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合同会社Vol.8 ジョイントベンチャーに合同会社(LLC)が適している理由
この記事の執筆者 税理士 森健太郎
ベンチャーサポート税理士法人 大阪オフィス代表税理士。
近畿税理士会 北支部所属(登録番号:121535)
1977年生まれ、奈良県奈良市出身。
起業・会社設立に役立つYouTubeチャンネルを運営。
PROFILE:https://vs-group.jp/tax/startup/profile_writing/#p-mori
YouTube:会社設立サポートチャンネル【税理士 森健太郎】
書籍:プロが教える! 失敗しない起業・会社設立のすべて (COSMIC MOOK) ムック
ジョイントベンチャーならLLC!
ジョイントベンチャーとは、複数の企業が集まる共同企業体です。
なんのために複数の企業が集まっているかというと、お互いの得意な技術や販売ルートなどを持ちよることを目的としています。
それにより全体として効率的に運営しようというのです。
実は、ジョイントベンチャーにてビジネスを行おうとした時には、適切な法人形態がありませんでした。
2006年の会社法が施行されLLCが設立できることとなりました。
それまで、多くの場合株式会社が使われていました。
ところが、株式会社においてはどの会社がどれだけ資本金を拠出したかが最も重視されます。
このため、利益の分配も出資の金額に比例して行う必要がりました。
また機関設計も制限されていました。
せっかく複数の企業がお金にこだわらずお互いの得意分野を持ち寄ってジョイントベンチャーを立ち上げたにもかかわらず、法律的な問題で余計な手間やコストがかかってしまっている状態でした。
これからはLLCを選ぶことによって、上記の問題を解決できるうえに、よりスピーディで機動的な運営を行うことができます。
まさにLLCはジョイントベンチャーにとって待ち望まれていた会社の形なのです。
社内ベンチャーや大学発ベンチャーにもLLC!
ジョイントベンチャーにより集まるのは、企業だけではありません。
企業内の社員の集まりによりジョイントベンチャーを立ち上げることもあります。
最近では、企業内の制度として社内ベンチャー制度がある会社も珍しくはありません。
この様なときには、たいてい親会社が大半の株式を保有し実質的な経営権を握り、利益の分配をうけることとなります。
これでは、せっかく参加した社員のモチベーションを高めることができません。
これを解決することができる仕組みがLLCです。
社内ベンチャーであっても当座の資金は必要です。
これを株式会社への出資によって集めるのではなく、LLCへの出資として集めるのです。
このようにすれば、出資した親会社だけでなく参加する社員も同様に利益分配を受ける権利を得ることができます。
これが、出資だけでなくノウハウや人の貢献を評価することのできるLLCの強みです。
大学発ベンチャーでも同様の状況が生じています。
大学内の研究グループに、企業が株式会社の形で出資した場合、上記のように企業の影響力が強くなり円滑な運営を行うことができません。
これをLLCの形にすれば、企業からの出資をうけつつも、ノウハウを有する研究者も同様の影響力を持つことができるのです。
大学発ベンチャーには、出資の金額だけでなく人の貢献を評価できる仕組みが必要なのです。