最終更新日:2022/6/7
【市区町村別】東京都で会社設立するともらえる助成金・補助金まとめ
ベンチャーサポート社労士法人 社会保険労務士。
大学を卒業後に、都内にある社会保険労務士事務所での勤務経験を経て、ベンチャーサポートに入社。
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この記事でわかること
- 東京都で会社を設立する際に利用できる助成金や補助金がわかる
- 東京都内の市区町村から会社設立の際にもらえる助成金などがわかる
- 自治体からの補助金や助成金をもらう際の注意点を知ることができる
新しく事業を初めて会社を設立する際には、多くの資金が必要となります。
中には、いいアイデアがあるのに資金が足りずに断念することもあるかもしれません。
そういったことを防ぐため、東京都や市区町村では新しく会社を設立しようとする人のために、助成金や補助金の制度を設けています。
これから会社を設立しようとする方は、どういった制度があるのか内容を確認し、利用するための準備を始めましょう。
目次
東京都で会社設立するともらえる助成金・補助金
まずは、東京都が募集をしている助成金や補助金についてご紹介します。
会社設立直後でなければ利用できないものもあるため、利用を検討している方は早めに準備に取り掛かるようにしましょう。
創業助成金
東京都内で創業を予定している人や、創業してから5年以内の一定の要件を満たす中小企業が利用できます。
助成金として受け取ることのできる金額は、100万円~300万円となっています。
助成対象となる経費は、賃借料や広告費、器具備品購入費、産業財産権出願・導入費、専門家指導費、従業員人件費となっています。
この経費のうち3分の2にあたる金額を助成してもらえるのです。
商店街起業・承継支援事業
東京都内の商店街で開業予定の中小企業者が利用することのできる助成金です。
これから店舗を開業すること、そして自らがその事業を行うことが条件とされています。
小売店や飲食業・サービス業・医療関係など多くの業種が対象となっています。
店舗の賃借料や改装工事費、設備・備品購入費、広告宣伝費などが助成対象の経費です。
助成率は3分の2となっており、店舗賃借料は1年目は月15万円、2年目は月12万円が上限となっています。
また、その他の改装工事費など事務所整備費は、250万円が上限となっています。
【市区町村別】会社設立するともらえる助成金・補助金
次に、各市区町村が実施している助成金や補助金についてご紹介します。
ただ、市区町村で実施している助成金や補助金は数多くの種類があり、ここですべてをご紹介することはできません。
ここではごく一部をご紹介しますので、該当するものがないか、各市区町村のホームページなどを参考にして下さい。
東京都練馬区「商店街空き店舗入居促進事業」
東京都練馬区内の商店街の空き店舗対策を目的として、商店街で営業を開始する事業者に補助金が支給されます。
空き店舗に入居して、新たに店舗や事務所を開設する中小企業者や個人事業者が対象とされます。
新規に開業する場合の他、店舗や事務所を増やす場合にも対象となるものです。
ただし、区内の既存の店舗や事務所を閉鎖して商店街に移転する場合は認められません。
補助金の内容は、大きく2つに区分することができます。
1つは店舗改修費の補助であり、区内の改修事業者に発注した場合は3分の2、それ以外の場合は2分の1が補助されます。
また、補助金の上限金額は100万円となっています。
もう1つは店舗賃借料の補助であり、入居した店舗の賃料の3分の2について、36か月間補助されます。
ただし、上限金額が設けられており、1年目は5万円、2年目は3万円、3年目は2万円となっています。
東京都板橋区「ベンチャー企業・起業家支援賃料補助金」
東京都板橋区内で、新しい技術やビジネスモデルにより成長を目指すベンチャー企業や起業家を支援する補助金です。
対象となる事業者は、新技術や革新的なサービスを供給する事業者の場合は創業15年以内と、かなり幅広くなっています。
一方、産業競争力強化法に基づく認定を受けた事業者の場合、前年度または当年度に認定を受けていることが条件となります。
補助の対象となる経費は、事務所や工場などの賃借料とされています。
なお、共益費や保証金、敷金、礼金、家賃の消費税などは含まれないため注意が必要です。
補助の期間は24か月とされており、対象者の区分により上限額が月20万円の事業者と10万円の事業者があります。
