

なお、申込時の書類は公庫の公式サイトにリストが公開されていますが、面談時の書類は申込後に公庫から届く個別の通知で案内されるしくみです。

参考:小規模事業者/個人事業主の方【国民生活事業】|日本政策金融公庫

以下の表では、面談時の欄には一般的に持参を求められることが多い書類を記載しています。

書類名 申込時 面談時 契約時 対象者
創業計画書(または企業概要書) 全員
本人確認書類 全員
許認可証 許認可が必要な業種
設備資金の見積書 設備資金を申し込む場合
電子契約サービス利用申込書 インターネット申込みの場合
送金先口座の預金通帳 インターネット申込みの場合は申込時、窓口申込の場合は契約時
借入申込書 窓口・郵送で申し込む場合
確定申告書(直近2期分・一式) 税務申告済の法人のみ
決算書(一式・勘定科目明細書含む) 決算を終えた法人のみ
試算表 法人で決算後6カ月以上経過している、または事業を始めたばかりで決算を終えていない場合
履歴事項全部証明書(登記簿謄本) 法人のみ
不動産の登記簿謄本または登記事項証明書 不動産を担保にする場合
預金通帳 全員(自己資金・入出金の確認)
源泉徴収票(直近2年分) 会社員だった方
借入金の返済予定表 既存の借入れがある場合
不動産の賃貸借契約書・見積書 店舗・事務所を賃借する場合
固定資産税課税明細書 不動産を担保にする場合
公共料金の領収書 支払い状況の確認が必要な場合
印鑑証明書 全員
電子契約サービスの利用に関する同意書 電子契約を初めて利用する場合
税理士 森健太郎
税理士 森健太郎からひと言
許認可証や送金先口座の預金通帳は、申し込みの時点で用意できないケースもあります。
これらは取得予定があるのであれば、申込時の提出は免除されることが多いです。
念のため事前相談の時点で、まだ未取得だが問題ないかについて確認しておきましょう。

【申込時】創業融資を申請する際に提出する必要書類

日本政策金融公庫の創業融資に申し込む際には、複数の書類を提出する必要があります。

ただし、すべてのケースで同じ書類を用意するわけではありません。
「全員が必ず提出する書類」と「申込者の状況に応じて提出する書類」に分かれるため、自身に該当するものを確認しながら準備を進めてください。

なお、公庫の創業融資の申込み方法には「インターネット申込み」と「窓口(支店への持参・郵送)」の2通りがあります。
それぞれで必要になる書類も異なるので注意してください。

全員が提出する書類

公庫の創業融資の申込時に、申込者の形態や業種を問わず全員が提出する書類は、主に以下の2点です。

  • 創業計画書
  • 本人確認書類

創業計画書

創業計画書は、創業融資の審査において最も重視される書類です。
これから事業を開始する方、または事業を開始して間もない方が提出の対象となります。

創業計画書には、「創業の動機」「経営者の略歴等」「取扱商品・サービスの内容」「取引先・取引関係」「必要な資金と調達方法」「事業の見通し(収支計画)」といった記入項目が設けられており、事業の実現性と返済能力を公庫の担当者に伝える役割を果たします。

テンプレートは日本政策金融公庫の公式サイトからダウンロードできます。
記入例も公開されているので、初めて作成する方は記入例を参照しながら進めるとよいでしょう。

参考:各種書式ダウンロード 小規模事業者/個人事業主の方【国民生活事業】|日本政策金融公庫

創業計画書の具体的な書き方については、以下の記事でも詳しく解説しています。

なお、法人ですでに1期目の決算を終えている場合は、創業計画書に代えて「企業概要書」を提出します。
企業概要書も同じページからダウンロード可能です。

本人確認書類

申込者本人(法人の場合は代表者)の本人確認書類として、以下のいずれか1点を提出します。

本人確認書類 提出する範囲
運転免許証 両面の写し
マイナンバーカード 表面のみの写し(裏面は提出不要)
パスポート 顔写真のページおよび現住所などの記載があるページの写し

マイナンバーカードの裏面(個人番号が記載されている面)は提出する必要はありません。
また、確定申告書などの書類にマイナンバーが記載されている場合は、黒塗りにして読み取れない状態にしてから提出する必要があります。

