最終更新日:2024/2/7
ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)(5/8更新)
助成金・補助金等
概要
革新的な新商品や新サービスを開発するための機械装置の投資や、生産性を大幅に向上させるために設備投資に対して、国が補助金を出す制度です。特に、働き方改革や賃上げ、インボイス導入など中小企業が今後複数年にわたり直面する制度変更に対応するための設備投資を支援します。補助率は中小企業が1/2、 小規模企業者・小規模事業者が2/3で、上限は1000万となっています。ただし、審査を通過して採択される必要があります。過去の採択率は、おおむね30%~50%です。令和2年は、コロナウイルス感染症の影響を受ける事業者に対する特別枠が設定されました。
詳細
- 基本的には機械装置の購入などの設備投資が対象。その設備投資が生産性向上となるような革新的な「サービス開発」「試作品開発」「生産プロセスの改善」に使われる必要がある。具体的には、機械装置の購入費、システムの構築費、専門家経費、運搬費、知的財産権関連の経費等。人件費や販促費などの経費は対象外。
- 新型コロナウイルスの影響を受けて、仕入れから販売までの流通(サプライチェーン)が滞ったケースに対応するために、設備投資等を行う事業者を加点措置や申請要件緩和等によって優先的に支援。
- 補助上限は1,000万円、補助率は中小企業が1/2、 小規模企業者・小規模事業者が2/3。単価50万円(税抜き)以上の設備投資が必要。 ※「小規模企業者・小規模事業者」とは、常勤従業員数が、製造業その他業種・宿泊業・娯楽業では20人以下、卸売業・小売業・サービス業では5人以下の会社又は個人事業主のこと。
- 正式な交付決定から発注・納品・支払いを完了するまでの期限として、交付決定日より10ヶ月以内。その後、補助金を申請して支払いが行われる。
- 申請要件としては、以下を満たす3~5年の事業計画の策定と実行。
- 付加価値額が年率3%以上増加
- 給与支給総額が年率平均1.5%以上増加
- 業場内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上の水準
※申請時点で、申請要件を満たす賃金引上げ計画を従業員に表明することが必要。交付後に表明していないことが発覚した場合は、補助金額の返還が求められる。
※事業計画終了時点において、給与支給総額の年率平均1.5%以上増加目標が達成できていない場合は、補助金の一部返還が求められる。 - 通年で公募を行い、年度内に数回の締め切りを設定して審査と採択を行う。都合の良いタイミングでの申請が可能。令和2年度は3月31日(火)を初回締切とし、以降5月、8月、11月、令和3年2月にそれぞれ2次、3次、4次の募集を設ける予定。5月締め切り分は、4月20日~5月20日が申請期間。
- 令和元年度第一次締め切りの採択された案件の一覧は下記参考。
ものづくり補助金総合サイト「令和元年度補正 ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 第1次締切 採択案件一覧」
(例)- レーザードローンによる3次元測量とデータの加工共有
- 3Dプリンターの高性能機械一括導入による職人技とデジタル化の融合
- 3Dレーザーによる標高が高い山林の標高・距離の測量精度高度化
- コロナウイルス感染症の影響を受ける事業者に対する「特別枠」が設定される。特別枠のメリットは下記参考。
- 補助率が1/2→2/3
- 特別枠で不採用になっても通常枠で優先的に採択
- 営業費用も補助の対象
- 申請は、電子申請システムでのみ受け付け。申請にはGビズIDプライムアカウントが必要。下記よりGビズIDの利用登録できる。
経済産業省「gBizID」
※「GビズID」とは、1つのID・パスワードで様々な行政サービスにログインできるサービス。GビズIDにおいてアカウントを登録すると、このシステムにつながる行政サービスでの利用が可能となります。GビズIDの利用に料金は発生しません。 - 添付書類は下記の通り。
- 決算書(直近2年間の貸借対照表、損益計算書(特定非営利活動法人は活動計算書)、製造原価報告書、販売管理費明細、個別注記表)
- 賃金引上げ計画を従業員に表明したことを示す書類
- 事業の具体的な内容と事業計画の算出根拠(計10ページ以内での作成)
- 審査項目は下記の通り。(公募要領より一部抜粋。)
- 補助対象事業としての適格性
「付加価値額が年率3%以上増加」「給与支給総額が年率平均1.5%以上増加」「業場内最低賃金が地域別最低賃金+30円以上の水準」を3~5年で達成する計画 - 技術面
新製品・新サービスの革新的な開発となっているか。「中小サービス事業者の生産性向上のためのガイドライン」や「中小企業の特定ものづくり基盤技術の高度化に関する指針」に沿った取組みであるか等。技術面は特に審査で重視される。「今まで自社にノウハウがなく、かつ、他社でも一般的ではない革新性ある取り組み」でなければいけない。 - 事業化面(どう収益化するか?販売していくか?)
事業実施のための体制(人材、事務処理能力等)や最近の財務状況等から、補助事業を適切に遂行できると期待できるか。金融機関等からの十分な資金の調達が見込まれるか等。 - 政策面(国の政策と合致しているか)
地域の特性を生かして高い付加価値を創出し、地域の事業者等に対する経済的波及効果を及ぼすことにより地域の経済成長を力強く牽引する事業を積極的に展開することが期待できるか等。
- 補助対象事業としての適格性
上記のほか、加点項目・減点項目を総合的に判断して審査が行われる。
ご自分で会社設立するのは大変です。全体の流れを理解して、手続きのすべてを調べなければいけません。(さらに設立費用も高くなります) それでも、「自分自身で会社設立をしたい!」という方のために、株式会社・合同会社設立についての情報をまとめました。よろしければご参考にして下さい。