公証役場で遺言を作るのに印鑑登録証明書が必要？

印鑑登録証明書とは、一般的に印鑑証明と呼ばれる書類のことです。個人と法人にそれぞれ印鑑登録の制度がありますが、個人が印鑑登録をする際には、住所のある市区町村役場で行います。また、登録した印鑑登録証明書を取得するのは、その登録した市区町村役場となります。ちなみに、法人の場合は法務局での手続きとなるため、そもそも窓口が異なります。

印鑑登録を行うと、その印影は登録者が有している印鑑のものであることが証明されます。不動産の売買、自動車の売買など高額の取引を行う際に印鑑登録証明書が必要とされるのは、使用した判子が本物であり、ひいてはその取引を行った人が間違いなく本人であることを証明するためです。
印鑑登録証明書が偽造されたり混同されたりすることのないように、できるだけオリジナルの判子を印鑑登録することが求められます。また、一部が欠けた判子やゴム印のように陰影が変形するものは印鑑登録することができません。100円ショップで売っているような三文判も、印鑑登録できないと判断され、窓口で受け付けてもらえない可能性があります。

公正証書遺言を作成する際に印鑑登録証明書が必要とされるのは、主に本人確認に用いるためです。ただし、公証役場によっては、必ずしも印鑑登録証明書でなくても、免許証やマイナンバーカード、パスポートなど、他の本人確認書類を用いることができると案内されている場合もあります。前もって必要書類を確認しておくと良いでしょう。