該当者のみ提出する書類

以下の書類は、全員が必要というわけではなく、事業内容や申込方法に応じて提出が求められるものです。
自身の状況に該当するかどうかを確認してください。

  • 許認可証(飲食店など届出が必要な事業の方)
  • 設備資金の見積書・工事請負契約書など

許認可証(飲食店など届出が必要な事業の方)

飲食店営業許可、美容所の開設届出、建設業許可など、事業を行ううえで行政の許可・届出が必要な業種の場合は、その許認可証の写しを提出します。

ただし、申込時点でまだ許認可を取得していない場合(これから取得予定の場合)は、申込時に準備する必要はありません。

設備資金の見積書・工事請負契約書など

融資の資金使途に設備資金(店舗の内装工事費、機械・車両の購入費など)が含まれる場合は、その設備にかかる見積書の提出が必要です。

見積書は、購入先や工事業者から取得したものをそのまま提出します。
公庫の担当者は、見積書の金額と創業計画書に記載した「必要な資金と調達方法」の整合性を確認するため、両者の金額にずれがないよう注意してください。

運転資金のみの申込み(仕入資金、広告宣伝費、人件費など)の場合は、見積書の提出は不要です。

インターネット申込みの場合に必要な書類

インターネットで申し込む場合は、以下の書類を申込時にあわせてアップロードする必要があります。

  • 日本公庫電子契約サービス(国民生活事業)利用申込書
  • 送金先口座の預金通帳(表紙・見開き1ページ目)

日本公庫電子契約サービス(国民生活事業)利用申込書

日本公庫電子契約サービス(国民生活事業)利用申込書とは、融資の契約手続きをWeb上で行うための「電子契約サービス」を利用するため、事前に提出する書類です。
メールアドレスや携帯電話番号、送金先口座の情報などを記入します。

参考:日本公庫電子契約サービスのご案内|日本政策金融公庫

テンプレートは日本政策金融公庫の公式サイト「各種書式ダウンロード」からExcel形式・PDF形式でダウンロードできるほか、記入例も公開されています。

参考:各種書式ダウンロード 小規模事業者/個人事業主の方【国民生活事業】|日本政策金融公庫

なお、電子契約サービスの利用が2回目以降で、メールアドレスや携帯電話番号などに変更がない場合は、この利用申込書の提出は不要です。

送金先口座の預金通帳(表紙・見開き1ページ目)

融資金の送金先として指定する口座の預金通帳の写しを提出します。
「表紙」と「見開き1ページ目」の2カ所が対象です。

インターネットバンキングなどで紙の通帳がない場合は、金融機関名・店番・預金の種類・口座番号・口座名義人(漢字・カナ)が確認できるマイページ画面のスクリーンショットなどで代用できます。

窓口・郵送で申し込む場合に必要な書類

窓口・郵送で申し込む場合は、日本公庫電子契約サービス(国民生活事業)利用申込書と送金先口座の預金通帳に代わり「借入申込書(国民生活事業用)」の提出が必要です。

インターネット申込みではフォーム上で同等の情報を入力するため、借入申込書を提出する必要はありません。

インターネット申込みと窓口・郵送での申込みの違いをまとめると以下のとおりです。

書類 インターネット申込み 窓口・郵送申込み
借入申込書 不要 必要
電子契約サービス利用申込書 必要 不要
送金先口座の預金通帳 必要 不要(契約時には提出する必要あり)

個人事業主と法人で異なる必要書類

創業融資の申込時に提出する書類の多くは個人事業主・法人に共通していますが、一部の書類は申込者の形態によって異なります。

法人の場合は、個人事業主には求められない以下の書類を追加で準備する必要があります。

  • 履歴事項全部証明書(登記簿謄本)
  • 直近から2期分の決算書と確定申告書

履歴事項全部証明書(登記簿謄本)

履歴事項全部証明書とは、法人の基本情報(本店所在地、事業目的、資本金、役員構成など)が記載された書類です。
法務局の窓口で取得するほか、「登記・供託オンライン申請システム」を利用して請求することも可能です。

