最終更新日:2023/7/28
会社経営とは?失敗する原因や対策をわかりやすく解説
この記事でわかること
- 会社経営とは何かわかる
- 会社経営を成功させるにはどうすればよいかわかる
- 会社経営が失敗する原因がわかる
創業する会社の数は増加を続けていますが、事業を維持発展させることはとても難しいことです。
会社経営に関する知識やノウハウがないと、場合によっては経営に失敗し、会社が倒産してしまう可能性もあります。
ここでは、会社経営とは何か、会社経営を成功させるための対策や経営に失敗する原因を解説します。
会社経営の悩みを解決したり、ヒントを得たりするための相談窓口も紹介しますので、経営者の方は参考にしてください。
目次
会社経営とは
会社経営とは、文字通り会社の経営を行うことです。
会社の経営を行う際には、会社が今後どのように進んでいくかを判断し、決断しなければなりません。
この判断を行うのは、会社の経営者である代表取締役をはじめとする役員となるのが一般的です。
会社の経営には、いくつかの要素があります。
会社の経営者や社員の構成を決定する「ヒト」の要素は、会社の今後の姿に照らし合わせて決めていく必要があります。
また、会社の「モノ」には、設備や商品などの資産があり、どのタイミングで購入するか、増やすか減らすかの判断が求められます。
「カネ」は会社の経営の中でも特に重要なものであり、利益を上げて獲得するほか、金融機関や株主からの資金調達も利用していきます。
これらの要素について、その都度判断することが、会社経営の基本といえます。
会社経営を成功させるために必要な対策
会社経営を始める段階では、誰もが成功させたいと思っています。
しかし実際には、すべての会社が良好な経営状態にあるわけではありません。
そこで、会社経営を成功させるには、どのようなことが必要になるのか、解説していきます。
具体的な目標を立てる
会社経営は、「ヒト」「モノ」「カネ」に関するあらゆる決定を行うことです。
しかし、これらの要素はとても膨大であり、すべてを完璧にこなすことは難しいでしょう。
そこで、会社としてどこに向かっていくのか、具体的な目標をまず掲げるようにします。
そして、その目標に向かってどのような判断をするのか、その都度判断していくのです。
目標には、1年以内に達成したい短期的な目標、3~5年程度で達成したい中期的な目標、そして10年単位で考える長期的な目標があります。
それぞれ、会社の現実的な目標を立て、それに向かっていくような経営判断をしていきましょう。
経営状況を把握する
会社の経営を行った結果として、毎年の損益を計算し、決算書にまとめます。
この決算書は、株主や金融機関、そして税務署などに提出しなければなりません。
会計の知識が深い経営者でなくても、自身の会社の経営状況は、必ず把握しておく必要があります。
この経営状況を基に、社員の採用計画や設備投資の計画を立てていくこととなるからです。
経営状況を把握していない経営者は、経営者失格といっても過言ではありません。
社員が働きやすい労務管理を行う
会社の経営判断を行うのは経営者ですが、実際にそこで働いているのは社員です。
社員がいなければ会社の仕事は回らず、収益を計上することはできなくなります。
そのため、社員が気持ちよく働けるような環境を整えなければなりません。
社員の働きやすい環境を作るのも経営者の仕事であり、会社の経営には不可欠なことです。
社員が働きにくいと感じているのであれば、その不満を解消するような対策が必要です。
職場の環境や給料・福利厚生などの待遇改善を行い、社員の不満を少しでも解消するような対策をしなければなりません。
また、社員が不足しているのであれば、早急に社員を採用する機動的な動きが求められます。
無駄なコストを減らす
会社の経営にあたっては、様々なコストが発生します。
このコストを支払うには資金が必要となるため、会社としては資金管理をしなければなりません。
ただ、コストをかければいい経営ができるというわけではなく、できるだけコストをかけずに会社の運営をすることが重要です。
どのようにコストカットを行うのかも、経営者には大切な仕事です。
会社経営が失敗する原因
会社が経営破綻を引き起こす際には、予兆や原因があります。
中小企業庁が公表している原因別の企業の倒産件数の資料から、2022年8月分のデータを分類・集計した結果について確認しましょう。
倒産の原因は、販売不振68.7%、既往のしわよせ13%、連鎖倒産7.1%、放漫経営3.7%、過小資本2.6%、その他4.9%となっています。
その他については、過大な設備投資、信用性の低下、売掛金の回収難、在庫状態の悪化などですが、それぞれが全体に占める割合は1%未満となっています。
倒産の原因(%)
主な倒産の原因について、補足しておきましょう。
販売不振
売上高が減少して、経営の収支が成り立たなくなった状態です。
全体の約7割を占め、最大の要因となっています。
販売不振を回避するには、売上を伸ばす戦略的な経営をしなければなりません。
既往のしわよせ
聞きなれない言葉ですが、これまでの経営のしわよせと考えれば理解しやすくなります。
徐々に経営が悪化していき、気付いたときには経営が傾いている状態です。
感覚的ではなく、定量的な経営状態の把握がカギとなります。
連鎖倒産
取引先の経営悪化に引きずられる形で倒産する状態です。
取引先の経営状況まで思い至らないことも事実ですが、連鎖倒産を回避するにはリスク管理が大切になります。
放漫経営
調査や準備が不十分なままで行う事業展開や投資によって、経営が悪化した状態です。
意思決定を行う前の検討や計画をしっかりと行いましょう。
過小資本
経営規模の無理な拡大を行ったものの、不測の貸し倒れや資金回収難に対応できない状態です。
新たな会社法では、会社設立時に準備すべき資本金額の制限がなくなりました。
十分な資本金を持たないままでも経営を始めることができるようになったため、過小資本のような問題が発生する場合があります。
資本金の不足が発生しないように、必要な自己資本の蓄えておくことが大切です。
会社経営の相談窓口
会社経営を行っていると、様々な疑問や不安に直面することとなります。
この時、気軽に相談できる人がいれば、そのような不安も少しは解消されます。
主な相談窓口は下記です。
- ・都道府県等中小企業支援センター
- ・よろず支援拠点
- ・中小企業金融相談
都道府県等中小企業支援センターは、各都道府県と政令指定都市に設置されており、中小企業や小規模事業者の抱える不安や資金調達に関する相談にのってもらえます。
また、専門家の派遣や情報提供なども行っています。
よろず支援拠点は、各都道府県に設置されており、中小企業や小規模事業者の課題に対応してくれます。
無料で相談できるほか、必要に応じて提案なども行ってくれます。
様々な分野の専門家が在籍しており、あらゆる課題にワンストップで対応してくれるのが特徴です。
中小企業金融相談は、新型コロナウイルスの影響で、資金繰りに苦しむ中小企業の支援のために設立されました。
資金繰りに関する相談に対応してくれ、電話でも相談に応じてもらえます。
まとめ
会社経営を成功させるためには、重要なポイントをおさえて必要な対策を行うことが大切です。
経営者は経営状況を正確に把握し、事業の発展に何が必要か考え、戦略的な判断をしていかなければなりません。
経営に悩んだときは会社経営についての相談窓口を利用することもできますので、広い視点で会社経営をしていきましょう。