東京都台東区「アトリエ・店舗出店支援」
東京都台東区内の中小企業が初めて店舗を出店する場合や、外から作業工程が見える「アトリエ」に改装する場合に助成を受けられます。
事業の新規性や継続性、地域への貢献度、そしてアトリエとしての誘客性などを考慮して、助成金が交付されることとなっています。
なお、アトリエに改装する場合は、ものづくりを行っている事業者であることが必要です。
また、単なる設備の入れ替えや老朽化した店舗の改修は対象とされません。
助成対象となる支出は、内装費や改装・改築費、看板等の設置費用、店舗デザイン費、什器費などが含まれます。
また、印刷製本費、広告掲載費などの費用も、店舗の出店やアトリエへの改築を伴うものであれば助成金の対象となります。
これらの支出額の2分の1について、上限100万円の範囲内で助成されます。
東京都八王子市「空き店舗改修費補助金」
東京都八王子市の中心市街地にある空き店舗を活用して、新たに事業を始める際の経費について補助する制度です。
市街地の活性化・にぎわいの創出に寄与する事業者に対して、その取り組みに応じた補助金が交付されるものです。
対象となる事業者は、中小企業者などです。
ただし、物件を所有するだけで自身で店舗経営を行わないものや、申請以前に空き店舗の改修工事を行った場合は対象外です。
また、対象となる業種は小売業、飲食業、サービス業などです。
3年以上継続する見込みがある他、営業日数、営業時間などの条件も定められています。
対象となる経費の内容は、解体工事費、外装・内装工事費、設備工事費などの改装費用です。
自身で店舗改装を行う場合は、その資材の購入費が対象となります。
これらに要した費用のうち50万円までの金額が補助金として交付されます。
自治体別の助成金・補助金をもらうときの注意点
ここまで見てきた東京都・市区町村の助成金・補助金制度は、数多くある制度のごく一部にすぎません。
それだけ多くの制度があるので、活用する機会も多くなってくるでしょう。
しかし、助成金や補助金を受ける際には、注意点がいくつかあります。
以下の注意点を忘れないようにして、助成金・補助金を活用していきましょう。
必ず助成金や補助金が受けられるとは限らない
融資とは異なり、助成金や補助金は返還する必要がありません。
そのため、助成金や補助金を受けることができれば、事業者にとっては大きなメリットがあります。
ただし、助成金や補助金は限られた予算内で収まるよう、審査に通った事業者だけに支給されます。
そのため、要件を満たす場合でも必ず審査に通るわけではないことに注意が必要です。
助成金や補助金を受けることができないために、資金不足となることのないようにしましょう。
実際に受給するまでは時間がかかる
助成金や補助金を受けるためには、数多くの書類を準備する必要があります。
まずはこの書類の準備段階で挫折することのないようにしなければなりません。
また、書類を提出した後も、審査から支給決定、そして実際の支給までは時間がかかります。
この間は、助成金や補助金がないものとして事業を継続しなければなりません。
助成金や補助金を受け取るまでに自己資金で経費をまかなう必要があるため、自己資金の準備が必要です。
自治体からの助成金や補助金は何に利用するか決めておく
自治体からの補助金・助成金を利用するには、多くの条件をクリアしなければなりません。
特に、当該自治体に出店することが条件となっているため、注意が必要です。
また、中にはその自治体の工事業者を利用しないといけない場合や、支給率が下がってしまう場合があります。
そのような条件を確認して、どのような補助金・助成金を利用することができるのかを決めるようにしましょう。
なお、助成金・補助金の中には、国など他の者が実施する助成事業を同時に利用することができない場合があります。
この場合は、どの助成金・補助金を利用するかあらかじめ決めておく必要があります。
様々な条件の中から、最も有利な助成金・補助金を利用するように準備しておきましょう。
まとめ
ここでは、東京都や市区町村が実施する助成金・補助金の制度をご紹介しました。
各自治体では、自治体の活性化や雇用機会の確保を目的として、他にも様々な制度を設けています。
特に、新たに会社を始める時は自治体にも大きなメリットがあるため、様々な制度が充実しています。
これらの制度を活用して、会社が独り立ちできるようにしていきましょう。