参考:登記・供託オンライン申請システム|法務省

履歴事項全部証明書の取得方法などについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

直近から2期分の決算書と確定申告書

法人の場合は、決算書一式(貸借対照表・損益計算書・勘定科目明細書など)と確定申告書の提出が必要です。
個人事業主の確定申告書に付随する青色申告決算書や収支内訳書とは異なり、勘定科目明細書まで含めた一式が求められる点にご注意ください。

税務申告が1期しか完了していない場合は1期分を提出します。創業期で、まだ税務申告を行っていない場合は、提出不要です。

なお、個人事業主の確定申告書については、青色申告の方は青色申告決算書、白色申告の方は収支内訳書をあわせて提出する形になります。
事業を始めたばかりで税務申告がまだ完了していない場合は、確定申告書の提出自体が不要またはそこまでの数字をまとめたものの提出を求められます。

【面談時】公庫担当者との面談で持参を求められる書類

創業融資の申込後、日本政策金融公庫の担当者との面談が行われます。
面談では、提出済みの創業計画書の内容をもとに、事業計画の詳細や資金の使途、返済の見通しなどについて質疑応答が行われます。
この面談の際に、追加で書類の持参を求められます。

実際には、申込後に公庫から届く通知(郵送物またはメール)の中に「お持ちいただく資料」として、個別に持参すべき書類が案内されます。

案内される内容は申込者の状況(個人事業主か法人か、業種、借入れの有無、物件契約の有無など)によって異なるため、届いた通知の内容を必ず確認してください。

面談時に提出する書類の一覧

以下は、面談時に持参を求められることが多い書類です。
公庫からの個別の案内内容によって過不足がありますので、あくまで準備の目安としてご確認ください。

書類名 主な確認事項
預金通帳(原本・最近6カ月分以上) 自己資金の蓄積経緯、入出金の実態、公共料金などの支払い状況
源泉徴収票(直近2年分) 前職での収入状況(会社員だった場合)
確定申告書(直近2年分) 収入・所得の状況(個人事業主だった場合、または確定申告を行っていた場合)
借入金の返済予定表 住宅ローン・カーローンなどの既存借入の返済額・残高
不動産の賃貸借契約書(または物件の見積書) 店舗・事務所の賃料、所在地、契約条件
固定資産税課税明細書 不動産を所有している場合の資産状況
公共料金の領収書(または支払い証明書) 水道光熱費などの支払い状況
創業計画書の控え 面談での質疑応答の基礎資料
本人確認書類(原本) 申込時にコピーを提出済みの場合でも、原本の確認が行われることがある
資格証明書・免許証 事業に関連する資格を保有している場合

各書類の準備で押さえておきたいポイント

面談時の書類は、単に形式的にそろえるだけでは十分ではありません。
公庫の担当者は、これらの書類を通じて「創業計画書に記載された内容が事実かどうか」を確認しています。
つまり、面談時の書類は創業計画書の裏付け資料としての役割を持っています。

以下では、特に重要な書類について準備のポイントを解説します。

預金通帳(自己資金と資金の流れを示す重要書類)

預金通帳は、面談時に最も注目される書類の1つです。
担当者は通帳の入出金明細から、主に以下の点を確認しています。

融資担当者が預金通帳をチェックするポイント

  • 創業計画書に記載した自己資金の額と、通帳残高が一致しているか
  • 自己資金が一定期間にわたって計画的に積み立てられた形跡があるか
  • 公共料金や税金、家賃などの定期的な支払いが滞りなく行われているか
  • 面談直前に不自然な大口入金がないか

代表者名義で残高がある通帳は、複数冊になる場合でもすべて持参するのが基本です。
ネットバンキングで紙の通帳がない場合は、取引明細を印刷して持参します。
面談当日にスマートフォンなどでログインして画面を見せられるよう準備しておくと、担当者から追加確認を求められた際にも対応できます。

源泉徴収票・確定申告書(収入の裏付けとなる書類)

