会社設立実績件数 22年:2085件 23年:3006件 最新ご相談件数 2024年10月:429件 | 全国22拠点スタッフ1350名が対応
23年設立実績:3006件 | 前月ご相談 :429件
MENU
close
閉じる

無料
相談

0120-755-878
9~21時/土日祝対応

メール LINE Line

無料相談はこちらから

0120-291-244

【受付】9:00-21:00(年中無休)

無料相談のお申込み

最終更新日:2024/2/8

「良い会社」になる5つの条件と「悪い会社」になる7つの原因

税理士 鳥川拓哉
この記事の執筆者 税理士 鳥川拓哉

ベンチャーサポート税理士法人 税理士。
大学を卒業後、他業種で働きながら税理士を志し科目を取得。
その後大手税理士法人を経験し、現在に至る。

PROFILE:https://vs-group.jp/tax/startup/profile_writing/#p-tori

「良い会社」になる5つの条件と「悪い会社」になる7つの原因

この記事でわかること

  • 良い会社の条件がわかる
  • 会社経営におけるリーダーシップがわかる
  • 悪い会社になる原因がわかる

「良い会社」に何が必要か、という研究は昔から行われています。

有名なのは1983年に刊行された『エクセレント・カンパニー』(トム・ピーターズ、ロバート・ウォーターマン著)です。

当時、超優良企業であった世界的な国際企業に共通する8項目がこの書籍で発表されました。

しかし、この書籍で研究対象となった超優良企業の多くがその後、深刻な苦境に陥ったことはよく知られています。

つまり、「良い会社」になれても、「良い会社」であり続けることは極めて難しいということです。

経営者は「良い会社」になる条件を知ると同時に、「良い会社」を継続できなくなる原因を知る必要があります。

「良い会社」になる5つの条件

良い会社になる5つの条件

「良い会社」はいろいろな定義が可能です。

しかし、最低限「収益性や成長性が高いこと」、そして「事業が長く継続すること」、および「従業員のモラルが高く働き甲斐のある組織であること」が必要です。

ここでは、古野庸一氏らの著書(『「いい会社」とは何か』)を手がかりに、「良い会社」になるための条件を考えてみます。

条件1. 時代の変化に適応できる自己変革能力・行動力がある

事業を継続させるには、変化の激しい環境変化に対応しなければなりません。

そのためには、常日頃から危機感を抱き、組織も変化していかなければならないという意識を持つことが大事です。

何らかの変化を起こそうとする時には、その変化について、新たに学習する必要があります。

その学習能力が高い組織こそが、自己変革能力に優れた組織だと言えます。

条件2.顧客に密着している

真の変化を行うには顧客目線での発想が必要で、そのために顧客密着が要求されます。

常に顧客の動向に注意を払っていれば、些細な変化にも対応し、ニーズを先取りすることができるはずです。

成功した事業にはしがみつきたくなるものですが、顧客のニーズとずれていることに気づければ、その事業を大胆に切り捨てるという選択も見えてくるでしょう。

条件3.人を活かす経営、自主性と起業家精神にあふれている

従業員のモラルが高いと、収益性・成長性、顧客変化への対応が可能になります。

事業を行っていくには、時としてリスクに立ち向かわなければならないこともあります。

しかし従業員1人1人が自己変革の意識を持ち、風通しの良いチャレンジ精神に溢れた組織であれば、多くの問題を乗り越えることができるでしょう

それは社員にとっても「良い会社」といえます。

条件4.長期ビジョンによる経営が行われている

これは、事業を継続させ、従業員のモラルを高めるために必要な、経営者に求められるリーダーシップの一つです。

短期的に結果を出せる経営者は多くいますが、長期的な展望を持ち、それに向かってまい進しながら、時代の変化に対応し続けられる経営者は稀少です。

それが実現できれば、その会社は長期的に安定した経営を行うことも可能でしょう。

条件5.社会貢献が意識されている

社会貢献を意識しながら仕事をすると、顧客のニーズを先取りできたり、従業員のモラルを上げたりすることができます。

その結果、会社の存在意義が高まり、事業の継続につながるのです。

もちろん、起業してすぐの会社や業績の上がらない会社が、社会貢献に取り組むというのは難しいでしょうが、必ず意識はしておくべきです。

また、今では企業とNOP法人の連携など、社会貢献によって利益を上げるという考え方も浸透してきていますので、貢献の方法も広がっています。

これらは、昔から言われていることで特に目新しいものではありませんが、社会貢献を意識しながら仕事をすることは生易しいことではありません。

行動できるレベルにブレークダウンするとともに、経営トップの強いリーダーシップが必要となります。

経営者とは、経営責任者であり、会社に何かあった場合に責任を取る者です。

しかしそれと同時に、従業員を始めとして、会社に関連する全ての人のために、堅実に会社経営を行う者でもあります。

このことを常に念頭に置き、実践できてこそ、強力なリーダーシップは発揮されるものです。

上記5つの条件を備えていれば、経営トップのリーダーシップのもと、全ての従業員が1つの方向に向かって進むことにより、組織として大きな力が生み出されます。

良い会社の経営者とは

良い会社の経営者とは、具体的にどのような要素を持ち合わせているのでしょうか。

強いリーダーシップがある

良い経営者になるためには強いリーダーシップが必要です。

通常リーダーシップは、目的を達成するための指導力や統率力と認識されていますが、会社経営におけるリーダーシップの要素として最も重要なのは、従業員の自発性を引き出すことです。