前職が会社員だった方は直近2年分の源泉徴収票を、個人事業主として活動していた方や確定申告を行っていた方は直近2年分の確定申告書を準備します。

担当者は、これらの書類から申込者の収入水準を把握し、創業計画書に記載された自己資金の蓄積経緯や生活費の見通しとの整合性を確認します。

源泉徴収票を紛失してしまった場合は、前の勤務先に再発行を依頼する必要があります。 再発行には時間がかかる場合があるため、手元にあるかどうかを早めに確認しておいてください。
再発行が難しい場合は、公庫の担当者に相談のうえ、給与明細書など代替となる書類で対応できることもあります。

不動産の賃貸借契約書・見積書(事業の実態を示す書類)

店舗や事務所を賃借して事業を行う場合は、その不動産の賃貸借契約書(すでに契約済みの場合)または物件の見積書・募集資料(契約前の場合)を持参します。
担当者は、物件の所在地、賃料、保証金・敷金の額、契約期間などを確認し、創業計画書の「必要な資金と調達方法」に記載された金額との整合性をチェックします。

まだ物件が確定していない場合でも、候補物件の不動産情報や見積書を持参することで、事業計画の具体性を示すことができます。

面談当日の流れと書類の確認事項

面談は、申込みから概ね1〜2週間後に設定されるのが一般的です。
面談時間は30分〜1時間程度で、原則として申込者本人(法人の場合は代表者)が出席します。

面談当日の一般的な流れは以下のとおりです。

まず、持参した書類の確認が行われます。
担当者は預金通帳の原本や本人確認書類の原本など、申込時に写しで提出した書類の現物を確認する場合があります。

次に、創業計画書の内容に沿って質疑応答が行われます。
「なぜこの事業を始めようと思ったのか」「売上の見通しの根拠は何か」「この業界での経験はあるか」など、計画書の各項目について具体的な質問を受けます。
持参した書類(見積書、賃貸借契約書、資格証明書など)は、質疑応答の中で計画書の記載内容を裏付ける資料として使われます。

面談に臨む際は、以下の点を意識して準備しておくとよいでしょう。

融資面談のポイント

  • 創業計画書に記載した数字(売上見通し、必要資金の内訳など)の根拠を、自分の言葉で説明できるようにしておく
  • 持参書類と創業計画書の記載内容にずれがないか、事前に突き合わせて確認しておく
  • 公庫から届いた「お持ちいただく資料」に記載されたすべての書類を漏れなく準備する

仮に書類の不足や内容の不一致があると、追加の資料提出を求められたり、再度の面談が必要になったりする場合があります。
結果として融資実行までの期間が延びることになるため、事前の確認を丁寧に行うことが大切です。

【契約時】融資決定後に提出する必要書類

面談・審査を経て融資が決定すると、公庫から契約に必要な手続きの案内が届きます。
契約手続きが完了してはじめて融資金が送金されるため、この段階での書類準備にも漏れがないよう注意が必要です。

契約時に提出する書類の一覧

契約時に提出が求められる主な書類は以下のとおりです。

書類名 電子契約の場合 書面契約の場合
印鑑証明書 必要 必要
電子契約サービスの利用に関する同意書 必要 不要
送金先口座の預金通帳 不要 必要
借用証書(署名・収入印紙の貼付) 不要 必要
預金口座振替利用届 不要 必要

インターネット申込みの際に電子契約サービス利用申込書と送金先口座の預金通帳を提出済みの方は、契約時に改めて送金先口座の預金通帳を提出する必要はありません。

なお、上記のほかにも、融資の条件によっては担保に関する書類などの提出を求められることがあります。
融資決定後に届く公庫からの案内に、個別に必要な書類が記載されていますので、内容を必ず確認してください。

各書類の取得方法と注意点

契約時に提出する書類は、申込時や面談時の書類と比べると数は少ないものの、取得先や手続き方法を事前に把握しておかないと、融資実行のスケジュールに影響する場合があります。

それぞれの取得方法と準備の際の注意点を確認しておきましょう。

印鑑証明書(個人は市区町村役場、法人は法務局で取得)

印鑑証明書は、契約時に提出が求められる基本的な書類です。
電子契約・書面契約のいずれの場合でも、3カ月以内に取得したものを準備する必要があります。

法人の場合は、法人の印鑑証明書に加えて、連帯保証人となる代表者個人の印鑑証明書も必要となる場合があります。

印鑑証明書の取得には通常数日程度かかるので、融資決定の通知を受けたら、早めに取得手続きを進めておくと、契約手続きをスムーズに進められます。

電子契約サービスの利用に関する同意書

初めて電子契約サービスを利用して契約手続きを行う場合、融資決定後に公庫から送付される「日本公庫電子契約サービス(国民生活事業)の利用に関する同意書」に記入・捺印のうえ提出する必要があります。

この同意書は、申込時に提出する「電子契約サービス利用申込書」とは別の書類です。
利用申込書は電子契約サービスへの登録を行うためのもの、同意書は実際の契約手続きにおける本人確認と同意のためのものという位置づけになります。

送金先口座の預金通帳

窓口・郵送で申し込み、申込時に送金先口座の預金通帳を提出していない場合は、契約時に提出が必要です。
インターネット申込みの際に電子契約サービス利用申込書とあわせて送金先口座の預金通帳を提出済みの場合は、契約時に改めて提出する必要はありません。

書面で契約手続きを行う場合は、公庫から郵送される契約書類(借用証書など)に送金先口座を記入する欄があり、あわせて預金通帳の写しを提出する形になります。

審査の評価を高めるために用意したい補足書類

ここまで解説してきた申込時・面談時・契約時の書類は、公庫から提出を求められるものです。
一方で、補足書類として自主的に準備・持参することで審査の評価にプラスに働く書類があります。

以下では、創業計画書の主な記入項目に対応させる形で、準備を検討したい補足書類を整理します。

自己資金・資金計画の裏付けとなる書類

創業計画書の「必要な資金と調達方法」欄には、自己資金の額や借入希望額を記載します。
以下の書類は、この記載内容の裏付けとなるものです。

  • 預金通帳(自己資金の蓄積経緯を示すもの)
  • 源泉徴収票・確定申告書(現在の収入状況を証明するもの)
  • 借入金の返済予定表

預金通帳(自己資金の蓄積経緯を示すもの)

担当者が預金通帳で特に注目するのは、「自己資金が計画的に積み立てられた形跡があるかどうか」です。
毎月の給与から一定額を貯蓄してきた履歴が通帳上で確認できれば、事業に対する準備の計画性を示す材料になります。

ただし、面談の直前に親族などから一時的にまとまった金額が入金されているような場合は「見せ金」と判断され、その時点で融資に不適格と判断される可能性があります。
自己資金に関して不自然な入出金がある場合は、その経緯を説明できるよう準備しておいてください。

源泉徴収票・確定申告書(現在の収入状況を証明するもの)

源泉徴収票・確定申告書は「自己資金の出所を説明する根拠資料」という位置づけになります。

たとえば、自己資金として300万円を申告している場合、直近の年収がその金額と整合する水準であれば、「この収入から計画的に貯蓄してきた」という説明に説得力が生まれます。

借入金の返済予定表

住宅ローンやカーローンなど既存の借入れがある場合は、返済予定表を用意しておくと、担当者が融資後の返済余力を判断しやすくなります。

創業計画書には借入状況を記載する欄がありますが、返済予定表を添えることで、毎月の返済額や残りの返済期間を正確に伝えることができます。

なお、公庫は審査の過程で信用情報機関への照会を行うため、既存の借入状況は正確に申告してください。
申告内容と信用情報に不一致があると、審査に大きな悪影響を及ぼします。

事業の実現性を裏付ける書類

創業計画書の「取扱商品・サービスの内容」「取引先・取引関係」「事業の見通し」といった欄に記載した内容について、その具体性や実現性を補強する書類です。

  • 不動産の賃貸借契約書・物件の見積書
  • 取引先からの受注見込書・契約書
  • 設備の見積書・カタログ

不動産の賃貸借契約書・物件の見積書

店舗や事務所を賃借して事業を行う場合、賃貸借契約書(契約済みの場合)または物件の募集資料・見積書(検討中の場合)を準備しておくと、事業計画の具体性を示すことができます。