自発的に業務を行う従業員が多いほど、その企業は優秀だと言えます。

経営者は、従業員の自発性を引き出すために、次のようなことを心がけなければなりません。

仕事の意義を明確にする

従業員が給料をもらうためだけに、与えられた仕事をただ何となくこなしているような状態では、自発性は生まれません。

社員にとって自分が日々行っている業務にどれほどの意義があるのか、どれだけ社会に貢献しているのかを、はっきりと認識させましょう

それができれば、従業員の仕事に対する意識は高まり、自発性が出てくるようになります。

従業員の気持ちを理解する

従業員が仕事や経営者について、どのように考えているのかを理解することは非常に重要です。

もし、何か問題があると感じているのであれば、従業員のモチベーション低下につながりかねません。

逆に、経営者が従業員とのコミュニケーションを密にして、十分な信頼を得ていれば、社員にとっては仕事に対するやる気が大いに増し、自発性も出てきます

大きなビジョンを描く

目先の利益を追うことは重要ですが、将来のビジョンを描くことも必要です。

人というのは、何か目的がないと、つい惰性に流されやすく飽きてしまうものです。

だからこそ、大きな理想を掲げ、従業員にそうなりたいと思わせましょう。

経営者が思い描く将来のビジョンを共有できた社員は、積極的に仕事に取り組んでくれるようになりますし、他の社員にとっては良い影響を与える存在になります

「良い会社」を継続するのが難しい理由

「良い会社」になった会社が、時代が変わると赤字で青息吐息となり、人員整理を余儀なくされて普通の会社になってしまう事例が多く見られます。

そして、徐々に「良い会社」であり続けられる期間が短くなってきています。

以前は、一旦、「良い会社」となって高いシェアを取り、業界のリーディングカンパニーとなった会社は、半世紀はリーディングカンパニーであり続けられたと言われています。

しかし、今や平均すると10年程度まで短縮しています。

「良い会社」を継続できないのは、「良い会社」になったからです。

矛盾した表現ですが、人間にたとえると、健康に良いことを全て実践して健康になった人が、自分のやり方や身体を過信して、身体が不調になっても医者に診てもらわないで、重大な病気になるようなものと言い換えることができます。

「悪い会社」になる7つの原因とは

悪い会社になる7つの原因

「良い会社」でなくなる理由は、表面的には競争力の低下や他社の新しい製品に置き換えられるなどの理由によりますが、本質的には「良い会社」であったがために「悪い会社」になる原因が芽生えるためだと言われています。

その原因は以下の7つがあげられます。

原因1.自社のやり方に対する過信

優良企業であるという過度な自信があると現実を直視しなくなります。

その結果、数字を疎かにするようになり、会社の経営について客観的な評価ができず、業績が低迷することになります。

このような状態は、明らかな経営力の低下と言え、会社としては非常に深刻な状態でありますが、予算管理などを行うことによって、業績回復の可能性はあります。

原因2.自社が正しいと言う思い込み

優良企業であるという自負で変化が起きていても、それを無視し顧客に自社製品を押しつけることとなります。

思考の硬直化というのは個人だけではなく、会社という組織にも起こり得ます。

顧客の声や従業員の意見が経営陣に届かなくなり、業績が良かった時の方法論に固執してしまうという、まさしく自己変革能力の欠乏という状態になってしまいます。

原因3. 官僚化による意思決定などの遅延

自社を中心にビジネスが回るため、全ての組織が硬直化しスピード感を失ってしまいます。

起業当時は、経営陣同士や従業員と経営陣との意思疎通も十分に計れていたものが、業績の良化・安定にともなって、各人の作業がルーティン化し、縦割りの構造が生み出される可能性も出てきます。

そうなると、変化が必要な際にも、組織としての意思決定が追いつかず、対応ができなくなってしまうでしょう。

原因4. 将来のビジョンの喪失

近づくべき理想像を持たない会社は、従業員のモチベーションが下がると同時に、会社の活力を失ってしまいます。

掲げた目標が達成できたのであれば、そこで満足するのではなく、さらなる目標を見出し、常に進取の気性を忘れずに事業に専心することこそが、長期的に成長を続ける企業の特徴といえます。

原因5. 数字の隠蔽

従業員の給与を低く抑えるため、売上や利益を隠蔽するようになると、従業員の経営陣に対する不信感は増し、モチベーションが低下してしまいます。

利益が上がったときこそ、それを従業員に還元し、会社に対する忠誠心を持たせるようにできれば、会社はなお一層繁栄を享受できるでしょう。

原因6. 従業員の待遇悪化

業績が良いと人材を確保しやすくなるため、個々の従業員の価値を低く見るということが起こり得ます。

その結果、優秀な人材を失う可能性が高くなります。

従業員は会社の根幹であることを肝に銘じ、従業員を物心両面で幸福にすることこそが、経営者のなすべき仕事であると心得るべきでしょう。

原因7. 会社の私物化

経営者の私利私欲で会社を私物化することは、会社経営の健全化を妨げる行為です。

特に、成功した経営者が、ビジネスの能力とは無関係に、会社の経営陣に家族を据える行為は、会社業務にとって非合理的なだけではなく、社員にとってはモチベーションにも悪影響を与え、会社にとって致命的とも言えます。

このように、「良い会社」の業績が悪化し「悪い会社」になる場合には、利益水準の低下や収支バランスの変化など、会社経営の至る所に予兆があります

会社の経営は全て数字で表れますので、数字を注視して、もし些細な異常でも認められれば、放置することなく、原因を追及しなければなりません。

まとめ

「良い会社」であるための条件は分かりやすいので、いかに実行するかが経営者に問われます。

一方、「良い会社」である続けるために、「良い会社」である条件を常に追及しつつ、「良い会社」であることを自己否定して常にマーケットの声に耳を傾ける姿勢を持つことが必要です。

これから会社を設立する方は → 会社設立の手順

ページの先頭へ戻る