これらの書類を提出する際には、創業計画書の「必要な資金と調達方法」に記載した保証金や家賃の金額が、実際の契約書・見積書と一致していることが重要です。

まだ物件が確定していない段階でも、候補物件の資料を持参すれば「ここまで具体的に準備を進めている」という姿勢を伝えることができます。

取引先からの受注見込書・契約書

創業後の売上の見通しについて、すでに取引先が見込まれている場合は、その裏付けとなる取引先との基本契約書、発注書、業務委託契約書、見積依頼書などを準備しておくことをおすすめします。

正式な契約に至っていない段階でも、取引先からのメールや商談の議事録など、取引の見込みを示す資料があれば持参する価値があります。

創業計画書の「事業の見通し」欄に記載した売上高の根拠として、「すでにこの取引先からの受注が見込まれている」と説明できれば、計画の実現性に対する担当者の評価は高まります。

設備の見積書・カタログ

設備資金を申し込む場合の見積書はもともと申込時の必須書類ですが、「なぜその設備が必要なのか」「なぜその価格帯のものを選んだのか」を説明するための補足資料という意味合いもあります。

複数社から見積もりを取っている場合は、比較資料を持参することで、コスト意識を持って事業計画を立てていることを示すことができます。
設備のカタログや仕様書があれば、担当者が設備の内容を理解しやすくなります。

経験・スキルを裏付ける書類

創業計画書の「経営者の略歴等」欄には、これまでの職歴や事業に関連する経験を記載します。
以下の書類は、その記載内容を客観的に裏付けるものです。

  • 資格証明書・免許証
  • 過去の実績資料(ポートフォリオ・業務委託契約書など)

資格証明書・免許証

事業に関連する国家資格や業界資格を保有している場合は、その証明書のコピーを準備しておいてください。
たとえば、飲食業であれば食品衛生責任者や調理師免許、建設業であれば施工管理技士、IT関連であれば情報処理技術者などが該当します。

資格の保有は、創業計画書の「経営者の略歴等」欄に記載した内容の裏付けになるだけでなく、事業を遂行するための専門性を客観的に証明する材料にもなります。

過去の実績資料(ポートフォリオ・業務委託契約書など)

フリーランスや副業として事業の実績がすでにある場合は、その成果物や取引の記録を資料としてまとめておくと効果的です。

デザイナーやエンジニアであればポートフォリオ、コンサルタントであれば過去の業務委託契約書や成果報告書、飲食業であれば前職での売上実績や実際のメニュー表などが考えられます。

これらの資料は、「この分野で事業を成功させるだけの経験とスキルを持っている」ことを担当者に伝えるための重要な補足材料です。
創業計画書の略歴欄だけでは伝えきれない具体的な実績を、資料を通じて補足するという意識で準備してください。

公庫の創業融資の書類準備でよくある質問

ここでは、日本政策金融公庫の創業融資の書類準備に関して、多くの方が疑問に感じるポイントをQ&A形式でまとめました。

Q1:創業計画書はどのように書けばよいですか?

創業計画書の主な記入項目と、それぞれで意識したいポイントは以下のとおりです。

記入項目 審査で見られるポイント
創業の動機 なぜこの事業を始めるのか、個人的な思いだけでなく事業としての勝算が伝わるか
経営者の略歴等 これまでの職歴・経験が、創業する事業にどう活かせるか
取扱商品・サービスの内容 商品やサービスの特徴、競合との違い、価格設定の根拠が明確か
取引先・取引関係 販売先・仕入先が具体的に見えているか、取引条件(掛け・現金など)は妥当か
必要な資金と調達方法 設備資金・運転資金の内訳が具体的に算出されているか、自己資金と借入れのバランスは適切か
事業の見通し(収支計画) 売上・経費・利益の見通しに根拠があるか、返済が可能な利益水準が確保されているか

創業計画書の具体的な書き方については、以下の記事で詳しく解説しています。

Q2:必要書類の入手先や取得にかかる日数・費用の目安は?

主な書類の入手先・取得にかかる日数・費用の目安は以下のとおりです。

書類名 入手先 取得日数の目安 費用の目安
履歴事項全部証明書 法務局の窓口または郵送、オンライン申請 窓口:即日
郵送・オンライン:数日〜1週間程度
書面:600円
オンライン請求・送付:520円
オンライン請求・窓口交付:490円
印鑑証明書(個人) 市区町村役場の窓口、コンビニ交付 窓口・コンビニ:即日
郵送:数日
約200〜450円(自治体により異なる)
印鑑証明書(法人) 法務局の窓口またはオンライン申請(郵送) 窓口:即日
郵送:数日〜1週間程度
書面:500円
オンライン請求・送付:450円
オンライン請求・窓口交付:420円
源泉徴収票(再発行の場合) 前の勤務先に依頼 1週間〜1カ月程度 無料(勤務先による)
確定申告書(再発行の場合) 税務署に開示請求 1カ月程度 原則無料(閲覧は手数料あり)
許認可証 管轄の行政機関 業種により数週間〜数カ月 業種により異なる

源泉徴収票や確定申告書を紛失している場合の再発行、許認可の取得手続きは、想定以上に時間がかかることがあります。
融資の申込みを決めた段階で、まず手元にある書類を確認し、不足しているものの取得に着手することをおすすめします。

Q3:書類の準備不足や不備で審査に落ちることはありますか?

書類の不備そのものが直接的に「審査不合格」の理由になるわけではありません。
書類に不備があった場合は、公庫の担当者から再提出や補足資料の提出を求められるのが一般的です。

ただし、書類の再提出が重なると、融資実行までの期間が延びます。
事業の開始時期が決まっている場合、融資の遅れが事業計画全体に影響することがあります。
また書類の不備が多いと、「事業計画の準備が十分でない」という印象を融資担当者に与えてしまう可能性もあるため、できるだけ書類の準備は計画的に行いましょう。

Q4:個人事業主と法人で必要書類の準備にかかる手間はどう違いますか?

法人は個人事業主に比べて、準備すべき書類の種類が多く、取得にかかる手間と費用も大きくなります。

まず法人の場合は、履歴事項全部証明書(登記簿謄本)を法務局から取得する必要があります。
さらに法人の確定申告書には、貸借対照表・損益計算書に加えて勘定科目明細書まで含めた決算書一式の添付が求められます。

個人事業主の場合は青色申告決算書または収支内訳書で済むため、準備の負担は比較的軽くなります。

この記事のまとめ:融資について悩みがあれば税理士に相談しよう

本記事では、日本政策金融公庫の創業融資で必要になる書類を、申込時・面談時・契約時の3段階に分けて解説しました。

申込時には、創業計画書と本人確認書類を全員が提出します。
インターネット申込みの場合は電子契約サービス利用申込書と送金先口座の預金通帳が追加で必要になり、窓口・郵送申込みの場合は借入申込書の提出が必要です。
法人の方は、これらに加えて履歴事項全部証明書や決算書一式も準備してください。

面談時には、公庫から届く個別の案内にしたがって書類を持参します。
預金通帳(原本)、源泉徴収票や確定申告書、不動産の賃貸借契約書などが一般的に求められます。
面談時の書類は、創業計画書に記載した内容の裏付けとして確認されるものです。

契約時には、印鑑証明書の提出が必要です。
電子契約サービスを初めて利用する方は、利用に関する同意書もあわせて提出します。

また、公庫から求められる書類とは別に、取引先からの受注見込書や資格証明書など、創業計画書の内容を裏付ける補足書類を自主的に準備しておくことで、事業の実現性をより具体的に伝えることができます。

書類準備や創業計画書の作成に不安がある方は、認定支援機関である税理士に相談するのも1つの方法です。
ベンチャーサポート税理士法人では、事業計画書の作成も含めた創業融資などのサポートを行なっております。
これまでに創業融資をサポートした件数は2万件を超え、あらゆる形態の企業に合わせて事業計画書の作成が可能です。

銀行での勤務経験を持つスタッフも多数在籍しているので、融資審査を行う側からの視点と、事業を軌道に乗せるための税理士としての視点の両方から、経営者にとって最適な融資のサポートを行います。

また、融資面接のロールプレイングも事前に行うため、安心して融資に望むことが可能です。
さらにこれらの融資に関するサポートは、顧問契約のサービスにすべて含まれています。
追加の手数料は一切いただきません。

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